女性活躍推進研修とは
帝国データバンクが実施した「女性登用に対する企業の意識調査(2021年)」によると、多くの企業で女性社員の割合は増加傾向にあるものの、課長職以上の女性管理職は8%台という結果でした。管理職が男性のみの企業は45%で、女性の登用にはまだまだ高い壁があることがわかります。「指導的地位に占める女性の割合30%」という、政府が2020年までの目標として掲げた数値とは大きな差が出ています。.png)
出典:帝国データバンク『女性登用に対する企業の意識調査(2021年)』
女性社員の活躍を後押しするには、女性を取り巻くワーク・ライフ両面の環境を企業がしっかり理解し、整備することが求められます。また、女性社員自身も将来のキャリアパスを描き、組織にどう貢献していくか考える機会を持つ必要があります。女性活躍推進研修を活用し、社会の流れに沿った女性活躍の考え方を自社内に醸成していきましょう。
女性活躍推進研修の目的
女性活躍推進研修の目的は、女性が自分らしくイキイキと働ける職場づくりを実現することです。労働人口の減少によって多くの業界で人手不足が叫ばれる中で、女性の力の活用はすべての企業で喫緊の課題と言えます。優秀な人材を確保し、自社の継続的な事業成長を実現するために、女性社員自身はもちろん、周囲の社員も意識改革が必要です。働き方が多様化する現代社会では、女性に限らず男性社員も育児休暇を取る例が増えてきました。社員の生活スタイルの変化にも柔軟に対応できるダイバーシティ経営は、企業に新たな価値を生み出し、市場での競争優位性を築くことにもつながります。
女性活躍推進研修の対象者と学べること
女性活躍推進研修は、対象者によって2つの種類に分かれます。対象 | テーマ例 |
女性社員 |
・チーム内で女性ならではの能力発揮をする方法 ・仕事が円滑に進む時間管理やコミュニケーション術 など |
経営者・管理職・人事担当者 |
・女性社員、女性管理職の育成やサポートの方法 ・組織運営に女性の力を活用する方法 など |
女性社員を対象としたものはスキルアップやマインドセットが主な内容で、男性社員を含む経営者・管理職・人事担当者が対象のものは、女性が力を発揮できる職場づくりに関するものが主なテーマです。
どちらも社内で女性が活躍するために必要な知識や技術が身につくという点は共通していますが、この両面からアプローチすることで、より女性が活躍する組織の実現に近づきます。
女性活躍推進研修はこんな方におすすめ
● 自社でのキャリアパスを見通したい女性社員● 結婚や出産後も現場で力を発揮したいと考える女性社員
● 育児や介護の役割を持つ女性社員の上司
● 家庭との両立をバックアップし女性社員の離職を防ぎたい方
● 女性の力を自社の成長にもっと活用したいと考える方
● 女性管理職を積極的に登用したいと考える方
ワークライフバランスを大事にしながら働きたい、働く時間に制約があっても会社に貢献したいと考える女性たちが、自分らしく活躍することは企業にとっても大きなメリットがあります。女性活躍推進研修をきっかけとして、女性の力を十分に発揮できる職場づくりを実現しましょう。
女性活躍推進研修がもたらすメリット
女性活躍推進研修を実施すると、社員の働きやすさの改善はもちろん、企業経営においてもメリットがたくさんあります。ここでは主なものを4つご紹介します。女性社員が将来のキャリアパスを描きやすくなる
女性社員が自社で長く働き、組織の中核を担う人材になるためには、長期的なキャリアを見通すことが必要です。● ライフイベントによって訪れる変化をあらかじめ知っておく
● 育児や介護が必要になったときに使える制度への理解
● 5年後10年後に自社で実現したいキャリアを思い描く
● 長期に渡り活躍するために身につけるべきスキルを知る
女性が少ない企業や、これから女性リーダーを増やしたい企業では、社内に女性社員のロールモデルがいない場合もあります。若手のうちにこれらの知識を得れば、いざ結婚や出産といった生活の変化が訪れても、慌てず対応できます。新しく入った女性社員が安心して働けるよう、研修では未来の姿をイメージできる内容を盛り込むのがおすすめです。
女性社員の組織への貢献度が上がる
女性活躍推進研修で知識やスキルを高め、イキイキと働くマインドが育つと、女性社員の組織への貢献度が上がります。女性ならではの視点で物事に気づいたり、主体的に業務改善をしたりして、チームの多様性を広げ変化に強い組織へと導きます。研修を実施して、会社として女性の活躍をバックアップする姿勢を示せば、社員からの信頼を得られ「もっと組織やチームに貢献したい」というモチベーションを引き出すことにもつながります。
女性社員の離職を防ぎ、働きやすい職場づくりを実現
育児や介護では、急な欠勤や勤務時間の変更は避けられない出来事です。そのタイミングは本人にもコントロールできず、周囲の社員に負担がかかることを申し訳なく思う女性社員が多いです。そんな中でも円滑に業務を進めるには、日常のコミュニケーション手段のコツや業務効率化のスキルを身につけておくことが大事です。女性活躍推進研修ではこれらの知識やスキルに加えて、前向きに仕事に取り組むためのマインドセットも学べます。やりがいを持って仕事をする女性社員が増えれば、離職による損失と社員の士気低下を防ぎ、チーム全体の生産性向上が期待できます。
企業のイメージアップと優秀な人材確保につながる
結婚・育児・介護などのライフイベントで、女性の働き方は変化を受けやすいもの。それでも女性社員が変わらずに活躍できる職場は、企業の大きなPRポイントになり得ます。企業のイメージアップはもちろん、採用現場でも魅力的に感じてもらいやすいからです。性別に限らず優秀な人材が確保できれば、会社の規模拡大や業績向上も期待できます。育児休暇などの制度面を整えるだけでなく、社員の生活の変化に伴う心配事があれば、なんでも相談しやすい職場づくりが大切です。女性活躍推進研修でよくある質問
女性活躍推進研修を実施するうえで、研修担当者の方からよく寄せられる質問をまとめました。女性社員向けの研修カリキュラムはどのようなものですか?
女性社員の年次別に、おすすめの研修カリキュラム例を紹介します。新入~若手社員 |
【女性の力を組織で活かすということ】 ● 女性ならではの力をチームで発揮するには ● 仕事を計画通り進める段取りスキルを学ぶ ● 未来のありたい姿を描くキャリアプラン講座 |
中堅社員 |
【仕事もプライベートも忙しい女性社員の生産性アップ】 ● 少ない時間でも成果が出るタイムマネジメント術 ● アウトプットの質を上げる資料作成・プレゼン講座 ● 周囲と良好な関係性を築くコミュニケーション術 |
管理職・リーダー候補社員 |
【リーダーとして組織を率いる力を身につける】 ● チームの力を引き出すマネジメント術 ● 論理的思考を鍛え問題解決力を高めるには ● チームの士気が上がる後輩指導の方法 |
それぞれの年次で女性社員が抱える悩みや生活環境は異なるため、その実態に合ったカリキュラムを実施しましょう。
時短勤務などで社外研修への参加が難しい女性社員がいます
子育てや介護などで働く時間に制約がある社員は、ただでさえ忙しいために研修の受講を後回しにしがちです。しかし、そうした社員こそ仕事と家庭との両立に悩む場合が多く、どちらも大事にしようと頑張りすぎた結果、離職を選択する人も少なくありません。時間がないからと社員の学ぶ機会を制限したことで、会社の貴重な戦力を失うのはもったいないことです。現在はオンラインセミナーが普及し、離れた場所でも研修を受講しやすくなりました。また、時短勤務の女性社員も受けやすい短時間の研修も用意されています。それらを積極的に活用し、女性社員が同じ境遇を持つ人脈づくりができたり、スキルアップできたりする機会を作りましょう。
会社全体へ女性活躍に向けた意識改革を促したいのですが…
職場で女性の活躍を後押しするには、男性管理職や女性を取り巻く社員の意識改革も重要です。女性の力を活用することのメリットや、ライフステージの変化で女性社員が抱えがちな悩みについて理解を深める場を設けましょう。ただし、一度だけの実施では「そんな考え方もあるのか」と感じるだけで、研修の学びを行動に移さない社員もいます。定期的に継続して働きかけることで、会社全体で女性活躍に本気で取り組む姿勢が伝わり、徐々に社内風土として定着していきます。
女性活躍推進研修を選ぶときのポイント
研修の効果を最大限まで高めるには、研修の目的をしっかり設定し、それに沿ったカリキュラムを実施する必要があります。女性活躍推進研修をどのようなポイントで選ぶべきかを解説します。女性社員の状況やライフステージに合った内容にする
研修の内容を検討する際は、女性社員の年次やライフスタイルなど、個々の状況に合わせてカリキュラムを組みます。例えば、育休明けの社員は子育てと仕事の両立のイメージができずに悩んでいるかもしれません。また、昇進を控えている社員であれば、女性らしいリーダー像について学びたいと思っているでしょう。集合型研修は、他社で同じような悩みを持つ女性との人脈ができます。不安を抱えるのは自分だけではないと励まされ、仕事を頑張る活力がもらえるはずです。タイムマネジメント術などの女性に役立つノウハウが学べる
子育て・家事・介護など仕事以外にも多くの役割を持つ女性社員は、常に時間に追われ、目の前のことで精一杯という場合も少なくありません。女性活躍推進研修では、そんな女性社員のストレスを軽減し、キャリアアップを目指すための具体的なノウハウが学べます。● 限られた時間で最大限の成果を生み出すタイムマネジメント
● 仕事内容の見える化で周囲とのスムーズな情報共有
● 円滑に業務が進むコミュニケーションのコツ
何か問題に直面した場合でも、周囲の人との関わり方やセルフコントロールの方法を知っていれば、解決までの時間が短くなり無用なストレスを溜め込まずに済みます。
モデルとなる女性社員像を示す
女性活躍が進まない原因の一つとして、多くの企業でワーキングマザー・女性管理職の事例やロールモデル不足が挙げられます。女性活躍推進研修では、女性の講師が他社や業界の事例を交えながら具体例を示します。ぼんやりとした概念的な研修よりも、実際に活躍する女性社員の例があれば、受講者は自分の将来の姿と重ね合わせ、学びをより自分事として感じられます。また、キャリア形成のイメージづくりだけにとどまらず、実際の行動に移す段階まで研修の効果を高めることにもつながります。女性活躍推進研修のラインナップ
女性の能力を組織へ還元する女性活躍推進研修「株式会社リカレント」
会社の成長を促進するには、女性社員の能力の活用は必須条件です。ただ、ライフイベントで働き方を変えざるを得ない女性が多い中で、その状況を完全に理解できている上司はどれくらいいるでしょうか。本研修では、女性が自らの力を十分に発揮するために、女性を部下に持つ管理職と女性社員本人、両方の意識改革を促します。株式会社リカレントは、研修効果を最大限に高める手厚いサポートが特徴です。現場の課題を解決する質の高いプログラムで、社員の行動変容へとつなげます。人材育成に30年以上携わった実績をもとに、企業の実情に沿った最適な研修実施をバックアップします。
女性キャリアデザイン研修「株式会社インソース」
一言で女性活躍といっても、企業によって取り組みの段階は様々です。まずは女性活躍の基礎部分を理解したいという基本ステップから、女性社員の具体的な能力開発まで、現場に最適なアプローチをしましょう。女性管理職や一般社員・ワーキングマザーなどの幅広い立場に寄り添う内容に加え、女性の活躍をバックアップする男性管理職向けのプログラムなど、多くの研修をご提案します。株式会社インソースは、企業が抱える課題に即したオーダーメイドの研修プログラムづくりを強みとしています。徹底的なヒアリングで組織の目指す姿を明らかにし、そこに近づくためのカリキュラムを通して、一過性のもので終わらないより深い学びを提供します。

株式会社インソース
企業における課題を「研修」と「IT」の力でサポートし、生産性向上に貢献いたします。
全国3万2千組織以上との取引がある、東証一部上場の社会人教育企業です。お客さまの「組織」と「個」の人事課題を解決するためにおこなっている、新入社員から中堅・管理職までの社員研修、教育管理システム・LMS、DX人材育成、オンライン研修を紹介します。
生産性が向上する女性活躍推進研修「リクルートマネジメントスクール」
子育てをしながら働く女性社員が増える一方で、時短勤務により人材育成の難しさに頭を抱える企業は多く存在します。多様化する働き方の中で組織への貢献感を持ち続けるためには、社員のスキルアップは欠かせません。本研修では、時短勤務者も受講しやすい3時間からのコース設定と、豊富なラインナップで女性社員の課題に合わせた内容を選べます。リクルートマネジメントスクールは、研修での気づきを実践につなげるプログラムづくりにこだわっています。現場でのケーススタディを取り入れ、受講者が主体的に学び、気づきを得ることで研修の効果を最大化します。短時間コースは重要な部分がコンパクトにまとめられているため、必要なスキルをピンポイントで習得できます。

リクルートマネジメントスクール
実効性の高いマネジメントソリューションの提供により個と組織の健全な発展に貢献する
人材育成、人事制度、組織開発から営業力強化まで、「アセスメント」「トレーニング」「コンサルティング」「カウンセリング・コーチング」などの手法を用いて人事課題を解決に導く研修を紹介します。
モチベーション高く働く女性社員の育成研修「株式会社wiwiw」
2014年、英オックスフォード大学は「20年後までに人類の仕事の約50%がAIに代替される」という論文を発表しました。定型業務や事務作業などは、その筆頭と考えられています。本研修では一般職の女性社員を対象に、AI時代の到来で訪れる変化や、人間にしかできない仕事をするためのスキルアップ手法をお伝えし、前向きに成長し続ける女性社員を育成します。株式会社wiwiwは、企業のダイバーシティ経営を後押しし、社員一人ひとりのワークライフバランスの実現をテーマとした各種研修を提供しています。特に女性活躍支援に幅広い知見を有し、女性社員自身の育成と周囲の社員の意識醸成という、両面からのワンストップサービスが特徴です。
女性が輝く組織づくりセミナー「株式会社日本能率協会マネジメントセンター」
女性活躍推進は、まず課題整理を行い、経営者・管理職・女性社員自身がその重要性を認知したうえで、現場で実践・継続していく一連の流れが必要です。ただ、多くの企業は単発の学びで終わってしまい、継続的な活動には至っていないのが現状です。本研修では、女性が能力発揮できる職場づくりを様々な面からフォローする女性活躍推進研修をご提案します。株式会社日本能率協会マネジメントセンターは、受講者が気づきを得て行動に移し、成長の実感を得られる研修づくりに力を入れています。社会情勢や経営課題に合わせたテーマ設定と、新入社員から経営幹部まであらゆる立場に即した体系的なプログラムで、企業の人材育成を力強く支えます。

株式会社日本能率協会マネジメントセンター
一人ひとりが立場や役割に応じた「基本」を身につけることで組織としての力は最大化します
学びに終わりはありません。学習の大切さに気づくことで、人はいつからでも変わることができ、限りなく成長することができます。新入社員から管理職・経営層にいたるまで、それぞれの階層で求められる基本を重点的に習得する研修を紹介します。
女性社員の能力を最大化する女性活躍推進研修「キャプラン株式会社(CAPLAN Corporation)」
女性活躍が叫ばれる近年においても、依然として「補助的な業務は女性社員のもの」という考え方は、多くの企業に残っています。その意識を変革するには、全社的な研修の実施が重要です。女性社員の視点と経営者・管理職の視点の両方を持つベテラン講師が、経営戦略としての女性活躍の必要性を伝えながら、女性社員のキャリア開発を後押しします。キャプラン株式会社は、人材にまつわる事業に35年以上携わった知見をもとに、社員の活躍の場を広げる研修カリキュラムをご用意しています。デジタル化社会で求められるスキルやマインドを醸成し、企業の付加価値をさらに高めるお手伝いをします。

キャプラン株式会社(CAPLAN Corporation)
自己流から一流へ、そしてグローバルへ
日本の航空会社や総合商社における研修ノウハウを元に、35年以上にわたり7,000社以上の企業へ行ってきたビジネスマナー&コミュニケーション、グローバル、マネジメント(階層別)研修を紹介します。
私らしく働くためのキャリアアップ研修「マネジメントサポートグループ」
女性活躍推進が必要だと理解しているものの、何から着手すべきかわからないという声がよく聞かれます。本研修では、第一ステップとして若手女性社員を対象に、組織内での役割を認識しながら自分らしくキャリアを築くためのヒントをお教えします。その後、女性リーダー育成や組織風土改革などの内容にステップアップし、女性活躍推進の課題をトータルサポートします。マネジメントサポートグループは、企業活動を支える「人財」の育成を通して、持続的に成長する組織づくりを支援しています。社会環境やビジネスモデルが変化しても、社員教育は経営課題に直結する普遍的な要素です。社員の能力と意欲を引き出し、イキイキと働く喜びを感じられる職場を目指しましょう。

マネジメントサポートグループ
人材育成と組織活性をサポートします
マネジメントサポートグループは27年の実績と信頼で企業の人財育成と組織活性をサポートします。その企業に合わせた様々な研修カリキュラムを紹介します。