デザイン思考とは
そもそも「デザイン思考」とは何か、おさらいしていきましょう。デザイン思考とは、前例のない課題や未知の問題に対し、最適な解決策を見つけるための思考方法です。
もともと、デザイナーやクリエイターのように斬新なアイディアで問題を解決していく職種の人々が活用していた思考方法で、「デザイン思考」と呼ばれています。この考え方はデザイン領域のみならず、ビジネス上の課題解決に役立つため、現在では多種多様な職種のビジネスパーソンにとって必須のビジネススキルとされています。
デザイン思考には、以下のような特徴があります。
● ユーザー視点で問題を解決する
● バイアスや固定観念、前例にとらわれない
● 問題の定義(スタート)と解決の意図(ゴール)を明確にし、アイディアの創出・組み合わせを繰り返す
よく誤解されるのですが、「デザイン思考を使えば凄いものがちゃちゃっとできるんでしょ?」という解釈は違います。上記の特徴からもわかるとおり、デザイン思考はユーザーの満足のため、ユーザー視点で問題を解決することです。「クリエイティブでかっこよくて凄いもの」は、一般的には開発者側のエゴで、ユーザーを満足させられないことが多いものです。むしろデザイン思考は、「最もシンプルにユーザーを満足させるための、前例のない解決方法」を導く手段と考えてください。
インタラクションデザイン財団『デザイン思考』
研修の対象者
● 斬新なアイディアを生み出す方法を知りたい人
● 新規事業や新商品・サービスの開発に向け、発想力を鍛えたい人
● クリエイティブな仕事をするためにデザイン思考を理論的に学びたい人
デザイン思考はイノベーションを生み出すための思考フレームワークのことで、新入社員や若手社員、中堅社員や管理職、経営層まで、幅広い立場のビジネスパーソンにとって役に立ちます。そのため、立場に関係なくすべての社員に研修をおすすめすることができます。立場や年次、経験値に関係なく受講できるので、役職を超えて刺激し合い、社内のコミュニケーションを闊達にできるといった効果もあります。
こんなお悩み・課題をお持ちの方へ
デザイン思考研修は、以下のような悩み・課題を持つ企業におすすめです。
・デザイン思考を知っている社員が少ない
・どうして必要なのか、社員が理解していない
・どうすれば身につけられるのかわからない
・いつ・どんな場面で役に立つのかわからない
・自分の業界での活かし方がわからない
ビジネス書やビジネス雑誌で頻繁に取り上げられる「デザイン思考」ですが、深く理解して使いこなしているビジネスパーソンはほんの一握りです。デザイン思考という言葉を聞いたことがある人でも、実務に活かせている人は非常に少ないのです。それは理論だけを教わっても机上の空論に過ぎず、実務で活用するためのトレーニングが必要なのに、書籍や雑誌ではそこまでサポートしてくれないからです。
企業向けの研修を導入すれば、デザイン思考の基礎的な理論やフレームワークを学ぶところから始め、グループワークなどを通して実践的なトレーニングをすることが可能です。バランスよくインプットとアウトプットの訓練ができるので、デザイン思考を実務で活かせるようになります。

思考力が向上する研修
ビジネスには、問題と原因を突き止める力や解決策を論理的に組み立てる力など、さまざまな思考力が必要です。この記事では、社員の思考力を向上させるための研修を紹介していきます。
記事を読む研修のカリキュラム例
多くの研修は、デザイン思考を学んだことがないビジネスパーソンを対象としています。デザイン思考の知識がなくても、安心して受講することができます。階層はあまり関係なく、新入社員や若手社員、中堅社員、管理職、経営層とさまざまな立場の人が対象です。また、デザイン思考は一般的なビジネススキルなので、デザイナー以外の人やデザイン領域以外の職種の人を対象に、カリキュラムが作成されています。
研修の目的は、実務で活かせるデザイン思考を身につけ、イノベーションを起こせる人材を育成することです。
● 対象者
・新入社員や若手社員、中堅社員、管理職、経営層などさまざまな立場の人
・デザイン領域以外の職種の社員
・企画職や新規事業を担当する社員
● 目指すゴール
1.デザイン思考の基礎を理解し、イノベーションを起こすことの重要性を知る
2.ユーザー視点で物事を考えるトレーニングをする
3.デザイン思考を実務で活かすきっかけを得る
導入 |
◆デザイン思考の基礎知識 ・デザイン思考とは何かを知る ・具体例からデザイン思考が役に立つ場面を学ぶ |
デザイン思考のフレームワーク |
◆現場でデザイン思考に取り組む際の流れ 1)共感:顧客の声を集める 2)定義:顧客の声をもとに方向性を練る 3)概念化:アイディアをどんどん出す 4)試作:アイディアを形にする 5)テスト:フィードバックをもらう |
デザイン思考の実践 |
◆ケーススタディ:新しいサービスを考えよう ・デザイン思考のフレームワークを活用 ・アイディアをプレゼンし、フィードバックを受ける |
まとめ |
◆振り返り ・デザイン思考を体験した感想 ・日常業務との違い、今後の業務に活かしたい点をグループ内で共有 |
研修はこのようなカリキュラムで進められます。一般的には、前半に基礎知識を押さえて十分なインプットを積み、後半でグループワークやプレゼンテーションを通してアウトプットの練習を行います。
研修のラインナップ
ここからは、デザイン思考を学べる企業研修を紹介していきます。興味のある研修が見つかったら、気軽に問い合わせをしてみましょう。問題解決のレシピ【デザイン思考研修】「株式会社ノビテク」
株式会社ノビテクが主催するデザイン思考研修は、新入社員、若手社員、中堅社員、管理職、プロジェクトリーダーなど、幅広い階層の方を対象としています。チームの多様性を活かして「真の問題」を発見し、チームの力で解決策を速く多く模索し、従来の枠を超えた答えや解決策を導き出すデザイン思考を学べます。
研修では、以下の流れでデザイン思考を学びます。
・オープニング
・デザイン思考のプロセス(1)問題を発見するために必要な「共感」「問題定義」
・デザイン思考のプロセス(2)解決策を考えるために必要な「アイデア出し」「プロトタイピング」
・プロトタイピング(アイデア)発表
・振り返り
各ステップで、方法論を学べる講義と受講者のグループワークを反復し、座学と実践を繰り返していきます。デザイン思考の方法論を理論的に理解できるとともに、実践して受講者自らできるようになれる研修です。
株式会社ノビテクは、基本的なやり方を学び、そこから上手くやり遂げられる方法を受講者自ら思考できるよう、導いていく研修を主催しています。ビジネスシミュレーションなどの実践トレーニングに重きを置いているので、受講者は眠くならず、しっかりと記憶に残るプログラムになっています。

問題解決のレシピ【デザイン思考研修】 - 株式会社ノビテク
デザイン思考は、革新的なアイデアを生み出す方法論です。この研修ではチームによる問題発見や問題解決の方法論を学び、実践できるようになります。
研修プランを表示
デザイン思考(デザインシンキング)研修― デザイン思考によるイノベーション力向上「エディフィストラーニング株式会社」
エディフィストラーニング株式会社のデザイン研修では、「イノベーション力の向上」を目標に、デザイン思考を育成します。イノベーションとは何か、イノベーションを起こすためにはどのようなアプローチを取れば良いかを学ぶことができ、そのために必要なデザイン思考も身につけられる、というプログラムです。本来、デザイン思考は思考のフレームワークでしかないので、デザイン思考だけを学んでも実務への活かし方がわからない人が出てきてしまいます。本研修では、デザイン思考を活かしてイノベーションを生む方法がわかるので、実務にもすぐに活かすことができます。エディフィストラーニングは、コムチュアグループの人材育成分野のサービス提供企業です。IT系研修、ビジネス・ヒューマン系研修を中心に、複雑化する社会で価値を提供できるビジネスパーソンを育成する研修を提供しています。(参照:エディフィストラーニング株式会社)
デザイン思考ワークショップ入門セミナー「日本能率協会(JMA)」
日本能率協会(JMA)のデザイン思考研修では、2日間にわたってデザイン思考を学んでクリエイティブな能力を育て、創造系・イノベーション系人材を育てることを目標としています。会場を移動して実際のフィールドに出向き、観察調査を行うので、より実務に近い経験を積むことができます。新商品の開発に向けて発想力を鍛えたい方や、斬新なアイディアを作る方法を知りたい方など、マネージャーからスタッフまで幅広い階層の方におすすめです。日本能率協会は、マネジメントに関する調査や研究、人材育成や指導を行う協会です。同社が主催するJMAマネジメントスクールは、企業や大学、専門学校、自治体向けに階層別研修、幹部候補育成、分野別研修、ビジネススキルアップなど、年間1500回以上の公開型研修を開催しています。オンラインセミナーや講師派遣も行っているので、企業や受講者の多様なニーズに応えることができます。(参照:日本能率協会)
デザイン思考入門「株式会社アイ・ラーニング」
株式会社アイ・ラーニングのデザイン思考研修は、若手・中堅社員からチームリーダー、管理職までの、製品・サービス開発、マーケティング、プランニングにかかわる人や、「デザイン思考」に興味をお持ちの人を対象としたプログラムです。演習とワークショップを通じてデザイン思考のプロセスと手法を学び、1日で思考力と発想力を強化します。「観察」「共感」「プロトタイピング」などの一連のステップについて学べるので、短期集中で基礎を身につけたい方におすすめです。アイ・ラーニングは、IT人材やビジネス人材を育成する研修プログラムを提供する研修会社です。IT分野に非常に強く、非IT系人材に向けたDX推進プログラムなどを提供しています。ハイレベルなIBM製品研修もあるので、IT系の研修プログラムもおすすめです。(参照:株式会社アイ・ラーニング)
速習型デザイン思考研修「JPSビジネスカレッジ」
JPSビジネスカレッジのデザイン思考研修は、誰にでも分かりやすいようにプログラムが組み立てられているので、すぐに実践できるデザイン思考の知識と技術を身につけることができます。本来、デザイン思考はMBAで教えられるような難解な概念です。本格的に学ぼうとすると時間も労力もかかってしまいますが、本研修プログラムでは、デザイン思考の理論を誰でもわかるように整理して提供しています。「速習型」という名前のとおり、短時間で本格的な知識と技術を身につけたい方におすすめです。JPSビジネスカレッジは、日本プロジェクトソリューションズ株式会社が運営する、ビジネス教育専門の研修サービスです。実践型のプロジェクトマネジメント研修をはじめ、対面型のビジネス研修、eラーニングサービスなど、多様な研修プログラムを提供しています。(参照:JPSビジネスカレッジ)
DXを実現するためのデザイン思考研修「株式会社アイ・ティ・イノベーション」
株式会社アイ・ティ・イノベーションでは、「デジタル技術×デザイン思考で新しいサービスを生み出す」ことをコンセプトに、ユーザー中心の考え方と顧客の満足度を高める問題解決法が学べます。顧客体験ワークショップを通じた、実践的で理解の深まるカリキュラムが特徴です。株式会社アイ・ティ・イノベーションは、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に関する総合コンサルティング会社です。戦略立案からシステム開発支援、社員教育までを共に歩むパートナーとして支援し、DX推進を成功へと導きます。(参照:株式会社アイ・ティ・イノベーション)
シリコンバレー流デザイン思考研修「株式会社デルタスタジオ」
株式会社デルタスタジオの研修は、シリコンバレーの企業がなぜデザイン思考を取り入れ、成功しているのかを紐解きながらデザイン思考の基本を学べる内容です。アイデアを単なるひらめきで終わらせず、しっかりと形にして組織にイノベーションをもたらすノウハウが身につきます。株式会社デルタスタジオは、世の中にデルタ(変化)を起こす人材を輩出することを理念に掲げています。子ども向けの教育事業と、企業向けの人材育成事業を通して付加価値を生み出し続ける人材、21世紀に活躍するビジネスパーソンを育てます。(参照:株式会社デルタスタジオ)
アイデアを創出する人材が育つデザイン思考研修「株式会社HackCamp」
株式会社HackCampは、「デザイン思考の理論を現場でどう活用すべきかわからない」と悩む企業に向けて、実践的なワークショップでデザイン思考のステップを体験できる研修を用意しています。「デザイン思考がわかる」状態から「できる」状態へとレベルアップし、実際の業務に概念を落とし込めます。株式会社HackCampは、組織と人の「共創力」を向上することで、より良い未来を作り出すことを目指しています。同じ組織内でも、チームやメンバーが変われば課題も変わります。組織にある個別の課題にとことん向き合い、共創力の高い自律した社員・チームづくりのお手伝いをします。(参照:株式会社HackCamp)
発想力を強化する!全階層向けデザイン思考研修「株式会社カサレアル」
株式会社カサレアルの研修は、製品・サービス開発、マーケティングなどに関わる方や、デザイン思考を身につけたい方を対象としています。組織の変革には「柔軟な発想」が大事だと言われますが、それが具体的にどういうものか理解できている人は少ないものです。この研修では「発想」に至るまでを細かなステップに分けて学び、実業務で活用する方法がわかります。株式会社カサレアルは、ITスキル関連の人材育成とシステム構築支援を中心としたソリューションを提供する企業です。AIが日々進歩する社会でお客様から選ばれ続けるには、社員のスキルアップは欠かせません。現場ですぐに役立つ最新のノウハウをお伝えすることで、組織の生産性とサービス品質向上に寄与します。(参照:株式会社カサレアル)
研修についてよくある質問
デザイン思考研修の導入を考えている企業から、頻繁に寄せられる質問について回答していきます。研修の導入を判断する際の参考としてください。
研修を受講すれば誰でもイノベーションを起こせますか?
ケースバイケースです。研修を受講してデザイン思考を身につけることは誰でもできますが、知識や技能を発揮できるかどうかは、本人のモチベーションや職場の環境によって異なります。
デザイン思考研修の成果を発揮するためには、組織全体が斬新なアイディアに寛容である必要があります。保守的な企業体質の場合、社員のデザイン思考を育てるのと同時に、マネジメント層を中心にイノベーションの重要性を理解してもらい、企業の風土を変えていく必要があります。
デザイン思考はどれくらいの期間で身につきますか?
研修の期間は1日~2日程度のものが多いです。しかし、1日~2日でデザイン思考のすべてが完璧に身につくわけではありません。研修で身につけられるのはデザイン思考の基礎部分で、実践を繰り返しながら磨いていくものだとお考えください。研修で身につけたことを職場で実践し、より成長していくのは、ほかのスキルと同様です。研修を受講した社員に挑戦できるフィールドを与え、思う存分、発想力を発揮できるようにしましょう。
BtoBの企業でもデザイン思考は必要ですか?
BtoC、BtoBいずれの企業でも、デザイン思考は役に立ちます。「ユーザーの視点から商品やサービスを見直す」という説明や、「デザイン」という言葉のイメージから、デザイン思考はBtoCの企業のためのものだと考えている方も多いのですが、企業の形態を問わずどこでも役に立つ考え方です。ただし、BtoCよりもBtoBのほうがユーザーの設定が複雑になることがあり、より高度なデザイン思考が求められます。BtoCの場合、ユーザーはその商品・サービスを受ける消費者です。BtoBの場合、直接の顧客だけでなくその先にいるエンドユーザー、自社の株主など、すべての利害関係者がユーザーとなり得ます。より複雑になるからこそ、デザイン思考を発揮する難易度が上がるので、研修で体系的な知識を身につけることをおすすめします。
研修で学べること
研修会社によってデザイン思考研修のカリキュラムは異なりますが、一般的には、以下のような内容を学び身につけることができます。
・ユーザーの視点に立った問題の発見方法
・デザイン思考のフレームワーク
・実務でデザイン思考を活かす方法
以下で、それぞれ詳しく解説していきます。
ユーザーの視点に立った問題の発見方法
デザイン思考は、ユーザーにとっての問題を解決する思考方法です。したがって、サービスの開発側・提供側である企業の社員は、ユーザーの視点を身につけなければなりません。しかし、自ら商品を開発した企業のスタッフは自社のプロダクトを気に入っているので、商品やサービスへの評価が甘くなりがちです。まずはこのような考え方を捨て、その商品・サービスに愛着のない一般ユーザーの視点を獲得する必要があります。研修では、ユーザーの視点に立って客観的に物事を見る考え方を養うことができます。その商品やサービスを初めて使う人の立場で、使いにくい点や違和感はないかを考える力を身につけることができます。ユーザー視点に立った問題を見つけることができるので、商品やサービスの改善につなげられます。
デザイン思考のフレームワーク
デザイン思考には、共感・定義・概念化・試作・テストという5つのステップを踏むフレームワークがあります。問題を適切に定義できていれば、このフレームワークを使ってアイディアをブラッシュアップすることで、ユーザーを満足させられる解決策を導けるのです。
研修では、このフレームワークについても詳しく学びます。勉強するだけでなく、ケーススタディやグループワークを通し、実際にフレームワークを活用するトレーニングも行います。インプットだけでなくアウトプットの訓練もするので、デザイン思考を実務に活かせるようになります。
実務でデザイン思考を活かす方法
書籍を読んでデザイン思考を学んだ人にありがちなのが、理論はわかっているのに実務で役立てられないという課題です。知識はあるのに斬新なアイディアを一向に思いつかない人や、他人のアイディアの短所を指摘するだけで改善案を思いつかない人など、職場の困った人にありがちです。
こうした人の問題点は、デザイン思考を実践する方法が身についていないことです。実践トレーニングさえ積めば、斬新なアイディアを出して組織を率いる優秀なビジネスパーソンに変貌するかもしれません。デザイン思考研修では、知識はもちろんですが、実践トレーニングに時間を使い、実務でのデザイン思考の活かし方を身につけます。「知識はあるけど活かし方がわからない」という頭でっかちな人にこそ、受講してほしいビジネススキル研修です。
研修が企業にもたらす効果
社員がデザイン思考を身につけると、企業にはどのような影響があるのでしょうか?研修が企業にもたらす効果について、解説していきます。
ユーザーのニーズに合った商品・サービスを提供できる
デザイン思考はユーザーの視点から問題を解決するための思考フレームワークです。よって、デザイン思考を活かして商品やサービスを開発すると、ユーザーのニーズにあったものを提供できるようになります。自社の商品・サービスを気に入ってくれるユーザーが増え、会社の業績の向上や企業イメージの向上といった効果が期待できます。
より簡単な言い方をすると、「売れる商品を作れるようになる」という効果があります。企業側が独りよがりな商品やサービスを作るのではなく、ユーザーに支持される商品・サービスを作るためにも、企業のスタッフにはデザイン思考が必要です。
チームの一体感が向上する
デザイン思考を身につけた社員で構成されるチームは、チームワークがあって一体感が良好な傾向があります。デザイン思考を用いてアイディアをブラッシュアップする際に、多様な観点から意見を出し合うことが必須だからです。チームのメンバー全員が闊達(かったつ)にコミュニケーションを取り合うので、チームワークが高まり、社内の雰囲気や働きやすさが向上します。
従来型の企業だと、トップダウンで指示を出し、現場の社員は指示どおりに動くだけでした。こうした企業に比べ、デザイン思考を身につけたスタッフで構成されたチームは、自己肯定感が高く、また他人への信頼感も高いです。職場の雰囲気の良さは仕事の成果にも表れるので、生産性の向上や能動的な貢献といった効果が期待できます。
社員が能動的に動くようになる
デザイン思考が浸透している会社では、社員が能動的に行動する傾向があります。デザイン思考自体、多様な観点からの意見が必要であり、(他人を貶めるもの以外)どんな発言も許されるからです。自分の意見が会社や社会の役に立つという経験をした社員は、仕事に対してポジティブな気持ちになり、能動的に会社に貢献するようになります。