働き方の多様化や若者の仕事に対する考え方、職種の広がりなどから、管理職に求められることが増えてきています。そのため、これまで以上に管理職が抱える悩みが多くなり、管理職になりたくない、仕事に昇進を求めていないという人もいるほどです。

優秀な人材が管理職への転向をスムーズに行えるように、そして管理職としての任務を存分に果たしてもらえるようにサポートするのも企業の大切な役割です。
ここでは管理職が安心して働けるように必要な研修内容についてご紹介しています。

研修の目的と効果

管理職の仕事は多岐にわたりますが、大きく分ければ「チームづくり」「業務管理」「部下育成」の3つが主な内容と言えます。3つの仕事をバランスよく行うことが理想ではあるものの、最初からすべてが上手くできる人はなかなかいません。管理職本人の担当業務もある中で、実践を通してこの3つを学ぶには時間がかかりすぎてしまいます。

そんなときは、研修でマネジメントに必要な知識やスキルを補完しましょう。座学や実践的なワークを通して管理職が身につけるべきことを学べば、円滑に業務が進む手助けになります。

研修で得られる効果は、以下のようなものがあります。

・管理職が中心となってチームの士気を上げ、業務を成功に導く
・社員の生産性が向上して、自社の実績や売り上げが伸びる
・自社の評価が上がり、地域やお客様にとってなくてはならない企業になる

自社が社会から広く求められ実績を伸ばし続けるためには、管理職一人ひとりが現場でしっかりと社員に向き合い、主体的な行動を引き出すことが重要なのです。

管理者は組織の後ろ盾であり、健全なビジネス戦略を開発および適用し、会社の日常業務を確実に遂行する責任があります。
《出典》 How to Train Managers in Your Organization and Why It’s Important


管理職が抱える悩み・課題

管理職にはその立場になってみないとわからない悩みがあります。
誰もが経験する悩みかもしれませんが、共有できる人、理解してくれる人がいるだけで業務がスムーズに運ぶものです。
管理職が抱えやすい悩みを5つのポイントで解説致します。

業務量が増える

管理職になってまず感じるのは、現場の日常業務以外の仕事が多いということです。
プロジェクトや業務の進捗状況の把握はもちろんですが、業績アップの戦略を立てる、部下の教育、各種書類の作成など、多岐にわたります。

時には部下の相談役になることもあり、これまでは自分のことを中心に考えていればよかったのに、管理職になった瞬間、自分以外のことに時間を取られてしまいます。

勉強しなければいけないことも多いにも関わらず、働き方改革により残業もままならない状況で、仕事量だけが増えるため、ストレスに感じている管理職は多くいます。

責任とプレッシャーがある

各部署での責任は当然管理職にあります。
会社からの期待があり、部下からの要望もあり、いわゆる“板挟み”の状態です。

今までは同僚と飲みながらストレスを解消していたとしても、管理職になると本音を言える場が少なくなります。
責任感の強い人であれば、会社の立場と部下の気持ちの両方を解決しようとするため、ひとりで抱え、悩むことになってしまいます。

管理職は孤独を感じやすいと言われていますが、その理由も責任やプレッシャーが原因になることがあります。

人間関係

部下、他の管理職との関係性で悩む事例もあります。
コミュニケーションに苦手意識を持っていると、部下との関係性や距離感がわからなくなったり、他部署との連携が上手くいかないなどの課題が出てきます。

部下に思っていることが伝わらない、部下からの不満や要望をどう対処したら良いかわからない、他の管理職と比べられるなどの悩みが多くなっていきます。

思うように部下が成長しない

部下を指導、教育し育てるのも管理職の大切な役割です。
部下が育たないと思うような結果につながらず、業績を上げることもできません。

何人もいる部下の性格や特性を見極め指導することに限界を感じ、自信を無くしてしまう管理職もいます。
特に年齢が離れている部下とはジェネレーションギャップを感じ、考え方や行動の違いをどう理解して指導したら良いのかわからなくなってしまうことも多いでしょう。

他人を管理できる高いレベルの才能を持ちあわせているのは、管理職に就いている人の約 5 人に 1 人 (18%) である。
《出典》 Managers Account for 70% of Variance in Employee Engagement


プライベートとの両立が難しい

特に女性や子育て世代の管理職に多い悩みです。
女性は仕事をバリバリやりたい!でも結婚して家庭や子育てもしなければいけない状況の時、時間のやりくり、気持ちの切り替え等は大きな課題です。

さらに現代では男性も子育てに参加する風潮が起きていますので、プライベートとの両立は女性だけの悩みではなくなってきています。
研修プラン:4
女性リーダー育成研修
女性リーダー育成研修

企業成長に欠かせない女性従業員の力


研修のカリキュラム例

管理職と一言で言っても、その階層は様々です。経営者や部下から大きな期待が寄せられる新任管理職、現場の社員・新任管理職のフォローが求められる中堅管理職、経営者に代わって意思決定を行う存在である上級管理職。それぞれに共通する研修内容と、階層別のカリキュラム例を以下でご紹介します。

研修対象者 ゴール
全管理職 ・チームの目標設定と進捗管理の方法を学ぶ
・部下を適切に導くコミュニケーション方法とは
・チーム全体の生産性向上に必要な要素を知る
新任管理職(管理職に昇進したばかりの方) ・マネジメントに関する基礎的な知識・スキルを身につける
・プレーヤーから管理職への意識・役割の転換を図る
・指示命令ではなく部下の意見を傾聴する姿勢を身につける
中堅管理職(係長・課長クラス) ・マネジメントの応用力を身につける
・予算管理や業務管理など一歩踏み込んだチームマネジメントを学ぶ
・部下が主体的に業務に取り組むコミュニケーション方法とは
上級管理職(部長クラス) ・変化の激しい時代にも適応できるIT技術などの活用事例を学ぶ
・次期経営幹部層としての意識を持つ
・リスクマネジメントを理解し業務改善に取り入れる

研修のラインナップ


部下との関係性を築く質問力と傾聴スキル研修「株式会社モチベーション&コミュニケーション」

「部下の声を聴きたいが、なかなか意見が出てこない」という悩みを持つ管理職は多いものです。部下が管理職に報告・連絡・相談しづらい雰囲気を感じると、部下との関係性にヒビが入り、チームのモチベーションや生産性が下がります。さらには、現場で起こる些細なトラブルを見逃してしまい、リスクの予防も難しくなる結果を招きます。本研修では、部下との円滑なコミュニケーションに必要な「質問力」と「傾聴スキル」が学べます。実践的なグループワークを通して聴く意識を高め、話題を深める質問力を身につけて、「部下が話をしたくなる」上司を目指しましょう。

株式会社モチベーション&コミュニケーションは、人と人とのコミュニケーションを円滑にし、モチベーションが高まる関係性づくりを軸に、日本全国でセミナーを開催しています。多くの企業がOJTなどの「社内で人が育つ仕組み」を実施していますが、大きく成長したいと思うなら、時には日常を飛び出していつもと違う人と対話をしたり、普段なら触れない発想を知って考え方を深めたり、そんな「現状の枠を飛び越える」体験が重要です。社会人の学びの場を多く提供してきた知見を活かして、自ら未来を切り拓いていける人材を育成します。
株式会社モチベーション&コミュニケーション
部下との関係性を築く質問力と傾聴スキル研修 - 株式会社モチベーション&コミュニケーション

相手の言いたいことを話を遮ることなくしっかり聴ける傾聴力を身に着け、話を深める質問力を習得する研修です。


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管理職のためのリーダーシップと部下育成研修「株式会社ノビテク」

多くの管理職は現場の優秀な人材が登用されるため、業務面でのマネジメントは得意な傾向があります。一方で、チームで成果を上げるための人材育成面のマネジメントには、苦手意識や課題を感じる管理職が少なくありません。そんな部下との関係性づくりに悩む管理職のために、部下育成のポイントを体系的にまとめたのが本研修です。まず「部下がついていきたくなる管理職」とはどんなものかを学び、その後に実践的なワークを通して、指示を論理的に伝える力のトレーニング、傾聴スキルを用いたコーチング手法などを体得します。チームの力を最大限に発揮し、仕事を成功に導く管理職へと成長を促します。

株式会社ノビテクは、1,000社以上に研修を実施した確かな実績を持ち、企業が持つ人材育成の課題を総合的にサポートしています。近年、急激に仕事のオンライン化が進んだことで、変化に強い組織と人材を育成することが企業の急務になりました。そんなニーズに応え、様々な階層や現場の課題にマッチした研修プログラムをご用意し、あらゆる側面から企業の成長を支えます。先の見通せない世の中だからこそ、自ら考えて行動できるビジネスマンを育成しましょう。
株式会社ノビテク
管理職のためのリーダーシップと部下育成研修 - 株式会社ノビテク

管理職のためのリーダーシップと部下育成研修です。リーダーシップを発揮したマネジメント力と、部下育成力を強化します。


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ホスピタリティマネジメント・リーダーシップ研修「ザ・ホスピタリティチーム株式会社」

数ある競合他社の中から選ばれる企業であるためには、サービスの質向上が重要です。しかし、漠然と「サービス向上に取り組もう」と言っても、一体何から着手すればいいのか戸惑う場合もあるかもしれません。お客様の記憶に残るサービスを届けるには、まず社内に笑顔と感謝がある状態、つまり「社内ホスピタリティ」を高めることが大事です。本研修では、サービス業に特化したチームワークの強化ノウハウと、部下の強みを活かすマネジメントを学びます。「社内ホスピタリティ」の高いチームを実現するために、心が豊かで社員から信頼を集めるリーダーを育成します。

ザ・ホスピタリティチーム株式会社は、サービス業で求められる「ホスピタリティ」を軸にした研修を多数提供しています。ホスピタリティは「おもてなし」の要素が注目されがちですが、実はそれに加えて、「社員がお客様と組織に貢献することで得られる喜び」を育てることも重要です。社員が仕事にやりがいと充実感を持てば、高いモチベーションが生まれます。それが現場とお客様に良い影響をもたらすのです。サービス業の根幹となるホスピタリティの考え方をお伝えしながら、これからのグローバル社会を生き抜く組織づくり・人づくりをサポートします。
ザ・ホスピタリティチーム株式会社
ホスピタリティマネジメント・リーダーシップ研修 - ザ・ホスピタリティチーム株式会社

ホスピタリティを軸としたリーダーシップで、スタッフを生かしチーム一丸となって業績を最大化するマネジメントを学びます。また、リーダー同士の想いも共有し、明日からのマネジメントの力となるような研修カリキュラムです。


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ハラスメント防止研修【実践型】働きがいのある職場環境作りで社員のモチベーションを高める「株式会社PDCAの学校」

部下をまとめる立場にある管理職にとって、ハラスメントを防止するための知識は必須です。研修を導入し、社員のハラスメント防止への意識を高めましょう。

株式会社PDCAの学校が主催するハラスメント防止研修は、役員や経営幹部、管理職を対象とした研修です。2022年4月1日から、中小企業にも改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)が義務化されたことを念頭にしたプログラムです。ハラスメントに関する正しい知識を学び、事例の研究やディスカッションを通じ、ハラスメントの基となる言動を洗い出し、受講者に注意喚起を促します。

研修では、セクシャルハラスメント、妊娠・出産等に関するハラスメント、パワーハラスメントなど、問題になりやすいハラスメントを包括的に学ぶことができます。また、受講者自身が加害者にならない場合でも、管理職はハラスメントに関する相談を受けたり、ハラスメントが起きたときに対応しなければなりません。こうした場面での対応方法についても学ぶことができます。

株式会社PDCAの学校の研修は、実践的なトレーニングにより、学んだことを深く身につけ実務で活かすことができます。
株式会社PDCAの学校
ハラスメント防止研修【実践型】働きがいのある職場環境作りで社員のモチベーションを高める - 株式会社PDCAの学校

セクシャルハラスメント、妊娠・出産に関するハラスメント、パワーハラスメントの知識を習得し、事例やディスカッションにより理解を深め、職場全体でハラスメントを発生させないための実践型研修です。


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管理職の「意識・知識・スキル」を強化する管理職向け研修「株式会社東京リーガルマインド」

株式会社東京リーガルマインドでは、主任、係長、課長クラス向けの管理職研修を開催しています。年功序列が崩れ、中途採用も増えている昨今、年上の部下や子育て中の女性など、組織のメンバーは多様化しています。研修では主に以下のカリキュラムで、中間管理職ならではの悩みにアプローチします。
・部下を適切に指導し、チーム力を高める
・目標達成のために、適切な役割分担・進捗管理を行う
・中間管理職として、利害調整しつつ部署目標を達成する

株式会社東京リーガルマインドは、国家資格や公務員試験の受験指導や、社会人向けキャリアアップ支援事業などを行う企業です。法人向けにもさまざまな研修を開催しており、ビジネススキル研修やコミュニケーション研修、マネジメント研修など、多彩なテーマの研修があります。(参照:株式会社東京リーガルマインド)

「部門管理者」から「部門経営者」への部長研修 部長力強化コース「PHP人材開発」

PHP人材開発では、部長向けの研修を開催しています。対象となるのは、部長、所長、グループマネージャーなど部長職の方です。集合研修とオンライン研修の2つの形式で受講できます。
期間は2日間で、「部門経営者」として果たすべき責任や役割を認識し、事業を変革・創造できる真のリーダーを育成することを目指します。優秀な課長を部長に抜擢したものの、部長が果たすべきマネジメントができていない、といった悩みを抱える企業におすすめです。

PHP人材開発は、松下幸之助氏が創設したPHP研究所の人材開発部門です。PHP研究所は、研究、出版・普及、啓発・実践の3つの柱で事業を展開し、研修などを通じた人材育成にも力を入れています。(参照:PHP人材開発)

【中級管理職向け】指導に苦慮する部下への対応と自身のメンタルマネジメント「株式会社JBMコンサルタント」

株式会社JBMコンサルタントでは、中級管理職向けのメンタルヘルスマネジメント研修を主催しています。部下への指導に悩む中級管理職の方向けの研修で、部下への対応方法と自分のメンタルマネジメントをする方法を学ぶことができます。
研修ではタイプ別診断を参考に、苦慮する部下のタイプを考えます。タイプ別のコミュニケーション方法を学び、仕事をスムーズに進めたり、自身や他者のストレスを軽減しましょう。

株式会社JBMコンサルタントは、人材育成事業を通じて社会人の能力開発を行う企業です。ほかにもさまざまな研修を開催しており、階層別研修では新入社員や若手社員向けはもちろん、初級管理職、中級管理職、上級管理職と階層を細かく分けたきめ細かい研修が特徴です。(参照:株式会社JBMコンサルタント)

調整ポジションの把握から経営視点を持った組織改革まで網羅する管理職研修プログラム「アイルキャリアカレッジ」

アイルキャリアカレッジの管理職研修はテーマ別に5つに分かれています。どれを受講したら良いか分からない方は、まずは「管理職基礎研修」を受講しましょう。
基礎研修では、チームの調整ポジションに必要な基礎知識や基礎スキルを習得することができます。いつも部門間やチーム間の板挟みになってしまい、苦しい思いをしている方におすすめです。

アイルキャリアカレッジは、株式会社アイルが運営する社会人向けのスクールです。管理職研修のほか、新人研修や営業研修、オンライン研修など、ビジネスパーソンが求める研修が揃っています。ほとんどの研修は1名から参加でき、1日で完結するのが特徴です。(参照:アイルキャリアカレッジ)

新任管理職向け「エンゲージメントマネジメント」研修「株式会社NEWONE」

株式会社NEWONE(ニュー・ワン)では、新任の管理職向けの研修を主催しています。研修期間は1日~3日で、研修を導入する企業ごとにカスタマイズしたプログラムを提案します。
本研修の目的は、効率の良い職場運営を行うため、チームのメンバーの主体性を高めるマネジメントを学ぶことです。管理職に求められる役割について学び、社員のエンゲージメントについても理解を深めます。

株式会社NEWONEは、コンサルティングや企業研修・組織開発、新卒採用支援事業などを行う企業です。管理職向け研修だけでなく、リーダーシップ研修やマネジメント研修、キャリア開発研修などさまざまな研修を主催しています。(参照:株式会社NEWONE)

看護部長・師長のためのマネジメント研修「一般社団法人日本医療介護人材育成支援機構」

一般社団法人日本医療介護人材育成支援機構では、医療介護業界で活躍する人材の成長をサポートするため、各種の研修を行っています。管理職向け研修では、看護部長・師長を対象に、管理職としてのマネジメントや部下の育成方法を学ぶことができます。
全6時間の研修は、以下のようなカリキュラムで行われます。
1. 不確実な時代、病院の存在価値とは
2. 自己のリーダーシップスタイルを認識する
3. 管理職の必須マネジメントスキル「聴く力」
4. 部下の成長を支援する「質問力」
5. 部下の動機づけ
医療機関の現場に即したマネジメントについて学べる内容です。

日本医療介護人材育成支援機構は、医療機関・福祉施設に対する人材育成や定着支援事業、カウンセリング、コーチング事業、管理職マネジメントに関する研修事業などを行っています。医療機関や福祉施設に特化した研修を導入したい企業におすすめです。(参照:一般社団法人日本医療介護人材育成支援機構)

“成果を出せる管理職”養成研修「株式会社ラーニングエージェンシー」

管理職に求められる要素は様々ありますが、最終的には「成果を出す」ことが大きな役割の一つです。それも一度だけでなく、持続的に成果をあげ続けられる人材でなくてはなりません。成果を出せる管理職のやるべきことや、目標設定のポイント、チームの目標を部下へ効果的に伝える方法などについて、新任管理職と中堅以上の管理職、それぞれのレベルに合わせた研修内容をご提供します。

株式会社ラーニングエージェンシーは、1万3千社以上の人材育成を支援してきた実績を持ち、人と組織の成長を全方位的にバックアップする研修プログラムが強みです。オンラインや定額制の研修を用意し、組織で将来にわたって活躍し成長し続ける人材を育てます。(参照:株式会社ラーニングエージェンシー)

組織力を強化する、管理職レベルアップ研修「株式会社リンクアンドモチベーション」

業績を上げ続ける組織と、そうでない組織を分けるポイントは、管理職が「経営者と現場をつなぐ」役目を十分果たしているかどうかで決まります。管理職が経営者のビジョンを十分に理解し、現場の社員にわかりやすく伝えることが必要なのです。会社の重要な「つなぎ目」である管理職を育て、社員全員が同じ方向に向かって進む組織を目指しましょう。

株式会社リンクアンドモチベーションは、「社員のモチベーション向上」に焦点を当て、経営学・行動経済学・心理学などをベースに、組織と人が成長するための支援を行っています。社員のモチベーションが上がれば、組織の業績は飛躍的に伸びます。チームの成果を最大化する最適なソリューションをご提案します。(参照:株式会社リンクアンドモチベーション)

管理職に必要なスキル

業績のあがる組織とあがらない組織の違い

管理職に求められるスキルはたくさんありますが、特に不可欠なものは3つです。
それらのスキルに磨きをかけることで、部下からの信頼を得ることも、業務をスムーズに回すことも可能になります。
管理職になった瞬間から期待されるスキルですので、学んで身につける必要があります。

マネジメント力

現状の把握、課題の抽出、業務計画策定と評価、部下の教育、仕事がしやすい環境を整えることが大切です。
これらのマネジメント力を上げることで、十分なリーダーシップを発揮することができるようになります。

また、管理職のマネジメントは部下や業務をまとめるだけではなく、セルフマネジメントも必要です。
自分自身の感情や行動のコントロールができないと、冷静な判断や分析ができないだけなく、孤独を感じやすくなります。
自分を守るためにもセルフマネジメントも身につけると良いでしょう。

コミュニケーション力

管理職に必要なコミュニケーション力は、会話能力ではなく、部下のやる気を起こさせるような働きかけ、説得力のある話し方、効果的に話を引き出す能力などです。

コミュニケーション力が身につくと、部下の教育や他部門や外部との交渉などがスムーズに進むことも多く、部署の評価アップ、自分の評価アップにつながります。具体的にはアサーティブな会話術、コーチング、質問力などを磨きます。

業務遂行力

業務をおこなう上で必要な能力で、実務に近い立場の管理職に特に求められます。
自社製品の知識はもちろんですが、市場動向の調査や分析力などもこれに含まれます。
いかに商品を市場に出し、注目を浴びるかを戦力的に進める能力ですので、業績に直結します。

目先のことだけではなく、長期的な視点での考察やリスク管理も必要ですので、常に社会や経済の動きを推察することも大切です。
一長一短では身に付きにくいスキルのため、継続した研修での習得が求められます。

管理職の役割は変化している~いま管理職に必要な能力とは~
管理職の役割は変化している~いま管理職に必要な能力とは~

管理職は業績を上げるチーム作りにおいて欠かせない重要な存在です。現場の指揮はもちろん、経営層のビジョン共有など業務面で求められる役割は様々あります。そのため良い管理職の育成には、求められる役割を把握させることが重要です。

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対象者別に見る研修のポイント


管理職といっても、年齢や経験に差があります。闇雲に研修をおこなっても効果が薄くなりますので、注意が必要です。
わかりやすく4つの対象に分けて解説します。

全管理職向け研修

どの年代の管理職でも共通の分野があります。
企業全体で共有するべき知識や業界全体の課題、日本経済の動向などについては、管理職全体での把握が必要です。

この数年、企業内におけるメンタルヘルス対策の必要性も叫ばれていますので、ラインケアについての内容も管理職全体で共有しておく必要があります。

また、管理職としてのスキルアップも全体に対しておこないます。
年齢、経験が違う管理職が一堂に集うことで、情報交換や相談がしやすく、コミュニケーションの場にもなります。

新任管理職向け研修

管理職になりたての人には、そもそも管理職とは?というところから確認していく必要があります。
新任の管理職は、ほんの数日前まで現場で働いていた人です。
現場目線の管理業務も必要ですが、一歩引いて俯瞰する能力も必要です。

管理職業務の基本、組織運営について、部下の教育育成についてなど、管理職としての自覚を促すような内容がメインになります。

中堅管理職研修

プロジェクトリーダーや係長・課長クラスの管理職をメインターゲットにした研修です。
この時期の管理職はプレイヤーである現場スタッフに一番近い存在ですから、部下の指導や教育に携わることが多くなります。
部下とのコミュニケーションや相談を受けた時の対応方法などに重点を置いた研修が必要です。

また中堅管理職には、まだまだ新しいことを理解し吸収する能力があります。
時代に合った商品やサービスの開発、新規事業の進め方についても知識を深めてもらうのも良い年代です。

上級管理職研修

部長クラスを対象にした研修では、より経営に近い内容になることが多いです。
企業の運営や組織全体のマネジメント、課長以下の管理職の育て方など、他の管理職に比べると、次期経営陣候補としての内容が盛り込まれます。

幅広い知識が必要となる立場ですので、これまでの経験で培ったものをさらに深く掘り下げる内容が求められます。

失敗しない研修の企画ポイント

「毎年やっているから今年も開催するか」という感覚で研修を企画するのは危険です。
せっかく時間と予算をかけておこなっても、結果につながらない、やったという実績しかないということになってしまいます。
研修を企画する際には、次のようなことをポイントに考えていきましょう。

現状と課題を把握する

研修の内容を検討するために、現状を把握し解決すべき課題を明確にします。
これがないと、なんとなくの内容になってしまい、参加した管理職の人たちの満足感も薄れてしまいます。

どうしても研修というと、やらされている感を持ってしまいます。
自分事として研修に臨んでもらうには、身近なテーマや業務に直結していることが大切です。

現状にあった内容ですと、すぐに実践してみたくなりますし、研修の効果もわかりやすく管理職のやる気にもつながります。

受講対象に合った研修内容にする

研修は対象者に合わせた内容で企画することが重要です。
新任の管理職に経営や利益の深い話をしてもピンとこないですし、上級管理職に管理職としての心得を伝えても、今更感が漂います。

ターゲットを絞り込むことで、研修テーマも決めやすくなりますし、より深い内容の研修が可能になります。

詰め込みすぎない

年に1~2回の研修ですと、あれもこれも学んでほしいという思いが強くなり、盛りだくさんの内容になってしまいがちです。
どんな優秀な管理職でも、短時間でいくつもの内容を深く理解するのは負担になります。

負担が大きいと研修に対して苦手意識を持ってしまい、研修と聞いただけで億劫になる可能性もあります。
2時間で1つのテーマくらいのボリュームにすると無理なく進めることができます。

興味を引く研修スタイルにする

ひと昔前の研修は、講師が話をして受講者は聞くという、講演スタイルが多かったのですが、最近は違います。
講義とワークを上手く組み合わせる、ロールプレイイング形式で模擬体験をするというように、参加者がより実践的に学ぶことができます。
参加者が興味を持って参加できるスタイルの研修を企画するのが、成功する研修のポイントです。

研修についてよくある質問

研修ではどのようなことが学べますか?

管理職研修で学べる内容の例は、以下の通りです。
・部下を適切に指導する「コーチングスキル」
・部下との関係性を強化する「コミュニケーションスキル」
・目標設定や進捗確認などの「プロジェクトマネジメント」
上記以外にも、リスクマネジメントや部下の評価・人事に関することなど、多くの分野があります。また、管理職の年齢や経験年数によっても学ぶべき内容は異なります。時間の制約がある中で効果の高い研修を実施するには、自社の課題に合ったテーマ設定を行うことが重要です。

研修を実施するメリットは何ですか?

管理職の知識やスキルが高まると、職場やチームに良い影響をもたらします。
・部下の適切な指導により、社員が同じ目標に向かって働く一体感が生まれる
・現場の社員のストレスが緩和し、メンタルヘルス問題の予防になる
・仕事を上手く割り振ることで、部下のスキルアップにつながる
・社員一人ひとりが最大限の能力を発揮できる職場づくりが実現する

管理職の仕事は、業務が円滑に進むようチームの先頭に立って進みつつ、部下一人ひとりの様子を見てフォローする姿勢も求められます。社員がイキイキとやりがいをもって働き、自ら成長する組織を作るためには、管理職のレベルアップは欠かせない要素です。

研修で学んだ内容が、実際の現場で活用できるか不安に感じています。

研修の内容が実務で活かせるかどうかは、「研修の目的設定」と「振り返りの機会」が重要な要素です。
管理職は業務への悩みや不安を抱えている場合が多いものですが、経験年数や役職によってその内容は様々です。一般論に終始するのではなく、自社の管理職が抱える課題に合わせた研修を実施しなければ、効果は薄くなります。研修の企画段階では、管理職にヒアリングをして事前に課題を明らかにすることが大事です。出てきた課題を研修内容に盛り込むことで、受講者は学びをより実務に結びつけて考え、日々の行動に落とし込みやすくなります。

振り返りの機会は、研修実施からできるだけ日を空けずに行います。面談や研修レポートの提出など、研修で学んだこと・考えたこと・実感した効果を言語化することは、管理職本人も学びを再確認できる良い機会です。研修を受講したことに満足するのではなく、次の行動を後押しする態勢を整えましょう。

⇒研修効果を高める研修レポートとは?研修実施報告書の活かし方はこちらから!

管理職の育成は企業の未来を左右する


管理職は企業の成長と人材の成長を左右する大切な役割です。
管理職になると負担や責任が大きくなり、大変さだけがクローズアップされ、若い人たちの中には管理職にならなくてよい、昇進に興味がないという意見もあります。

管理職として能力を最大限に発揮し、活躍してもらうためにも、研修を通して支援する必要があります。対象やテーマを絞って、実践的で現実的な内容の研修をおこなうことで有意義な時間となります。
KeySession研修コーディネーター 福多
この記事の監修者
KeySession研修コーディネーター 福多 - 課題から最適な人材育成企業をご紹介します。

アパレル企業で店長職を経験し、人材育成の難しさを痛感する。2016年より人材育成研修/セミナーの集客支援を行う。 2019年からは経営者や人事担当者のお話を伺いながら、講演会の主催や連続講座の主催を行い、心理学、コーチングを学習中。

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