「中堅社員向け研修を実施するとどんな効果があるの?」「おすすめの中堅社員向け研修を知りたい」
このような疑問を抱えている経営者や人事担当者も多いのではないでしょうか。
この記事では、中堅社員向け研修の効果やカリキュラム例、おすすめの中堅社員向け研修について紹介していきます。中堅社員向け研修の実施を検討している方は、ぜひご一読ください。
この記事でわかること
- 中堅社員向け研修の効果
- 中堅社員向け研修のカリキュラム例
- おすすめの中堅社員向け研修
中堅社員向け研修を実施することで、中堅社員のリーダーシップが育成され、生産性や業績の向上が期待できます。そのような成果を得るためには、中堅社員向け研修の内容や講師の質が重要です。しかし、数ある研修会社の中から、質の高い研修を選ぶのは難しいでしょう。
キーセッションでは、複数の研修会社の中から、良質かつ貴社の目的・予算に応じた研修会社をご提案します。相談は無料なので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

中堅社員向け研修とは
中堅社員向け研修とは、中堅社員を育成するための研修です。
中堅社員とは、入社3年目以降の管理職に就いていない社員のことを一般的に指します。若手ではないものの、管理職といえる立場でもない…という微妙な立場に立たされていることが多いです。業務においては主に、現場の状況を管理職に伝え、管理職の指示をわかりやすく現場に伝える役割を果たします。
中堅社員は業務に慣れており、チームにおける即戦力です。しかし、同時に部下の育成もしなければいけません。中堅社員に十分なスキルがないと、業務で成果を出しながら部下育成にも取り組むのは困難です。
企業は中堅社員に対して中堅社員向け研修を実施し、求められるリーダーシップやロジカルシンキングを身につけさせることが重要です。
中堅社員向け研修の目的・効果
中堅社員向け研修の目的・効果は以下の4点です。
- 若手社員の育成が促進される
- 中堅社員のモチベーションが向上する
- リーダーシップが発揮できるようになる
- 管理職候補の育成につながる
それぞれ解説していきます。
若手社員の育成が促進される
中堅社員向け研修を実施することで、若手社員の育成が促進される効果が期待できます。
中堅社員の役割には、若手社員の指導も含まれていることが多いものです。基本的な業務スキルや営業スキルなどは、中堅社員から教えられます。中堅社員が研修を受けることで、コーチングやOJTトレーナーなど部下育成力を身につけられます。中堅社員がわかりやすく的確に指導できる人材であれば、若手社員の育成が促進され、企業の業績向上につながってくるでしょう。
また、中堅社員には若手社員と距離が近いからこそ、メンタルケアも求められます。高いコミュニケーション能力と傾聴力が必要となりますが、これらもまた中堅社員向け研修で身につけられるスキルです。
中堅社員のモチベーションが向上する
中堅社員向け研修は、中堅社員のモチベーションを高める目的があります。
ある程度仕事に慣れてくると、マンネリ化しモチベーションが低下しやすいものです。企業への貢献意欲も低下するため、必要以上に頑張ろうとしなくなるでしょう。最悪の場合、離職につながる可能性もあります。
そこで、中堅社員向け研修を受けてもらうことで、管理職や次世代リーダー候補に必要なスキルや知識を学んでもらえます。中堅社員はキャリアの方向性をイメージしやすくなり、気持ちを新たに仕事に対するモチベーションを高められるようになるでしょう。
リーダーシップが発揮できるようになる
中堅社員向け研修を受講することで、中堅社員はリーダーシップが発揮できるようになります。
中堅社員には実際にリーダーの立場でなくても、チームの中心となってまとめる役割を任せられることが多くあります。メンバーの意見に耳を傾けたり意見をまとめたりなど、目標達成のための行動が求められるでしょう。
リーダーシップがあるかどうかは、先天的な資質や幼少期の立ち位置(ガキ大将や学級委員だったなど)などが大きく影響するといわれています。しかし、経験や学びから身につけることも可能です。研修を受講すれば、リーダーシップが発揮できる中堅社員として活躍できます。
管理職候補の育成につながる
中堅社員向け研修を実施することで、管理職候補の育成にもつながります。
中堅社員は管理職になる一歩手前のポジションです。上のポジションが空けば、中堅社員から選出されることは珍しくありません。しかし、管理職に適した中堅社員がいなければヘッドハンティングにより外部から登用する必要があります。この方法は中堅社員のモチベーションを下げるため、企業としてはなるべく避けようとするでしょう。
中堅社員向け研修を実施すると、マネジメントスキルや目標設定スキル、部下育成力など管理職に必要とされるスキルを身につけさせられます。
中堅社員向け研修のカリキュラム例
中堅社員向け研修のカリキュラム例は、以下の通りです。
ステップ | 内容 |
---|---|
1回目午前
リーダーシップとマネジメント |
リーダーとしてのあるべき姿を具体的に学び、組織の中で果たす役割について徹底理解 する。チェックシートを用いて自身のリーダーシップの傾向を知り、身につけるスキルを明確化する。 |
1回目午後
目標管理 / 生産性の上がる業務の進め方 |
≪目標管理≫
目標とは一定期間内に達成する成果を具体的に示したものであるという理解を通じて誰が?何を?いつまでに?どれくらい?とい う視点を養う。 ≪生産性の上がる業務の進め方≫ 現場での試行錯誤を推進させるPDCAに ついて、一つ一つ具体的なポイントを理解 する。自身のみならず、部下後輩のPDCA 指導ができる体質づくりを養う。 |
2回目午前
議論の進め方1 |
チームビルディングのため、議論の進め方 (ファシリテーションスキル)を学ぶ。様々な ケーススタディをこなしていく中で、議論に欠 かせないポイントを一つ一つ体得していく。 |
2回目午後
議論の進め方2 / 社員育成の指針作り |
≪午前の続き≫
最終的な落とし込みとして、多数の議論を 、 ぶつけ合ったうえで結論に導いた方が、1人 で考えるよりも解に近くなることを体感する。 屈託のない議論の重要性を理解する。 ≪社員育成の指針作り≫ 社員のあるべき姿を学び、組織の中で果た す責務、役割を徹底理解する。あるべき姿 を基にした社内育成の指針作りを行い、 具体的な教育計画まで落とし込む。 |
3回目午前
部下指導、信頼関係構築 |
全ての土台となる部下との関係値を築くた め、ラポールスキルを用いたコミュニケーショ ン手法を学ぶ。指示出しの際、部下に要 約確認をさせる指導法を確立させ、行き違いをなくす。 |
3回目午後
効果的なフィードバック / 面談実践トレーニング |
≪効果的なフィードバック≫
怒ること、叱ること、指導することの違いを 明確にし、部下に納得感を与える。また、 相手の人格を否定せずに行動のみにフォー カスしたフィードバック手法をケーススタディ により体得する。 ≪面談実践トレーニング≫ 面談の役割とポイントについて学ぶ。課題 思考と支援の2つの側面から、質問の種類 と効果的な活用を学び、ケーススタディによ るロールプレイングを通して面談スキルを高 める。 |
おすすめの中堅社員向け研修
おすすめの中堅社員向け研修は、下記の6つです。
- 豊富なノウハウに裏打ちされた現場マネジメント研修
- 問題解決能力が向上するモチベーションアップ研修
- あらゆる課題を解決できる人材を育成するアダプティブリーダーシップ研修
- 【OJTを体系化する部下育成研修】サービス業の現場で生かせる部下指導5つのステップ
- グローバルな組織でチームのパフォーマンスを最大化するマネジメント研修
- 効率的なオンライン会議の手法を身につけるオンライン会議術研修
それぞれの研修の内容について紹介します。
「豊富なノウハウに裏打ちされた現場マネジメント研修」株式会社PDCAの学校
株式会社PDCAの学校の現場マネジメント研修では、管理職に必要な現場における力を養います。業務の進め方(PDCFA)や質のよい会議体づくりなど、リーダー層がすぐに仕事に活かせる実践的な内容を学べる研修です。
とくに、中堅社員になったばかりの社員が苦戦するのは、会議の進め方ではないでしょうか。自分ひとりの仕事ができれば良かった若手社員の頃とは違い、中堅社員になると、部下から報告を受けたり、部下に指示をしたりする会議は非常に重要です。会議をうまく進めるためのファシリテーションスキルを、株式会社PDCAの学校のマネジメント研修で身につけましょう。
株式会社PDCAは、1社1名から参加できる研修プログラムを提供する研修会社です。他社の社員と合同で研修を受講できるため、人脈形成にも役立つメリットがあります。
株式会社PDCAでは、受講者が研修で知識を得るだけでなく、現場で成長機会をつくることを重視しています。それぞれの社員に何を達成させるのかを明確にし、研修と現場の両方で社員教育を行えるプログラムを提供します。個人と組織のベクトルを合わせた社員計画を行うので、組織にとっても社員にとっても満足度の高い研修が実現します。
なお、研修期間は3日間と6日間から選択可能です。

超実践的PDCAで、社員のスキルアップによる生産性の向上をはかる研修です。人マネージメントにフォーカスしたトレーニングと、豊富なノウハウに裏打ちされた知識学習をバランスよく取り入れたプログラムをご提供します。
「問題解決能力が向上するモチベーションアップ研修」株式会社モチベーション&コミュニケーション
株式会社モチベーション&コミュニケーションでは、管理職やチームリーダー向けの「モチベーションアップ研修」を提供しています。モチベーションアップ研修では、コーチングスキルを身につけ、自分やチームのモチベーションを高める方法を身につけられます。
中堅社員には、仕事がマンネリ化してしまい、やる気を持てない方が大勢います。大抵の仕事ができるようになってしまったため、若手の頃と違って新しい刺激が少なく、燃えるようなエネルギーが湧いてこないのです。モチベーションアップ研修では、やる気がなくなってしまった中堅社員がやる気を取り戻せるようになる研修です。
研修ではコーチングの手法を学び、自らの「やらなければならないこと」を「やりたいこと」に変える思考方法を身につけます。コーチングのスキルは、チームのモチベーションを高めるためにも有効なので、リーダーとしての能力向上にも役立ちます。
株式会社モチベーション&コミュニケーションは、組織におけるコミュニケーションの課題を解決する研修プログラムを提供する研修会社です。モチベーションアップ研修のみならず、話し方や聴く力、論理的思考や営業スキルなど、現代のビジネスパーソンにとって必要なコミュニケーションスキルを身につけられます。

“考えた方・捉え方”といった思考や認識にアプローチすることで、目の前の問題を解決していく問題解決型のモチベーションアップ研修です。 やるべきことを”やりたいこと”に変えていく方法を解説していきます。
「あらゆる課題を解決できる人材を育成するアダプティブリーダーシップ研修」株式会社ノビテク
株式会社ノビテクのリーダーシップ講座は、若手社員から中堅社員、管理職まで、あらゆる年代の社員を対象としています。講座で学ぶのは「アダプティブリーダーシップ」で、従来のリーダーシップとは異なる新しい概念です。
従来のリーダーシップは、技術的な課題に対応するものでした。達成可能な売上目標を立て、指示を出すのがリーダーの役割でした。このようなトップダウン型の組織が成長できたのは、未来がある程度は予測可能だったからです。
しかし、現代の複雑さを増した社会では、翌年の売上を予測することなどは非常に難しいです。むしろ、状況に合わせて柔軟に課題を設定し、解決していかなければなりません。そこで必要になるのが、アダプティブ(適応型)リーダーシップです。今現在、チームを率い、責任を背負う中堅社員こそ、アダプティブリーダーシップを学び、自分と組織の成長につなげたいところです。
株式会社ノビテクの研修プログラムは、受講者が仕事を楽しめるようにする工夫で溢れています。眠くならない、記憶に残るプログラムが特徴で、ワークやゲームを通じた実践的な研修を行います。
なお、研修期間は3日間です。
あらゆる課題を解決できる人材を育成するアダプティブリーダーシップ研修

アダプティブリーダーシップ研修は、既成の手段では解決できない『”アダプティブな問題”解決のために発揮するリーダーシップ』を学ぶための研修です。このリーダーシップは技術的な問題に対しても活用することができます。
「【OJTを体系化する部下育成研修】サービス業の現場で生かせる部下指導5つのステップ」ザ・ホスピタリティチーム株式会社
ザ・ホスピタリティチーム株式会社の部下育成研修では、現場で活かせる人材育成の5つのステップを学べます。とくにサービス業では、新入社員や若手社員の離職率が問題となっていますが、部下指導は離職率に大きく関わります。現場のリーダーである中堅社員が部下とのコミュニケーション方法を学ぶことで、離職率は低下し、組織力も向上します。
本研修は、特にホテル、旅館、飲食、病院、介護施設、旅行会社、教育、保育など、サービス業全般におすすめです。サービス業が抱える課題に焦点を当て、部下育成の方法や、組織や自身へのメリットを学べます。体系化された人材育成の5つのステップを学ぶことで、部下への指導がしやすく、円滑なコミュニケーションも可能になるでしょう。
ザ・ホスピタリティチーム株式会社は、サービス業専門の現場教育を行う研修会社です。サービス業ならではの課題に対し、効果的にアプローチできる研修を豊富に取り揃えているのが特徴です。サービス業の企業にとって強い味方なので、ぜひお問い合わせください。
なお、研修は3時間もしくは6時間で行います。
【OJTを体系化する部下育成研修】サービス業の現場で生かせる部下指導5つのステップ

一般的な理論を学ぶのではなく、部下育成の重要性を理解し、実際のサービス業の現場で生かせる部下指導5つのステップを体系的に学び、自組織の部下育成方法を構築します。
「グローバルな組織でチームのパフォーマンスを最大化するマネジメント研修」株式会社J-グローバル
株式会社J-グローバルのマネジメント研修は、さまざまな国籍の社員が集まるグローバルチームのマネージャーやグローバル環境で働く方を対象とした研修です。価値観や文化的背景が異なる人材が集まるグローバルチームでは、メンバーどうしがわかり合えず衝突するなど、チームワークが育たない場合があるでしょう。当研修では、スタッフの価値観が違う環境ならではのマネジメント方法を学べます。
研修では、多様な価値観のスタッフそれぞれのよい部分を組み合わせた最適解を見つける方法や、多様な文化的背景を持つスタッフと協力して一つのチームを作り上げる方法などを学びます。成功するダイバーシティ組織とは何かを理解し、違いを矯正するのではなく、違いをうまく活かす方法を考えられる人材を育成可能です。
株式会社J-グローバルは、グローバル化にともなって日本企業が抱える課題を明らかにし、解決する方法を提案する企業です。グローバル環境で働く人のためのビジネススキル研修のみならず、日本人社員や外国人社員の育成にも注力しています。
なお、研修は3時間で行います。
グローバルな組織でチームのパフォーマンスを最大化するマネジメント研修

グローバルな組織で、チームのパフォーマンスを最大化するために欠かせないスキルを学びます。異なる文化を持つチームメンバーと、協力して仕事を進めるために不可欠な力を身につけることができます。
「効率的なオンライン会議の手法を身につけるオンライン会議術研修」株式会社かんき出版
株式会社かんき出版のオンライン会議術研修は、中堅社員のみならず新入社員から役員層まで、オンライン会議を行う方におすすめの研修です。オンラインとリアルの会議の違いを理解し、画面越しにでも円滑なコミュニケーションを取れるようになります。
中堅社員の場合、自分が主体となって会議を開催することが多くなります。オンライン会議でも同様で、司会者のような立場で進行しなければなりません。しかし、オンライン会議に慣れていないと、オンラインならではのやりづらさに直面し、活発な意見交換ができないことがあります。会議を始めたいのに接続できない、音声が伝わらない、といった環境設定も十分にできないケースもあります。
慣れないオンライン会議にもたつかないよう、当研修でオンライン会議の基礎知識を身につけましょう。必要最低限の環境設定をはじめ、相手に話を伝えるテクニック、活発な意見交換を促すテクニックなどを学べます。
株式会社かんき出版は、ビジネス書や自己啓発書に特化した出版社であり、そのネットワークを活かした研修を主催しています。テーマについての専門知識が豊富な講師が研修を行うので、受講者は本当に必要な知識を習得可能です。
なお、研修は90分〜4時間です。
中堅社員向け研修を実施すべき企業が抱えている課題
中堅社員向け研修を実施すべき企業が抱えている主な課題は、下記の3つです。
- 中堅社員がステップアップに意欲を示さない
- 後輩の育成に興味をもってくれない
- 業務が忙しく中堅社員を育成する時間が取れない
それぞれの課題について解説していきます。
中堅社員がステップアップに意欲を示さない
中堅社員向け研修を実施すべき企業が抱える課題として、中堅社員がステップアップに意欲を示さないことが挙げられます。本人が成長や出世を望まず、現状維持のままでよいと考えている場合、人事担当者が研修を設けても前向きに取り組まない可能性があります。
まずは面談を設けるなどして、今後のキャリアプランをヒアリングすることが重要です。よくある本音としては、「管理職になったら責任が増えて大変」「現場での仕事を続けたい」などの意見があります。
本人の意志を尊重することも大切ですが、「管理職は嫌」といった感情だけで否定的になっている場合もあります。新たな領域の仕事に積極的になれるよう、中堅社員の誤解を解きつつ、効果的な研修へと導いていきましょう。
後輩の育成に興味をもってくれない
後輩の育成に興味をもってくれない中堅社員が多い職場は、中堅社員向け研修を実施すべきです。
中堅社員には、後輩を育成する役割も期待されています。部下育成力が優れている中堅社員のもとで働けば、若手社員の成長は促進されるため、組織力を高められます。しかし、中堅社員自身に後輩の育成への興味がなければ、若手社員はいつまでも成長できません。
興味をもってもらうためには、後輩を育成するメリットを伝えるのがおすすめです。自分にもメリットがあるとわかれば興味を示し、積極的に後輩と関わろうとするはずです。
業務が忙しく中堅社員を育成する時間が取れない
業務が忙しく育成の時間が取れない企業も、中堅社員向け研修を実施すべきです。
中堅社員は一人でも仕事ができる立場なので、自分の仕事を抱えています。その上、管理職から任された仕事や、若手から頼られて仕事を手伝うこともあります。自分の仕事に加え、他の人の仕事を手伝うことも多い中堅社員は、仕事が集中しやすい立ち位置です。
その結果、目の前の仕事を優先せざるを得ないため、成長や能力開発の機会が後回しになりがちです。研修担当者は中堅社員に育成の機会を設けられるよう、直属の上司にかけあい調整する必要があります。
中堅社員を育成する上でのポイント
中堅社員を育成する上でのポイントは、次の3つです。
- キャリアビジョンを考える機会を設ける
- 中堅社員の課題に沿った研修を受講する
- 中堅社員のキャリアビジョンに沿った業務を任せる
それぞれのポイントについて解説していきます。
キャリアビジョンを考える機会を設ける
中堅社員を育成する上での1つ目のポイントは、キャリアビジョンを考える機会を設けることです。
人材育成は、まず本人が「現状のままではダメだ」「成長したい」と思うことが重要です。上司や組織が「あなたにはこういう社員に成長してほしい」と望んでも、本人にその気がなければ成長できません。必ず、本人が自分の将来像をイメージしたり、そのために自分には何が足りないのかを考えたりする機会を作りましょう。
とはいえ、今まで目の前の仕事に全力を注いできた社員は、「急にキャリアビジョンを聞かれても困る…」と感じてしまう可能性があります。人事担当者との面談や、キャリアビジョンを考える研修などを設けると、仕事から離れられる時間を作れます。面談ではなりたい将来像を即答させるのではなく、宿題としてキャリアビジョンをじっくり考えてもらう方法が有効です。
中堅社員の課題に沿った研修を受講する
中堅社員を育成する上での2つ目のポイントは、中堅社員の課題に沿った研修を受講することです。中堅社員のキャリアビジョンが明確になったら、どのようなスキルが足りないのか、どうすれば理想の将来像に近づけるのかが見えてくるものです。
たとえば、マネージャーとしてプロジェクトを率いるという目標が見つかったら、プロジェクトマネジメント研修を受講する、などの方法があります。専門性を深めたいなら、エキスパート向けの研修を受講したり、他社と合同の勉強会やシンポジウムに出席するなどの方法が考えられるでしょう。
企業の規模によっては、「中堅社員の人数が少なく、予算も厳しいし、外部から講師を招いて専門的な研修を行う余裕がない」などの事情があります。その場合は、1企業1名から出席できる合同研修を活用するのがおすすめです。
中堅社員のキャリアビジョンに沿った業務を任せる
中堅社員を育成する上での3つ目のポイントは、キャリアビジョンに沿った業務を任せることです。キャリアビジョンのヒアリングができたら、業務の割り振りでも本人がイメージする将来像を考慮してあげるのが理想的です。できる限り、中堅社員が研修で学んだことを活かせるように割り振るとよいでしょう。
ただし、中堅社員本人の希望と完璧にマッチする業務はなかなかありません。一つの業務の中に、本人がやってみたいこともあれば、やりたくないことも含まれているのが一般的です。
そこで、上司から中堅社員に対し、「なぜあなたにこの業務を任せたいのか」「研修で学んだことをどのように活かしてほしいのか」を説明することが重要です。アサインされた理由を理解できれば、社員も自分の強みや研修で学んだことを発揮しやすくなります。その結果、業務を通じて社員が成長しやすくなります。
中堅社員におすすめの研修
中堅社員におすすめの研修は、下記の3つです。
- コミュニケーション研修
- ロジカルシンキング研修
- リーダーシップ研修
それぞれの研修内容について紹介します。
コミュニケーション研修
中堅社員向けのコミュニケーション研修では、管理職と若手の橋渡し役に必要なコミュニケーションを学べます。
中堅社員にとって、コミュニケーションは最大の課題であり、難しさに悩んでしまう方もいます。若手社員は上司のみ、管理職は部下のみとコミュニケーションを取れれば構いませんが、中堅社員は上司と部下の両方と円滑にやり取りしなければならないからです。対人関係へのストレスも多い立場と言えます。
しかし、組織内のコミュニケーションを活発化するためにも、中堅社員の立ち回りは重要です。中堅社員向けのコミュニケーション研修では、成果を出せるチームを作るために必要なコミュニケーションについて学びます。
株式会社モチベーション&コミュニケーションが提供する「部下との関係性を築く質問力と傾聴スキル研修」では、部下の話をしっかり聴ける傾聴力と話を深める質問力を習得できます。部下とのコミュニケーションがうまくとれない中堅社員におすすめです。
ロジカルシンキング研修
ロジカルシンキング研修や課題解決能力研修も、中堅社員向け研修として人気が高いです。これらの研修では、論理的な思考能力を養い、ロジカルに課題を解決できるようになることを目指します。
中堅社員になると、上司からの指示を待つのではなく、自ら課題を発見し、解決のために行動することが求められます。また、課題が見つかったとしても、冷静に判断できなかったり、場当たり的な対応になったりしては意味がありません。
課題を発見し、論理的に解決するためにも、ロジカルシンキングを身につける必要があります。ロジカルシンキングは全社員にとって役立つスキルですが、管理職と若手に挟まれる中堅社員にとって特に有用です。
たとえば、株式会社ノビテクが提供する「実用可能なスキルの習得を目指すロジカルシンキング研修」では、論理的思考のフレームワークを学習し実用可能なスキル習得を目指せます。さまざまな情報をもとに、切り口やポイントを自分なりに考えて課題解決できる中堅社員を育てたい企業におすすめです。
リーダーシップ研修
そのような「サポートする力」を身につけられるのが、リーダーシップ研修です。サポートする力が必要といっても、上司の指示に従うだけではありません。上司の指示が誤っていると感じたら進言するなど、積極的に関わることも重要です。
また、中堅社員には自ら積極的に行動し、組織を動かしていく力も求められます。リーダーシップ研修では、そのためのスキルも身につけられます。
ザ・ホスピタリティチーム株式会社が提供する「ホスピタリティマネジメント・リーダーシップ研修」では、思いやりの精神であるホスピタリティを軸としたマネジメントスキルを学べます。「チームパフォーマンスを高めたい」「上司とも部下ともよい関係性を築きたい」などの方におすすめです。

ホスピタリティを軸としたリーダーシップで、スタッフを生かしチーム一丸となって業績を最大化するマネジメントを学びます。また、リーダー同士の想いも共有し、明日からのマネジメントの力となるような研修カリキュラムです。
中堅社員向け研修についてよくある質問
中堅社員向け研修についてよくある質問は、以下の3つです。
- 数ある研修プログラムの中からどれを選べばいいですか?
- 中堅社員向け研修は、短時間でも受講できますか?
- 中堅社員向け研修はオンラインでも受講できますか?
それぞれの質問とその回答を紹介していきます。
- Q. 数ある研修プログラムの中からどれを選べばいいですか?
自社が抱える課題に合わせて選ぶようにしましょう。
中堅社員向けの研修には、リーダーシップ研修やコーチング研修などさまざまなものがあります。中堅社員に学んでほしい知識や、習得してほしいスキルに合わせて選ぶことがポイントです。
どの研修が合っているのかわからない場合は、研修会社に相談してみるのも方法の一つです。研修会社では、ヒアリングした上で顧客のニーズに合った研修プログラムを提案してくれます。
研修会社の選び方は、こちらの記事で詳細に解説しています。
- Q. 中堅社員向け研修は、短時間でも受講できますか?
受講できます。
多くの研修会社では顧客の要望に合わせて研修を行うので、1〜2時間などの短時間での研修も実施可能です。しかし、研修の効果を高めるためには、半日や1日などある程度の時間を確保することをおすすめします。
ある程度時間を確保した研修では、座学によるインプットと実践によるアウトプットをセットにしていることがほとんどです。グループワークやロールプレイングなどのワークを行い、座学で学んだ知識を実践できます。短時間の研修よりも学びが定着しやすく、最大限の効果を得られます。
- Q. 中堅社員向け研修はオンラインでも受講できますか?
最近では、オンラインで受講できる研修も増えています。
パソコンとインターネット環境が整っていれば受講できるため、わざわざ研修会場に行く必要がありません。中には、自宅からリモートで参加できる研修もあるので、遠方にいる社員も現地から参加可能です。交通費や宿泊費の削減にもつながります。
また、リアルタイムのオンライン研修だけでなく、好きな時間に研修の動画を見て学べるeラーニングもあります。業務に追われ忙しい中堅社員は、eラーニングを活用するのもおすすめです。
中堅社員向け研修を実施して中堅社員を育成しよう
企業にとって中堅社員の育成は必須です。中堅社員が育っていないと、「若手社員をうまく育成できない」「次世代のリーダー候補がいない」などの状況に陥ります。企業存続も危ぶまれる事態となるため、企業は中堅社員に必要なスキルや知識を学んでもらう環境を整える必要があります。
中堅社員にはリーダーシップ力や、部下育成力などを身につけられる研修の受講がおすすめです。専門講師による質の高い研修を受けることで、限られた時間の中でも必要なスキルと知識を身につけられます。
キーセッションでは、複数の研修会社の中から、良質かつ貴社の目的・予算に応じた研修会社をご提案します。相談は無料なので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
