コンプライアンスとは
何がコンプライアンスなのかを理解する
「コンプライアンスが重要だ」と社内外問わず耳にするようになりましたが、そもそも守るべきコンプライアンスとは何かを理解していない人がほとんどです。コンプライアンスという言葉が独り歩きしている状態なので、研修を通じて社員に何がコンプライアンスなのかを理解してもらう必要があります。具体的には何が違反になるのか、知らず知らずのうちにコンプライアンス違反をしていないかを理解し考えてもらわなければ、コンプライアンス違反を減らすことはできません。「教えてもらっていないから、コンプライアンス違反とは知らなかった」ということの無いよう、徹底したコンプライアンス研修を行いましょう。
社会人としての基本的なルールを身につける
新入社員など社会人になったばかりの若手社員は、社会人としてのルールが身についていないことがあります。コンプライアンス研修を行うことで、社会人としてやってはいけないことや当然のモラルを学んでもらう必要があります。若い人にありがちなミスとしては、例えば会社での出来事を軽率にSNSに書き込んでしまうことが挙げられます。事実はどうあれ、強い言葉を使って炎上してしまい、会社の信用を傷つけてしまうケースがあるのです。
こうした無知ゆえのミスを防ぐためにも、若手社員には特にコンプライアンス研修を行うのが有効です。コンプライアンス研修を通じ、社会人として当たり前のルールを身につけてもらいましょう。
定期的に研修を行い意識を高める
コンプライアンスを守る意識は、研修を行うことで高めることができます。しかし研修から時間が経ってしまうと、気が緩んでコンプライアンス違反を犯してしまうことがあります。そこで、定期的にコンプライアンス研修を行う必要があります。一回で終わりにするのではなく、継続して定期的にコンプライアンス研修を行うことで、気が緩む前にコンプライアンス意識を引き締め、会社に重大な損害を与えるリスクを減らすことができます。
コンプライアンス研修の選び方
コンプライアンス研修は、コンプライアンスについて専門外の社員に対してコンプライアンスを教える研修なので、分かりやすさが肝心です。コンプライアンスについての知識が無い人にも分かるように教えてくれる研修を選ぶためのポイントについて解説していきましょう。コンプライアンス研修の実績が豊富
研修会社のホームページを見て、コンプライアンス研修の実績が豊富な会社や講師に依頼しましょう。コンプライアンスという分かりにくい概念を扱うため、研修はコンプライアンスに詳しくない社員に分かりやすい内容にしてもらう必要があります。実績が豊富な会社や講師なら、専門用語を使わずに分かりやすく伝わるノウハウが蓄積しているので、分かりやすい研修を期待することができます。
サンプルの動画や資料を確認する
コンプライアンス研修は人気がある研修なので、各社が力を入れており、サンプルの動画や資料をホームページに掲載していることがあります。動画や資料を見れば分かりやすさは一目瞭然なので、サンプルを見て研修会社を選ぶのもおすすめです。コンプライアンス研修が組織にもたらすパフォーマンス
コンプライアンス研修を行うことで、社員のコンプライアンス意識を高めることができ、違反によって会社が大きな損害を被るリスクを減らすことができます。研修によってどのような効果が得られるのか、より詳しく解説していきましょう。コンプライアンス違反を防いでリスク回避
コンプライアンス研修を行うことで、社会人としてやってはいけないことを社員に理解してもらうことができます。教えなければ分からないこともあるので、違反をする前に「これはやってはいけない」と教えておくことで、違反が起こるリスクを回避できます。例えば、身近なコンプライアンス違反には以下のような例があります。
- 作成中の書類のデータの持ち帰り
- 会社の備品の私物化
- 会社のパソコンを使ったSNSへの書き込み
- 重要書類を持ったまま飲み会に参加
- 他の会社の社員も乗っているエレベーターで自社の情報を喋ること
ステークホルダーからの信頼度の向上
社員のコンプライアンス意識を高めることで、投資家や銀行、取引先からの信頼を獲得することができます。ステークホルダーの立場になってみると、コンプライアンスを無視する社員を抱える企業に、お金を貸したり取引したりしたいとは思いません。情報漏えいや法律違反を起こすかもしれない企業とは、関わりたくないと思うのが当然です。
反対に、コンプライアンスへの意識が高い社員を抱える企業とは、安心して取引することができます。ステークホルダーから信頼され、円滑に経営を行うためにも、コンプライアンス研修によって社員の意識を向上させましょう。
コンプライアンス研修のカリキュラム例
コンプライアンス研修では、主に基礎知識やコンプライアンス違反の事例について学びます。一般的なカリキュラムについて、詳しく解説していきましょう。コンプライアンスの基礎知識
研修の初めに、コンプライアンスの基礎知識について学びます。最近はよく聞くようになった「コンプライアンス」ですが、言葉が独り歩きしており、どのような意味の用語なのか理解できていない人が多いからです。「コンプライアンス」とは日本語で「法令遵守」という意味ですが、現在のコンプライアンスは企業が守るべきモラルなども含む広範な概念になってきています。複雑で理解しにくいコンプライアンスについて基礎知識を学ぶことで、正しい理解に導きます。
コンプライアンス違反の事例
次に、コンプライアンス違反の事例について学びます。情報漏えいや粉飾決算など倒産に至るほど重要な違反から、SNSへの軽率な書き込みといった身近な違反まで、さまざまな事例があることを理解していきます。実際の事例を通し、コンプライアンス違反がいかに身近なところで発生し、会社に損害を与えるかを社員に理解してもらうことができます。「違反なんて自分はしない」と思っている人こそ、知らないうちにコンプライアンス違反を犯して重大な事件に発展していることを理解してもらい、社員のコンプライアンス意識を高める狙いがあります。
コンプライアンス研修を成功させるために
コンプライアンス研修の効果を最大にするために、研修会社に希望を伝えましょう。ぜひリクエストしたいポイントについて、詳しく解説していきます。能動的なワークを行う
社員が能動的に参加できるワークを取り入れるよう、研修会社にリクエストしましょう。一般的にコンプライアンス研修は座学が中心で、社員はただ聞いているだけになってしまう場合があります。特に元からコンプライアンスに関心が無い社員は、上司に指示されたから参加しているだけで、内容は右から左に抜けてしまっていることがあるのです。これでは社員のコンプライアンス意識を高めることはできず、無意味な研修になってしまいます。
コンプライアンスに関心が無い社員こそコンプライアンスを学ぶ必要があるので、社員のやる気を引き出す内容でなければいけません。そこで、社員が能動的に行うワークを取り入れるようにリクエストしましょう。
階層別に研修を行う
経営層、中間管理職、若手、新人など、階層別に研修内容をカスタマイズしてもらうようにリクエストしましょう。階層によって必要な知識やスキルが異なるからです。例えば、新人や若手の社員であれば、自身がコンプライアンス違反を犯さないように気を付けるための知識が必要です。経営層や中間管理職の場合、自身の違反だけでなく、部下がコンプライアンス違反を犯したときの対処方法も理解していなければなりません。
このように、階層によって必要な知識は変わってくるため、階層別にコンプライアンス研修をカスタマイズしてもらうことで効果を高められます。