マナー研修の選び方のポイント
マナー研修はほとんどの研修企画会社で提供している定番の研修です、それだけに、どこに依頼をしても変わりはないのでは?と考えがちです。しかし、本当に効果的な研修を望んでいるのであれば、研修会社は慎重に選んでください。
カリキュラムの内容
ビジネスにおけるマナーの範囲は広く、身だしなみはもちろんですが、名刺交換、電話対応、メールや文章力、コミュニケーションなど学ぶことが多いのが特徴です。そのため、パッケージ化されているカリキュラムでは物足りない、期待する内容になっていないなどのギャップが出る可能性があります。
柔軟なカリキュラム対応をしてくれるかは大切なチェックポイントです。
また、内容が最新マナーに対応しているかも確認すると良いでしょう。
オンラインでの対応が増えたと感じている企業も少なくありません。
対面だけではなくオンライでのマナーやメールやチャットでのマナーなど、社会情勢に沿った内容になっているかも注目してください。
講師の経歴
マナー研修は講師により内容が左右されます。派遣される講師の経歴は必ずチェックする必要があります。経歴や実績はもちろんですが、得意分野がわかればチェックをしてください。
求めている内容と得意とする分野が違うと研修効果が上がりにくくなりますので要注意です。
打ち合わせ等の対応
ほとんどの研修企画会社ではメールで問い合わせができます。その後担当者から連絡が来るのですが、レスポンスの速さ、ヒアリングの内容、提案された研修プログラムなどの対応もぜひチェックしましょう。研修の準備段階からどこまで請け負ってもらえるのか、アフターフォローの有無、継続性の有無などは最初の段階で確認をしておくことが必要です。
マナー研修が組織にもたらすパフォーマンス
マナーは社会人として基本中の基本スキルです。知っていて当たり前と思われる内容が多いのですが、古い知識のままや勘違いして覚えていることもあり、研修を通して改めて行動や所作の見直しができます。社内人間関係の構築
マナーは自分のためではなく相手のために使うスキルです。マナーが良い人は印象が良く、人に対して不快感を与えません。見た目、言葉使い、気遣いなどができているため、対人関係を良好にする効果があります。
ビジネスパーソンの多くが抱えている社内の人間関係に関する悩み解決に役立ち、社内の雰囲気も良くなります。
人間関係が良いところは社員のパフォーマンスも上がり、ひいては業績アップにつながります。
顧客満足度アップ
マナーの良さは社内だけではなく、顧客へも大きな影響を与えます。接客の最前線にいる社員の対応が良ければ、お客様はリピートしようと思いますし、この人に任せたい!相談したい!と思うものです。
知識や技術だけではなく、お客様と真摯に向き合い対応する能力は信頼を得るには必要不可欠なスキルと言えます。
新しいマナー知識が学べる
マナーは時代と共に変化しています。連絡手段を取っても、長い間電話での連絡が常識となっていましたが、この数年でメールやSNSを使った連絡も定着しつつあります。
また、打ち合わせや会議等も対面ではなくオンラインでの開催が可能になったことで、名刺交換の仕方にも変化が見られます。
このように、マナーは定期的に確認をしなければ時代に取り残され、『古い体制の企業』と言われかねません。
中堅社員を対象にしたマナー研修のカリキュラム例
マナー研修は新入社員にだけ必要な研修ではありません。社会人生活も3~4年目になると責任のある立場になっていきますし、社内外関係なく人間関係の幅も広がっていきます。今さら聞けないと曖昧なままになっている知識を一度見直す機会が必要です。
後輩の良き手本、お客様の良き相談相手になれるような、中堅社員にもマナー研修のカリキュラム例をご紹介します。
日程 | 内容 | ゴール |
---|---|---|
1日目 午前 | ビジネスマナーの重要性 | 【講義】ビジネスでなぜマナーが必要なのかを確認する |
間違いやすいビジネスマナーについて | 【講義・個人ワーク】マナーについて正しい知識を持っているか、思い込みのマナーがないか確認する | |
1日目 午後 | 第一印象アップのマナー | 【講義・ロールプレイング】服装、髪形、表情、挨拶など、初対面の人に対して良い印象を与える所作を身につける |
ビジネス会話 | 【講義・ロールプレイング】ビジネスに必要な敬語、話題の見つけ方、商談に役立つ話し方など、会話の基本を学ぶ | |
2日目 午前 | ビジネス文書 | 【講義】メールや手紙の文章作成時のマナーを身につける |
電話対応 | 【講義・ロールプレイング】電話での話し方、聞き方など、顔が見えない状態での対応を身につける | |
2日目 午後 | オンラインでのマナー | 【グループワーク】オンライン会議でのマナーと注意すべき点を確認し実践できるようになる |
新しい生活様式に沿ったマナー | 【講義・ロールプレイング】ビジネスにおけるマスク着用や手指消毒など、新しい生活様式に沿った顧客対応の基本を学び実践できるようになる |
マナー研修を成功させるために
マナーは実践できなければ研修をおこなった意味がありません。明日からすぐ行動したくなる内容でなければ成果が上がらないのです。参加した社員が「マナーは自分事」と認識し、自分の振る舞いが企業に影響を与えることを自覚し、行動できるように以下のことを念頭に研修を開催すると良いでしょう。
座学と実践形式のバランスを取る
講義を聞くとその場ではわかった気になるものです。しかし、頭で理解できたことと実践できることは必ずしもイコールではありません。理論として学んだことを実践するとどうなるかを、ロールプレイングやグループワークなどを通して確認することが大切です。
また、長時間座りっぱなしでは集中力が続きませんので、座学だけでなない研修を希望と研修企画会社にリクエストするようにしてください。
年代に合ったカリキュラム
若い世代は電話対応が苦手と言われています。ベテラン層はメールやSNSを使うことが苦手と言われています。各年代に理解して欲しいマナーには違いがありますので、カリキュラムも同じでは効果が上がりません。
強化したいマナー別に研修を組み立て、理解を深めてもらえるような内容を要望しましょう。