「コールセンター研修では何をする?」「コールセンター研修を選ぶ際には、どのような点を重視すればよい?」
このような疑問や悩みを抱えている経営者や部門責任者の方も多いのではないでしょうか。
当記事では、コールセンター研修で実施する目的や選び方、おすすめのコールセンター研修について紹介していきます。コールセンター研修を検討している担当者の方は、ご一読ください。
この記事でわかること
- コールセンター研修の目的
- コールセンター研修の選び方
- おすすめのコールセンター研修
コールセンター研修を選ぶ際には、いくつかの点をチェックしなければなりません。そのため、数ある研修会社の中から貴社に適した研修会社を選ぶのは、なかなか時間がかかる作業です。そこで、キーセッションに研修会社探しを丸投げするのはいかがでしょうか?
キーセッションでは、複数の研修会社の中から、貴社のご要望に合わせて最適な研修会社をご提案いたします。相談は無料なので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
コールセンター研修とは
コールセンター研修とは、電話応対に必要なスキルや知識を学ぶための研修です。コールセンターのオペレーターやスタッフを対象にして行われます。
多くの企業では、顧客から意見や疑問をもらえる貴重な場として、コールセンターの必要性が高まっています。企業が事業を途切れずに継続するためには、より質の高いオペレーターの育成が不可欠です。しかし、多くの企業ではコールセンターに対して次のような悩みや課題を抱えがちです。
- 人手不足
- 定着率が低くベテランのスタッフが不在になる
- 人材育成が進まない
- 後処理の時間がかかりすぎる
- 顧客を待たせるケースが多い
コールセンター研修では、電話応対や基本的なPCスキル、クレームへの応対方法などを学び、企業が抱える悩みや課題の解消につなげています。
コールセンター研修の目的・効果
コールセンター研修の効果は、以下の3点です。
- 顧客満足度の向上
- 対応時間・応対品質の改善
- センター全体の売上向上
それぞれ詳しく解説します。
顧客満足度の向上
コールセンター研修を実施することで、顧客満足度の向上が期待できます。研修を通してオペレーターは丁寧な敬語や言葉遣い、相手のニーズを汲み取るスキルなどを身につけられるからです。オペレーターの質が高まることで、これまで以上に素晴らしい対応ができるようになります。
電話対応が丁寧な企業には、好印象を抱く人が多いものです。「この企業は気持ちのよい対応をしてくれる」「取り扱う商品・サービスを利用したい」と思ってもらえるでしょう。会社のイメージがよくなりファンが増えれば、LTV(顧客生涯価値)の向上にもつながります。
対応時間・応対品質の改善
コールセンター研修の効果には、対応時間や応対品質の改善も挙げられます。研修によってオペレーターの傾聴力や相手の要望を瞬時に理解するスキルを身につけられるため、短時間で適切に回答できるようになります。
顧客やクライアントを待たせられる時間が少なくなるため、ストレスを与えずにすむでしょう。対応の長時間化が課題である企業にとっては、応対品質の改善につながります。
また、コールセンターはパンクしてしまうことも少なくありません。問い合わせ対応がスムーズになれば対応できる量も増えるため、ユーザーの不満が解消されやすくなります。
売上向上につながる
コールセンター研修を通してオペレーターの質が高まれば、売上向上につながります。研修では商品やサービスの理解促進や、困りごとに関する対応力などを学びます。顧客やクライアントに対してニーズに合った提案ができるようになるでしょう。
その結果、受注率向上やアップセル(追加提案)により、売上向上にもつながるのです。
コールセンター研修の必要性
ICT(情報通信技術)の進化によりさまざまな働き方が可能になった今、テレワークでも高いスキルで業務が行えるオペレーターの育成が課題となっています。コールセンター研修では次のような効果が期待できるとして、必要性が高まっています。
- オペレーターとして必要な知識とスキルを習得できる
- お客様の目線に立った対応ができるようになる
- 正しい日本語の使い方を学べる
コールセンターに勤めるオペレーターは、企業の顔として顧客やクライアントと話す機会が多くあります。オペレーターの質が高まれば、企業のイメージアップや売上向上など、さまざまなメリットが得られます。
コールセンター研修では何をする?カリキュラム例を解説
コールセンター研修のカリキュラム例は、以下の通りです。
今回は新人オペレーター向けに実施される研修をもとに見ていきましょう。
研修日程 | 研修内容 |
---|---|
1日目(午前) | ・会社概要(所属部署が具体的にどのような業務を行っているのか理解する) |
1日目(午後) | ・話し方や抑揚、言葉づかいについて学ぶ ・傾聴スキル向上のための座学やグループワークを実施 |
2日目(午前) | ・業務研修(取り扱う商品やサービスについて学ぶ) |
2日目(午後) | ・利用するシステムの説明(実務で利用するシステムについて座学) |
3日目(午前) | ・業務研修(昨日までの復習と簡単なQAを実施) ・システムを実際に使用した顧客検索方法などを学ぶ |
3日目(午後) | ・ロールプレイング(スクリプトを見ながら受講者同士でグループワークを行う) |
4日目(午前) | ・ロールプレイング(昨日の続きと研修担当者からのフィードバックあり) ※システムで顧客情報を閲覧しながら実施 |
4日目(午後) | ・リアルタイムモニタリング(現場のオペレーターとお客様とのやりとりを聴く) |
5日目(午前) | ・ロールプレイング(昨日のモニタリングをもとにスクリプト外の質問がきた際の対応を理解する) |
5日目(午後) | ・モニタリング(システムで顧客検索を平行して実施しながら行う) |
6日目(午前) | ・ロールプレイング(システムを活用しながら適切な回答ができるか確認する) ※研修担当者からのフィードバックもあり |
6日目(午後) | ・OJT(現場の先輩オペレーターが横について実際にお客様対応を行う) |
7日目(午前) | ・OJT(昨日に引き続き、顧客対応を行う) |
7日目(午後) | ・デビュー判定(OJTを終了するか継続するかの判断をする) |
新人研修を1週間で行う際のスケジュールを例としてご紹介しました。
テクニカル窓口など専門性の高い部署はさらに時間を費やす場合もあります。
コールセンター研修の種類
コールセンター研修には、おもに以下のような種類があります。
- 座学研修
- 電話機やシステムの操作研修
- ロールプレイング研修
- OJT研修
それぞれ詳しく解説します。
座学研修
座学研修では、コールセンターの業務に関する基礎的な内容を学びます。具体的には商品・サービスの基礎知識や言葉遣い、電話応対スキルなどです。座学研修を通してコールセンターの基本業務を理解できるため、顧客やクライアントに対して適切に対応できるようになります。
また、個人情報を取り扱うことが多い場合は、コンプライアンスに関する研修も行われます。座学研修はコールセンター業務の基礎的な内容を学ぶため、比較的はじめの段階で行われることがほとんどです。
電話機やシステムの操作研修
コールセンターでは電話機や、顧客情報などを入力するシステムを使用しながら業務を行います。電話機やシステムの操作方法がわからないと業務に支障が出るため、コールセンター研修で学んでおく必要があります。
操作研修は実際に機器を使用しながら覚えるスタイルが一般的です。座学研修で学ぶよりも操作に慣れるのが早いため、即戦力が育ちやすくなります。
また、電話機やシステムの操作方法は企業によって異なりやすいものです。他企業でオペレーターの経験がある人も研修対象になります。
ロールプレイング研修
ロールプレイング研修は顧客との実際のやり取りを想定して行う研修です。オペレーター役と顧客役にわかれて、トークスクリプト(台本)をもとに実施するスタイルが一般的です。ロールプレイングを繰り返すことで、会話の流れがつかみやすくなり、実際の問い合わせにもスムーズに対応できるようになります。
ロールプレイング研修はただ実施するだけでなく、相手役や講師からフィードバックを受けるとより効果的です。よかった点と悪かった点が把握できるため、次に活かせます。
さまざまなシチュエーションを想定して行えば、実践に強いオペレーターを育成できます。
OJT研修
OJT研修とは、実際の業務に参加して教育を受ける研修です。教育担当者や先輩社員が隣に座り、サポートをしてもらいながら顧客からの電話対応を行います。
ロールプレイング研修ではうまくできていても、本番となれば緊張したり想定外の質問をされたりすることがあるものです。回答がわからないときや対応できないときなどはすぐにフォローしてもらえるため、安心感のあるなかで実践を重ねられます。
顧客とのやり取りを身をもって体感できるため、オペレーターの成長スピードが最も速い研修方法といえるでしょう。
キーセッションおすすめのコールセンター研修
おすすめのコールセンター研修は、以下の2つです。
- コールセンター向け電話応対研修
- 電話受付CS向上研修
それぞれの研修について紹介します。
「コールセンター向け電話応対研修」|株式会社モチベーション&コミュニケーション
株式会社モチベーション&コミュニケーションは組織のコミュニケーションにおける課題解決に特化する企業です。研修ではコールセンターの役割を理解し、インバウンドとアウトバウンドの重要ポイントを身につけることを目的としています。
電話対応のポイントや言葉遣いなどの知識習得はもちろん、クレーム対応や言いづらいことを伝えるスキルなどを身につける研修も受けられます。実践体験型の研修のため、オペレーターのスピーディーな成長が期待できるでしょう。
本研修は1回あたり120分となっており、回数はゴールや目的に合わせて選べます。週2〜3回の集中的な研修や、月1回のペースで1ヶ月の取り組みをフィードバックしながら行う研修など、貴社に合わせたプラン作成が可能です。
「電話受付CS向上研修」|株式会社ノビテク
株式会社ノビテクは、受講者がやり遂げる方法を自ら思考できるよう導く研修を提供する企業です。研修ではコールセンターとして自信をもち、やるべきことを明確にできることを目的としています。
研修を行う前にはオペレーターにアンケートを実施し、抱えている不安や課題などを把握したうえでカリキュラムのカスタマイズが可能です。貴社に適したカリキュラムで研修を受けられるため、オペレーターのモチベーションを維持しながらより効果的な研修を行えます。
なお、本研修は基本的に7時間で構成されています。カスタマイズできるため、時間の調整も可能です。
コールセンター研修の選び方
コールセンター研修の選び方は、以下の4点です。
- 対象者に合った研修内容か
- 研修内容のカスタマイズは可能か
- 講師の実績や経験が十分か
- サポート体制が充実しているか
それぞれ詳しく解説します。
対象者に合った研修内容か
コールセンター研修を選ぶ際には、対象者に合った研修かを確認しましょう。コールセンターにはオペレーターや管理者、スーパーアドバイザーなどの役職があります。役職によって抱えている課題が異なるため、対象者に合っていない研修を選んでしまうと、その課題を解消することはできません。
たとえば、オペレーターが対象者の場合は商品・サービスの基礎知識、日本語の正しい使い方、傾聴力を鍛える研修が必要です。一方、管理者の場合はハラスメントや部下とのコミュニケーションに関する研修が必要になるでしょう。
より効果的な研修を受けるためには、それぞれの階層に合わせた研修を実施できる研修会社を選ぶことが重要です。
研修内容のカスタマイズは可能か
コールセンター研修を選ぶときは、研修内容のカスタマイズが可能かどうかも重要なポイントです。
たとえば、初めて電話で顧客対応をする社員やアルバイトに対して研修を実施する場合、ある程度自社の商品やサービスに合わせた内容を組み込んでもらったほうがいいでしょう。テンプレート化したカリキュラムでは、研修の目的を果たせず、ただ研修を受けただけとなってしまいます。
自社のビジョンを共有し、目的に沿った具体的なカリキュラム内容を提案してくれる研修会社を選びましょう。そうすることで、より効果的な研修を行えます。
講師の実績や経験が十分か
講師の実績や経験にも着目しましょう。コールセンターの実務経験をもつ人が講師であれば、現場の雰囲気や大変さを熟知しています。みずからの経験を踏まえたうえでアドバイスしてくれるため、充実した時間を過ごせるでしょう。
また、実務経験だけでなく、講師としての実績や経験をチェックしておくことも重要です。実績数が豊富な講師は過去の経験から教え方をアレンジしていることが多いため、わかりやすい研修が期待できます。実績や経験がどのくらいあるのか、外せないチェックポイントです。
サポート体制が充実しているか
コールセンター研修はサポート体制が充実しているところを選ぶのがおすすめです。サポート体制が充実していないと、不満が生じる恐れがあります。
たとえば、研修を実施する時期や日数を柔軟に対応してくれる研修会社の場合、本業務に支障が出ることなく研修を行えます。コールセンターには企業によって繁忙期があるため、研修を行うタイミングの見定めは必須です。時期や日数に関して柔軟に対応してもらえれば、余裕をもって研修を実施できます。
他にも定期的なフォローアップやアフターフォローなど、どのようなサポートが付いているのか確認しながら選びましょう。
コールセンター研修についてよくある質問
コールセンター研修についてよくある質問は、以下の6点です。
- コールセンター研修を実施する最適なタイミングはいつですか?
- コールセンター研修を実施する際の注意点はありますか?
- コールセンター研修を実施した後のフォローは必要ですか?
- コールセンター研修にかかる費用は?
- コールセンター研修の1日の流れは?
- オンライン・eラーニングでも学習できる?
疑問点をクリアにして、コールセンター研修を導入しましょう。
- Q. コールセンター研修を実施する最適なタイミングはいつですか?
電話が混み合わない時期を選ぶのが適切です。
会社の繁忙期は取り扱っている商品・サービスによって異なるものです。たとえばクーラーを取り扱う会社の場合、季節の変わり目は電話が混み合うため、コールセンター研修を実施する余裕はありません。また、セール期間中も忙しいため避けるべきです。
コールセンター研修は、先輩社員が協力できるくらい余裕があるタイミングで行いましょう。
- Q. コールセンター研修を実施する際の注意点はありますか?
アドバイスを行う際は個別ではなく、全体で共有するようにしましょう。
全体で共有することで、オペレーターのスキルを均一化できます。「オペレーターによって対応が違う」「前回はよくしてもらえたのに今回は酷かった」などの状況を作らずに済みます。
よかった点や改善点などを全体で共有し、コールセンター研修に参加した全員が質の高い電話対応ができるようにサポートしましょう。
- Q. コールセンター研修を実施した後のフォローは必要ですか?
必要です。
研修を終えたからといっても実際の業務ではうまくいかないこともあります。そのまま放任すれば、仕事へのモチベーションが下がり離職につながるかもしれません。研修後も定期的にフォローアップし、悩みや不安を早めに解消するよう努めることが重要です。
- Q. コールセンター研修にかかる費用は?
コールセンター研修にかかる費用は、内容や日数、発注単位で変動する部分があります。ただしひとつの目安として、1人あたり20,000円ほどが相場です。オンライン・eラーニングであれば、1人あたり10,000円以下で受講できるケースもあります。
いずれにせよ、ばらつきが出やすいため事前に研修会社に確認することが大切です。
- Q. コールセンター研修の1日の流れは?
コールセンター研修の1日の流れは、基本的に「午前・午後」で分けられます。午前で座学をメインにノウハウを吸収、午後で発展的な内容やロールプレイを実施するケースが多く見受けられます。
ただし複数日に及ぶ研修ではその限りではなく、また1日だけでも企業ごとで学習内容とその順序は異なるので事前に確認が必要です。
- Q. オンライン・eラーニングでも学習できる?
コールセンター研修は、オンライン・eラーニングでも学習することが可能です。多くの研修業社が、実地型以外にも遠隔で学べるようにカリキュラムを用意しています。
近年は新型コロナウイルス感染症のリスクもあり、実際に大勢の社員を集結させるのはためらわれると思います。オンライン・eラーニングなら感染リスクを気にせずスキルアップすることが可能です。
コールセンター研修を実施して、顧客満足度を高めよう
コール研修を実施することでオペレーターの質が高まり、気持ちのよいスタマーサービスを提供できるようになります。対応時間や応対品質が改善され、顧客満足度の向上にもつながります。
コールセンター研修は座学やロールプレイングなど、さまざまなカリキュラムを組み合わせるのが一般的です。また、貴社が抱える課題や不安を解消できる内容でなければ、意味の無いものになってしまいます。効果的なコールセンター研修を実施するためには、研修会社に依頼するのがおすすめです。
キーセッションでは、コールセンター研修を扱う研修会社を多数紹介しています。コンシェルジュへの相談や見積もりは無料で行えるため、研修選びに迷っている方は気軽にお問い合わせください。