企業とビジネスは人材の質で成り立っています。その人材を見極める面接と、そこに関わるスタッフのスキルが重要なのは当然のことです。
面接官研修を受ければ、アバウトに進めていた部分も論理立てて理解できます。
実際の面接でも、より正確に人材を見抜くことが可能です。さらには志望者が素直に話しやすい状況をコントロールできるようになり、採用のミスマッチを防止できます。
面接官研修を受講し、面接官としてワンランク上の知識とスキルを習得しましょう。
企業にとって、面接は非常に重要なテーマです。
人材の本質を見抜き、適切な人物を採用することで企業は強くなります。またあなた自身が優秀な志望者を獲得に導いたなら、人事担当者としての評価も高まります。

面接官としての技能を養う機会はさほど多くありません。
そんな中、「面接官研修」という学びのチャンスが、最近になって注目され始めました。
本記事では以下の点について解説します。

● 面接官研修の概要と受けるべき人・組織の特徴
● おすすめの研修ラインナップ
● 研修を受ける効果

「面接官としてのスキルを身につけたい」
「自分自身、面接官としての自信がない」
「組織で面接について学びたい」

という方のお役に立つ内容です。

企業が抱える課題

新卒・中途採用面接の面接官を社員に担当させるとき、企業には以下のような課題があります。

・志望者と適切なコミュニケーションが取れるか
・志望者に対して良い質問ができるか
・会社の顔として恥ずかしくない振る舞いをしてくれるか
・主観ではなく客観的な評価ができるか

面接官の業務を理解していない社員が面接官を担当すると、志望者と適切なコミュニケーションが取れず会社自慢を始めたり、オワハラなどのハラスメントに発展したりする可能性があります。

良い人材を採用するためには、上記のような課題をクリアできる社員であるとともに、ビジネスパーソンとしての基本を身に着けた品格のある方が面接官になる必要があります。面接官研修では、面接のノウハウはもちろんですが、面接官としての心構えからしっかりと学ぶことができます。

研修を受けるべき人・組織の特徴

面接官研修とは、以下4つを目的としたカリキュラムです。

・企業面接において、適切な視点で人材を判断する能力を身につける
・面接官としての過不足を自認し、成長する
・面接官として、正しい姿勢で志望者と向き合い、本質を見極める
・志望者をリラックスさせてよりよいコミュニケーションができる空気感を作り出す

つまり、よりよい人材を見つけ出すための技能と工夫を知るのが、面接官研修という学びの機会です。
これらを自社で学ぶのは、やや難しい部分がありますが、研修では上記スキルを短期間で集中的に学ぶことが可能です。


○ 組織全体に人材を見極める力をつけたい
○ 部下の面接官スキルを短期間で高めたい
○ 面接官としての基礎や心構え、セオリーを知りたい
○ 面接官として自信がない
○ 本質を問う鋭い質問をできるようになりたい
○ 質問のバリエーションを増やしたい
○ 自社への動機付けを実施したい

上記の悩みを抱えているなら、研修から得られるナレッジで採用活動は向上します。面接官研修の受講を検討しましょう。

研修ラインナップ


学術的理論を知り、科学的手法で見抜き、惹きつける学術的・科学的アプローチの面接官トレーニング「株式会社Every」

株式会社Everyの面接官トレーニングは、最適な人材を見極めるだけでなく、志望者をこちらに惹きつける面接スキルを学べる研修です。採用経験・マネジメント経験豊富な講師が、学術的・統計的な観点で優位性が示されたノウハウを提供します。オンライン・オフライン両方に対応可能です。
プログラムは、知識のインプット、実践と定着、採用への応用という3つのステップで進めます。面接のフェーズや目的、受講者の経験などを踏まえ、プログラムはカスタマイズすることができます。

株式会社Everyは、学術的・科学的な知見をベースにコンサルティングアプローチをとる人材コンサルティング会社です。トレーニング・ワークショップ事業では、面接官トレーニングのほか、リーダーシップトレーニングやチームビルディングトレーニングなどの研修を主催しています。(参照:株式会社Every)

採用における目線を統一する面接官トレーニング「株式会社エールライフ」

株式会社エールライフの面接官トレーニングは、選考基準が不明瞭で採用する志望者に統一感がない、志望者から聞き出したい情報を引き出せない、選考中の辞退が多い、といった課題を解決する研修です。実践的なロールプレイングを通じ、以下の4つのポイントを身につけることができます。
・採用における目線を統一する
・質問力を向上する
・求職者の志望度を高める

プログラムの例は以下のとおりです。
・イントロダクション
・面接官の定義
・あなたの会社の目線とは
・知らないでは済まされないブラック面接とは
・心がつながる面接官とは
・求職者のハートを掴み取れ
・採用面接ロールプレイング

株式会社エールライフは、企業の人材育成のための教育研修事業やカウンセリング事業、経営コンサルティング事業などを営む企業です。「できるだけ多くの人に夢を描き幸せを想像するお手伝い」をミッションとし、面接官トレーニング以外にも、新入社員研修や内定者研修などの研修を主催しています。(参照:株式会社エールライフ)

新卒採用に必要な能力を習得する採用面接官研修「有限会社オー・エム・エフ」

有限会社オー・エム・エフの面接官研修は、新卒採用に必要な能力の習得を目的とした研修です。以下の3点を目標としています。
1.求める被採用者の人物像を明確にする
2.評価に必要な観察の視点を理解する
3.評価に必要な情報を収集するスキルを習得する
研修では、採用面接の知識として、求める被採用者の人物像の明確化や、志望者の観察方法、能力の評価方法などを学びます。グループワーク(グループ討議)では面接の実習を行い、面接のトレーニングを行います。

有限会社オー・エム・エフは、人事制度構築のコンサルティングや企業向け研修サービス、新規事業開発のコンサルティングなどを行う企業です。研修サービスでは面接官研修だけでなく、コミュニケーション研修やリーダーシップ研修など多岐にわたる研修を主催しています。(参照:有限会社オー・エム・エフ)

組織に必要な人財を確実に確保する採用面接官研修「株式会社ZAC」

株式会社ZACの面接官研修は、特に医療・介護の業界に特化した研修です。形のないサービスを扱うため、人材の質を重視したい企業に向いています。どんな人でもいいから大人数を採用すれば何とかなる、という考え方から脱却し、即戦力になってくれる人材や、将来的に戦力になってくれる人材を採用できる面接官を育てるプログラムです。

研修で学ぶ中で重要なのは、主に以下の3点です。
・「選ばれる」立場であると自覚し、相応しい言行を身に着ける
・ポテンシャルと取り組み姿勢があるかどうかを見極める技術
・組織に必要な人財の明確化
こうしたスキルを身につけた面接官を育成し、組織に必要な人材を確保しましょう。

株式会社ZACは、病院など医療施設を中心に、さまざまな企業にコンサルティングや研修サービスを提供している企業です。研修分野では面接官研修だけでなく、接遇マナー研修やアサーティブ・コミュニケーション研修なども主催しています。(参照:株式会社ZAC)

スタンスとコミュニケーション特性を理解する|「リンクアンドモチベーション」

株式会社リンクアンドモチベーションでは、「面接官として必要なスタンス」と「自身のコミュニケーション特性」を重視した面接官向け研修を実施しています。
重要なのは「自身のコミュニケーション特性」に注目しているところです。
普遍的なやり方ではなく、自分自身に合った面接官として振る舞いを習得できます。
実際に学生と対面してロールプレイングを体験できる、リアリティの高いカリキュラムに仕上がっています。

株式会社リンクアンドモチベーションは、人材開発・採用に関するセミナーや研修を多数展開している企業です。
一般的な内容に終始するのではなく、独自の理論に基づいて一歩踏み込んだノウハウを、カリキュラムとして提供しているのが特徴です。(参照:リンクアンドモチベーション)

会社説明会から内定者フォローまでカバーできる|「株式会社トライアンフ」

株式会社トライアンフでは、ワークショップ型の「採用担当者向け研修」を実施しています。
最大の特徴は面接だけでなく、その前後すべてのフローにも対応していることです。
つまり株式会社トライアンフの研修を受ければ、面接ではなく、人材採用における一連の流れを具体的に把握、学習できます。
コンサルタント的な側面もあり、どのように採用フローを進めていくか、共同で考案することが可能です。

株式会社トライアンフは、採用支援や人事労務管理、組織コンサルティングを手がける企業です。
カリキュラムで語られる採用フローについては、たいへん深いノウハウとナレッジを持っています。
企業にとって重要な採用フローを一任するうえで、最適なパートナーです。(参照:株式会社トライアンフ)

研修カリキュラムの一例

面接官研修におけるカリキュラムの一例は以下のとおりです。

<対象となる受講者>
面接未経験者・新入社員・人事担当者

<受講後の状態>
● 面接官として一般的に必要な知識とスキルを身につけている
● 志望者に対して適切な対応と質疑応答が実施できる
● 近年の就活状況や学生傾向を理解したうえで対応できる
● 自社にフィットする面接官としてのスタイルを見出す



主要なテーマ 学習内容
面接官としての役割と目的 面接を実施する目的

人材採用の定義

面接官として必要な心構え

コミュニケーションスタイルの理解

面接官自身に求められる人物像

面接フローの学習
面接を取り巻く現状 近年の就活状況

学生の傾向

特別に注意すべきトレンド
面接官としてやるべきこと 面接時の導入

基本的な質問の方法

志望者に向き合う傾聴

観察すべきポイント

志望者を見極めるフレームワーク

注意すべき言動

主観ではなく客観に基づいて評価する方法
スキルの実践 面接のロールプレイング

ロールプレイングに対するフィードバック
オンライン面接における対応 オンライン面接で必要な準備

面接時のマナー

オンライン上で志望者を観察する方法

研修では、基本的に「面接官としての役割」や「就活状況」など、大枠を捉えることからスタートします。
ほとんどのカリキュラムにこれが盛り込まれているので、面接未経験者でも安心して参加することが可能です。

その後、具体的なノウハウやスキルを身につけるのが、カリキュラムの基本となります。オンライン面接におけるナレッジのレクチャーを希望する場合は、研修会社に相談・リクエストしましょう。

研修を受けて学習する理由と効果

面接官研修を受けるメリットとして、以下を学習できる点が挙げられます。

● 面接官に求められる役割を理解できる
● 具体的なスキルを集中的に短期で学習できる
● 自分自身に合った面接官のスタンスとコミュニケーション特性をつかめる
● 人材不足に備えられる
● ミスマッチを避けられる

人材確保が難しくなりつつ昨今において、いずれも重要なポイントです。
それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。
 

面接官に求められる役割を理解できる

 
面接官研修を受ければ、面接官として求められる役割を理解できます。
面接官にはおおむね、

● 就活状況や学生の傾向を理解する
● 志望者と適切にコミュニケーションを取る
● 鋭い質問で志望者の本質を引き出し採用について検討する

というスキルが必要です。
しかし、それらのスキルがどのような理屈で成り立っているか、理解している人は多くありません。
面接官研修ではこれを論理的に明らかにしてより根拠立てて役割を理解することが可能です。

「面接する側」に対する学習機会はさほど多くありません。
その中で面接官研修は非常に貴重な学びのチャンスです。

具体的なスキルを集中的に短期で学習できる

面接官として身につけるべきスキルは多岐にわたり、本来すぐさま習得できるものではありませんが、研修というスタイルであれば具体的なスキルを集中的に短期で学習することが可能です。
また多人数が参加できるので、自社の面接担当者を効率よくレベルアップさせられます。

自分自身に合った面接官のスタンスをつかめる

面接官としてのあり方は、人それぞれです。
その中で、自分自身に合ったスタンスを見つけられるのも、研修を受けるメリットのひとつです。

そのうえで大切なのは、自分自身のコミュニケーション特性を理解することです。
自分自身を理解したうえで、どのような面接官として面接に臨むのかがポイントとなります。
面接官研修において提供されるナレッジやロールプレイングから、「自分の場合はこのようなスタンスが合っている」と、少しずつわかってくるはずです。
そうすればより安定した心境で面接に臨み、よりよい結果が得られるようになります。

人材不足に備えられる

面接官研修を受ければ、人材不足に備えられます。
近年では少子化や働き方改革の影響で、人材をしづらい状況が続いています。
優秀な人材を選ぶどころか、定員割れを起こすケースも少なくありません。
その中で優秀な人材を確保することが、現在の人事には求められています。

本当に会社が求める人材の数は限定されており、そういった人材を面接で見落としてはいけません。
少ない選択肢の中から、適切な応対とコミュニケーション、そして鋭い質問を用いて、本当に求めるべき人材を見出します。

自社の人事部および面接官のスキルが高まれば、人材不足が叫ばれる中でも優秀な人物を確保し続けることが可能です。

ミスマッチを避けられる

面接官研修を受けてスキルアップすれば、ミスマッチを避けられます。
採用面接では、優秀な人材を見抜き、確保するのが最大の目的です。
それと同様に重要なのは、企業側と志望者側でのミスマッチをできる限り回避することです。

ミスマッチは双方にとってリソースとコストの無駄となります。
企業の観点から見れば、採用活動にかけた経費と、貴重な採用枠が消費されるわけです。
そうやって足踏みしている間にライバル企業は優秀な人材を確保し、次のステップへと進んでいます。
よって面接官研修でスキルアップし、人材を的確に判断することが重要です。

研修に関してよくある質問QandA

面接官研修に関するよくある質問について、QandAの形式で解説します。

● 研修にかかる費用は?
● オンラインや動画で学ぶことは可能か?
● 具体的にどのようなトレーニングが受けられる?
● なぜこれほどまでに研修が求められている?

面接官研修に関する疑問をきちんと解決したうえで、受講しましょう。

研修にかかる費用は?

面接官研修にかかる費用は、1人あたり20,000〜30,000円だと考えましょう。
20人規模で受講するなら、おおむね50万円ほどの予算となります。
多くの専門性が高い研修はやや高額な傾向がありますが、面接官研修も例外ではありません。
ただし面接官研修ほど効果的に学べる場面はないので、費用に相当する価値はあります。

オンラインや動画で学ぶことは可能か?

面接官研修は、オンラインや動画で学ぶことが可能です。
最近はオンライン面接なども増えているので、そういった意味でもよい演習になります。

ただし理解度自体は、実際の対面研修のほうが高いのはいうまでもありません。
特に高度な内容については、受講者が理解しきれない可能性もあります。
あまりオンラインや動画での学習に依存しないことが大切です。

具体的にどのようなトレーニングが受けられる?

研修では、基本的に以下のようなトレーニングが受けられます。

● 座学・講義
● グループディスカッションによる考察
● 面接のロールプレイング

もっとも重要なのは面接のロールプレイングです。
実践的な方法でトレーニングを積むことで、より高いレベルでスキルを習得できます。
もちろんロールプレイングにはフィードバックも付属するので、より正確に改善点を見つけることが可能です。

なぜこれほどまでに研修が求められている?

近年になって面接官研修が注目されている理由は、ふたつ存在します。

● 面接官としてのスキルを磨く機会がほとんど存在しない
● 一方で、面接官に求められるハードルは向上している

「面接を受ける人」には、さまざまな学習機会が提供されています。
研修だけでなく、セミナーや大学の授業など、いくらでも学ぶことは可能です。
しかし「面接する人」に対して、学びの機会はさほど多く提供されていません。

一方で人材難や時代の動きによって、面接で人材を判断することの重要性は高まっています。
だからこそ、研修は貴重な学びの機会として必要とされているのです。
KeySession研修コーディネーター 福多
この記事の監修者
KeySession研修コーディネーター 福多 - 課題から最適な人材育成企業をご紹介します。

アパレル企業で店長職を経験し、人材育成の難しさを痛感する。2016年より人材育成研修/セミナーの集客支援を行う。 2019年からは経営者や人事担当者のお話を伺いながら、講演会の主催や連続講座の主催を行い、心理学、コーチングを学習中。

目的や課題をヒアリングして、最適なオンライン

研修一覧

面接官研修 研修プラン

面接官としてのあり方や具体的な質問の手法を身につける面接官研修

● 面接官に必要なコミュニケーションスキルを身に着ける
● 自社で成果を出せる即戦力の人材を採用できるようにする
● 会社全体の採用力を上げて、離職率を下げる