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クリティカルシンキングとは、「批判的思考」と解説されます。砕いて説明をすれば、「本当にそうなの?」と疑う視点を持つ思考です。クリティカルシンキング研修ではより「本質的」な事を考える事につながる思考の基本とビジネスでの活用方法を学びます。

研修の必要性

クリティカルシンキングは経営陣であれば持っている方は非常に多いです。その一方で、多くの経営陣が抱える悩みとして、「深い思考ができない社員が多い」といった事があげられます。

この思考は、生まれ持った人もいれば、訓練により強化することができるのですが、実際その機会がないケースがほとんどです。例えば、経営者であれば、全責任を引き受けているわけですので、自分事で会社を考えられます。しかし若手社員や、管理職になりたての場合は、自分事で考える習慣がないのです。

「現状のやり方を疑う」という思考を養うことで、物事をうのみにせず、本質的なところを問い直せます。よって、どの行動や施策が正しいのか?といった視点も強化されるため、正しく判断を行える力を養えることができます。
そしてその習慣は、会社の問題をしっかりと「自分事」で考えられることにつながります。

クリティカルシンキングとは?ビジネスを成功に導く実践方法と具体例
クリティカルシンキングとは?ビジネスを成功に導く実践方法と具体例
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企業が抱える悩み・課題

クリティカルシンキング研修は、以下のような悩みや課題を抱えている企業におすすめです。

・社員の論理的思考力を高めたい
・社員のコミュニケーションがうまく行っていない
・経験と勘に頼って判断することが多い
・新規性のあるアイディアが出ない
・前例の繰り返しになって事業が縮小している

クリティカルシンキング研修を導入すると、こうした悩みを解決できる可能性があります。研修では論理的な思考方法を学ぶだけでなく、論理的に伝えることでコミュニケーションを活性化する方法も学べるからです。経験と勘に頼った仕事の進め方も改善することができます。

また、前提を疑うことから出発する思考方法を学べば、前例を繰り返すことの問題点が理解できるはずです。

研修の対象者

クリティカルシンキング研修の対象者は、特に限定されておらず、新入社員や若手社員、中堅社員、管理職、経営層など、幅広い階層が対象です。一般的には中堅社員が多く受講している傾向がありますが、誰が受講しても役に立つ内容です。

クリティカルシンキング研修で養う論理的思考力は、職場におけるコミュニケーションの基礎となります。これが身についていない職場では、上司があいまいな指示を出して部下を困らせたり、部下が現場の問題を上司にうまく伝えられなかったりと、さまざまな問題が起こります。職場におけるコミュニケーションの共通言語は、論理的思考力に基づきます。クリティカルシンキング研修は、どのような階層の社員でも受講しておく価値がある研修です。

研修の目的・学べること

研修の目的は、クリティカルシンキング(論理的思考力)を身につけ、コミュニケーションや課題解決などに活かせるようになることです。研修では、以下のような内容を学びます。

・クリティカルシンキングとは何か
・ロジカルシンキングとの違い
・クリティカルシンキングの方法・手順

クリティカルシンキング研修でも、クリティカルシンキングを学ぶ前に、ロジカルシンキングについて触れられることが多いです。前提や思い込みを排除して中立を保つロジカルシンキングと、分析を重視するクリティカルシンキングを身につけることで、相乗効果を狙います。

研修のカリキュラム例

クリティカルシンキング研修の基本カリキュラム例としては以下のようなことが考えられます。クリティカルシンキングは、若手社員から、中堅、中間管理職などあらゆる階層で強化すべき項目となります。またその「課題解決力」や「現状を疑い改善する力」も責任とともに向上が求められます。

研修を通じて、問題や課題を放置せず、組織の問題を自分ごとと捉えて解決に向かっていく自発的人材の育成ができるカリキュラム例をご紹介します。

【現状の課題】何度も同じ問題が繰り返され、問題解決が停滞している
【対象者】自発的に問題解決ができず停滞している中間管理職や中堅社員
日程内容ゴール
1日目午前クリティカルシンキングとその重要性【講義】クリティカルシンキングとは?
クリティカルシンキングができなければどうなるか?を理解し、自発的に行う必要性を理解、納得
【講義】ロジカルシンキングとクリティカルシンキングの違いを把握し関係を理解し活用する
【演習】このプレゼンは妥当か?を検証し「自分ならどうするか?」をアウトプットし活用イメージを高める
【演習】ロジカルシンキングを使い検討し活用イメージを高める
1日目午後クリティカルシンキングの重要技法【講義・ケース】前提を疑う思考と思考の癖を学び、ケースを通じて深める
【講義・ケース】P A C思考についてを学び、「自分だったらどうするか?」を考え、自分で考える力を養う
2日目午前解決策の明確化【講義】解決策を提示するまでの流れを理解する
【ケース】いつも発生する職場の問題とその解決策を考える
2日目午後総合演習【ケーススタディ】あなたならこの問題をどう解決するか?で解決力を強化する
【ケーススタディ】あなたが考える、当社の3年後目標達成のために必要となる課題を設定し解決策を整理する

研修のラインナップ

物事の本質を見抜く力を養うクリティカルシンキング研修「株式会社アイ・イーシー」

株式会社アイ・イーシーのクリティカルシンキング研修は、新入社員、若手社員、中堅社員、リーダー層、管理職など、幅広い階層を対象とした研修です。クリティカルシンキングの3つの要素を学べる1日の研修です。
ワーク中心の実践的な内容のため、理論の理解に留まらず、職場に戻ってからすぐに実践することができます。

株式会社アイ・イーシーは、アウトプットを重視した研修を主催する会社です。知識学習は事前に行い、集合研修では実際にやってみることを重視するので、アウトプットの練習に時間を割くことができます。(参照:株式会社アイ・イーシー)

3Dシンキング研修「株式会社メンター・クラフト」

株式会社メンター・クラフトの3Dシンキング研修は、業務課題解決に求められる3つの思考力の違いを知り、仕事で活用する方法を学べる研修です。3つの思考力とは、ロジカルシンキング、ラテラルシンキング、クリティカルシンキングのことです。研修では、こうした様々な思考方法を個別に扱うのではなく、多次元的に捉えて複合的に活用するスキルを養います。

受講対象者は、研究開発、生産技術、品質管理、マーケティング、営業、経理、総務などあらゆる職種の方がです。勘や経験といった直感的な思考から脱却して筋道立てて考える力を高めたい方や、社内や社外に対する説得力を高めたい方などに向いています。

株式会社メンター・クラフトは、コンサルティング事業や人材開発事業を行う会社です。ロジカルシンキングに関する研修だけでなく、ビジネス交渉力やロジカルミーティングの研修なども主催しています。(参照:株式会社メンター・クラフト)


クリティカル・シンキング~本質を理解するための論理思考法~「株式会社アイ・ラーニング」

株式会社アイ・ラーニングのクリティカルシンキング研修では、物事の本質を理解するための疑問の持ち方、基本的な発想法、質問力を習得します。様々なビジネスの場面に応用できる内容のため、どんな業界・職種にも役立つノウハウとその活用法が学べます。

株式会社アイ・ラーニングは、「人を育てること」を軸に、企業のあらゆる経営課題を解決に導きます。不確実な時代に企業の競争力を高めるためには、自ら学び・考え・行動する人材育成が不可欠です。社員一人ひとりの学びの意欲を高め、組織の豊かな未来を実現します。(参照:株式会社アイ・ラーニング)

問題解決の速度を上げる!クリティカルシンキング研修「株式会社ガイアシステム」

株式会社ガイアシステムのクリティカルシンキング研修は、これまでに経験したことのない課題に対応する場合でも、経験や知識だけに頼らず客観的な視点から物事を考える力を養います。「問題解決のためのアイディアが思い浮かばない」「物事の本質をとらえるのが苦手」と考えるすべての階層のビジネスパーソンにおすすめの内容です。

株式会社ガイアシステムは、個々が持つ能力を最大限に発揮できる環境づくりこそが、強い組織を作ると考えています。創業から30年以上にわたり人材育成に携わってきた知見を活かし、組織と社会に貢献する社員を育てます。(参照:株式会社ガイアシステム)

健全に「疑う」姿勢を育てるクリティカルシンキング研修「株式会社ヒップスターゲート」

株式会社ヒップスターゲートの研修は、様々なビジネスの課題に対し、解決策を考え出し発信するスキルを身につけられるのが特徴です。カリキュラムは以下のような内容です。
・クリティカルシンキングの必要性
・物事の前提、言葉の定義を確認する
・ディベート演習
相手の納得を得る結論の伝え方、情報をもれなく論理的に伝えるスキルが身につきます。

株式会社ヒップスターゲートは、多様性を受け入れながらも社員の求心力を集め、一丸となって目的に向かう組織づくりを支援しています。「個人のありたい姿」と「会社のビジョン」がリンクする社員教育計画の提案を通して、組織のさらなる飛躍を後押しします。(参照:株式会社ヒップスターゲート)

クリティカルシンキング研修~思考力を鍛え、問題の本質を発見する「一般社団法人中部産業連盟」

一般社団法人中部産業連盟のクリティカルシンキング研修では、3不(不連続・不確実・不明瞭)と言われる現代を生き抜くための、本質を発見する力を磨きます。クリティカルシンキングの基礎的な手法をアクティブラーニングで学びながら、実際の業務に応用する方法も習得できます。

一般社団法人中部産業連盟では、年間500を超える社会人向けセミナーを開催し、1万人以上の受講生が学んでいます。企業の持つ様々な課題や身につけるべきスキルを、幅広い階層・豊富な切り口で提供しています。スキル習得と人間力を伸ばす体系的な学習で、現場のメンバーとお客様に信頼される社員を育てます。(参照:一般社団法人中部産業連盟)

社員の判断力を強化するクリティカルシンキング研修「株式会社Truth」

株式会社Truthの研修では、以下の内容でクリティカルシンキングを学びます。
・クリティカルシンキングが「判断」にもたらす影響
・クリティカルシンキング基本の3思考
・SWOT分析、PDCA、ロジックツリーなどのフレームワーク習得
・演習問題とケーススタディ
現状を踏まえてより良い思考を持つためのきっかけをつかみ、ビジネスの現場で物事の本質をとらえることの重要性を理解できます。

株式会社Truthは、サービス業に特化した人材育成を得意とする研修会社です。「見て学ぶ・とにかくやらせてみる」教育方法になりがちなサービス業で、一過性でない指導方法と社員が繰り返しアウトプットできる場づくりは急務となっています。研修を通して、社員が学び・気づき・成長する環境を用意し、確かな知識とスキルの定着をお手伝いします。(参照:株式会社Truth)

データ分析のためのクリティカルシンキング研修「データビズラボ株式会社」

データビズラボ株式会社のクリティカルシンキング研修は、データ分析の現場で求められる「ズームアウトした物事の見方」と「課題解決の優先順位付け」に焦点を当てた内容です。大きな問題を小さく切り分けて考えることや、効果的に言語化する方法について、グループ討議を通して受講生が主体的に学べる研修です。

データビズラボ株式会社は、データマネジメントのコンサルティングとデジタル人材の育成サービスを提供する会社です。一朝一夕では成果の出ないDXの地道な推進活動をサポートし、社内ワークショップや研修の企画・実施などを通して組織的なデータ活用を実現します。(参照:データビズラボ株式会社)

研修についてよくある質問

クリティカルシンキング研修の導入を考えている企業から多く寄せられる質問について回答していきます。詳細は研修会社によって異なるので、研修の問い合わせ時にご確認ください。

研修を選ぶポイントは何か

クリティカルシンキング研修を選ぶときは、実践に重きを置いている研修かどうかをチェックしましょう。

クリティカルシンキング研修の内容は、主に座学と実践です。クリティカルシンキングとは何か、どのようなフレームワークがあるのかを座学で学び、個人ワークやグループワークなどの実践を通して記憶に定着させます。

座学と実践のバランスは研修会社によって異なり、どのようなバランスが最適であるかは導入企業のニーズによっても異なります。しかし、一般的には、実践に重きを置いている研修のほうが高い効果を期待できます。座学でいくら理論を学んでも、実践の機会が無いとクリティカルシンキングの使い方が分からないからです。

短時間で研修を実施できるか

研修会社は導入企業の要望に合わせてカリキュラムを作成するので、ご希望の時間での実施が可能です。

ただし、1~2時間などあまりにも短い時間だと、充分にクリティカルシンキングが身につかない可能性があります。座学で理論を学び、実践を何度か繰り返して定着するためには、ある程度の時間が必要だからです。

集合研修に時間が割けない場合は、事前にeラーニングで知識を押さえて置き、集合研修ではグループワークのみを行う、といった方法が考えられます。ご要望の研修時間の中で最大限の効果を発揮できるよう、研修会社が提案しますので、気軽にお問い合わせください。

セットで導入すると効果的な研修は何か

クリティカルシンキング研修と合わせて、ロジカルシンキング研修、ラテラルシンキング研修を導入すると効果的です。

ロジカルシンキング研修は論理的思考力を身につけられる研修で、ラテラルシンキング研修は柔軟な発想で思考の幅を広げられる研修です。これらの思考方法は一見似ていますが、本質が異なります。3つの思考方法を理解し、実践できるようになることで、前例の無い新規のアイディアが生まれたり、柔軟な思考から既存のビジネスを見直したりすることができるようになります。

研修の選び方

クリティカルシンキング研修といっても、提供する会社、業者によって違いがあります。
MBA等の講義を行っている会社が提供する講義もあれば、研修専業の会社で、企画を得意とする会社もあります。またワークやケーススタディーといった事例問題を、企業や、業務ごとにアレンジをしてくれる会社もあります。
これは、あなたの会社で、何を優先するか?で大きく変わってきます。

学ぶことを優先して行っていく場合

例えば、クリティカルシンキング自体を学ぶことが目的になればいい、という事であれば、相性が合いそうだったり、予算的に合う会社でやるのも1つです。しかし、この場合でも、単純に研修やインプットだけを行う、というような会社はおすすめできません。

クリティカルシンキングは、「使えるようになってなんぼ」のスキルですから、問題演習やケーススタディーが豊富であることは研修として必要な要件となります。
このようなケースでは、どの職種でも、色んな職種や業界の事例に触れることができる反面、今の仕事に直結しない、というような事になります。

実務の向上になるべく短期で直結させたい場合

研修効果や成果を考えた場合、就業時間内での研修受講もさせる、と考えた場合には、「自社でよくある問題」や「自社では起こってないが競合等で発生した課題」解決力を高め、出来る限り実務でも活用できる研修を提供してくれる、オーダーメイド性の高い会社か、例題を多数保有する会社にする、といった、中身での判断が重要となってきます。

このような場合は、事前に研修内容の打ち合わせをある程度綿密に行ってくれて、ケーススタディーのアレンジや変更を柔軟にしてくれる会社が良いです。
 

研修が組織にもたらす効果

クリティカルシンキング研修が、組織にもたらす効果としては以下のようなものがありますので、順に解説をしていきます。

売上向上

これは主に、営業部門やマーケティング部門でパフォーマンスが向上する例です。
営業部門であれば、売上停滞要因を分析し、それを踏まえ何をすべきか?といった所を明快にしやすいです。単純なところでは、「売上高=顧客数×顧客単価」と分解したうえで、顧客数増加施策も、単価増加施策も、ある一定は行っている状態だとします。

しかし、それでも売上が停滞しているため、その施策自体を「本当にこれで大丈夫なのか?」と問い直す必要があるのですが、普段はそれをしていません。そこでクリティカルシンキングにより、問い直していきます。すると、「できている」と思っていたことが「できてない」と気づくことになり、改善策を考案したり、抜本的に「行動の前提」から見直して方法を刷新する事にもつながってきます。

マーケティング部門では、行った企画を、結果オーライで見てしまう事が大いにあります。
成果も大事ですが、その結果を「本当にこれで良かったのか?」「もっとうまくできなかったか?」と、疑ってみる視点を持つことで、新たな販促企画が生まれたり、プロジェクトで行う仕事の質が高まるきっかけとなり、マーケティング施策の精度がより高まり、売上や集客などの成果向上につながる事になります。
 

効率化

職種を限らず、どの部署でもこのパフォーマンスは得られやすいです。
どんな部署でも、「仕事のプロセスや業務内容」というものがあり、「ルーティン業務」もあれば「非ルーティン業務」もあります。まずは「ルーティン業務」を効率化できないか?と考えるわけですが、「ルーティン業務」の効率化には限界があります。

例えば、営業事務が請求書を月末に作成する業務が3日かかるとして、それをどれだけ短縮できたとしても、請求書自体の数は変わらずシステム入力のスピード向上や決済を減らす程度しか、業務改善は出来ない事に気づきます。

そこで、「本当に非ルーティン業務」は効率化できないのか?と問い直すことになります。例えば、そこで、「非ルーティン業務のうち、起こるべくして起こるものもあれば、事前に起こす数を減らせるもの」に分けられると思います。

例えば、「クレームを発生させて、クレーム対応をしなければいけなくなる」が非ルーティンだとするならば、「そもそもクレームを発生させない」ことが効率化になります。では「事前に起こさないために何をすべきか?」を問い直します。すると、ほとんどの場合は「事前準備やチェック」か「クレーム発生後の対応の悪さ」などに起因しますので、それらの対応策を研修を通じて考え、アウトプットできるようになります。

離職率低下

離職率の低下については、人事部あるいは経営陣など、人事権を持つ、あるいは担当している方が検討していくことで、大きな成果になる可能性があります。

離職率が低下する、ということは、逆を言えば、「人材定着率が向上する」とも言えます。これを考える会社は、「今、離職が多くて困っている」会社です。そうすると、現場の中には、「退職者は出て当たり前」となっていて、そこで思考停止しているケースが大いにあります。
そこに「本当に退職者が出て当たり前なのか?」と疑問を持ち、その問題解決に進む社員が出てくれば、全社的な解決に一歩近づきます。

ただ、ここではまだ疑問なので、さらに問いを立てます。例えば、「どうすれば退職者の少ない会社になるか?」「どうすれば人材が定着しやすい会社にできるか?」を色んな方面から検討する事になります。

例えば、「辞めるきっかけになること」「やる気が出るきっかけになるもの」などで、現在行っている事を整理することで、打ち手を増やす議論をはじめます。
そこから方向性に対しての案を検討していき、最終的に案をまとめます。

それにより、「当社では、人材定着を図るためには、2つの施策の方向性が必要です。1つ目は、「〇〇によって辞めるきっかけを減らすこと」。2つ目は、「××を行いやる気を引き出すこと」です。」というようなメッセ―ジを現場から上げていくことが可能になります。
 

リスク回避

リスクを回避する、という視点を持たせることにも、効果があります。
リスクを回避するとは、「事前に起こりそうな問題を想定することができ、打ち手を打てる」という事になります。そうすると、いきなり「起こりそうなこと」を想定することになりますが、これでは思いつくことに限度があります。各プロセスを把握したうえで、「本当にこれで大丈夫か?」と問い直すことで、「もし●●の場合、どうなるのだろうか?」という疑問を覚える事につながり、それは事前に問題や、疑問を見つけることにつながります。

具体的には、外部業者とシステムを構築する部門があり、そのほとんどが外部業者に依存しているとします。そうすると、ガントチャートなどで工程を作りますが、ほとんどその通りに行くことはありません。
そのガントチャートに書かれている、1項目1項目をしっかりと精査をしなければいけません。その場合は、まずその項目1つを、しっかりと「本当にこれで大丈夫か?」と検討していくことで、積み上げることができます。

その問題や疑問が、工程をしっかり管理し、顧客に期日以内に納品ができる、というような価値提供にもつながってきます。

サービスの質を高める

それ以外でも、サービス業の会社が、サービスの質を高めるために導入をしたりするケースがあります。

それはなぜか?というと、サービス現場における、マニュアルにない対応事例をもとにして、「あなたならどうするか?」と言った問いを考えることで、サービスの本質について議論を行うために、最適だからです。

そして、逆にC Sの低い現場において、何が問題で、なぜそれが発生しているのか?という視点を、対人面や組織環境面、などから分析する力が身に付きます。それ以外にも、QSC(質、サービス、清掃が行き届いているか)といった基本の枠組みなどを活用し、思考力強化を図ることができます。
また、元来サービス業の会社では、サービスについては、日常の行動の良い習慣を共有する文化はあるケースが多いです。しかし、共有しっぱなし、ノウハウまで至ってない、というようなお声もよくお聞きします。

せっかく日常で行われている素晴らしい接客事例や体験を、アウトプットし、それを整理、統合して、一枚のシートに整理することで、サービスを行うために大切なこと、をまとめることが可能となり、組織への知恵、ノウハウの伝承も行いやすくなります。

管理職研修の一環として実施

現在の管理職が育っていない場合に、管理職研修の一環として実施するケースもあります。
管理職研修という内容は、極めて多岐に渡り、インプットすることを行う研修はあり、面談のロールプレイや、問題解決を検討するようなグループワーク、ディスカッションを行うことも多くあります。

それはそれで大事であるのですが、もっと焦点を絞って、職場の問題を自分たちで解決してほしい、という場合に、特に有効です。
管理職研修の一環で行う場合は、研修のプロセスを通じて、管理職のレイヤーが解決すべき問題の事例を多数提供し、問題発生の対応事例を、ケースを中心に行います。
 
すると、研修の中では、いわば擬似的に、自分の職位で、客観的に発生した問題を捉えることができ、管理職の立場で考えた解決を検討する練習を何度も行うことができます。
インプット重視の研修よりも効率がよく、アウトプット(自分で考え発言する)重視にできます。さらには、アウトプットするために最低限必要なインプットを提供し、そのインプットを実践に近い形で活用することも可能です。

研修を成功させるためのポイント

どれだけ日常に迫れるか?

クリティカルシンキング研修の効果を最大化するためは、「日常でよくありがちな諸問題」「過去に現場であって混乱を生じた問題」「何度も繰り返されている問題」を解決する力を養い、「日常を疑問を持つことでより良い状態にする」ことをゴール、目的とした方が効果が高まります。

自社の課題解決に直結しているか?

いきなり課題や問題、と言われても困るケースも多いですよね?その場合は、多数の事例を元に話をしてくれる担当者であれば、問題がすぐ頭に浮かばなくても話しやすくなります。

やはり、研修会社とのリレーションシップ構築が必須であり、細かなオーダーにも乗ってもらえることが理想であり、研修選定においても重要です。
その前提があった上で、「その部門で起こっている諸問題や、階層ごとによくある問題までを題材として、研修を通じて解決する力をつけたい」という事を研修会社にリクエストして下さい。

これで、自社の問題解決や、スキルアップに一番繋がりそうな会社を選んで頂きやすくなるため、結果的に費用対効果を考えても良い状態になります。

ヒアリングをしてくれる研修会社を選ぶ

課題解決のための学びを提供するプロである研修会社のヒアリングはとても重要です。
研修の対象者や、なぜ研修を行いたいかの背景、どんなゴールを目指すかで、実施する研修が予定と変わることがあるからです。現状の課題を解決する学びがある研修は何か?それは研修会社がよく理解しています。
ただ一方的に研修プランを提案してくるのではなく、ヒアリングの場を設け、課題を的確に把握して貴社に適切なプランを提案してくれる研修会社に依頼しましょう。

KeySession研修コーディネーター
この記事の監修者
KeySession研修コーディネーター - 課題から最適な人材育成企業をご紹介します。

アパレル企業で店長職を経験し、人材育成の難しさを痛感する。2016年より人材育成研修/セミナーの集客支援を行う。 2019年からは経営者や人事担当者のお話を伺いながら、講演会の主催や連続講座の主催を行い、心理学、コーチングを学習中。

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