顧客の価値観が多様化し、情報の流れが早い現代社会において、マーケティング手法を学ぶことは必要不可欠です。
マーケティング研修で自社の製品やサービスへの知識をより深め、ビジネスを成功へと導く力を身につけましょう。
マーケティングとは
マーケティングとは、「maret +ing」と表記しますが、マーケット、つまり顧客や特定の市場に対してアプローチを図ること全体を「マーケティング」とも言いますし、経営幹部や経営者が立てる「売るための戦略を決めること」も「マーケティング」です。さらには、現場のスタッフやマーケティングに関する部署、営業部署のスタッフ等が、具体的にどのように顧客を集めるか?などについても「マーケティング」と言います。幹部や経営者が決めるものは、いわゆる「マーケティング戦略」に該当するものです。戦略としての方向づけを行い、「誰に・何を・どのように」を設計して行くものが、こちらです。逆に、現場で行うものも、「誰に・何を・どのように」をより細かく行い、顧客アプローチを図りますが、これは「マーケティング戦術」に該当します。
研修では、2つとものパターンを学ぶケースが出てきます。しかし、研修として行うのであれば、「マーケティング戦略」というのは、基本となります。そして、「マーケティング戦術」というのは、さらに細かく、「営業研修」や「リスティング広告運用研修」など各論に行きがちですが、実は「マーケティング戦略」の考え方が基本となります。よって、ここでは「マーケティング戦略」についてご紹介していきます。
マーケティングの具体的な役割は、顧客の特定、満足、維持を支援することです。
《出典》 マーケティングの定義 - Washington State University
ビジネスではどのような意味があるか?
マーケティングは、ここまでの説明をまとめてみますと、「売れる仕組みづくり」を行いっていくことにほかなりません。つまり、「どうすればお客様にお買い上げ頂けるのか?」を考えるものなので、自社売上に直結するものです。マーケティングについては、かつては現在ほど一般的になっていませんでしたが、今の競争の激しい市場においては、「マーケティング戦略」がしっかり構築されていることは、ビジネスの基本になってきました。また、戦略を立てる側、だけでなく、実行する側も、自社のマーケティング戦略を理解して、業務を行うことが極めて重要になってきました。
企業が抱える課題
2020年12月のマーケティング関連業務従事者を対象に実施した「マーケターが抱える課題感に関する調査」によると、次の3つが上位を占めました。1位:商品・サービスの企画・開発力不足
2位:市場や競合に関するデータ不足
3位:蓄積データの活用方法
マーケティングでは、市場の状況を調査し、競合他社の強み・弱みを分析した上で自社が取るべき行動を選択することが重要です。しかし、上記の調査ではデータ収集や、その活用方法についても多くのマーケティング従事者が課題を感じていることがわかりました。データの分析手法やマーケティング戦略を立てるプロセスなど、実践で使えるスキルを研修でしっかりと身につけることが求められています。

参考:マーケターが抱える課題感に関する調査 「ロイヤリティ マーケティング」調べ
研修の対象者
マーケティング研修の対象者は、主に以下のような方です。・マーケティングを担当する方
・マーケティングの観点から戦略を立案するマネージャーや管理職
・商品の企画や販売・営業にマーケティングの知識を活かしたい方
多くのマーケティング研修では、対象者の業種を限定していません。BtoC、すなわち一般消費者向けの製品やサービスを提供する企業向けの研修です。もちろん、自社の特徴や業界の動向を踏まえたカスタマイズも可能です。
なお、マーケティング研修は内容によってプログラムが分かれていることがあります。新人向けの基礎的なマーケティング研修、顧客のインサイトを発掘するマーケティング研修、マーケティングのためのデータ分析を学べる研修などです。受講者の仕事に活かせる研修を導入することで、受講者のスキルを高めましょう。
研修のカリキュラム例
マーケティング研修の基本カリキュラム例としては以下のようなことが考えられます。以下では、マーケティング力強化では、「人材育成(管理)力」強化と、「経営の視座視点強化」の2点を4日程で実施する場合の、研修カリキュラム例をご紹介します。
【現状の課題】販路拡大が頭打ちで、顧客も競合に奪われている
【対象者】営業部門の責任者、管理職や経営幹部
日程 | 内容 | ゴール |
---|---|---|
1日目 | マーケティングの基本 | 午前 【講義】マーケティングとは?マーケティングミックスやS T P戦略 【演習】マーケティングの進め方を確認しどう改善するか 午後 【講義】顧客ターゲット設定と商品企画、購買心理について 【演習】誰に何をどう売るか?について考える |
2日目 | アイデアを産み形にする | 【講義・グループワーク】アイデアの発想の仕方 【講義・グループワーク】K J法でアイデアを整理、統合する 【講義】顧客創造・サービスマーケティング 【ケース】あなたはこの場合どう顧客を生み出すか? |
3日目 | 顧客維持マーケティング | 【講義】顧客維持戦略について 【ケース】ケース企業が行っている戦略を理解する 【講義】リピート化、クロスセル、アップセル 【ケース】ケース企業を4つの視点で整理し、どうすべきかを提示 |
4日目 | 総合演習 | 【ケーススタディ】自社のマーケティング戦略上の課題は何か?解決のためにあなたが推進することは? 【ケーススタディ】自社が今後新規事業を行うが、その事業は、誰に、どのように販売を実行していくか? |
研修のラインナップ
マーケティング基礎研修「株式会社ノビテク」
マーケティングとは、自社の商品やサービスを届けたい顧客層を分析し、どうすれば買ってもらえるかを考え、実行することです。しかし、その内容や手法は多岐にわたる上にとても奥が深く、いくら理論を学んでも実践に移すのはなかなか難しい場合もあるでしょう。本研修では、市場分析(誰に買ってもらいたいか)と戦略分析(どうやって買ってもらうか)の2つの視点からマーケティングを学びます。多数の実践的なワークを通して、マーケティングの基本から応用まで、総合的な知識と実践ノウハウが得られる内容です。株式会社ノビテクは、「研修で学んだ内容が現場ですぐに実践できる」カリキュラムのご提供に力を入れています。グループディスカッションやケーススタディ、実際の現場を想定したワークを積極的に取り入れ、社員が主体的に研修に取り組み、学んだだけで終わりにさせない独自のプログラムです。現場の課題解決や社員のレベルアップなど、それぞれの目的に合わせた学びの場を豊富にご用意し、企業でイキイキと活躍する人材の育成を力強くバックアップします。

マーケティングの基本プロセスから実務的な知識習得を目指すマーケティング基礎研修 - 株式会社ノビテク
マーケティングの基本プロセスからロジカルシンキング技法の応用を通して実務的な知識習得を目指します。
研修プランを表示
はじめてのマーケティング実務基礎セミナー「株式会社日本能率協会マネジメントセンター」
マーケティング関連部署に初めて配属された社員を対象に、マーケティングの基礎知識と実務で役立つスキルの両方が身につく研修です。経験豊富な現役のコンサルタントが講師を務め、2日間にわたってマーケティング戦略や自社を取り巻く環境の分析手法を詳しくお伝えします。株式会社日本能率協会マネジメントセンターは、成長を目指して一歩を踏み出す社員と企業を後押しすることを理念に掲げています。変化の激しい社会では、社員一人ひとりが学び続ける姿勢を持つことこそが、企業価値を高める近道。多くのビジネスパーソンに学びの場を提供し、気づきと対話を重視した研修を実施します。(参照:株式会社日本能率協会マネジメントセンター)
営業効率化を実現するWebマーケティング研修「株式会社アイル」
様々な情報が日々飛び交う現代社会では、どんなに良い商品やサービスでも、顧客にその情報が届かなければ魅力を伝えることはできません。多くの企業が活用を始めているWebマーケティングにおいて新規開拓や集客・受注を実現するには、理論と実践ノウハウの理解が不可欠です。本研修でWebマーケティングの効果的な手法を基礎から学びましょう。株式会社アイルは、20年以上にわたり企業の資本である人を育て、業務効率・業績アップを支援してきました。企業の抱える課題や、業界・業種にマッチした柔軟な研修サービスが強みで、内定者から管理職まで幅広い人材に対応するプログラムをご用意しています。(参照:株式会社アイル)
論理的思考力が身につくマーケティング講座「株式会社グロービス」
マーケティング戦略の立案において理論学習は重要ですが、表面的なテクニックだけでは現場の課題を解決することは難しく、すぐに行き詰まってしまいます。大切なのは「論理的思考力」、つまり膨大な情報から必要なものを見出し、自社を取り巻く環境を的確に見極める力です。本研修で知識と思考力を鍛え、実際の現場で役立つマーケティングスキルを身につけましょう。株式会社グロービスは、価値観が多様化する現代社会において、社員の能力開発こそが企業の成長を支える重要な要素だと考えています。知識のインプットだけに留まらない、「実務で使えるスキル」と「考える力」の両方を鍛える独自のプログラムをご提案します。(参照:株式会社グロービス)
博報堂のノウハウを学べるマーケティング研修「HR Design Lab」.
マーケティング最大手の博報堂ですが、そのノウハウを研修の形でアウトプットしています。マーケティングのあり方から最低限必要なフレームワークそして現場で得られたノウハウやナレッジを伝授。同マーケティングでは演習を中心として、実践的にフレームワークや方法論を学びます。またマーケティング的なマインドやKSFを導く力についても学習。
そして過去の事例に基づいて、成功と失敗を分けるポイントについても学べます。
HR Design Lab.は博報堂傘下にあり、日本でもっとも深くマーケティングを理解している団体のひとつ。トップクラスの知識と技術を学ぶうえで、この研修はうってつけです。(参照:HR Design Lab)
女性向けマーケティング講座(オンデマンド配信)「株式会社宣伝会議」
株式会社宣伝会議では、貴重な女性向けマーケティング講座をオンデマンド配信しています。女性の感情や習性、好みやライフスタイルを理解し、よりよいマーケティング戦略が展開できるように導きます。
具体的なカリキュラム一例は以下のとおり。
・女性市場の動向、消費行動
・複雑な女性心理を捉える
・女性に響くリサーチ手法
・マイクロマーケティング
・女性の情報接触の特徴
・Z世代女性の特徴と情報接触
・女性マーケティングの基本
・マーケティング戦略立案における3つの基本
同社は講師陣が充実しているのが特徴。電通やトレンダーズなどで活躍する女性講師が実際にレクチャーします。(参照:株式会社宣伝会議)
BtoBマーケティングを基礎から学ぶ研修プログラム「シンフォニーマーケティング」
同社の研修プログラムは、BtoBマーケティングにフォーカスした内容。必要なフレームワークや用語、基礎戦略などを学べます。長らくマーケティング活動に取り組んだことに裏打ちされたノウハウは、非常に貴重なナレッジです。
研修はアセスメント・講義・eラーニングの3段階構成。自社にフィットした方法で学べます。
同社はBtoBマーケティングにおいてたいへんな知識を持っており、これまで株式会社タダノなど有力企業に対して研修プログラムを提供しています。(参照:SOMPOリスクマネジメント株式会社)
顧客にフィットする仕組みを作るマーケティング研修「株式会社コンパス」
株式会社コンパスのマーケティング研修では、基本的な知識と演習まで幅広く学べます。講義だけではなくグループワークやワークショップを通じ、より実践的な知識と新しい気づきを求めるのが特徴。
これらの経験を通してマーケティング思考を知り、自社でも再構築できるようなレベルを目指します。
具体的なカリキュラム一例は以下のとおり。
・マーケティングとは何か
・コンセプトについて
・市場環境を把握するための技術
・マーケティング・ミックス
・差別化戦略
株式会社コンパスは2000年創業、これまで数々の一流企業にマーケティング研修を実施。一例として日立キャピタル、ロッテ、なとりなどから招聘されています。(参照:株式会社コンパス)
基本から学べるマーケティング研修入門「株式会社ディレンマ」
株式会社ディレンマのマーケティング研修は入門と称し、基本中の基本を学ぶためのカリキュラムが設定されています。マーケティングの実施目的や流れを理解し、基本的な戦略を実行できるレベルまで導きます。
カリキュラムの一例は以下のとおり。
・マーケティングの定義
・マーケティングの全体像と流れ
・マーケティング・ミックス
・計画の実行
・ブランディング戦略
株式会社ディレンマはあらゆるジャンルの研修を提供する一大研修業者。カリキュラムは事前に相談すれば一定はカスタマイズすることが可能です。(参照:株式会社ディレンマ)
3段階で学ぶマーケティング研修「株式会社NEXERA」
株式会社NECERAのマーケティング研修は3つの段階で順序よく学べる構成。体験より発言を重視するアクティブなカリキュラムで、より体系的・実践的に学ぶことが可能です。一つ目の段階ではマーケティング施策を分析。二つ目でマーケティング施策の立案や改善を実施し、そして最終段階でマーケティング戦略の立案が実施できるようにします。
またゲーム要素を取り入れ、ハマり込むように学べるのもポイントです。
同社はマーケティングに関連づいたた研修の中でも、圧倒的な実績を持っているのが特徴。LINEやdocomo、サイバーエージェントなど一流企業に対してサービスを提供した経験があります。(参照:株式会社NEXERA)
研修についてよくある質問
マーケティング研修を実施するメリットは何ですか?
マーケティングは、業界での経験値や個人のセンス・勘などといった「目に見えないもの」に頼る傾向があります。しかし実際は、マーケティングに関する理論やフレームワークを知り、基本的な考え方を身につければ、誰でもスタートラインに立てます。一度得たマーケティングの知識は、他部署への異動や役職が変わっても役立てられる普遍的なものです。学んだ理論・フレームワークを実務に応用し、他の社員にも実践できるよう形式化すれば、社員全体の知識レベル向上にもつながります。
マーケティング研修は、どのような社員が受講対象となりますか?
マーケティング研修は、専門部署やマネージャー・管理職など、業務上で戦略立案が必要な立場の社員向けと思われがちです。けれども、ビジネス環境が急激に変化する現代社会では、「すべての社員が身につけるべき知識」になりました。顧客に選ばれる商品やサービスを提供し、企業の優位性と付加価値を高めるためには、業界や職種・キャリアを問わず多くの社員がマーケティングを学ぶことが重要です。一度でマーケティングのすべてを理解するのは難しいのではという不安があります。
確かに、たくさん存在するマーケティング理論のすべてを一度で理解し身につけるのは困難でしょう。しかし、多くの企業の現場で活用されている有名なマーケティング手法は限られており、そのポイントさえ押さえれば実際の現場への応用は十分可能です。それでも知識の定着に不安がある場合には、フォローアップ研修を実施し、社員に研修内容を繰り返し伝えることをおすすめします。研修の必要性
世の中の動きは非常に早く、去年や2年前のニーズを満たしても、それはもはやビジネスになり得ません。そして、ここ10数年で行なっていたマーケティングスタイルは大きく変貌を遂げており、「進化」を必要とされている背景があります。つまり、戦術は常に変化しながらも、基本的な大きな戦略方向性は変わらない。しかし、コロナショックのような劇的な環境変化があった場合には、当然見直しを迫られました。こういう危機の中で方針を、単に営業販売部門だけで考えるだけでなく、全社的に考える必要性が高まってきています。マーケティング戦略全員参加型の時代になったのです。
研修の特徴
マーケティング研修で身につく力は、以下の3つです。データ収集・分析力
マーケティング理論の基礎を学ぶことはもちろん、データ収集・分析の際に着目すべきポイントをしっかり理解すれば、業務の経験値や個人の勘に頼ることなく、集めたデータをもとにした的確な判断を下す力につながります。論理的思考力
マーケティングで取り扱う、業界の特性・競合製品の特徴・市場環境調査などのデータはとても膨大です。その中から自社に必要なものだけを取捨選択し、体系立てて考えるポイントを学べます。
実用可能なスキルの習得を目指すロジカルシンキング研修 - 株式会社ノビテク
MECEやロジックツリーなど、論理的思考のフレームワークを学習し、ケーススタディを用いて机上の理論ではなく実用可能なスキルの習得を目指します。社内外問わずビジネスの目的を達成するために、様々な状況・情報・条件を把握し、考えるスキルを習得する研修です。
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戦略立案力
自社の競争優位性を高めるには、市場や社会の流れを汲んだ迅速な判断が重要です。顧客に価値を提供できる戦略の立て方を身につければ、マーケティングの意思決定のスピードが上がります。マーケティングは手法や理論が多岐にわたり、受講者の心理的ハードルも上がりやすい傾向にあります。研修内容を実際のビジネスの現場に応用するためには、実践的な演習を取り入れて、体験しながら学べる工夫をしましょう。
研修の選び方
マーケティング研修といっても、提供する会社、業者によって違いがあります。いわゆる戦術(具体的な販売や営業、リスティングやS N S広告などを中心としたメニューもあれば、戦略など経営の視座を高める教育行っている会社もあリます。また、これを両方ともカスタマイズし、状況に合わせてカスタマイズしてくれる会社があります。
さらに、ワークやケーススタディーといった事例問題を、企業や、業務ごとにアレンジをしてくれる会社もあります。
これは、あなたの会社で、何を優先するか?で大きく変わります。

1マーケティング力=現場の実行レベルが問題、と捉えていく場合
マーケティングを現場の作業が主業務、とお考えであれば、営業力強化、S NS運用などのデジタルマーケティングなどの各論強化研修を選ぶことが1つです。しかし、この場合でも、単純に研修やインプットだけを行う、というような会社はおすすめできません。学びをそのまま現場で使うことができること、が最重要なので、研修で「すぐ使える」ノウハウを多く習得できることが重要です。ですので、出来る限り、1つのケースを深堀したり、あるいは、具体的にどうするのか?各論を学び、そのままやってみるなど実践が豊富な研修を選択するのが良いです。
2マーケティング力=戦略立案など、経営側で考えさせる力をつけたい場合
マーケティング力=戦略としての方向性立案強化、と捉えた場合には、経営側としてのものの見方、ものの判断、思考力強化が必須となります。このような研修では、マーケティングやその他経営戦略のフレームワーク(思考の枠組み)を学び、それをとにかく使い、状況を分析し、判断・決断できる力を習得できるカリキュラムが必要です。
そのためには、できるだけ近い企業規模の事例やケースを提供してくれる会社が良いと思います。ケースを活用することで、問題の把握力・解決力を高めることができます。
その面においては、オーダーメイド性の高い会社か、例題を多数保有する会社にする、といった、中身での判断が重要となってきます。
このような場合は、事前に研修内容の打ち合わせをある程度綿密に行ってくれて、ケーススタディーのアレンジや変更を柔軟にしてくれる会社になります。
研修が組織にもたらす効果
マーケティング研修が、自社にもたらす効果を順に解説していきます。売上向上
・売上=単価×客数マーケティング教育は、先々の売上向上に効果が出てきます。
売上を大きく分解すると、「売上=単価×客数」という式が出てきますが、マーケティングは、「単価」つまり価格戦略面の話と、「客数」つまり集客や、顧客維持(リピート面の向上)の向上に役立ちます。
また、それを活動別、「認知」→「興味づけ」→「検討」→「成約」→「リピート」→「ファン化」→「クチコミ」のような形で設計をし、各論に落とし込むような研修も行うことができれば、より自社のマーケティング戦略の強化につながります。
営業部門でしたら、より自社の戦略の方向性が再確認されるため、どうすればいいか?についてより一層考えることができるほか、人を使ってどのように獲得を進めるか?リピートはどのように行なっていくか?を検討できるため、弱みを補う、強みをさらに進める効果が期待できます。
停滞気味な自社の改革
また、自社が長年ビジネスをやってきて、最近は売上が頭打ちである。そういう場合には新たな打開策を、マーケティングの視点で得ることも可能となるケースがあるでしょう。例えば、4P戦略(価格、製品、流通、販売促進)を検討する中で、どの部分に課題があるか?というのを検討するために、顧客満足度のアンケートを取る、というようなことに繋がり、それを改めて分析することで、顧客は「もっと購入後のフォローを期待している」ということが分かった場合、そのフォローを検討することになります。
そうなれば、L T V戦略(顧客生涯価値)を考え直さないといけない、という事にも繋がってきます。こういう知識や使い方を知れば、顧客1人を獲得するためのコストを算出する、という発想につながり、逆にいえば、今の顧客の価値がわかるため、より今のお客様を重要視する視点が強化されることになります。
資産としての顧客の価値を判断するために顧客生涯価値 (CLV) を計算する場合、獲得コストを差し引くと状況が歪む可能性があります。
《出典》 顧客の生涯価値をどのように計算すべきか? - Massachusetts Institute of Technology
サービス業もマーケティングが重要
さらに、サービス分野においても、「サービスマーケティング」というものがあります。これは、サービスでは、外向けのマーケティング「エクスターナルマーケティング」や、自社の内部向けのマーケティング「インターナルマーケティング」という2つがあります。
これを改めて学ぶことで、外向けと内部向けの、マーケティングの方向性を決めることもできるようになるため、売上向上につながっていきます。