「ストレスマネジメント研修はどのような内容なのか」「ストレスマネジメント研修の実施を検討しているが、ストレスを緩和できるのか不安」
このような疑問を抱えている経営者や人事担当者もいるのではないでしょうか。
当記事では、ストレスマネジメント研修の概要やストレスマネジメント研修を実施するメリットについて紹介していきます。ストレスマネジメント研修の導入を検討している方は、ぜひご一読ください。
この記事でわかること
- ストレスマネジメント研修の概要
- ストレスマネジメント研修のカリキュラム例
- ストレスマネジメント研修を実施するメリット
ストレスマネジメント研修を実施すると、社員のストレス軽減だけでなくモチベーション向上やコミュニケーションの活性化もできます。
しかし、効果的なストレスマネジメント研修を実施するには一定以上の専門知識が必要です。キーセッションは複数の研修会社の中から、貴社のご要望に合わせた研修会社をご案内可能です。ご相談は無料なので、ぜひお問い合わせください。
平山幸聖 - モチベーション&コミュニケーションスクール事業部長
大学卒業後、新聞社に入社。もともとコミュニケーションが苦手で、すぐに緊張してしまう性格から、職場の人間関係が上手くいかず、新聞社を退職することに。その後、印刷会社や病院の事務職を転々とするも、コミュニケーション力は一向に上がらず。
そんな中、「自分の心理と会話のクオリティが変わればコミュニケーションが上手くいく」ということに気づき、心理カウンセラーの資格を取得。その後、講師として活動し、コミュニケーション、メンタルをベースに、講義やセミナーを1,000回実施。多数の登壇経験の中で、「話し方が変われば性格が変わる」ということを確信する。
続きを表示現在は、伝わる話し方、ディベート(議論・討論)、プレゼントレーニング、論理的会話術、人前での話し方、リラックスできる緊張改善をもとに、会話からその人の人生を変えていくサポートをしている。年間、多数の伝わる話し方セミナー、企業の社員研修を実施し、各地で高評価を得ている。
キーセッションでは、伝わる話し方を軸にさまざまな研修プランを監修・提供している。
・1分でプレゼンする!相手に伝わる「話し方テンプレート」実践研修
・部下との関係性を築く質問力と傾聴スキル研修
⇒株式会社モチベーション&コミュニケーションの研修プランを見る
■役職・資格
・伝わる話し方トレーナー
・日本能力開発協会上級心理カウンセラー
・メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種
・モチベーション&コミュニケーションスクール事業部長
■研修・講演実績(敬称略)
・日立ソリューションズ株式会社
・ファイザー株式会社
・パナソニックコーポレートユニオン調達支部
・米沢電気工事株式会社
・東京電力労働組合千葉地区本部
・富山第一銀行
・JA三重中央会
・熊本学園大学
など
■出版・監修の実績
著書:『鉄オタでコミュ障でも話し方の講師になれた 誰でもできる会話術』(ごきげんビジネス出版)
監修記事:@DIME「話し方の講師に聞いた「聞く力」を養う3つのポイント」
※記事の内容部分の監修に携わっており、紹介する研修の選定について携わっておりません
ストレスマネジメント研修とは
ストレスマネジメント研修とは、ストレスを適切に管理する手法について学ぶ研修です。
仕事をしていれば、多かれ少なかれストレスを抱えるものです。ストレスマネジメント研修では、ストレスを正しく理解し、うまく付き合っていく方法を学びます。その上で、ストレスに潰されたり、ストレスをやたらと抱え込んだりしないマインドを社員に身につけてもらうのが目的です。
ストレスマネジメントとは
ストレスマネジメントとは、ストレスに対処し、ストレスとうまく付き合っていくための方法や考え方のことです。ストレスを適切なレベルに保ち、健康や生活に悪影響を与えないことを目的としています。
企業においてストレスマネジメントを実践する場合は、ストレスを適切に保つことで、社員に高いパフォーマンスを発揮してもらうことを目的としていることが多いです。
ストレスを構成する3要素
ストレスは、以下の3要素で構成されています。
- ストレッサー
- 認知的評価
- ストレス反応
ストレッサーとは、ストレスを引き起こす原因です。たとえば、職場での人間関係に対する不満や睡眠不足などが挙げられます。そのストレッサーを脅威であるかどうか判断するプロセスが、認知的評価です。そして、認知的評価で脅威と判断されると、心理的もしくは肉体的に反応が出ます。これがストレス反応です。
ストレスを緩和するためには、ストレッサーを取り除いたり、認知的評価を適切に行うことが重要です。
ストレスマネジメントとメンタルヘルスマネジメントの違い
ストレスマネジメントとメンタルヘルスマネジメントの違いは、マネジメント対象が異なります。
ストレスマネジメントとは、ストレスと向き合うためのものです。メンタルヘルスマネジメントとは、ストレスやその原因となる問題に対処するためのものです。要するに、コントロール(マネジメント)する部分が異なるという違いがあります。
ストレスをコントロールするのがストレスマネジメント、ストレスの影響を受けた心の不調を未然に防止する取り組みがメンタルヘルスマネジメントと覚えておきましょう。
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メンタルヘルス研修
ストレスマネジメントが注目される背景
ストレスマネジメントが注目される背景には、職場に対してストレスを抱える割合が増えていることが挙げられます。厚生労働省の調査結果を参考にすると、実に職場の約6割が職場で強いストレスを抱えているのです。
参照:厚生労働省
近年、経済・産業構造が変化する中で、仕事や職業生活に関する強い不安や悩み、ストレスを感じている労働者の割合が高くなっていることも原因の一つでしょう。
また、平成27年の労働安全衛生法改正により、「ストレスチェック制度」が義務化されました。これにより、企業としてもストレスマネジメントを重要視するようになり、ストレスマネジメント研修を導入する企業が増えてきています。
参照:茨城労働局
ストレスマネジメント研修の対象者
ストレスマネジメント研修は、業種や業界、社内の階層を問わず、あらゆる方が対象です。ただし、階層によって学ぶべき内容に少し違いがあります。
ストレスマネジメント研修は、社員が自分のメンタルをケアする方法を学べる研修と、上司が部下のストレスを軽減させる方法を学べる研修の2種類があります。
前者の研修は、すべての階層の方が受講できます。後者の研修は、管理職やマネジャー、リーダー職など、部下を率いる立場の方の受講がおすすめです。
ストレスマネジメント研修を実施するメリット
ストレスマネジメント研修を実施するメリットは、以下の4点です。
- 社員のモチベーション向上
- 社内コミュニケーションの円滑化
- ハラスメントの防止
- 休職・退職の防止
それぞれ解説していきます。
社員のモチベーション向上
ストレスマネジメント研修の実施は、結果的に社員のモチベーション向上に役立ちます。
ストレスマネジメント研修を実施することで、社員はストレスを効果的に軽減できるようになり、仕事に集中できるからです。
また、社員全体でストレスマネジメント研修を受講することで、職場のサポート環境や人間関係も改善されやすくなります。
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心理的安全性研修
社内コミュニケーションの円滑化
一人一人の社員がストレスマネジメントの方法を身につけることで、職場におけるコミュニケーションが円滑になります。ストレスマネジメントを学ぶことで、自分がストレスをコントロールする方法を知るだけでなく、他者に過剰なストレスを与えないコミュニケーション方法も身につけられるからです。
例えば、ストレスマネジメント研修では、「I(アイ)メッセージ」と「You(ユー)メッセージ」を学びます。「Youメッセージ」とは、「あなたは~」と相手を主語にした言い方で、言われたほうは責められたように感じてしまいます。これに対して「Iメッセージ」は私を主語にするので、言われたほうも「この人の価値観はこうなんだな」と傷つかずに受け止められます。
ストレスマネジメント研修では、こうしたノウハウを学ぶことで、職場におけるコミュニケーションを円滑にすることが可能です。
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アサーティブコミュニケーション研修
ハラスメントの防止
ストレスマネジメント研修を受講し、社員がストレスについての理解を深めることで、職場におけるハラスメントの防止にもつながります。
ハラスメントが発生する背景には、一部の社員が正しいコミュニケーション方法を身につけていなかったり、相手のストレスに配慮する気持ちが欠けていたりすることが原因です。ストレスマネジメント研修では、自分のストレス傾向を学ぶとともに、周りの人もストレスを感じる人間であることを学びます。そのため、「自分がされて嫌なことは、ほかの人にもしない」という基本的なことを、改めて学ぶことができるのです。
▼関連研修
ハラスメント研修
休職・退職の防止
ストレスマネジメント研修を導入することで、社員がセルフコントロールの方法を身につけ、休職や退職を防げる点も大きなメリットです。
近年は、メンタルを崩して休職したり、退職したりする人が増えており、企業にとっても大きな損失となっています。
限界までストレスを我慢してしまう人は、ある日突然、涙が止まらない、動悸が止まらないなどの症状が出て、仕事ができないくらい体調を崩してしまうことがあります。優秀な人材がこのような状態に陥り、仕事から離れてしまっては、企業にとっても大きな損失です。
ストレスマネジメント研修を導入すると、社員のストレスとの向き合い方が変わるので、メンタルが追い込まれにくくなります。社員が離職しなければならないほど追いつめられる前に、ストレスマネジメント研修を導入し、ストレスとの向き合い方を知ってもらいましょう。
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レジリエンス研修
ストレスマネジメント研修のカリキュラム
ストレスマネジメント研修のカリキュラム例は、以下の通りです。
●対象者
- チームや部署を率いる管理職
- 現場リーダー、プロジェクトマネージャー
●目指すゴール
- 自身のストレス反応の傾向を分析する
- 業務に前向きに取り組む思考を身につける
- ストレスマネジメントの手法を後輩・部下指導に役立てる
ステップ | 内容 |
---|---|
導入 | ◆ストレスマネジメントとは ・ストレスマネジメントが必要な理由 ◆リーダーに求められるストレスマネジメントの種類 ・後輩や部下に対して ・チームや部署に対して ・自分に対して ・上司に対して |
ストレス要因を知る | ◆職場のストレス3大要因 ・業務の量、質、内容の変化 ・職場環境や働き方の変化 ・人間関係 ◆ストレス傾向を整理する 【ワーク】これまでの仕事の現場でストレスを感じた場面と要因を分析する |
ストレスと上手に付き合う | ◆「ストレスは悪」とは限らない ・モチベーションのもととなる「プラスのストレス」 ・ポジティブな考え方に変換するには 【ワーク】ネガティブな言葉をポジティブな言い方に変換してみよう |
まとめ | ◆ストレスをコントロールして成果を最大化する 【ワーク】職場で実践したいストレスマネジメントの目標を設定する |
おすすめのストレスマネジメント研修
おすすめのストレスマネジメント研修は、以下の2つです。
- メンタル不調者を未然に防ぐストレスマネジメント研修
- 実践を交えながら身につけていくメンタルヘルス研修
それぞれの研修について紹介していきます。
メンタル不調者を未然に防ぐストレスマネジメント研修「株式会社モチベーション&コミュニケーション」
株式会社モチベーション&コミュニケーションのストレスマネジメント研修は、以下の方を対象としています。
- メンタル不調者を未然に防ぎたい人事・教育担当者
- 仕事のストレスとの向き合い方を知りたい方
- ストレスを感じる場面での対応法を知りたい方
研修のゴールは以下の通りです。
- ストレスについての見方が変わる
- ストレスの原因がわかり、対処法が身につく
- ストレスに負けない強いメンタルの作り方がわかる
日頃からストレスやプレッシャーの多いアスリートのストレスマネジメント方法から、日常でできる手法まで体系的に身につけられる研修を行います。
日頃からプレッシャーと闘うアスリートの思考法から、普段からできるストレスマネジメントの手法まで、ワークを通じて体系的に身につけていただくことができる研修です。
実践を交えながら身につけていくメンタルヘルス研修「株式会社モチベーション&コミュニケーション」
株式会社モチベーション&コミュニケーションのメンタルヘルス研修は、以下の方を対象としています。
- メンタル不調者への接し方に悩む管理職の方
- メンタル不調を未然に防ぎたい方
- 復職者への接し方を知りたい方
研修のゴールは以下の通りです。
- メンタルの不調を未然に防ぐためのセルフケアがわかる
- 管理職が気をつけたいケアのポイントがわかる
- 職場のコミュニケーションが活性化する
ストレスマネジメント研修についてよくある質問
ストレスマネジメント研修についてよくある質問は、以下の4点です。
- ストレスマネジメント研修の資料はもらえますか?
- 社員のプライバシーは守られますか?
- ストレスチェックツールを紹介してもらえますか?
- オンライン講座はありますか?
それぞれ回答していきます。
- Q. ストレスマネジメント研修の資料はもらえますか?
研修によっては、ストレスマネジメント研修の資料を渡しています。資料を希望する場合は、研修会社に事前に確認しておきましょう。
- Q. 社員のプライバシーは守られますか?
はい。ストレスマネジメント研修では、受講者のプライバシーを大切に守り、研修を行います。グループワークよりも個人ワークが中心となります。
ストレスマネジメント研修では、受講者が自分の過去を振り返り、「どんなときにストレスを感じたか」を把握していきます。ですが、その内容は上司や部下、同僚には知られたくない、と感じる人が多いでしょう。自分のストレス傾向と率直に向き合うためにも、受講者の個人的な経験を発表するように求めることはありません。
そのため、ストレスマネジメント研修は座学と個人ワークが中心となります。「隣の人と意見を交換しましょう」といったグループワークは最小限なので、プライバシーを守りながら受講できます。
- Q. ストレスチェックツールを紹介してもらえますか?
研修会社によりますが、ストレスチェックツールのご紹介も可能です。
事業者には、1年以内ごとに1回、社内でストレスチェックを実施することが義務付けられています。その結果は、労働基準監督署に報告しなければなりません。労使での合意があれば、1年に1回よりも高い頻度で実施することも可能です。
そのため、ストレスチェックツールを既に導入している企業や、これから導入を考えている企業も多いでしょう。しかし、国内で使えるツールは数十の種類があり、どれを選んだら良いのかわからず、困ってしまっても仕方がありません。
研修会社によっては、研修の実施と合わせ、ストレスチェックツールのご紹介もできる場合があります。最新のツールを使い、社員のメンタルヘルス管理を適切に行いましょう。
- Q. オンライン講座はありますか?
研修会社によりますが、オンラインでの実施も可能な場合が多いです。
オンライン研修には、画面越しにリアルタイムに研修を行うライブ配信と、講義を録画した動画を受講者が好きなタイミングで見られるeラーニングの2種類があります。いずれも、会場に集まれない遠方の社員でも参加しやすいメリットがあります。
ライブ配信の研修では、環境こそリモートで画面越しではあるものの、会場に集まっての研修と同程度の品質になるよう、講師も工夫をしています。チャットで質問を送れるので、会場で挙手するよりも気軽に質問できる、というメリットがあります。
ストレスマネジメント研修で社員の健康を守ろう
ストレスマネジメント研修では、ストレスを正しく理解し、ストレスと向き合う方法を学べます。実施することで社員のストレスマネジメントが上達し、離職率の低下や社内のコミュニケーションの円滑化が見込めるでしょう。
ストレスマネジメント研修の効果を発揮させるためには、実績豊富かつ自社の状況にあった研修を実施することが重要です。キーセッションでは複数の研修会社の中から、貴社のご要望にあわせて研修会社をご案内いたします。ご相談は無料なので、お気軽にお問い合わせください。