代表的な転職理由のひとつにスキルアップがあります。特に若い世代や向上心が高い人は、自分の能力を高めたい、もっと発揮できる仕事をしたいと思うものです。
しかし、そう思ったからといって実際に転職をしてスキルアップできる人ばかりではありません。
転職により成長できる人には共通の特徴があるのです。
この記事では、スキルアップ目的の転職を成功させる方法と、面接のコツがわかります。事前にやっておくべき準備を確認して、自分の決意がどれほどのものか確かめてください。
目次
転職者が退職をした理由
『転職』という言葉が頭をよぎることは誰にでもありますが、そのきっかけになるのは以下の通りです。
- 上司や経営者の仕事の仕方への不満
- キャリアアップがしたい
- 給料が低い
- 仕事が面白くない
- 労働時間、環境への不満
経営者の考えは社風や仕事の仕方に直結しますので、これが合わないと仕事自体が好きでも気持ち的には辛くなっていきます。そしてせっかくの能力や経験が生かせないとやりがいを感じず、仕事への意欲の低下につながります。
実際に転職をした人が転職先を決めた理由は、自分が成長できる、今までの経験やスキルが生かせる、前職より給料が高いなどがあり、転職した人の約7割が前職と比べて満足しています。
どのような理由でも、転職により満足感が高まり気持ちが前向きになれることが理想です。
参考:株式会社ライボ「転職理由・退職理由に関するアンケート」および「転職先を選んだ理由に関するアンケート」
人生の目標の見つけ方と正しい設定方法、具体例も紹介 https://t.co/waOaR7bXvl
— Key Session (@keysession) September 29, 2020
転職によりスキルアップできる人の特徴
もう少し能力を磨きたい、他のスキルを身につけたいと思って転職をしても、必ずその思いが達成されるとは限りません。スキルアップに成功する人には次のような特徴があります。
具体的な夢や理想を持っている
時間に追われ目の前のことに必死になり、夢や理想を持てるような状況にないビジネスパーソンも多いのが現実ですが、スキルアップに成功する人はそのような環境でも未来像を持っています。
それもかなり具体的で、達成時期を決め、そこから逆算して行動を考えています。そのため、今すべきことを見えないところでやっているのです。
長期的な視点を持っている
スキルアップを成功させる人は、夢や理想を現実にするには時間がかかることを知っています。
目の前のことや一時の感情に流されることなく、本当に必要なことや今目の前で起こっていることの意味を理解し、冷静に判断しています。
物事を考える時に年単位で考えられるのが特徴です。
忙しいを言い訳にしない
仕事をしている人で、時間を持て余している人はほとんどいないです。「時間がない」が口癖になっている人が多く居ます。
スキルアップを成功させる人は「時間がない」「忙しい」を行動しない理由にしません。
理想に近づくためにどのくらいの時間と労力が必要かを知っているため、自分のための時間を確保する努力をしているのです。
自分自身のことを理解している
転職でスキルアップできる人は、自分の得意なこと苦手なこと、できることできないこと、持っているもの足りないものなど、自分の現状と能力を良く知っています。
ビジネスにおいて必要なスキルは数多くありますが、手当たり次第に勉強をしてもすべて活用できるとは限りません。
必要なスキルを適切な時期に取得できることが大切です。
スキルアップを目的とした転職の面接に向けて準備すること
転職で希望の企業があったとしても、採用されなければ思い通りのスキルアップは望めません。
転職面接では新卒とは違う視点で評価されますので注意が必要です。
以下のことをまとめておくことで、面接官に簡潔に思いが伝わる受け答えができるようになります。
これまで取得したスキルの整理
社会人になってからのスキルはもとより、学生時代に習得をしているスキル、強み、資格などを整理します。
これにより現状がわかりやすくなるため、これから新たに身につけるスキルや磨きをかけるスキルが明確になります。
具体的に伸ばしたいスキルを絞る
入社すると最低限必要なスキルは研修等で学ぶことができます。すべてのスキルを平均して上げることも必要ですが、特に伸ばしたいスキルを絞り込むようにします。
こうすることで、集中すべきものが見え、効率良くスキルアップできます。
具体的には1つか2つに絞ると良いです。3つ以上ある場合は、習得するリミットと順番をつけるようにします。
転職先の企業でスキルアップしたいポイントを絞っておくことで、やりたことが伝わりやすく入職後の配属等に良い影響が出ます。
スキルアップしたい理由を明確にする
何となくスキルアップしたい、スキルはあったほうが良いなど、漠然とした理由では説得力に欠けます。
なぜそのスキルが必要なのか、そのスキルを使ってどのようなことをしたいのかを明確にすることが大切です。
将来の夢や目標につながることが理由に上がるはずですが、未来像が曖昧な場合はここの具体化から始める必要があります。
退職理由と転職理由を分けて伝える
退職理由と転職理由を混同してしまっている人が多いのですが、スキルアップの場合はしっかりと分けて考える必要があります。
- 退職理由~前職を辞めた理由
- 転職理由~この企業に決めた理由
この違いを明確にすることで、スキルアップでの転職という事を際立たせることができます。
スキルアップを理由に退職をし、転職をしたのであれば退職理由は
- 前職では○○のスキルを生かせる仕事が少なかった
- 前職で学んだスキルをさらに向上させたいと思うようになった
- ○○に興味を持ち、前職では直接関わりのない分野だった
などになります。
転職理由は
- 前職にはない○○の分野の部署がある
- これまで培ったスキルを御社の最新の技術でさらに向上させたい
- ○○のスキルを生かし働いている技術者が多い
などになります。
退職理由と転職理由の両方を伝えるとよりわかりやすくなります。
転職前に勉強を始める
新たに習得したいスキルでも、すでに持っているスキルでも向上させるには自分の努力が必要不可欠です。
面接時に勉強している内容を話すことで、本気度が伝わりますし即戦力になるという印象を与えられます。
社会人経験者の場合は、即戦力として迎え入れることが多いため、初めての業種だとしてもやる気と新しい仕事への準備のアピールは非常に大切です。
スキルアップを成功させる転職には事前の準備が必要
転職はスキルアップを促すものではありますが、ただ転職をするだけでは十分ではありません。
期待通りの結果を得るには、心構えと共に十分な準備が必要です。
どのようなスキルをいつまでに身につけたいのか、それを使ってどのようなことをしたいのかを明確にしておきましょう。
自分と向き合い、具体的な将来を想像できるかが転職によるスキルアップが成功するカギとなります。
職業体験してから転職する「お試し転職」とは?サービス概要や提供企業などを徹底解説
参照サイト: DAINOTE
個人の人生設計と同じように、今はビジネスの現場でも将来を見据えた設計図を作ることが注目を浴びています。これは『キャリアデザイン』と呼ばれ、社員のキャリアデザインをサポートする企業が増えています。ここではキャリアデザインが必要とされている背景と、具体的な進め方について解説します。