初めての社会人への1歩は、たくさんの不安が出てくるため、内定者は企業からのフォローを希望しています。
多くは新入社員研修の形で入社後におこなわれますが、内定者に対しての研修はとても重要です。研修を通して内定者の不安を解消することで、内定辞退の防止になります。入社に向けたスキルアップをはかり、入社後に活躍している自分をイメージできるような研修プログラムを紹介します。

昨今の内定者の傾向と育成課題とは

内定者研修を成功させるためには、内定者のことを深く知らなければなりません。経営者や人事担当者とは世代も考え方も異なる昨今の内定者の傾向を把握し、育成する上で何が課題となるのかをはっきりさせましょう。

株式会社リクルートマネジメントソリューションズによる『2020年新入社員意識調査』を参考に、昨今の内定者の傾向をまとめました。調査対象は新入社員ですが、内定者も同様の傾向があると考えて問題ないでしょう。

・自分の成長や社会への貢献には関心があるが、率先して挑戦したり行動したりすることには関心が低い
・上司には、一人一人の声を聴いて良い点を褒め、丁寧な指導をしてほしい
・管理職になりたい人もいるが、自分には向いていないと感じている人もいる

このように、昨今の内定者は真面目で勤勉な傾向がありますが、自ら進んで難しい仕事にチャレンジするのは苦手とする傾向があります。上司にも怒らない指導を求める人が多いです。

一方で、学生時代の甘えは社会では通用しないことも教えるべきです。怒らない指導と甘やかすことは違いますので、研修では学生と社会人の違いも理解させましょう。

内定者が感じている不安

不安げな表情で友人に相談している女性
内定者は内定をもらってうれしい反面、不安も必ず感じています。

特に抱きやすい不安は次の3つです。

将来についての不安

本当にこの企業でやっていけるのか、仕事についていけるか、企業としての将来性はどうなのだろうなど、入社していないにも関わらず将来、未来に対する不安が出てきます。特に、仕事についていけるか、自分の望む職種や業務に携われるかなど、具体的な不安は強くあります。

最近の内定者の傾向として、まじめで失敗やを嫌い、正解を求める傾向にあります。この企業に入ることが本当に正解なのか、ひょっとしたら他の企業のほうが自分に合っているのではないかと迷い、不安になります。

入社までに準備することはあるのか

入社までの間にどのような勉強や準備をしておくと良いのかわからず、不安になります。内定者は入社したらすぐに仕事を覚えて、先輩に迷惑をかけず、きちんと仕事をしたいと思う傾向があります。必要なスキルや専門知識など、学生の間に勉強することがあるのであれば知りたいと思っています。

上司や先輩、同期はどんな人か

人間関係の悩みは多くの方が持っています。上司や先輩と上手くやっていけるだろうか、同期とは仲良くなれるか、自分を受け入れてもらえるかなど、人間関係の不安は尽きません。

配属先もまだわからず、面接官や採用担当者とのやり取りだけでは、他の社員と関わっている自分がイメージできず、どんどん不安になっていきます。

研修の目的

真剣な様子で研修を受ける3人
入社前の研修は企業にも内定者にも、とても大きなメリットがあり、内定者は企業からのフォローを求めています。

内定者研修の目的について

企業について理解を深めてもらう

入社試験の時までに、企業の情報収集をしていますが、すべてを知り尽くすのは無理です。

研修をおこなう事で入社前までにこれから働く企業がどのようなところなのかどのようなサービスを提供し、どのような商品を扱っているかなど、社員として知っておくべきことを学んでもらえます。入社後すぐに業務に集中できるように、会社についての基本知識を得る機会になります。

学生から社会人へ意識転換をする

内定者研修の最大の目的が、学生から社会人への意識転換です。社会人としての心得を学んでおくことで、入社後の戸惑いやストレスが少なくなります。

例えば、学生時代はレポートの締め切り遅れなどは大目に見てもらえたかもしれませんが、社会人になればそうはいきません。クライアントが会社・自分にお金を支払うとはどういうことなのか、研修でしっかり学んでもらいましょう。

また、「社会に出たら勉強しなくて良くなる」と思っている勉強嫌いな内定者もいます。確かに学校のように授業やテストを受ける勉強は少なくなりますが、業務に必要な知識は本を読んだり先輩に聞いたりして、自ら勉強しなければなりません。社会に出てからも勉強は重要であることも内定者で学ぶことができます。

社会人に必要なスキルの習得や資格の勉強をしてもらう

入社するとすぐに社会人としての振る舞いができるとは限りません。採用担当者や教育担当者と連絡と取ることで、社会人になる実感を持てるようになります。
即戦力として現場で活躍してもらうために、必要なスキルや資格の勉強をしてもらう期間として活用できます。

社会人に必要なチームワーク

入社前の内定者にもう一つ理解して欲しいのが、職場におけるチームワークの大切さです。学生時代、優秀だった内定者ほどチームワークを疎かにしがちな傾向があるので、優秀な内定者を獲得できた会社も要注意です。

会社が1人ではなく複数人で構成されるのは、1人ではできない規模の仕事をするためです。大きな規模の仕事を分担し、メンバーが連携を取り合って進めていくのが仕事です。時には、余裕のある人が遅れている人の仕事を手伝うこともあります。

しかし、学生時代にチームワークの大切さを学ばなかった内定者は、そのまま入社してしまいます。優秀なので自分の仕事は定時に終わらせますが、周りの人を助けずに帰ってしまうのです。

学校の宿題やテストを手伝うのはダメですが、会社で人の仕事を手伝い、自分も手伝ってもらうことは良いことです。学校と会社の違いを、研修で理解してもらいましょう。

チームの利益のために調和のとれた関係を維持することに専念し続けるため、親しみやすさ・尊重と平等・説明責任を念頭に置くことが重要です。
《出典》 チームワークが夢を実現する方法 - Yale University


内定者の不安を解消して内定辞退の防止をする

学生から初めての社会人への1歩は、たくさんの不安が出てきます。
研修を通して内定者の不安を解消することで、内定辞退の防止にもなります。

企業側と学生では仕事に対する考え方や、人間関係についてギャップがある可能性があります。入社後に活躍している自分をイメージできるようにサポートしていきましょう。

従業員エンゲージメントを重視する企業は、成功する可能性がはるかに高くなります。熱心なスタッフは、離職率を下げ、顧客満足度を高め、会社の成功の可能性を高めます。
《出典》 従業員エンゲージメントを理解していますか? - Cornerstone University


研修のカリキュラム例

● 対象者
自社への入社が決まっている内定者

● 目指すゴール
1.社会人として持つべき知識やスキルの習得
2.社会人になることへの不安や悩みを軽減
3.自ら考え行動する新入社員への意識転換

導入 ◆アイスブレイク:サイコロ自己紹介
サイコロで出た目に書かれている質問に答え、他の人はそれに対して質問やコメントをする
◆基調講話:社会人になるとはどういうことか
社会人としてスムーズに仕事を始めるために ◆基本のビジネスマナー
・社内での挨拶の仕方
・電話応対
・名刺交換
◆自社について理解を深める
・経営理念はなぜ存在するのか
・組織の中の一員として働く責任感を持つ
仕事をするうえで重要な考え方 ◆社会人としてのマインドを持つ
・会社が新入社員に求めることとは
・失敗から学ぶことが大切
・お客様の立場になって考える
◆仕事の進め方の基本
・報告、連絡、相談の重要性
・時間とコストに対する意識
・指示の受け方、メモの取り方
まとめ ◆決意表明:どんな社会人になりたいか
それぞれの内定者が目標を立てて発表する
◆計画を立てる:残りの学生生活で何をすべきか
理想の社会人像に近づくために学生のうちにできることとは

研修のラインナップ

清々しい表情で出勤する新入社員たち
研修を活用し、企業側と新入社員側の双方がスムーズにスタートダッシュをきれる環境づくりを行いましょう。

「即戦力になる人材を育てるシゴト体験ビジネスゲーム型内定者研修」株式会社ノビテク

株式会社ノビテクが主催する内定者研修「【しごとっち】シゴト体験ビジネスゲーム型研修」は、ゲームを通じて実際のビジネスをシミュレーションする研修です。架空の会社に入社し、幼児向けのおもちゃをグループで開発していきます。

この研修はゲーム型なので、参加者が自然と能動的になれるのが特徴です。昨今の内定者の傾向として、自分から積極的にチャレンジをしないことが挙げられますが、ゲーム型なら違います。参加者が思わず積極的に行動できるよう、プログラムが組まれています。

また、グループワークで進める研修になっており、個人プレーではうまくできません。学生時代の成績が優秀で個人プレーを好む内定者も、自ずとチームワークの大切さがわかるプログラムになっています。職場に配属される前にチームワークの大切さを学んでおけば、職場で身勝手な行動をして周囲に迷惑がかかるリスクも低くなります。

株式会社ノビテクは、このようなビジネスシミュレーションが得意な研修会社です。実際のビジネスの現場に即したワークが中心なので、座って講師の話を聞いているだけだと集中できない内定者も自然に学べます。シミュレーションで成功体験を積めば自信がつくので、即戦力になる人材を育てるためにも、株式会社ノビテクの研修を活用しましょう。

株式会社ノビテク
【しごとっち】シゴト体験ビジネスゲーム型研修 - 株式会社ノビテク

架空の会社に入社し、社員になりきって仕事を体感することで、さまざまな気づきが得られるビジネスゲームです。ゲームメソッドの「思わず夢中になる仕組み」を活用し、演習を繰り返し行うことで、現場で実践できるビジネススキル・マインドの定着を図ります。


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内定者向け 新入社員スタートアップ!ホスピタリティ研修「ザ・ホスピタリティチーム株式会社」

ザ・ホスピタリティチーム株式会社の研修は、相手への貢献を自分の喜びとする「ホスピタリティ」を軸としたカリキュラムが特徴です。
・ホスピタリティを仕事に生かすとは?
・個人ワーク:ホスピタリティ度チェック
・社会人として持つべき「思考」と「行動」
・相手のして欲しいことに気付けるようになるには
・接遇、コミュニケーションの基礎
この研修の導入によって、「社員の早期離職が減少した」という声もあります。職場への貢献意識を高めることは、早期離職を防ぐことはもちろん、内定者を即戦力化するためにも欠かせない要素です。内定者自身が「自分はどうすればお客様や職場に貢献できるのか」を考え、職場での具体的なアクションにつなげる学びを提供します。

ザ・ホスピタリティチーム株式会社は、創業以来サービス業の人材育成を専門とした研修を数多く手がけてきました。これまで年間250回を超える教育実績を持ち、受講者は1万人以上です。受講者の主体性を引き出すプログラムを得意とし、ホスピタリティを発揮してやりがいを感じながら働く社員の育成、互いに助け合うチーム風土の醸成を支援します。

ザ・ホスピタリティチーム株式会社
内定者向け 新入社員スタートアップ!ホスピタリティ研修 - ザ・ホスピタリティチーム株式会社

学生を卒業し、社会人としてスタートする意識を強く持ち、社会人としての基本的なマナーを習得する研修です。相手に貢献することが自分の喜びとなる「ホスピタリティ」を理解し、会社への貢献、より良い職場作り、良好な人間関係の構築方法を学びます。


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社会人としての基礎が短時間で身につく内定者研修「株式会社モチベーション&コミュニケーション」

株式会社モチベーション&コミュニケーションの内定者研修は、明日からすぐに使えるノウハウにこだわった内容です。受講者が実際に体験することを重視し、ビジネスマナーやコミュニケーション、セルフマネジメントなど内定者に必要な知識を網羅しています。
①Day1:ビジネスマナー(挨拶、お辞儀、名刺交換など)
②Day2:ビジネスコミュニケーション(報連相、電話やメールの受け答え)
③Day3:リスクコミュニケーション(コンプライアンスに関する考え方)
④Day4:目標設定(PDCAサイクル)
企業の組織風土や現場で必要な知識にマッチした研修内容へのカスタマイズも可能です。過去約5,000回、のべ2万人にコミュニケーションのトレーニングを実施した講師が、内定者にしっかり社会人の基礎をお伝えします。

株式会社モチベーション&コミュニケーションは、組織が持つ「コミュニケーションに関する課題」の解決に特化した研修を提供しています。効果的な話し方や傾聴力、論理的思考力など、受講者が実践しながら身につけられるプログラムが好評です。上場企業をはじめとする多くの企業で研修が導入されています。

株式会社モチベーション&コミュニケーション
社会人としての基礎が短時間で身につく内定者研修 - 株式会社モチベーション&コミュニケーション

まだ社会人になりきれていない受講生に対して、社会人としての基礎をお伝えします。座学中心ではなく、”実際に体験していただく”ことに重きを置き、明日から即使えるものをお伝えすることにこだわったカリキュラムです。


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採用と育成のシームレス化を実現する内定者研修「ジャンプ株式会社」

ジャンプ株式会社の内定者研修は、「ストーリー」を重視しています。入社前後の心理変化に伴った意識変革と不安の払しょくを図り、内定から入社までにストーリー性を持たせ、内定者の意欲を高めます。テーマに応じた内容のカスタマイズも可能で、自社の風土に合った研修を組み立てられます。

ジャンプ株式会社は、企業の採用と育成に特化したコンサルティング会社です。企業のすべての活動は、「人」によって行われます。経営の最重要課題である、「人」を採用し育てるプロセスに正面から向き合い、組織の創り出す価値を高め、さらなる成長・発展を後押しします。(参照:ジャンプ株式会社)

学ぶ意欲の向上をサポート!内定者研修「株式会社ネットラーニング」

株式会社ネットラーニングでは、ビジネスマナーを身につけることに加えて、パソコンの基本操作やタイムマネジメントなど、社会人としての基礎知識を総合的に学べる内定者研修を実施しています。Eラーニングなので場所の制約がなく、担当者による手厚いサポートで修了率90%以上を維持しているのが特徴です。

株式会社ネットラーニングは、20年以上前からEラーニングの提供を続けてきた、業界の先駆け的存在です。オンライン学習のメリットや効果を熟知しているからこそ構築できるプログラムと、研修担当者に負担をかけない徹底したサポート体制で、多くの企業から選ばれています。(参照:株式会社ネットラーニング)

インターネット技術全般を学ぶITリテラシー研修「インターネット・アカデミー株式会社」

インターネット・アカデミー株式会社は、内定者のITリテラシーを育て、IT未経験でもスムーズに業務がスタートできる状態を目指します。WEBプログラミングやデータベースの基礎知識はもちろん、セキュリティ対策も体系的に学べる内容で、現場に負担をかけることなく内定者へのスキル教育ができます。

インターネット・アカデミー株式会社は、IT企業の人材育成に特化した研修を多数提供しています。様々なプログラミング言語やデータ分析、開発現場で必要なビジネススキルまで、幅広い階層に対応。講師は現場を熟知したプロフェッショナルばかりなので、IT企業ならではの課題を豊富な知識で解決に導きます。(参照:インターネット・アカデミー株式会社)

社会人としての自覚が芽生える内定者研修「株式会社ベックスコーポレーション」

株式会社ベックスコーポレーションの研修では、企業が新入社員に求める人物像と、内定者がもつ意識とのギャップを埋め、入社後のスタートダッシュをスムーズにすることを目的としています。
・働く意味を考える
・自分の会社を知る
・会社が求める能力を知る
・会社における問題点や課題を考える
これらのプログラムを通して、会社に所属する社会人としての自覚を芽生えさせ、自己理解と業務への理解を促進します。

株式会社ベックスコーポレーションは、創業者が開発した「バイオエネルギー理論」に基づく研修を強みとしています。人の顕在意識と潜在意識、それに伴う行動特性を数値化したこの理論は、アメリカのビジネス特許を取得しました。30年以上にわたり人材育成に取り組んできた知見を活かし、社員と組織の可能性を最大化するお手伝いをします。(参照:株式会社ベックスコーポレーション)

「内定辞退の防止と・早期戦力化の内定者研修」株式会社ラーニングエージェンシー

株式会社ラーニングエージェンシーでは、内定辞退の防止と早期戦力化の2つを軸に、内定者研修を主催しています。社会人としての心構えやビジネスマナー、会社の仕組みなど、入社したら知らないでは済まされない大切なことを学べます。
社会人としての心構えでは、早起きをする、健康管理をする、毎朝新聞を読む、挨拶をする、といった基礎の基礎から教えてもらうことができます。学生時代にはできなくても大きな問題にならなかったことが、社会人になると大問題になることがあります。こうした基礎的なギャップも、内定者研修で押さえておくべきポイントです。

ラーニングエージェンシーは、人材育成や社員研修を行う研修会社です。無料のウェブセミナーもあるので、有料の研修を導入する前に試してみたいという企業の方は、無料のセミナーを受講してみましょう。(参照:株式会社ラーニングエージェンシー)

「サービス業に特におすすめする内定者研修」ANAビジネスソリューション株式会社

ANAビジネスソリューション株式会社の内定者研修は、第一印象の重要性を中心に、社会人に向けての心構えを学べる内容です。一流の航空会社として最高のサービスを提供してきた、全日空のノウハウを学べるので、サービス業の内定者研修に特におすすめです。
同社の内定者研修では、社会人になると自分を主語にするのではなく、相手を主語にしなければならないことを学べます。自分がどうしたいかではなく、相手がどう感じるかを考えなければなりません。相手に好感や信頼感を持ってもらうためにも、最も大切な第一印象について研修で学べます。

ANAビジネスソリューション株式会社は、人材・ビジネスサポート分野を担うANAグループの会社です。ANAグループの一流のノウハウを知りたい企業におすすめの研修会社です。(参照:ANAビジネスソリューション株式会社)

研修でおこなうべき内容

内定者研修の内容について
内定者へのフォローは、不安解消につながるような内容がベストです。メールや電話などで対応することが多いと思いますが、研修で次のようなことを取り入れると内定者は安心できます。

企業見学

実際に働く社屋だけではなく、工場や販売所などの見学会をすることで、これから働く会社の全体像やサービス内容が理解できます。社員が働いている姿も見られるため、入社後の自分の姿をイメージしやすいですね。見学をしながら企業の歴史や特徴、業務内容を伝えると、社会人になる実感が増してきます。

ビジネススキルの習得

新入社員に求められるビジネススキルは数多くあります。

・ビジネスマナー
・PCスキル
・コミュニケーションスキル
・文章スキル
・コンプライアンス

などです。

入社までに基本的なことだけは習得してもらうようにします。他に、仕事上必要な技術や知識を学ぶ機会を作ると、内定期間中から社員の一員としての自覚を感じるようになります。

レクリエーション

採用担当者や先輩社員、管理職、同期などとの懇親会、社内レクリエーション、イベントへの参加をしてもらいコミュニケーションを取るようにします。

新卒者は孤独を感じやすいため、社員と関わる機会があることで、安心して業務に集中することができます。また、内定者だけを対象にした合宿研修も横のつながりを作る良い方法です。

研修の実施方法別に見るメリット・デメリット

研修は内容にあった方法で開催するのが大切です。研修の種類は、集合研修、オンライン研修、メール・電話の3種類が主なものです。それぞれのメリットデメリットを理解して目的に応じて使い分けをしましょう。

集合型研修

集合研修は実技を伴うものにお勧めです。

講師や参加者との距離が縮まりやすく、信頼関係やチームワークを作りやすい、研修時間だけではなく、休憩時間にコミュニケーションが取れるのがメリットです。

デメリットとしては、研修会場の手配や環境の整備に手間がかかる、遠方からの内定者が参加しにくいが挙げられます。会場代、参加者の交通費宿泊費など、経費も考えなくてはいけません。

オンライン研修・eラーニング

オンライン研修はほとんどの内容に対応できます。どこにいても受けられるのが一番のメリットです。eラーニングや動画であれば個人のタイミングで受けられます。Web研修では全員参加での研修が可能で、グループワークやディスカッションなどもできます。

デメリットとしては、安定したWi-Fi環境が必要、コミュニケーションが取りにくいことがあります。コミュニケーション面の不安については、顔出し参加にしたり、アイスブレイクをおこなったりすることで改善はできます。

メール・電話

文章や書類のやり取り、近況報告などには向いています。内定者と担当者とのグループチャットを使うと、連絡することのハードルが下がり、気軽に質問をすることができるのがメリットです。やり取りを遡って確認することも可能ですので、連絡内容の確認も簡単です。

デメリットとしては、個別の対応がしにくいことが挙げられます。内定者が多い場合は担当者の対応負担が大きく、内定者には事務的な印象を与えてしまいます。

研修についてよくある質問

内定者研修の導入を検討している企業からのよくある質問としては、例えば以下が挙げられます。

研修では何が身につきますか

内定者研修で身につく知識やスキルは、以下のようなものがあります。
・会社が新入社員に求める役割
・言葉遣いや電話応対などの社会人に必要な基礎的スキル
・社会人として仕事をすることの意味(学生意識の払しょく)
・チームワークを大切にした仕事の進め方
学校では主にテストの点数で評価されるのに対し、社会では周囲との協調性や連携、コミュニケーションが欠かせません。研修で働くことを具体的にイメージし、内定者同士の交流を深めることで、入社への不安を軽減する効果も期待できます。

会社独自のマナーや文書作成のルールを研修で教えてもらえますか

会社や業界ならではのマナー・ルールが存在する場合は、それらの内容を研修に盛り込むことも可能です。できる限り業界に詳しい講師に指導をしてもらい、なぜそんなマナーやルールが大事なのか、それを実施することでどんなメリットがあるのか、講師の実体験をもとに語ってもらう方が内定者の心に響きます。
研修会社によって内容や対応力が異なるので、研修を申し込む前に確認することが大切です。内定者に何を学んで欲しいのかを明確にし、自社の実情に沿った内容を実施して研修を成功させましょう。

オンラインでも研修を実施できますか

内定者研修はオンラインの実施も可能です。遠方に住む内定者に移動の負担がかからず、コストも少なく済むのがオンラインの大きなメリットです。内定者研修では、会社への理解を促し、内定者同士または内定者と社員の関係性強化が主な目的となります。そのため、動画視聴のような受け身のものではなく、対話を伴う双方向型の研修を実施しましょう。
オンラインの手軽さを活かして、複数回に分けて研修を行うのもおすすめです。グループワークや社員との懇談会などを企画すれば、「この会社の一員になるんだ」という自覚を芽生えさせることにつながります。
KeySession研修コーディネーター 福多
この記事の監修者
KeySession研修コーディネーター 福多 - 課題から最適な人材育成企業をご紹介します。

アパレル企業で店長職を経験し、人材育成の難しさを痛感する。2016年より人材育成研修/セミナーの集客支援を行う。 2019年からは経営者や人事担当者のお話を伺いながら、講演会の主催や連続講座の主催を行い、心理学、コーチングを学習中。

目的や課題をヒアリングして、最適なオンライン

研修一覧

内定者研修 研修プラン

社会人としての基礎が短時間で身につく内定者研修

● 入社後にスタートダッシュが切れる
● 社会人としての基礎が短時間で身につく
● 業務が円滑に進み、内定者の早期戦力化が期待できる

【しごとっち】シゴト体験ビジネスゲーム型研修

●ビジネススキル、マインドを体感し理解できる
●時間管理、G-PDCAサイクルが理解できる
●それぞれの役割に応じた期待(役割期待)があることを理解できる

内定者向け 新入社員スタートアップ!ホスピタリティ研修

◆ 社会人としての基本的なマナーを習得する
学生を卒業し、社会人としてスタートする意識を強く持ち、社会人としての基本的なマナーを習得する。 
◆ 相手に貢献することが自分の喜びとなる「ホスピタリティ」を理解する
相手に貢献することが自分の喜びとなる「ホスピタリティ」を理解し、自分が職場でどのような「思考」を持ち、どのような「行動」をすることが会社への貢献、より良い職場作り、良好な人間関係に繋がるかを学ぶ。

◆ 自律した社会人となる基礎を身に着ける
自分が「何の為にこの仕事をするのか?」「この仕事を通じてどうなりたいのか?」といった、自分の仕事の意味・意義を考え、自律した社会人となる基礎を身に着ける。

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内定者研修の知識を深める

目的や課題をヒアリングして、最適なオンライン