ビジネスシーン別の電話応対

ビジネスの現場では、日常的に様々な電話応対が発生します。
●プロジェクトや業務内容に関する問い合わせ
●商品の受発注に関する内容
●打ち合わせや客先訪問などのアポイント対応
●商品やサービスを案内するための営業電話
●社内の別部署からの内線電話
●クレーム対応
電話の相手や内容によって、話すべき内容や応対の方法を柔軟に変える必要があります。しかし、電話応対の経験が少ない社員はイレギュラーな場面になると慌ててしまいがちです。そうならないためにも、ビジネスシーンで発生しうる電話応対の種類を事前に把握し、シーン別の対応方法を学べる電話応対研修でしっかりスキルを身につけましょう。
研修の種類について
電話応対研修には、主に以下の2種類があります。
●電話応対初心者向け
●コールセンター向け
これらの研修の内容を解説するので、自社の業種や受講者のキャリアアップに役立つ研修を選びましょう。
電話応対初心者向け
電話応対初心者向けの研修は、営業や広報など社外の人と電話をする機会が多い方を中心に、一般企業の方におすすめの研修です。電話を取ったり自分からかけたりすることが1日1回以上あるような社員に合った内容です。要約すると、コールセンター以外にお勤めの方向けの研修です。電話応対初心者向けの研修には、電話応対だけを学べる研修と、コミュニケーション研修の内容の一部として電話応対も学べる研修の2つがあります。新入社員研修のプログラムに含まれていることもあります。
研修では、話し方や聴き方、質問の仕方など、電話を介したコミュニケーション方法を学ぶことができます。新入社員研修では、上司や先輩に取り次ぐときの言葉遣いやメモの取り方も練習します。営業向けの研修では、営業マンとしての電話での振る舞い方も学べます。
コールセンター向け
コールセンターのように電話応対が業務のメインである場合、コールセンター向けの電話応対研修を導入しましょう。マナーやテクニックを中心に、徹底的な実践トレーニングで即戦力を育成することができます。また、コールセンターは電話応対こそが顧客に提供するサービスのため、達成しなければならないKPIがあります。例えば、以下のようなKPIが挙げられます。
・応答率
・平均応答速度
・顧客満足度
・稼働率
・平均処理時間
・平均通話時間
スタッフにはKPIを理解してもらわなければなりませんが、アルバイトや初心者も多いコールセンターでは、社内の責任者から指導しても浸透しないことがあります。研修で外部の講師から言われたほうが受け入れてもらえる場合があるので、研修を活用する企業が多いです。
企業が抱える課題やニーズ
・新入社員に電話の基本的なマナーや言葉遣いを習得させたい・社員の電話応対レベルを一定以上に引き上げたい
・電話応対で発生するトラブルを未然に防ぎたい
・電話応対のホスピタリティ向上を目指している
・丁寧な電話応対を通してお客様の記憶に残る会社にしたい
カリキュラムの例
【研修のゴール】他社と差をつける電話応対スキルを身につける【研修の対象者】入社3年目以内の若手社員
導入 |
電話応対の基礎知識と心構え ・お客様が電話応対に求めていることとは? ・敬語、挨拶、言葉遣いの基本スキル ・話の聞き方(復唱、相づち、質問の技法) ・話の伝え方(筋道立てた話し方を学ぶ) |
電話応対のロールプレイング |
電話でよく使うフレーズの習得 ・電話のかけ方と受け方の流れ ・様々な場面を想定した電話応対の実践練習 ・ロールプレイングの振り返り(自分の癖を把握する) |
電話応対の応用知識 |
一段階上の電話応対を目指す ・トラブル発生時の対応方法(クレーム対応の基本) ・急ぎの用件の電話を受けたときの対応方法 ・プラスアルファの心遣い(クッション言葉の重要性) |
まとめ |
電話応対でお客様の記憶に残るために ・会社の印象は電話応対で決まる ・大切なのは相手のニーズに寄り添うこと |
研修のラインナップ
ビジネススキル研修~新人営業職編~「株式会社PDCAの学校」
株式会社PDCAの学校のビジネススキル研修~新人営業職編~は、新人の営業スタッフ向けの研修です。顧客対応力や営業会話力、ヒアリング力などの営業スタッフにとって必須のスキルを身につけることができ、営業手段の一環として電話応対の練習も行います。また、重点的に電話応対の研修を行いたい場合は、カスタマイズが可能です。研修では、ワークやディスカッション、ロールプレイングなど実践トレーニングを通じ、営業の現場で活かせるスキルを身につけます。実践トレーニングが中心なので、研修で学んだことを現場で活かすことができます。
また、OJT計画作成のサポートやフォロー研修もセットであり、研修終了後のサポートも充実しています。営業の上達には実践経験が重要なので、OJTによる育成で新人は大きく成長します。しかし、無計画なOJTによって新人があまり育たないというもったいない事例が多いです。貴重な機会を無駄にしないためにも、同社のサポートを受けてOJT計画を作成しましょう。
株式会社PDCAの学校は、1社1名から参加可能な研修を行う企業です。実践トレーニングに重点を置き、習慣化できる仕組みを提供することで、受講者が職場に戻ってからも自らPDCAを回して成長できる研修を主催しています。

【ゲームカンパニーX】ゲームメソッドを活用した ベーストレーニング研修 - 株式会社ノビテク
架空のゲームメーカー会社に入社し、ゲーム制作販売のサポート業務を体験します。ゲームメソッドの「思わず夢中になる仕組み」を活用し、高いモチベーションの中でハイレベルな学習をするので、知らぬ間に難しいことができるようになる研修です。
研修プランを表示
明日から実践できる接客・接遇力向上ホスピタリティ研修「ザ・ホスピタリティチーム株式会社」
ザ・ホスピタリティチーム株式会社の接客・接遇力向上ホスピタリティ研修は、接客やサービスの品質を上げたいすべての階層のスタッフを対象とした研修です。ホテル、旅館、ウエディング、飲食、病院、介護施設など、個人の顧客と接するサービス業などにおすすめです。研修では、ホスピタリティとは何か、なぜホスピタリティが求められているのかといった基本的な知識だけでなく、ホスピタリティマインドやお客様がしてほしいことに気づく力、傾聴力や会話力などを磨きます。そのなかには電話応対も含まれ、電話越しのコミュニケーションでもホスピタリティを発揮する方法を学びます。
カリキュラムをカスタマイズし、重点的に電話応対について学ぶことも可能です。
ザ・ホスピタリティチーム株式会社は、サービス業を専門に現場教育を行っている会社です。現場のスタッフのみならず、店長やエリアマネージャー、管理職など、マネジメント層に対する研修プログラムも数多く提供しています。実践型のカリキュラムでサービス業の専門的なスキルを習得するとともに、スタッフの主体性を養う研修が特徴です。

明日から実践できる接客・接遇力向上ホスピタリティ研修 - ザ・ホスピタリティチーム株式会社
本研修ではホスピタリティを深く理解し、ホスピタリティを接客・接遇に生かす具体的な方法を、一方的な講義ではなく、ロールプレイングやワークショップを通じて気づきを得ながら楽しく学びます。
研修プランを表示
座学よりも体験を重視した実践型の新卒研修「株式会社モチベーション&コミュニケーション」
株式会社モチベーション&コミュニケーションの新卒研修では、思いやりの心を前提としたビジネスマナーや良好な人間関係を構築するビジネスコミュニケーション、自ら考え行動するビジネスモチベーションなど、ビジネスパーソンにとって必須の基本的なスキルを身につけることができます。5日間にわたるトレーニングの中では、電話応対の練習も行います。ですが、電話応対だけでなく幅広いスキルを身につけられるので、会社の即戦力を育成したい方におすすめの研修です。
電話応対は、報連相やメール、FAXなどとあわせ、ビジネスコミュニケーションのひとつとして学びます。研修ではマニュアル的な応対の方法を学ぶのではなく、話し方や聴き方、質問の仕方、発言の仕方なども学べるので、対面で行う営業や商談の場面など、電話以外でも役立つコミュニケーション能力を身につけることができます。
株式会社モチベーション&コミュニケーションは、組織のコミュニケーション課題の解決に特化した研修会社です。人間の認知・行動・心理をベースに、自発的かつ自動的に受講者が自らのモチベーションを高めていけるように工夫された研修プログラムが特徴です。

座学よりも体験を重視した実践型の新卒研修 - 株式会社モチベーション&コミュニケーション
思いやりの心を前提とした ビジネスマナー、良好な人間関係を構築する ビジネスコミュニケーション、自ら考え行動する ビジネスモチベーションを学びます。
研修プランを表示
営業組織活性化プログラム「株式会社ノビテク」
株式会社ノビテクが主催する営業組織活性化プログラムは、若手社員、中堅社員、新入社員、営業担当者、営業マネジャーを対象とした研修です。営業活動の基本を理解するとともに、現場で実践できるスキルを習得することができます。営業の基本や商談のプロセスなど営業に関する全般的なノウハウを学ぶなかで、商談のプロセスの一環として電話応対を学ぶことができます。電話応対を含む「商談のプロセス」のカリキュラムは以下のとおりです。
・アプローチの段階
・ビジネスマナーの再チェック
・第一印象の重要
・電話応対の基本
・訪問時のマナー
営業活動の一環として、電話応対のスキルを底上げしたいと考えている企業におすすめの研修です。
ほかにも、ソリューション提案や提案書の作成、プレゼンテーションのケーススタディを通じ、顧客の視点で提案を行うスキルを磨くことができます。
株式会社ノビテクは、基本的なやり方を学んだ受講者が、うまくやり遂げられる方法を自ら考えられるように導く研修を主催しています。ビジネスシミュレーションなど実践トレーニングを中心としたプログラムのため、受講者は眠くならず、学んだことをしっかり記憶に定着させることができます。
お客様から好印象が得られる【新入社員向け】電話応対研修「アチーブメントHRソリューションズ株式会社」
新入社員の多くは、相手の顔が見えない電話応対業務に大きな不安を抱えています。本研修では、電話応対のロールプレイを通して、実践的に正しい敬語やマナーの習得を目指します。受講生は練習を繰り返す中で、自身の話し方の癖を把握・改善し、お客様に良い印象を与える電話応対技術を身につけていきます。アチーブメントHRソリューションズ株式会社は、人材育成・採用支援・組織開発を主な事業内容としています。社員研修では、参加者自身が学びを体得し、現場で成果を出すことを目的に、やりっぱなしではなく学びを現場で実践できることにこだわっています。「社員自身が変わる・成果につながる」社員研修をご提供します。

アチーブメントHRソリューションズ株式会社
参加者が学びを体得し、現場で成果を出すこと
やりっぱなしの社員研修ではなく、学びの体得と現場での実践にこだわった研修を紹介します。 「参加者が学びを体得し、現場で成果を出すこと」を目的に、成果の出る社員研修です。
お客様の心をつかむ!電話応対研修「株式会社話し方教育センター」
スマートフォンの普及でテキストのやりとりが主になった現代、新人・若手をはじめ電話応対を苦手とする社員は少なくありません。本研修では、まず電話応対でお客様に満足していただくことのメリットについて考え、電話への認識を高めます。そのうえで、お客様に安心して話してもらい、心情をつかむ技法を習得します。クレームなどの高い対応力が求められる事例についても、演習を通して段階的にスキルを高めていける研修です。株式会社話し方教育センターは、創業から40年以上にわたり、人と人とのコミュニケーションを向上させることに軸を置き、数多くの研修を実施してきました。1,000社以上との取引と、研修担当者の満足度94%という確かな実績をもとに、時代と各企業のニーズに合わせた研究カリキュラムを提案します。

株式会社話し方教育センター
「話し方教育」を通じて、人を、社会を育てる
「社員のプレゼンテーション能力を高めたい」「管理職に強いリーダーシップを身につけてもらいたい」「営業部員の交渉能力を磨きたい」などのご要望に応える研修を紹介します。
少しのコツでもっと伝わる電話応対研修「株式会社Schoo」
相手の立場になって考える、相手のニーズに気を配る。対面ならばやりやすいこれらの配慮も、電話で声だけのやりとりとなると、難しさを感じる人も多いかもしれません。電話で好印象を与えるには、「気くばり力」を磨く必要があります。本研修では、電話対応の基礎的なコツと、臨機応変に相手のニーズに対処する方法を学びます。新社会人はもちろん、基本をおさらいしたい若手社員にもおすすめです。株式会社Schooは、学習効果の高いeラーニング講座を6,000本以上用意し、幅広い分野の研修に対応しています。リーズナブルな定額制で最先端のスキルが学べ、すべてオンラインなのでテレワーク中の社員も利用可能。ビジネススキル研修に加え、自己啓発講座も多数あり、自発的に学び成長する社員を育てることに役立ちます。

株式会社Schoo
「学び続ける」にこだわるオンライン学習サービス
導入企業数1,600社の実績。5,800本以上の学習動画と学習分析機能を搭載した次世代型eラーニング。ビジネススキルからITスキルまで、幅広い人材育成・社員研修向けコンテンツをご紹介します。
顧客の信頼を得る!ロールプレイング型電話応対基礎研修「株式会社アイル」
電話応対で最も重要なのは、相手が目の前にいると想像することです。そうすれば思いやりのある言葉が自然に出て、心のこもった対応ができます。本研修の特徴は、様々なビジネスシーンを想定したロールプレイングを通して、電話応対の基礎知識が総合的に学べる点です。顧客の信頼を得る、ワンランク上の電話応対が身につきます。株式会社アイルは、企業経営の最重要課題である人材育成を豊富な研修サービスの提供で後押ししてきました。20年以上にわたる経験と実績をもとに、社員一人ひとりのレベルアップを促し、他社との差別化のお手伝いをいたします。
顧客満足度を上げるビジネス電話応対研修「株式会社リカレント」
電話応対では、相手の立場に立ったホスピタリティある対応が不可欠です。なぜなら、電話に出た社員の印象は、そのまま会社のイメージとしてお客様に伝わってしまうからです。顧客満足度の観点から電話応対を考え、必要な心構えや基礎スキルの徹底を目指します。コールセンター業務やクレーム対応に特化した研修もご用意しています。株式会社リカレントは、「企業にもっと研修を」という理念のもと、個々人の能力を高める研修プログラムの提供に力を注いできました。研修担当者の負担を軽減するため、研修準備のサポートが充実しているのも大きな特徴。30年を超える知見をもとに、効果の高いカリキュラムをご提案します。
研修についてよくある質問
電話応対研修を実施するうえで、研修担当者の方からよく寄せられる疑問をまとめました。研修を実施するメリットは何ですか?
電話応対研修を実施すると、以下のようなメリットがあります。・社員の電話応対レベルを高い水準で保つことができる
・クレームにも動じずに対応できるようになる
・相手とのスムーズな対話が実現し、業務効率化につながる
・お客様に好印象を与え、商品やサービスのリピートにつながる
・丁寧で一貫性のある対応により、企業イメージが良くなる
とはいえ、一度の研修ですぐに目に見える結果が得られるとは限りません。企業として電話応対のレベルアップをしていく姿勢を社内外に周知し、社員一人ひとりのレベルを地道に上げていく努力が大事です。
どんな対象者に対して、どの時期に実施するのが効果的ですか?
新入社員や、電話応対の専門部署に所属する社員に対して、研修を導入している企業は多くあります。しかし、それ以外の年次や部署の社員にはあまり受講の機会がない場合もあるでしょう。新入社員に対してのおすすめの実施時期は、入社直後と入社半年~1年後です。入社直後の研修では基本的な部分を習得しておき、半年~1年後にもう一度フォローアップ研修として、日頃の電話応対で不安に思う部分や自己流になってしまっている箇所を修正していくと良いです。さらに、中途入社や異動で電話応対の多い部署に配属された社員にも研修を実施すれば、すべての社員の電話応対レベルを一定に保つことができます。
研修を選ぶときのポイントは何ですか?
電話応対研修を効果的にするためには、研修を選ぶ際に次のポイントに注意します。1.ロールプレイングが豊富なものを選ぶ
電話応対は実践を通して身につけるのが一番の上達方法です。研修は座学だけでなく、ロールプレイングや実践演習が多く取り入れられているものを選びましょう。演習で体験しておけば、実際の現場で電話応対をする際に応用しやすく、スキルの定着度が高まります。
2.講師はできるだけ業界に精通した人を
小売業や宿泊業など、それぞれの業界で電話応対に求められる内容は少しずつ異なります。講師を選ぶ際は、自社の業態に近い経歴のある方が望ましいです。実務経験のある講師なら、過去の失敗体験や同業他社での事例などを通じて、より現場に即した内容の研修が実施できます。
3.自社のケーススタディを盛り込む
自社でよくあるお客様からのお問い合わせや、社内で注意喚起をしている電話応対事例などがあれば、講師に相談して研修の内容に盛り込んでもらいましょう。自社の事例は社員にとって身近に感じる話題のため、研修内容が記憶に残りやすくなるメリットがあります。
研修が必要な理由

2019年に社会人300名を対象に実施された「電話応対についての調査」に関する調査によると、56%の人が「とても苦手である」と答えました。「少し苦手である」の25%とあわせると、実に81%の人が電話応対に苦手意識を持っていることがわかります。社員の多くが持つ電話へのマイナスイメージを少しでも減らすことが、電話応対研修で解決すべき課題の一つと言えるかもしれません。
出典:ベースメントアップス株式会社「電話対応についての調査」2019年12月実施
社員に電話への苦手意識を芽生えさせないため
電話応対では、取引先やお客様の氏名はもちろん、用件や呼び出す担当者の名前など、一度に多くの情報を聞き取る必要があります。特に社会に出たばかりの新入社員にとっては、1本の電話応対でやるべきことがたくさんあり、混乱する場合も少なくありません。聞き間違いや言葉遣いの配慮不足でお客様にお叱りを受けたことが原因となり、電話応対に苦手意識を持ってしまってはその後の仕事に大きな支障をきたします。それを防ぐためには、まず基本の言葉遣いやマナーをしっかりおさえておくことが大事です。基本の所作が自然にできる状態になれば、電話応対で意識すべきことが一つ減り、相手との会話に集中できます。
相手のニーズを正確に汲み取る方法を身につけるため
対面のコミュニケーションでは相手の目線やしぐさなどから伝わる言葉以外のニーズも、顔が見えない電話では、声だけで判断することが求められます。声のトーンや話し方から感情や思考を読み取る訓練は、電話応対のスキルアップには欠かせません。電話応対研修では、相手の言外のニーズを探るコツや、相手が話しやすくなる問いの投げかけ方などを学ぶことができます。相手から話しやすい人だと思ってもらえれば、お互いにスムーズなやりとりができ、電話の時間短縮にもつながります。電話相手の要望に応じた返答や案内ができる状態を目指しましょう。
組織の代表として電話応対をする意識を自覚させるため
電話は相手との一対一のコミュニケーション。電話に出る以上は、会社の代表として応対にあたっているという意識が重要です。また、1本の電話で会社の印象が良くも悪くもなることを、すべての社員が自覚する必要があります。電話応対研修では、相手に良い印象を与える話し方をロールプレイングで練習しながら、丁寧な応対とはどのようなものなのかを実践的に学びます。電話の向こうにいる取引先やお客様に対して、社内の誰が電話を取っても気持ちの良い応対ができることが理想です。
研修で学べること
ここでは、電話応対研修で学べる主な内容を3つご紹介します。電話応対ならではの言葉遣いが学べる
電話応対では、通常のビジネスシーンとは異なる用語がいくつか存在します。「折り返しご連絡いたします」「お電話が遠いようですが」などは、特に新入社員には基本の言葉としてしっかり習得させたいものです。また、電話応対の中で以下のクッション言葉を用いると、相手により丁寧な印象を与えることができます。・恐れ入りますが
・もしよろしければ
・お手数をおかけいたしますが
電話応対研修を通して、このようなプラスアルファの心遣いが実践できる社員を増やすと、「あの会社はとても感じの良い対応をしてくれる」と一目置かれる存在になれます。
ロールプレイングを通して電話応対を体験できる
電話応対には様々なマナーや敬語といったルールが存在しますが、それらを座学で学んだだけでは、本当に身についたとは言えません。実習を通して、電話をかける・受ける動作の両方を体験し、受講者自らが電話応対の癖を把握し、修正すべき部分を意識することが上達への近道です。基本的な電話のマナーはもちろん、相手の言った内容を復唱することの大切さ、実際に電話で待たされるとどんな気持ちになるのかなどを体験の中で学びます。電話応対で起こり得る幅広い場面を想定し、研修で練習を重ねておけば、実際に現場で電話を受ける際も落ち着いて対応できます。
相手も自分も心地よいコミュニケーションが身につく
「コミュニケーションコスト」という言葉をご存じでしょうか。これは、情報が正確に伝わり、意思疎通ができるまでにかかる時間・労力を意味します。電話応対において「コミュニケーションコストが高い」とは、相手の意図を正確に汲み取れなかったり、お客様に何度も同じ内容を話してもらったりする状態です。これでは電話応対に時間がかかるだけでなく、相手にストレスを与えてしまいますね。電話応対研修を活用すれば、電話をかけるとき・受けるときのどちらの立場にあっても「コミュニケーションコストが低い」やりとりをする方法が習得できます。わかりやすい言葉を使い、伝えたいことを簡潔に表現するスキルは、普段のビジネスシーンでも必ず役立ちます。
研修がもたらす効果
電話応対研修によって得られる効果は、次の3つです。・電話応対への自信が身につく
・クレームや急ぎの用件なども柔軟に対応できる
・企業のイメージアップにつながる
それぞれ詳しくみていきます。
電話応対に自信がつく
「電話応対は場数を踏めば上手になる」と思われがちですが、社員個人の成長に任せていると、電話で話すことが得意な社員は上達する一方で、苦手な社員はいつまでも苦手なままです。そのような差を生じさせないためにも、電話応対研修でしっかりと基礎を固め、一定のレベルまではどの年次の社員でもできる状態を作り上げる必要があります。基本的な言葉遣いやマナー、よく使う定型的なフレーズ、社内と社外の人物への敬称のつけ方などは、多くの社会人が間違えやすい部分なので研修で確認しておきたいですね。基本の習得によって自信が芽生えれば、ハキハキと応対ができますし、「もっとスムーズな応対をするにはどうすればいいか」と知識を発展させていくことも可能です。
クレームや急ぎの用件なども柔軟に対応できる
お客様が感情的な状態で電話がかかってきた場合は、より丁寧で冷静な発言が重要です。ただ、クレーム電話への正しい対処法を身につけていなければ、お客様の怒りをより増幅する可能性があり、社員の疲弊を招きます。また、急ぎの用件への対応についても、コツを知らなければ情報の聞き間違いなどによるミスを誘発します。電話応対研修では、クレームや緊急性の高い電話への対処法を知ることができます。企業としての対応の細やかさは、緊急時ほど試されるものです。慌てず落ち着いて話し、円滑に対話が進むポイントをしっかり押さえておきましょう。
クレーム対応研修
クレームが起こった時に、正しい行動ができる顧客対応のスペシャリストを育成します。
企業のイメージアップにつながる
電話は多くの企業にとって対外的な窓口の一つです。お客様は電話で話した社員の印象を基準に企業イメージを決める場合が多く、安心感を与える対応を受けると「とても丁寧な会社だ」と感じます。反対に、一人でも不愛想な対応をする社員がいれば、「あの会社は事務的で冷たい」と判断されてしまう可能性があります。電話応対スキルを磨くことは、初対面の人と会うときに身だしなみを整えるのと似ています。第一印象で与えるイメージは、対面でも電話でも同じくらい重要だからです。他社と差別化し選ばれる企業を目指すなら、定期的に電話応対スキルを確認する習慣を持つことをおすすめします。