「レジリエンス研修の目的は?」「レジリエンス研修の内容やカリキュラムを知りたい」
このような疑問を抱えている経営者や人事担当者も多いのではないでしょうか。
この記事では、レジリエンス研修の目的や内容、おすすめのレジリエンス研修について紹介していきます。レジリエンス研修の実施を検討している方は、ぜひご一読ください。
この記事でわかること
- レジリエンス研修の目的
- レジリエンス研修の内容・カリキュラム例
- おすすめのレジリエンス研修
レジリエンス研修を実施することで、社員のストレス耐性が高まり、離職を防止する効果が期待できます。ただし、その成果を出すためには、研修の内容や講師の質が重要です。
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レジリエンス研修とは
レジリエンス研修とは、困難やストレス、挫折などの逆境を乗り越える力を身につける研修です。
レジリエンス(resilience)とは、日本語で「回復力」や「復元力」という意味です。レジリエンスが身につくと、ストレスや困難を跳ね返し、精神的負荷のかかる環境にもしなやかに順応できます。
近年、デジタル技術やAIによって世の中は大きく変化しています。技術の発展に伴って、企業側も新しいツールを導入したり、変わりゆく顧客ニーズへ対応したりしなければなりません。
時代に合わせた変革は、ビジネス界の厳しい競争を生き残るために不可欠です。しかし、日に日に変わるビジネス環境は、社員にとって大きな負荷となってしまいます。
レジリエンスは、そのように目まぐるしく変化する現代社会に適応するための力です。社員一人ひとりが抱えるストレスを和らげ、組織全体の生産性を高めるために、レジリエンス研修が求められています。
レジリエンス研修の目的・効果
レジリエンス研修の目的・効果は以下の3点です。
- 社員のストレス耐性を高める
- 業務の生産性が向上する
- 社員の離職を防ぐ
それぞれ解説していきます。
社員のストレス耐性を高める
レジリエンス研修を実施する目的の一つは、社員のストレス耐性を高めることです。
どのような仕事であったとしても、社員は必ずストレスを抱えます。たとえば、社内の人間関係や顧客との相性、業務に対するプレッシャーなどです。
社員はさまざまなストレスに直面するため、働く上でストレスをゼロにすることは難しいです。そのため、ストレスを減らすことも大切ですが、ストレスに対処するスキルを身につけることも重要視されています。
そこで効果を発揮するのが、ストレスの正体や扱い方を学び、自分にかかるストレスを抑える力を身につけるレジリエンス研修です。ストレス耐性がつけば、仕事が精神的に楽になります。さらに、プレッシャーを感じる状況に直面しても、冷静に対応してその場を乗り切れるようになるでしょう。
また、社員のストレスに特化した研修を検討しているのであれば、ストレスマネジメント研修の実施もおすすめです。ストレスマネジメント研修を実施することで、ストレスに対処してうまく付き合っていけるようになります。
業務の生産性が向上する
レジリエンス研修を実施すると、業務の生産性が上がる効果も期待できます。
レジリエンスの源になるのは「自己効力感」や「楽観性」などのポジティブ思考です。そのためレジリエンスを身につけると、業務に対しても「自分ならできる」という前向きな気持ちを抱くようになります。
また、レジリエンスによってストレスが減ると、会社に対する不満も軽減されます。業務や会社を肯定的に捉えられるようになると、仕事に対するモチベーションも高まり、自然に業務の生産性が向上するのです。
社員の離職を防ぐ
レジリエンス研修には、社員の離職を防ぐ目的もあります。
離職の原因として多く挙げられるのは、業務内容や人間関係に対するストレスです。また、一度大きなミスをしてしまったことで自信を喪失し、仕事がうまくいかなくなって退職につながるケースも少なくありません。
しかし、レジリエンスをもつ社員は心の健康を自分自身で管理できます。失敗から立ち上がる回復力も優れているため、挫折をしづらく、失敗を次の成功へつなげるチャンスへと変えられます。したがって、研修を通じてレジリエンスを身につけた社員は離職する可能性が低いです。
レジリエンス研修の内容・カリキュラム例
レジリエンス研修のカリキュラム例は以下の通りです。
セッション名 | 詳細 |
---|---|
オープニング レジリエンスの紹介 |
レジリエンスの概念、重要性、およびその日のカリキュラムの概要を紹介。 |
個人のレジリエンスを理解する | レジリエンスがどのように個人の心理的な健康とパフォーマンスに影響するかを理解。 |
ストレスと対処法 | ストレスの種類とその影響、そして適切なストレス管理テクニックの学習。 |
レジリエンスを高める戦略 | ポジティブなマインドセットの維持、問題解決スキルの強化、そして適応力を高める具体的な戦略の学習。 |
レジリエンスの組織文化への統合 | 個人的なレジリエンスをチームや組織全体にどのように広げるかの学習。 |
クロージング 研修の復習と実践への応用 |
研修の主要な点の復習と、これらの概念を日々の職場環境にどのように応用するかの討論。 |
おすすめのレジリエンス研修
おすすめのレジリエンス研修は、「自立型人材に必要な感情のコントロール方法を身につけるレジリエンス研修」です。
株式会社PDCAの学校が提供する本研修は、個人や組織の回復力を高めて、健全な働き方を実現することが目的です。具体的には、ネガティブな事象に対する受け止め方や視点を変える方法、自己肯定感を高める方法を学びます。場当たり的なアプローチではなく、原因や傾向などの理論に基づいたストレスとの向き合い方を会得できるのがポイントです。
また、研修では方法理論を学ぶだけでなく、ワークを通じた実践演習も行います。学んだ理論を普段の業務に活かす手法を体験し、一人ひとりが自分に合った方法を習得できます。このようにパーソナライズされたアプローチを通じることで、組織全体のレジリエンスを高められる研修です。
自立型人材に必要な感情のコントロール方法を身に付けるレジリエンス研修
場当たり的アプローチではなく根本からの解決を図ります。ネガティブな事象に対しての受け止め方や、視点変換の方法を学ぶだけでなく、断続的にネガティブに陥らないよう、根本となる自己効力や肯定感を高める方法を学びます。
レジリエンス研修とマインドフルネス研修の違い
レジリエンス研修とマインドフルネス研修は、ともに心の健康と生産性を高める効果がありますが、そこに至るまでのアプローチが異なります。
レジリエンス研修は、困難な状況に対処し、それらから回復する能力を強化します。それに対してマインドフルネス研修は、現在の瞬間に集中し、自己認識を高めることが目標です。
焦点 | レジリエンス研修 | マインドフルネス研修 |
---|---|---|
目的 | 困難な状況から回復し、適応する能力を向上させる。 | 自己認識を高め、現在の瞬間に集中する能力を向上させる。 |
技法 | ストレス管理、問題解決、ポジティブ思考等。 | 呼吸法、瞑想、観察技法等。 |
効果 | ストレス耐性、回復力、柔軟性向上。 | 集中力向上、自己認識、ストレス低減。 |
レジリエンスは、その場で抱えるストレスだけでなく、潜在的なストレスやこの先に起こりうるストレスにも対応できる力です。そのため、とくにストレスがかかりやすい営業職や医療関係者などにはレジリエンス研修がおすすめです。
レジリエンス研修を実施する際のポイント
レジリエンス研修を実施する際のポイントは、次の3つです。
- レジリエンス研修の目標を明確にする
- 社員が内省しやすいカリキュラムにする
- 組織全体でサポートする
それぞれ紹介していきます。
レジリエンス研修の目標を明確にする
レジリエンス研修を実施する際は、まず研修の目標を明確にすることがポイントです。
「離職防止」「仕事のモチベーション向上」など目的の違いによって、同じレジリエンス研修であってもアプローチは異なります。仮に目標が曖昧であると、達成するまでの道のりも曖昧になり、目標に到達するのが難しくなってしまうでしょう。
効果的で軸の通ったカリキュラムを組み立てるためにも、まずは具体的な目標を立てることが大切です。明確な目標が定められていると、参加者側も受講するメリットを理解しやすくなり、参加意欲が向上します。また、研修の効果も測定しやすく、次の研修にむけた改善が容易になります。
研修の目標設定の方法についてより具体的に知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
社員が内省しやすいカリキュラムにする
レジリエンス研修は、社員が内省しやすいカリキュラムにしましょう。
ストレスを受けたとき、人は冷静ではいられずに、偏ったものの見方をしてしまうものです。しかし、偏った思考を脱却して感情をコントロールできなければ、レジリエンスは身につきません。
そこで有効なのが、自分の思考・行動パターンを知ることです。他者の事例に自分を重ね合わせたり、行動を振り返ることで、今の自分がどのくらいのレジリエンスを備えているのか確認できます。ケーススタディや振り返り型のワークなどをカリキュラムに取り入れて、参加者が内省できる機会をつくりましょう。
組織全体でサポートする
レジリエンス研修は、組織全体でサポートすることが重要です。
たとえ一人の社員がレジリエンスを身につけていたとしても、個人の力だけで解消できるストレスには限界があります。一人で抱えきれないほどに強いストレスを受け続けると、レジリエンスを喪失してしまうことも起こりえます。
そのため、個人がレジリエンスを保つためには上司や先輩の継続的なフォローが大切です。研修後も定期的なストレスチェックや面談を通じて、社員の負荷を軽減する工夫を続けましょう。
また、どれほど社員のレジリエンスを高めても、直接の原因が改善されなければストレスは募るばかりです。ストレス解消を個人の裁量に任せるのではなく、社内環境や人間関係を解決する企業努力は怠らないようにしましょう。
レジリエンス研修についてよくある質問
レジリエンス研修についてよくある質問は、以下の3つです。
- レジリエンス研修とは何ですか?
- レジリエンス研修は必要ですか?
- レジリエンス研修はどのような人が受けるといいですか?
それぞれの質問に対する回答を紹介していきます。
- Q. レジリエンス研修とは何ですか?
レジリエンス研修とは、困難、ストレス、挫折などの逆境を乗り越える力を身につける研修です。社員一人ひとりが抱えるストレスを和らげ、離職を防いだり、組織全体の生産性を高めたりする効果があります。
- Q. レジリエンス研修は必要ですか?
「社員のストレスを軽減したい」「モチベーションを向上させたい」と考える企業にとって、レジリエンス研修は必要です。
デジタル技術の発達やコロナ禍等の不測の事態によって、近年のビジネス環境は大きく変化しています。めまぐるしい環境の変化は、ビジネスパーソンにとって大きな負担となっています。ストレスの生じやすい社会環境において、柔軟で精神的にタフな社員を育てたいと考える場合は、レジリエンス研修が効果的です。
- Q. レジリエンス研修はどのような人が受けるといいですか?
すべての人に効果的ですが、とくにストレスのかかりやすい医療、教育、IT・テクノロジー、金融業界で働く方々におすすめです。
研修では、その場で抱えるストレスだけでなく、潜在的なストレスやこの先に起こりうるストレスにも対応できる力が身につきます。そのため、常に多様な要求が生じ、緊張感の高い職場で働く方々が、長く快適に働き続けるためのサポートができます。
レジリエンス研修を実施して社員のストレス耐性を高めよう
社員のストレスを軽減するレジリエンス研修は、環境変化が大きい現代社会において需要が高い研修です。離職率の低下や生産性の向上にも貢献するため、研修を通じて社員のレジリエンスを養いましょう。
レジリエンス研修で成果を得るためには、研修の内容や講師の質が重要です。しかし、数ある研修会社の中から、質の高い研修を選ぶのは難しいでしょう。
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