レジリエンスとは?ビジネスで重要視される理由や鍛え方を解説

ストレスマネジメント研修, メンタルヘルス研修, マインドフルネス研修
近年、ビジネスにおいて重要視される指標の1つが回復力や弾力性を意味するレジリエンスです。
レジリエンスは概念的な用語であるため、正しい意味を確かめたいという方のために、この記事では、企業の存続・発展や人材の採用・教育においては欠かすことのできないレジリエンスについて詳しく解説します。

泉 彰典
この記事の執筆者
泉 彰典 - 人事・総務・マネージャーの課題解決を担っていた経験をいかし活動中

大学法学部を卒業後、製造業の生産管理部門とBtoBの法人営業を経験。その後、フリーランスのライターとして活動している。法人営業では会議や説明会のソリューションを取り扱っており、主に企業の人事・総務・営業のマネージャーから課題をヒアリングし、解決策を提示。その経験を活かし、ライターとしてもHRや営業部の業務改善などの分野で、一部上場企業のオウンドメディアなどで記事を多数執筆中。

ビジネスにおけるレジリエンスの意味とは?

レジリエンスを解説した図

英単語のレジリエンス(resilience)を直訳すると、「回復力・弾力性」といった意味になります。しかし、ビジネスにおけるレジリエンスを理解しようとする場合、直訳の意味だけでは不十分です。

この章では、ビジネスにおけるレジリエンスの意味を個人・組織の2つの面で解説します。

個人の特性におけるレジリエンス

従業員個人の特性に関するレジリエンスがどのようなものかを理解するには、レジリエントな従業員とそうでない従業員とを比較すると明確になります。


レジデントな人レジデントでない人
・状況を多角的に見て柔軟に考えられる
・自分自身の考え方や行動のクセを理解している
・思考、感情、行動をコントロールできる
・楽観的に物事をとらえ、ポジティブに問題を解決する
・同僚やクライアントと信頼関係を築ける
・能力を最大限に発揮する
・硬直的、主観的な考え方に固執しがちである
・自分をあまり理解していない
・自分をコントロールできない
・物事を肯定的に考えられず、すぐに諦めてしまう
・信頼関係を築けない
・能力の発揮の仕方を知らない
表を見て分かるとおり、レジリエンスは、数値化できない指標が多いため測定が困難です。また、個々の項目について従業員の自己評価と周囲からの評価に大きなズレが生じていることもあります。

一般的にレジリエンスは、チーム内でのアンケート調査や性格診断などによって確認します。

組織におけるレジリエンス

レジリエンスは、個人レベルだけではなく企業・チームといった組織単位でも重要視されています。組織におけるレジリエンスは、一言でいえば適応力を指します。

例えば、コロナ禍への対応は企業のレジリエンスを表す典型的な例です。

新型コロナウイルスの蔓延により、従来当たり前におこなわれていた対面での接客やサービス提供などが困難となり、企業は対策に迫られることになりました。

これまで直面したことのない状況に対してレジリエンスの高い企業は、オンライン化・EC販売や飲食のテイクアウト・デリバリー・経費の削減など、柔軟なトラブル対応により困難な局面に適応をしたり損失を最小限に抑えたりすることに成功しています。

ビジネスにおいて、リスクはつきものです。競争の激化などから先の見通しがききにくい現代ビジネスでは、一瞬の判断ミスが企業の損失を脅かすほどの損失につながることがあります。

レジリエンスは、リスクの予測・対処・予防のために欠かせないものと考えられています。


レジリエンスのある人々は、自分のスキルと強みを活用して、問題や課題に対処し、回復することができます。
引用:Verywellmind『What Is Resilience? - Verywell Mind』



レジリエンス向上が必要とされる背景


忙しい職場
個人・組織ともにレジリエンス向上が必要とされているのは、現代の日本の状況が従来と大きく変化したためです。ビジネスシーンについて、特に関連性が深いものを紹介すると、以下の点が挙げられます。

・終身雇用制の崩壊
・成果主義の本格導入
・経済のグローバル化

結果的に、社員は従来以上に成果を求められるようになりました。成果に偏った考え方は従業員にプレッシャー・ストレスを与えることになり、ストレスの付き合い方を誤ることでメンタルに不調をきたす従業員も多く現れるようになりました。

これらの問題に対応できない企業は、貴重な労働力が奪われることになり、結果的に競争力を失います。

したがって、個人レベルでも組織レベルでもレジリエンスの向上が必要とされています。

こちらもチェック!⇒会社のストレス対策は組織で取り組むのが当たり前の時代へ

レジリエンス向上のメリット

レジリエンスの向上は結果的に売上アップやチームビルディングにつながります。この章では、個人と企業・組織とのそれぞれの面からレジリエンス向上のメリットについて解説します。

従業員個人にとってのメリット

従業員個人にとってのメリットは、以下のとおりです。

・ストレスとの付き合い方がうまくなり、メンタル対策につながる
・社内でのコミュニケーションが改善する
・目標達成を実現できる
・意欲的に目標を設定し、モチベーションを高められる

レジリエンスを向上させることにより、従業員は成果とモチベーションの面で相乗効果が生まれます。また、二次的なメリットとしては、前向きに仕事に取り組むことによるスキルの向上も期待できます。

組織にとってのメリット

企業・組織レベルでレジリエンス向上に取り組んだ場合に得られるメリットは、下記のとおりです。

・従業員の定着率が高まる
・トラブルやリスクが発生した際に、臨機応変かつ適切な対処ができる
・企業価値の向上につながる

従業員一人ひとりのレジリエンス向上が働きやすい職場環境を生み、業績や対外的な信頼獲得にも好影響を及ぼします。

社員のレジリエンスを高める3つのトレーニング方法

メンタルヘルス研修を受ける従業員たち
従業員個人のレジリエンスはトレーニングや思考法などにより伸ばすことが可能です。社員一人ひとりのレジリエンスを向上させることは、組織のレジリエンス向上のためにも重要な意味をもちます。

この章では、社員のレジリエンスを高める方法を3点解説します。

ポジティブシンキングを意識する

悲観的な考え方は、レジリエンス向上の大きな障壁になります。逆に、意識的にポジティブシンキングを実践することは、レジリエンス向上につながります。

・仕事の成果や達成度を評価するときに、減点法ではなく加点法で評価をする
・「~すべき」という表現を控え、「~した方がよい」という表現を多用する
・過度な自責思考や他責思考をやめて、バランスの良い責任感をもつように意識する

ポジティブシンキングを強調すると他責思考に陥りがちですが、自分を甘やかし他人を責めることがポジティブであるとは言えません。自責思考も自信喪失や意欲低下につながりかねないため、適度なバランスを意識することがレジリエンス向上につながります。

自己効力感を得る

自己効力感とは、「自分ならできる」と信じられる感情のことを指します。

自己効力感を得るための効果的なトレーニング方法は、成功体験を重ねることです。そのためには、比較的達成しやすい小さな目標を設定するのがポイントです。

小さな課題の達成を繰り返すことにより、大きな目標にチャレンジする際の心理的なハードルが小さくなるのです。

また、達成感を得るための工夫として、定期的に振り返りをする時間を設けることが効果的です。1日に1度、あるいは1週間に1度、できたことを振り返る時間を設けることにより、従業員は自分自身の成長を感じられます。

逆境体験を学ぶ

自分自身や身の回りの人の逆境体験を学ぶことにより、同様の状況に陥った際のシミュレーションができます。

シミュレーションをする場合には、原因・課程・結果を考え、うまく対処するにはどのような方法があるのかを追及します。すぐれた回答が思い浮かばないときには、身近な同僚や上司を思い浮かべて「あの人だったらどのように対処するだろう?」といったことをシミュレーションするのが効果的です。

企業・チームのレジリエンスの高め方

企業・チーム単位でレジリエンス向上に取り組むと、効率よく個人と組織両方のレジリエンスを高められます。この章では、企業・チームで取り組むレジリエンスの高め方を解説します。

社内の風通しをよくする

レジリエンス向上において、活発なコミュニケーションは重要な要素です。コミュニケーションは、ビジネスにおいて最も重要なテーマの1つであるため、活性化の方法やツールが多数あります。

・ビジネスチャットやビデオ会議システムなどのコミュニケーションツールを導入する
・コミュニケーション向上のための外部研修を受講する
・オリエンテーションの実施や社内レイアウトの工夫などコミュニケーションが生まれやすい機会を創出する

社内の風通しをよくすることで、報告や相談をしやすい雰囲気になります。個々の従業員が問題やストレスを抱えたままの状態になりにくくなり、チームとして前向きに問題に取り組む姿勢が生まれます。

研修プラン:30
コミュニケーション研修
コミュニケーション研修

コミュニケーション研修では、チーム内・顧客とのコミュニケーションで起きる問題や解決方法を学ぶ事ができます。


従業員の強みを生かす

従業員一人ひとりの強みを把握して、仕事のなかでうまく生かすことにより、従業員個人のレジリエンスを伸ばすと同時に、組織としてのレジリエンス向上につなげることができます。得意なことに対して、人はモチベーションをもって取り組みやすいためです。

強みを生かすためにはまず従業員の強みを把握しなくてはなりません。

適性検査を用いたり、社員同士で相互評価をおこなったりするなど、従業員一人ひとりが自分自身の強みを理解できるようにしましょう。また、強みを最大限に活用するためには、人事配置や仕事の配分などを流動的に対応できるよう検討するべきです。

外部研修を実施する

レジリエンスを効率的に高めるためには、レジリエンスの向上に関わるメンタルヘルス研修や、ストレスマネジメント研修を受講するのがおすすめです。起こった現象を多角的に捉える考え方を学んだり、心身を健康に保つ方法を身に付けることで、レジリエンスは向上していきます。
メンタルヘルス研修

心の健康に配慮し働きやすい職場環境を作る

泉 彰典
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泉 彰典 - 人事・総務・マネージャーの課題解決を担っていた経験をいかし活動中

大学法学部を卒業後、製造業の生産管理部門とBtoBの法人営業を経験。その後、フリーランスのライターとして活動している。法人営業では会議や説明会のソリューションを取り扱っており、主に企業の人事・総務・営業のマネージャーから課題をヒアリングし、解決策を提示。その経験を活かし、ライターとしてもHRや営業部の業務改善などの分野で、一部上場企業のオウンドメディアなどで記事を多数執筆中。

(作成日:2021年12月13日 更新日:2022年1月17日)

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