「接遇研修とは何をする研修なのか」「接遇研修の進め方はどうしたらよい?」こういったお悩みを抱えていませんか?
接遇研修を実施することで、競合との差別化や顧客満足度アップなどのメリットが得られます。
この記事では、実益につながる接遇研修のポイントやカリキュラム例、接遇研修を企画する際の注意点などを紹介していきます。
サービス業や小売店、医療・介護業界をはじめ、接遇研修の導入または見直しを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 接遇研修とはどんな内容の研修か
- 接遇研修実施で得られるメリット
- 接遇研修の進め方・カリキュラム例
キーセッションでは、ニーズや予算に合った貴社にピッタリな接遇研修をご提案可能です。研修の実施先が見つからず迷っている方は、まずはお気軽にご相談ください。
船坂 光弘 - ザ・ホスピタリティチーム株式会社 代表取締役
新卒でホテルのオープニングを経験し、以降17年間ホテルマンとして現場でホスピタリティを体現。ホテルマン時代には、ベルマン、フロント、販売、バンケット、企画、宴会予約、ウェディングなど様々なセクションを経験し、ウェディング支配人時代には、ハード・ソフト両面で改革し、日本のホテルウェディング売上増部門で帝国ホテルを抜いて全国第1位となり、地方ホテルとしては異例の日本一を実現した。
続きを表示その経験を生かしてホスピタリティこそサービス業の核心だと実感し、2008年にザ・ホスピタリティチーム株式会社を開業。
いかにハードが良くてもスタッフの心、ホスピタリティが足りなければサービス業としてビジネスは上手くいかない。単なる接客を超えたホスピタリティビジネスの新たな可能性を感じ、コンサルティング・研修・講演サービスを通じて、サービス業界の発展と輝きのある社会を目指している。
ホテル、ウェディング施設、飲食業界、トリマー業界、ドレスショップ、旅館業、病院、住宅、不動産、保険、IT、介護施設等、今まで500社以上の経験と実績を持ち、様々な業種のホスピタリティの創造に向けたコンサルティングを全国で展開。
キーセッションでは、ホスピタリティを軸にさまざまな研修プランを監修・提供している。
・接客・接遇・サービス力向上のホスピタリティ研修
・人間関係の悩みを解決し社内活性化を図るホスピタリティ・コミュニケーション研修
⇒ザ・ホスピタリティチーム株式会社の研修プランを見る
■経歴
・1991年日本大学理工学部機械工学科卒
・1991年東洋観光事業ホテルブエナビスタ入社 ベルマン、フロント、販売、バンケット、企画、宴会予約、ウェディングなど17年間で様々な部署を経験し、ホスピタリティを現場で体現。
・2008年ザ・ホスピタリティチーム(株)開業
500社以上の支援実績、2万人を超える受講者
・2023年ザ・ホスピタリティチーム(株)開業15周年を迎える
■保有資格
・日本ホスピタリティ推進協会認定 ホスピタリティ・コーディネータ
認定NO.HC00372
・日本ホスピタリティ推進協会認定 グローバル・ホスピタリティ・コーディネータ
認定NO.GH00026
■講師としての実績
・500社を超える講師としての実績
・延べ2万人を超える受講者
■出版・監修の実績
・『接客サービス業のリーダーにとって一番大切なこと~お客様にもメンバーにも熱愛される「ホスピタリティチーム」の作り方~』(PHP研究所)
・『ホスピタリティを経営戦略に生かし収益を最大化する5大ポイント』(日本コンサルティング推進機構出版)
・『人を生かして勝ち抜く最強マネジメント』(セルバ出版)
接遇研修とは?
接遇研修とは、接遇力をアップするために実施される研修のことです。接遇力とは、いわゆる接客スキルだけではなく、お客さま一人ひとりをもてなす力を指します。
ここでは、接遇研修の内容を以下の2つの観点から解説します。
- 接遇の5原則を覚える研修
- 接遇と接客の違い
接遇の5原則を覚える研修
接遇研修では、接遇の大前提となる以下の5つの原則を学びます。
- 表情
- 挨拶
- 身だしなみ
- 話し方
- 態度
ここでは5つの原則をそれぞれ解説します。
表情
お客さまに心を開いてもらえるような表情づくりを学びます。明るい表情は、相手の緊張を解き、コミュニケーションをスムーズにしてくれるからです。終始笑顔の対応が求められるでしょう。
逆に暗い表情だと、不信感を抱かせる要因になるうえ、最悪トラブルを引き起こすことにもなりかねません。
挨拶
好印象を与えられる明るく元気な挨拶を学びます。挨拶できないのはもっての他ですが、ボソボソとした挨拶では、お客さまからの印象が悪くなる可能性もあります。
社員からお客さまに対して挨拶をすることは大前提です。相手から見て気持ちのよい挨拶とはどのようなものか学びます。
身だしなみ
接遇において、清潔感のある身だしなみが重要です。不潔感があると、相手を不快な気持ちにさせてしまう可能性があります。社員の身だしなみは会社や店舗の第一印象を左右するため、軽視できません。
話し方
顧客対応というTPOに合った言葉遣いが求められます。間違った敬語の使い方やその場にそぐわない乱雑な言葉遣いは、会社イメージの低下につながる可能性があります。丁寧な言葉遣いを心掛けましょう。
態度
丁寧な態度を意識することも大切です。横柄な態度で接客されてうれしい人はいないでしょう。最悪の場合、トラブルやクレームの原因になる可能性があります。
一方、丁寧な態度を意識すれば、誠実さや上品さなどプラスの印象をお客さまに与えられます。
接遇と接客の違い
接遇と接客の違いは、お客さまの目線に立ったコミュニケーションを意識しているか否かです。
接客とは、注文の受注や会計、電話応対など、業務として必要最低限のコミュニケーションを取るために必要な知識を指します。それに対し、接遇には必要最低限の接客マナーに加え、相手に好印象を与える言動や空間作りなどが必要です。お客さまごとに特別なおもてなしを提供するための知識も含まれます。
一般的に接遇と接客は混同してしまいがちな傾向にあります。しかしただ接するのではなく、お客さまが快適に過ごせるように、心地良さを感じてもらえるように考え行動するのが接遇です。
接遇研修の対象者
接遇研修の対象者には、お客さまと最前線で接する社員はもちろんのこと、新入社員から後輩の指導を担当する先輩社員まで、組織のあらゆる構成員が含まれます。
ここでは、接遇研修が必要とされる以下の3業種の例を解説します。
- サービス業スタッフ
- 小売店従事者
- 医療・介護スタッフ
サービス業スタッフ
サービス業でお客さまと最前線で接するスタッフは、言葉遣いや立ち振る舞いが営業パフォーマンスに直結します。
お客さまは、担当者が信頼できる人間かどうかで、サービスの利用有無を検討することも多いためです。
そのため、接遇研修で接遇力を身につけることで、お客さまの信頼を勝ち取りやすくなるでしょう。
サービス業の方に特化した研修は、こちらのページで紹介しています。
小売店従事者
デパートやスーパー、ドラッグストア、コンビニなどの小売店従事者も接遇研修の対象です。接客を担当するスタッフの接客スキル向上に役立つでしょう。
また、スタッフ同士の連携がスムーズになるメリットもあります。小売店では、10代から60代以上までさまざまな世代の方が一緒に働くため、相手の立場に立った。世代が異なるスタッフ間での連携がスムーズになり、雰囲気のよい職場作りにもつながります。
医療・介護スタッフ
医療・介護業界においても、接遇研修が効果を発揮します。
医療や介護において、お客さまは自身の身体をスタッフに預けることになります。信頼関係が築けなければ、施術や介護の拒否にもつながりかねません。
不安を抱きがちな業種だからこそ、スタッフの接遇力がサービス満足度の向上に直結するでしょう。
施術や日々の介護がスムーズに進めやすくなるため、経営目線だけでなく、スタッフ目線でも受け入れられやすい点もメリットのひとつです。
接遇研修を実施するメリット
接遇研修を実施するメリットは以下の3つです。
- 競合他社との差別化が可能になる
- お客さまの満足度が向上する
- 社内外での連携を強化しやすい
それぞれを細かく解説していきます。
1.競合他社との差別化が可能になる
社員の接遇スキルが高ければ、競合との差別化が可能になります。スタッフの対応で購入可否を決めている顧客も一定数存在するためです。 とくにサービス・商品自体の差があまり出にくい業界では、スタッフ全体の接遇力の高さがそのまま競合優位性につながることもありえます。
2.お客さまの満足度が向上する
接遇力アップは、お客さまや取引先からの満足度向上に直結します。丁寧な対応や気配りが他社との差別化につながり、お客さまの心に響くためです。
継続購入に結びついたり、よい口コミが広がり新たな顧客の獲得に結びついたりする付随効果も期待できます。
3.社内外での連携を強化しやすい
接遇の質が向上することは、社外だけでなく社内のコミュニケーションの質を上げることにもつながります。 相手を思いやったコミニュケーションや言葉遣いをすれば、社内でのコミニュケーションロスを防ぐ、部署間の軋轢を防ぐといった効果も期待できるでしょう。
コミュニケーションの質が上がることで、部署内で働くスタッフや、協力会社との連携強化が可能です。
接遇研修で得られるスキル
接遇研修を受けることで得られる主なスキルは、以下の6つです。
- 接客スキル
- ビジネスマナー
- コミュニケーションスキル
- ダイバーシティ対応
- マネジメント能力
- クレーム対応力
それぞれを解説していきます。
1.接客スキル
直接お客さまと接するときのマナーやスキルを身につけられます。
敬語の使い方や印象のよい話し方はもちろん、笑顔の練習をすることもあります。笑顔は接客の基本です。作りすぎず自然な笑顔になるように鏡を見たり、写真を撮ったりして確認します。
ワークやロールプレイングを通して、与えられた課題をクリアするのが特徴です。接客の仕方や言葉遣いを考えるなど、即実践できる内容が盛り込まれています。
さりげない言動でお客さまの心を穏やかにするスキルが身につきます。どのような業種でも、直接お客さまと接する機会がある人は受けて得する内容です。
2.ビジネスマナー
接遇研修では、ビジネスで必要な知識やマナーも学べます。とくに企業間取引を行う企業では、営業やカスタマー担当にビジネスマナーが必要です。
身だしなみ、名刺交換の仕方や挨拶、お辞儀といった基本の仕草から、電話やメールの基礎知識をマスターできます。
日常生活でおこなっているマナーがビジネスシーンでも通用するとは限りません。仕事ならではのマナーも多々あります。
研修によっては新聞の読み方や、情報の整理の仕方など、情報過多な時代背景を加味した内容をおこなっている企業もあります。
ビジネスマナーに特化した研修は以下のページでご紹介しています。
3.コミュニケーションスキル
働く上で避けて通れない、対人コミュニケーションのスキルを身につけられます。接遇におけるコミュニケーションでは、話題を広げるためにも「訊く力(質問力)」が必要です。
どんな訊き方をしたら、相手は心地良く答えてくれるか、ニーズを引き出せるかなども学べます。
研修によっては、人付き合いにおいて自分がどのような行動パターンを持っているのか、どのような話し方、聞き方の癖があるのかなど、自己分析をする内容があります。
傾聴や質問の仕方など、会話術も身につきます。コミュニケーションや人間関係の構築に苦手意識のある方ほど、新たな能力を開花させるキッカケになるのがポイントです。
コミュニケーションの中でも、伝え方に特化した研修は以下のページで紹介しています。
4.ダイバーシティ対応
接遇を学ぶことで、ダイバーシティへの対応スキルも身につけられます。
ダイバーシティとは、「多様性」を意味する用語です。年齢や性別・国籍など目に見える要素の他に、個人の価値観やライフスタイルの違いなど目に見えないものも含みます。
たとえば、障害のある方やご高齢の方、外国籍の方などに対して、相手の気持ちを慮ったうえで快く手を差し伸べられる対応は、接遇力が直結しているといえます。
また、お客さまだけでなく、同じ会社で働く社員にも、さまざまな人が存在していると理解することも重要です。
たとえば、「当たり前の基準は人によって異なる」マインドが接遇研修によって培われていれば、社内での経歴や立場の違いによるさまざまな相違点も、前向きにとらえられます。
接遇研修では、それぞれの多様性を認め、相手の目線になって物事を考えます。相手のニーズを汲み取りながら接客をしたり、人間関係を構築したりする能力を養えるのが特徴です。
ダイバーシティの理解に特化した研修は、こちらのページで紹介しています。
5.マネジメント能力
管理職のみならず、社会人としても必要なマネジメント能力が身につきます。
相手の立場やニーズを想像して適切な対応をしてく接遇のマインドは、社内外のさまざまな立場、思惑をもつ集団のマネジメントに役立つからです。
マネジメント力が高くなると、組織の意思決定スピードが早まり、問題の早期発見と解決力もアップしていきます。
また、接遇研修では、「セルフマネジメント」の能力も身につきます。
相手に心地良さを与える接遇力は、自分の心の状態が整っており、余裕がある状態でないと発揮できません。落ち着いた状態で仕事に臨むには、業務の整理や管理の方法、自分ならではの仕事の仕方、心身のケアの方法を理解し、確立している必要があるからです。
マネジメント力の育成に特化した研修は、こちらのページで紹介しています。
6.クレーム対応力
クレーム対応力も、接遇研修によって身につけられるスキルの一つです。
どんなに優良な企業でも、各種クレームやお客さまからの要望は一定数あるものです。誰がどのタイミングで対応するか不明だからこそ、社員全員でクレーム対応に備えておく必要があります。
クレームにうまく対応し、相手に満足してもらえれば、むしろ根強いファンになってくれるかもしれません。接遇研修では、クレームからファンになってもらえるような、正しいクレーム対応を学べます。
また、クレーム対応を個々人の判断に委ねていると、社員の満足度が下がるというリスクもあります。
理不尽であろうとなかろうと、クレームの対応は精神的な消耗は避けられません。適切な対応方法を社内に共有しておくことで、担当の精神的負荷を和らげられるでしょう。
接遇研修の進め方
接遇研修の進め方には大きく2種類あります。
- 座学でのインプット
- ロールプレイングやケーススタディでのアウトプット
一つずつ見ていきましょう。
座学でのインプット
接遇とは何かというマインドセットや基本的なマナーや身だしなみ、言葉遣いなどを講義やセミナー形式で学びます。
一度に学べる情報量が多いうえ、一対多数でも実施できるため、コストを抑えられるのがメリットです。
ただし、一人ひとりの学ぶ意識や理解度によって、定着度合いに差が出てしまうというデメリットもあります。何かしらのアウトプットと組み合わせて、定着度の向上を目指すのが大切です。
ロールプレイングやケーススタディでのアウトプット
実際の接客場面を想定したロールプレイなどによって、座学で得た知識をアウトプットします。
実際の場面に基づくシチュエーションでの研修なので、実業務に結びつけやすく定着させやすいメリットがあります。
デメリットとしては、大規模に実施しようとすると管理が大変になるうえ、コストも座学よりかかる点が挙げられます。上手に座学でのインプットと、実践でのアウトプットを組み合わせましょう。
接遇研修のカリキュラム例
ここでは、実際の接遇研修のカリキュラムの例をご紹介します。接遇研修のイメージを掴むための参考にしてみてください。
● 対象者
電話や対面でのお客さま対応を主な業務とする社員
● 目指すゴール
- 接遇の意味と基本を理解する
- 電話や来客対応でよい印象を与えるポイントを知る
- 研修で学んだ知識・スキルをもとに、行動変化のきっかけをつかむ
[座学]接遇の基本とは | ・接遇とは何か、接遇が求められる理由とは ・身だしなみ、表情、挨拶の基本 ・言葉遣い(クッション言葉、依頼の仕方、断り方) ・話の聞き方(傾聴、同意、尊重) |
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[演習]接遇の所作を学ぶ | ・来客応対の基本姿勢(立ち方・座り方などの所作) ・来客応対の流れを実践 (2人1組になり来客と案内係をロールプレイ) |
[演習]電話応対の基礎を学ぶ | ・ビジネス電話の受け方、かけ方 (2人1組になり受け手とかけ手をロールプレイ) ・クレーム電話を受けたときの対処法 |
[座学]気持ちの良い応対をするために | ・組織の代表として対応している意識を持つ ・接遇はお客様満足度と社員のやりがいにつながる |
まとめ | ・業務で実践したい接遇内容をまとめる →目標設定と達成までの行動計画を策定 |
接遇研修のラインナップ
ここでは、キーセッションで提供している接遇研修のラインナップを紹介します。
「明日から実践できる接客/接遇力向上ホスピタリティ研修」ザ・ホスピタリティチーム株式会社
ホスピタリティは、接客の現場でのみ使う用語と思われがちです。実際は、人と人が接するすべての場面において「相手を尊重する」ことを意味しています。
たとえば、互いに助け合う・信頼関係を深める・共に何かを創り上げるなど、お客さまや取引先・社内の人間関係もこれに含まれます。本研修では新入社員を対象として、ホスピタリティの意味や重要性から、実際の現場で活用する方法まで網羅的に学べます。
社内・社外どちらの人間関係でもホスピタリティを発揮できる社員の育成に役立つでしょう。
本研修を受講した方の声をご紹介します。
- グループワークで話し合う時間や、接遇の場面を想定したトレーニングがあり、実際の接客の現場で活かせる内容だった。
- この研修で学んだことを現場のスタッフ全員が実践できれば、自社のサービス品質を上げることができると確信できる内容だった。
- 良いチームを作ることの大切さや、自分の目指す社会人像の整理など、仕事の面だけでなく人間力を向上させることに役立つ研修だった。
お客さまによいサービスを提供するには、まず社内のホスピタリティを磨くことが大切です。
ザ・ホスピタリティチーム株式会社はこれまで500社以上、年間250日のコンサルティング・研修実績をもとに、一人ひとりが仕事にやりがいを持ち、お客さまや組織に貢献する喜びを感じながら働く方法について伝えています。
それが社員の生産性と定着率を引き上げ、結果として顧客満足や業績の最大化につながります。変化が激しい時代にも生き残り続ける企業の人づくり・組織づくりをサポートします。
社会人としての基本的なマナーの習得はもちろんの事、自分はこの会社でどんな事でお役に立ちたいのか、どんな社会人になりたいかを自分や仲間と向き合いながら、ホスピタリティ軸の力強い社会人となる基礎を学びます。
「顧客満足と従業員満足を高める 接遇強化研修」株式会社ノビテク
接遇は社員一人ひとりの心がけからスタートできますが、サービスの質を継続的に高め、企業に付加価値をつけるためには、やはり組織全体で接遇の重要性を理解し、後輩や部下に伝えていく環境が必要です。
質のよいサービスを提供してお客さまに喜んでいただけると、社員も「また頑張ろう」と力が湧き、さらにおもてなしに磨きをかけるよい循環が生まれます。
本研修では、おもてなしの必要性や基礎的なマナーを学ぶことに加え、それらを後輩に指導する場合の進め方や、自社のおもてなしマニュアルを作るとしたらどんな内容にするのかなど、実際の現場で役立つ実践的なノウハウをお伝えします。1日半の研修を通して、おもてなしの本質をじっくりと学び、総合的な接遇力を伸ばします。
株式会社ノビテクは、「仕事が楽しめる人を一人でも多く増やす」を使命に、個人の内にある能力を引き出す研修を数多く手がけています。仕事を楽しむためには、3つのステップ「仕事を通じて達成感を得る」「日々自分の成長を感じる」「周囲から承認・感謝される」ことが大切です。
その大前提として、「個人が行動を起こす」段階がありますが、その一歩がなかなか難しいのです。研修では、成長への一歩を後押しする考え方や具体的な手法をお伝えします。それを自社に持ち帰って実践することにより、目標の達成に向けて進み続ける社員を育成します。
失敗しない接遇研修の選び方
接遇研修を成功させるために、研修を選ぶ際に気をつけるポイントは、以下の5つです。
- 専門性の高い講師を選ぶ
- 内容を絞り込む
- 実践につながりやすい内容かをチェックする
- 接遇リーダーの養成ができるかチェックする
- 継続しやすさを確認する
研修を開催したものの、現場で実践されず、期待した効果が得られないという結果は避けたいですよね。企画段階でぜひチェックしてみてください。
専門性の高い講師を選ぶ
接遇研修の講師は専門性の高い講師を選びましょう。
社内の人材を講師として研修を実施する場合もあります。しかし一般的には社外の専門家に委託するケースが多い傾向にあります。外部委託の場合、講師を選ぶ際の判断基準として、業界の経験年数や過去実績、評判を確認するのがおすすめです。
講師の中には、得意な業界がある人も多くいます。医療系が得意な講師、営業系が得意な講師など、自分の業界を得意としている講師を見つけると具体的な内容の研修をおこなえます。
研修内容を絞り込む
接遇研修を実施する際には、無闇に範囲を広げずに内容を絞り込みましょう。
接遇はどの業界にも必要なスキルですが、業界により習得したいスキルや内容に差があります。
たとえば飲食業界なのにビジネスマナーを中心に研修をおこなっても、実戦では活用されにくいのが実情です。自社の業務内容に適した内容を考え開催するようにしましょう。
接遇の範囲は非常に広いため、一度にすべてを学ぼうとするのは難しいです。できれば複数回にわけて、内容を絞り込むことをおすすめします。
関連のある科目同士が連続するような配置を考慮し、内容と時系列の両面からスケジュールを最適化するのが好ましいと考えられます。
実践につながりやすい内容かをチェックする
接遇研修の内容が、実際の業務で活用しやすいかどうかをチェックすることも欠かせません。
研修のカリキュラムには、実務に直結する内容を優先的に盛り込みましょう。社員たちに当事者意識が生まれ、集中力も長続きします。
理論を聞いただけで実践できる人もいるかもしれませんが、実際の業務で実践することで身につく場合もあります。
個人ワークやグループワーク、ロールプレイング、事例検討などアウトプットの場が設けられていると、実践に繋がりやすいでしょう。受講者全員がわかりやすく、実践にもスムーズにつなげられるためです。
接遇リーダーの養成ができるかをチェックする
接遇研修では、研修後に社内の指導役となるようなリーダーの養成も想定しておくのがおすすめです。
接遇力は研修後にすぐに身につくものではありません。現場で実践を重ねながら、時間をかけてゆっくりと浸透していくものです。そのため、研修で学んだ内容を活用すべく、研修終了後も社内で接遇指導ができる人材を養成することをおすすめします。
組織の中で接遇リーダーが育てば、外注していた接遇研修を内製化する仕組み作りも可能になり、コスト削減にもつながります。
継続しやすさを確認する
接遇研修は、短い間隔の中で複数回の研修を実施し、実務に活かしてもらう仕組みを構築することが重要です。
接遇のスキルは一朝一夕で身につくものではありません。そのため、長時間の研修を年に1回や数年に1回実施するよりも、定期的に開催するのがおすすめです。
講師選び、開催時期の検討、プログラムの決定、開催場所などは、継続することを念頭に決定していきましょう。
また、依頼する講師により指導内容に違いがあることも多い傾向にあります。現場の混乱を防ぐためにも研修期間中はできるだけ同じ講師から一貫した内容を学ぶのがおすすめです。
研修会社の選び方のポイントについては、こちらの記事でより詳しく紹介しています。
接遇研修についてよくある質問
接遇研修を実施する際に、よくある以下の質問と回答を紹介します。
- なぜ接遇研修が必要なのですか?
- 研修を受講するメリットは何ですか?
- 接遇研修のゴールは何ですか?
- Q. なぜ接遇研修が必要なのですか?
競合他社との差別化を図ると同時に、接遇研修で学ぶ「おもてなし」の精神は長期的に自社商品・サービスを使ってもらう上で付加価値となりうるためです。
類似した商品やサービスを提供する企業が数多くある中で、お客さまに自社を選んでもらうためには、「記憶に残るおもてなし」で差をつける必要があります。
お客さまが期待しているおもてなしの、さらに上を行く対応ができれば、商品やサービスに付加価値が生まれます。そうすることで自社のファンが増え、社会的な信頼度もぐんと上がります。
情報化社会では、企業の評判は良くも悪くも、驚くべきスピードで広まるものです。その中で自社が注目を集めるために、接遇でサービスのレベルアップを図りましょう。
- Q. 研修を受講するメリットは何ですか?
接遇を学ぶと、現場の社員がお客さま目線で物事を考えるようになります。接遇研修で「おもてなしとは何か」を知ることで、普段何気なくしているサービスにも疑問を持つようになるからです。
「お客さまがもっと気軽に利用できる方法はないか?」「店舗をより快適な環境にできないか?」などの工夫が顧客満足度を高めます。
サービスの質が上がると、お客さまから喜びや感謝の声をいただく機会が増えます。
その声を受けた社員は自信が芽生え、さらにサービス改善を重ねる好循環が生まれるのです。従業員満足度が上がれば、イキイキと仕事をする社員が増えて、働きやすい職場づくりにつながるメリットもあります。
- Q. 接遇研修のゴールは何ですか?
接遇研修のゴールは、社内におけるチームワークの強化を通じて、サービスの質や生産性、売上の向上を狙っていくことです。
多くの企業が、接遇はお客さまに向けたものだけだと考えています。
しかし本当に大切なのは「接遇を学んで社内のチーム力を高めること」。これが接遇研修のゴールと言っても過言ではありません。
質の高いサービスを提供するには、社員同士のチームワークが何よりも重要です。お客さまが来店された目的をしっかりと現場の社員で共有し、適切な声かけやサービスができれば、お客さまとの信頼関係を築けます。
社員同士が尊重し合い、困ったときは助け合う風土があってこそ、質が高く記憶に残るサービスを提供できます。
現場の社員同士の仲が悪いと、その雰囲気は必ずお客さまに伝わります。接遇研修を通して、社外だけでなく社内にも目を向け、よいチームづくりや社員同士の関係性向上を促進しましょう。