「メンター研修の内容が知りたい」「メンター研修を実施するメリットって何?」
メンター研修の実施を検討している経営者や人事担当者の中には、上記のような悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。
この記事では、メンター研修のメリットや具体的な内容、実施する際のポイントなどを解説します。メンター研修に関してお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- メンター研修のメリット
- メンター研修の内容・カリキュラム例
- メンター研修を実施する際のポイント
メンター研修を成功させるためには、自社に合った内容や質の高い講師を選ぶことが重要です。しかし、多くの研修会社から依頼先を探すのは困難ではないでしょうか。
キーセッションでは、複数の研修会社の中から貴社に最適な研修会社を紹介します。無料で相談可能なため、ぜひお気軽にお問い合わせください。
メンター研修とは
メンター研修とは、メンターを務める社員を対象にスキルアップを促す研修のことです。
そもそもメンター制度は、年齢の近い先輩社員が新入社員・若手社員をサポートする制度です。一般的にメンターは、直属の上司・先輩以外が担当します。
「OJT」と混同する方も多いですが、OJTは実際の業務を通じて新人を指導するトレーニングの制度です。一方でメンター制度は、キャリア形成や人間関係などの相談に乗り、メンタル面をサポートする役割を担っています。
メンター研修は、新入社員の精神的な支柱となるメンターを育成することが目的です。優れたメンターを育成すれば、新入社員のモチベーションの向上や、離職率の低下も実現できます。
メンター研修が必要とされる背景
メンター研修が必要とされるのは、直属の上司だけではフォローすることが難しくなってきているからです。
終身雇用が当たり前とされていた時代は終わり、転職のハードルは一般的に下がりました。入社3年以内の退職率は3割程度というデータ(※)があるように、経験を積む前の若手社員も会社に不満を感じれば退職してしまいます。
とくに昨今は多様性の時代となり、自分の特性や個性を受け入れてほしいと考える新入社員が増加しました。また、テレワークの導入によって「周りの人に相談しづらい」「コミュニケーション不足だ」と感じる新入社員も増えています。
ベテランとは異なる経験や価値観をもつ若者が入社し、直属の上司だけでフォローすることが難しくなったのが多くの会社の実情です。そのため、多くの企業がメンター制度を導入するようになりました。
※ 参考:入社3年以内の新入社員の離職率|JMAM
メンター研修を実施する目的・メリット
メンター制度を実施する目的・メリットは以下の3つです。
- メンターがスキルアップする
- 新入社員の精神面をサポートできる
- 管理職の負担が軽減される
それぞれについて解説します。
メンターがスキルアップする
メンター研修を実施するメリットは、メンターがスキルアップすることです。
研修では、メンターに求められる役割や果たすべき役目を教えるため、メンターの担当者の責任感を高められます。また、後輩や部下と接する際に役に立つコミュニケーションスキルも身につけられます。
メンターを務める社員の多くは、新入社員と年が近くキャリアの浅い若手社員です。そのため、メンターとしてはじめて社員の相談役となることで、会社に対する帰属意識や仕事に対する自信が高まることが期待できます。メンターとして新入社員の相談にのることで、自分を見直すきっかけにもなります。
新入社員の精神面をサポートできる
メンター研修は、新入社員の精神面をより手厚くサポートできることもメリットです。
メンター研修を通じてスキルアップしたメンターは、新入社員を適切かつ効果的にフォローできます。キャリアや人間関係の不安をメンターが取り除くことで、新入社員は仕事に対するモチベーションを高められます。
精神的なストレスが減ると、自然と「仕事を頑張りたい」「仕事が楽しい」と思う気持ちが芽生えるものです。その結果、生産性の向上や、離職率の低下につながります。
管理職の負担が軽減される
メンター研修を実施すると、管理職の負担が軽減されます。
多くの管理職は、一般社員に比べて多くの業務を抱えており多忙です。そのため、一人ひとりの新入社員の精神的な負担に気づきにくく、フォローまで手が回らない傾向があります。
メンターが新入社員のメンタルケアを担うことで、直属の上司がフォローしなければならない範囲が軽減されます。精神面のサポートを任せられる分、上司が実務的なサポートに力を入れやすくなることもメリットです。
研修がもたらす効果を知りたい方は、ぜひ以下の記事もチェックしてください。
メンター研修の内容・カリキュラム例
メンター研修の内容とカリキュラム例は、以下のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
研修内容 | メンターとしての役割と心構えを認識し、洞察察知、関係構築の方法を学ぶ |
研修の目的 |
|
研修時間 | 6時間 |
カリキュラム例 |
|
おすすめのメンター研修
おすすめのメンター研修は以下の3つです。
- 「女性が活き活きと業務に取り組むための女性活躍推進研修」株式会社モチベーション&コミュニケーション
- 「活躍人材の育成を担うメンター研修」株式会社PDCAの学校
- 「ホスピタリティ学習&リトリート企画:学生向け実践型ホスピタリティ研修」亀山温泉リトリート
それぞれについて、以下で詳しく紹介します。
「女性が活き活きと業務に取り組むための女性活躍推進研修」株式会社モチベーション&コミュニケーション
こちらは、株式会社モチベーション&コミュニケーションが提供する、女性社員の活躍を推進するための研修です。
「女性活躍推進」は、世界でもジェンダー格差の是正で遅れをとっている日本が、国を挙げて取り組んでいる課題です。しかし、実際には長年の風習が残り、女性が活躍する環境をつくれずにいる会社が多々存在しています。女性を登用しても「教育方法がわからない」「管理職になると辞めてしまう」という悩みを抱え続けてしまう企業も少なくありません。
こちらの研修では、女性のもつ仕事の価値観や本音を学びながら、適切なコミュニケーション方法や、効果的な育成のコツを習得できます。一般的な例を教わることはもちろん、実例に当てはめながら女性社員の登用の仕方を学べるため、職場の活性化につなげられます。
株式会社モチベーション&コミュニケーションは、現在100名近く在籍している講師の8割5分が女性です。女性が活躍する会社だからこそ伝えられる、本音をもとにした内容のため、社内だけでは発見しがたい新しい気づきを得られます。
株式会社モチベーション&コミュニケーションは、現在100名近く在籍している講師の8割5分が女性です。皆それぞれの場で活き活きと業務に取り組んでいます。そんな会社だからこそ伝えられる、コミュニケーションの視点をベースにした女性活躍推進研修です。
「活躍人材の育成を担うメンター研修」株式会社PDCAの学校
株式会社PDCAの学校が提供するこちらの研修は、メンタリングやコミュニケーションスキルの強化を最大の目的としています。
参加者は、研修においてメンタリングにおける自信と能力を高める方法や理論を学びます。学習する具体的な内容は「メンタリングアプローチ」「フォローアップと評価のサポート」「メンティの発展の支援」などです。学んだ理論は、実際のメンタリングをシミュレーションしたワークを通じて、実践に活かせるスキルに昇華させられます。
メンタリングスキルは一朝一夕ですぐに向上するものではありません。しかし、体系立てた理論や方法を学ぶことで、メンターの自信と能力は大きく変化します。研修を通じてメンターを成長させることで、若年層のメンタルケアと、メンター自身のキャリア開発に大きく貢献できます。
新入社員、若手社員の支えであり、心のよりどころとなるべくメンターとしての役割と心構えを認識し、洞察察知、関係構築の方法を学びます。
「ホスピタリティ学習&リトリート企画:学生向け実践型ホスピタリティ研修」亀山温泉リトリート
こちらの研修は、亀山温泉リトリートが提供する学生向けのプロジェクトです。
研修場所は、老舗旅館である亀山温泉ホテル。インターンとしてホテルの現場実習やマーケティング演習を行いながら、宿泊者向け星空観察ツアーのプランをつくりあげます。
座学や研究はできても、金銭面や人数面の都合により、実践機会をあまり提供できない教育機関は多いのではないでしょうか。こちらの研修はインターン形式のため、予算を抑えながら、学生にメンターとなる亀山温泉のスタッフの指導を受けさせられます。そのため、学生は現場のホスピタリティを学びながらプロジェクトを実践し、履歴書に書けるような経験を積めます。
「学校での学びを実践する場が欲しい」「就活時にアピールできる実践経験の場が欲しい」と考える教育機関におすすめの研修です。
ホスピタリティ学習&リトリート企画:学生向け実践型ホスピタリティ研修
ホテルで実践的なホスピタリティ研修を実施し、現場実習やマーケティング演習を通じて、学生がホスピタリティを学び、プロジェクト実践経験を得る。
メンター研修を実施する際のポイント
メンター研修を実施する際のポイントは以下の3つです。
- メンターとしての役割理解を促す
- 効果的なメンタリングのためのコミュニケーションスキルを養う
- ケーススタディを通じて実践力をのばす
それぞれについて解説します。
メンターとしての役割理解を促す
メンター研修では、まずメンターとしての役割を理解してもらうことがポイントです。
メンターの経験がない社員の多くは、どうしてメンターが必要なのか、どのような仕事が求められるのか理解できていません。そのため、ただスキルを身につけても効果的に活かせない可能性があります。
そのため、研修でははじめにメンター制度について理解を深めるカリキュラムを提供しましょう。具体的には、メンター制度の概要や目的、模範的なメンターのもつスキルやマインドを教える講義が効果的です。
効果的なメンタリングのためのコミュニケーションスキルを養う
メンター研修は、メンタリングのためのコミュニケーションスキルを身につけてもらうこともポイントです。
メンターが行うのは「ティーチング」ではなく「メンタリング」です。ティーチングは悩みに対する答えを教えるものですが、メンタリングは対話を通じて関係性を深めることにより成長を促します。相手が自発的に答えに気づけるよう促すメンタリングには、高度なスキルが求められます。
したがって、研修では質問の仕方やフィードバック方法、ボディランゲージなどを学んでもらうのがおすすめです。コミュニケーションスキルを高めることで、相手を安心させながら本音を引き出す対話ができます。
ケーススタディを通じて実践力をのばす
実践力をのばすケーススタディを提供することも、メンター研修のポイントです。
メンターには、新入社員それぞれの個性に合わせたアプローチができる応用力が求められます。そのため、ただ理論を学んで、テキスト通りの画一的な対応を覚えるだけでは不十分です。
研修で大切なのは、理論を教えたうえで、現場で活かせる能力を育てることです。ワークや模擬面接をカリキュラムに組み込んで、どんなケースにも対応できる実践力を磨きましょう。
メンター研修についてよくある質問
メンター研修についてよくある質問は以下の3つです。
- メンター研修はオンラインでも実施できますか?
- メンター研修にかかる費用はどのくらいですか?
- メンター研修はメンター以外も受けられますか?
それぞれについて以下で回答します。
- Q. メンター研修はオンラインでも実施できますか?
基本的に、オンラインでの実施は可能です。参加人数が多い場合や、遠方からの参加者がいる場合は、オンラインでの実施がおすすめです。
ただし、実践力を磨くワークなどの演習は対面で行う研修の方が高い効果が見込まれます。それぞれのメリットとデメリットをふまえて、オンラインか対面かを検討しましょう。
- Q. メンター研修にかかる費用はどのくらいですか?
研修内容や実施形式によって異なるため、一概にはいえません。ただ、社内研修の相場としては1日200,000〜500,000円が目安です。短時間の研修の場合は、1時間当たり10,000~50,000円を想定するといいでしょう。
研修費の相場や予算については、こちらの記事も読んでみてください。
- Q. メンター研修はメンター以外も受けられますか?
メンター研修は、面談力を強化したい中堅社員や、メンター制度の効果的な運用について学びたい人事担当者も受講できます。ただし、カリキュラムはメンターの担当者である若手社員に向けた内容が基本です。
メンター研修でメンターを育成しよう
メンター研修には、新入社員のメンタルケアだけでなく、メンターのスキルアップや、管理職の負担軽減などのメリットがあります。メンターとしての役割理解を促す講義や、ケーススタディをカリキュラムに取り入れながら、効果的なメンター研修を実施しましょう。
メンター研修で成果を得るためには、研修の内容や講師の質が重要です。しかし、数ある研修会社の中から、質の高い研修を選ぶのは難しいでしょう。
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