オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョンを的確に使い分け営業スキルを高める

コミュニケーション研修, 営業研修, 交渉力研修
営業担当者にとってもっとも大切なスキルのひとつが、顧客の悩みや困りごとを引き出す質問力です。質問力とは、相手に質問を畳みかけることではありません。相手にばかり話させることでもありません。適切なタイミングで効果的な質問を挟み、相手が気持ちよく答えられるようにする力のことです。

質問力を高めるために押さえておきたいのが、オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョンです。この記事ではオープン・クエスチョンを中心に、どのような場面で使うと効果的なのかを解説していきます。

KeySession研修コーディネーター 福多
この記事の監修者
KeySession研修コーディネーター 福多 - 課題から最適な人材育成企業をご紹介します。

アパレル企業で店長職を経験し、人材育成の難しさを痛感する。2016年より人材育成研修/セミナーの集客支援を行う。 2019年からは経営者や人事担当者のお話を伺いながら、講演会の主催や連続講座の主催を行い、心理学、コーチングを学習中。

オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョン


質問には、「オープン・クエスチョン」と「クローズド・クエスチョン」の2種類があります。

オープン・クエスチョンとは、回答範囲に制限を持たせず、自由に回答してもらう質問のことです。一方、クローズド・クエスチョンとは、「はい」または「いいえ」で回答できる質問のことです。

オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョンの的確な使い分けは、営業や接客の場面で役立ちます。営業スキルを高めるべく、この2種類の特徴や具体例、メリットやデメリットを押さえていきましょう。

オープン・クエスチョンとは


オープン・クエスチョンとは、回答者が自由に答えられる質問のことです。例えば、以下のような質問です。

・休日は何をしていますか?
・どんな食べ物が好きですか?
・この映画を見て、どう思いましたか?

オープン・クエスチョンは回答者が自由に答えられるため、回答者の考えや気持ちを引き出すことができるメリットがあります。質問者が想定していなかった回答を得られることもあり、多くの情報を引き出し、相手の思考や感情を深掘りすることができます。

一方で、回答者の心理的負担が大きいというデメリットがあります。「はい・いいえ」で答えられるクローズド・クエスチョンと異なり、回答者が自分の意見を頭の中でまとめなければならないからです。相手が疲れてしまうのです。

また、信頼関係が充分に築けていないうちにオープン・クエスチョンを連続すると、回答者は「どうしてこんな個人的なことを、この人に話さなければならないのだろう」というストレスや不安を感じてしまうことがあります。

オープン・クエスチョンが有効になるのは、回答者との信頼関係が構築できている場合です。その場合でも、オープン・クエスチョンばかりを連発するのではなく、クローズド・クエスチョンを基本にしながら会話を進め、ここぞという場面で使うのが効果的です。

クローズド・クエスチョンとは


クローズド・クエスチョンとは、回答者が「はい」または「いいえ」で答えられる質問のことです。また、質問者が用意した選択肢から選んで答えてもらうタイプの質問も、クローズド・クエスチョンに含まれます。例えば、以下のような質問です。

・この本はお読みになりましたか?
・午前と午後のどちらがよろしいですか?
・この製品のなかで、どれに興味をお持ちになりますか?

クローズド・クエスチョンのメリットは、オープン・クエスチョンよりも回答者の負担が少なく、答えやすいことです。「はい・いいえ」または選択肢のなかから選ぶだけなので、回答者はあまり頭を悩ませずに答えることができます。そのため、素早く回答してもらえるメリットもあります。相手から明確な回答を引き出すときに向いています。

一方のデメリットは、回答者が尋問されているように感じることがある点です。回答者が自由に答えられないため、ストレスを感じてしまうのです。また、クローズド・クエスチョンは回答者の本位ではない方向に回答を誘導することができてしまいます。気を付けてつかわないと誘導尋問になり、回答者の本心でない回答を引き出すことになってしまいます。

クローズド・クエスチョンが有効なのは、相手から明確な回答を引き出したいケースです。「一度、この製品をお試しになりませんか?」「打ち合わせの日時は○日の午前と午後、どちらが良いですか?」のように、うやむやにされたくないときに使うと有効です。

クローズド・クエスチョンとオープン・クエスチョンの使い分け方法


クローズド・クエスチョンとオープン・クエスチョンは一長一短で、片方の質問ばかりを投げかけていると、会話が単調な印象を相手に与えます。相手がストレスを感じ、会話に集中しにくくなるので、クローズド・クエスチョンとオープン・クエスチョンの両方を織り交ぜ、緩急のついた会話をしましょう。

使い分け方としては、クローズド・クエスチョンは相手に求める返答が明確な場合に、オープン・クエスチョンは相手から幅広く意見をヒアリングしたいときに活用します。

例えば、商談や打ち合わせのスケジュール調整には、クローズド・クエスチョンを使います。「何日何時にしますか?」と相手に任せるのは、一見丁寧に感じられるかもしれませんが、日程調整の負担を押し付けているため、相手の負担になります。それよりは、「○月○日の○時はいかがですか?」と聞いたほうが、相手は回答しやすいです。「OKです」または「その日時は都合が悪いので、△月△日△時はいかがですか?」のように、スムーズにやり取りできます。

相手のニーズや意見を引き出したいときには、オープン・クエスチョンを使います。「何かお困りごとはないですか?」「この製品を使ってみて、どう感じましたか?」といった質問で、相手の考えを引き出しましょう。

このように、質問者が会話をコントロールしたいときはクローズド・クエスチョンを、質問者の想定からはみ出す回答を引き出したいときはオープン・クエスチョンを使うと効果的です。

とはいえ、「クローズド・クエスチョンとオープン・クエスチョンを使い分けなければ」と意識するあまり、会話がぎこちなくなって相手に不信感を与えては意味がありません。難しく考えず、流れに身を任せることを意識しながら、使い分けていきましょう。

営業でオープン・クエスチョンを使う時の注意点


オープン・クエスチョンを使うときに注意したいのは、以下の2点です。

・回答者の負担が大きい
・質問者が会話をコントロールできなくなる

まず、オープン・クエスチョンは回答者の負担が大きい質問方法です。オープン・クエスチョンばかりを連続して投げかけると、相手が疲れてしまうので、ここぞという場面で使うようにしましょう。

特に、「弊社の製品で改善してほしいことはありますか?」といったネガティブな回答を引き出すオープン・クエスチョンは、相手に気を遣わせてしまいます。回答者は「改善してほしいことはあるけれど、相手を傷つけないように言葉を選ばなければ…」と頭を使うからです。相手に気を遣わせてしまうことを念頭に、ネガティブな答えを引き出すオープン・クエスチョンは、ある程度の信頼関係を築けてから使うのが良いです。

また、オープン・クエスチョンは回答者が主導権を握るので、質問者が会話の流れをコントロールできなくなる、という注意点もあります。「この製品を使ってみてどう思いますか?」といったオープン・クエスチョンを投げかけたら、相手が「この製品も良いんだけど、他社にも似た製品があってね」「そういえば、その営業マンがおもしろくて~」などと、話が脱線してしまった経験がある方は多いでしょう。

オープン・クエスチョンには、相手に自由に話してもらえるメリットがある反面、質問者が会話の流れをコントロールできないデメリットがあります。時間の余裕がないときは使わないなど、セルフコントロールが大切です。

営業におけるオープン・クエスチョンの効果的な使い方


どのようにオープン・クエスチョンを使うと良いのか、営業のシーンを例に解説していきます。

アイスブレイク


商談を始める前に、お互いに打ち解けるアイスブレイクの時間が必要です。ここでは、ビジネスとは直接関係ない相手のプライベートに、簡単に話を振ってみます。

・最近、調子はいかがですか?
・週末は何をされていましたか?

こうしたオープン・クエスチョンを活用し、お互いの緊張をほぐしましょう。

ヒアリング


商談では、まず相手の悩みやニーズを知ることが大切です。以下のオープン・クエスチョンを活用し、ヒアリングを行いましょう。

・現在の事業には、どんな目標や目的がありますか?
・現在利用している商品やサービスについて、困りごとや悩みはありませんか?
・(相手のニーズを深掘りするために)もう少し詳しく教えていただけますか?

このようなオープン・クエスチョンを使い、相手のニーズを拾っていきます。

プレゼン・提案


ニーズを拾えたら、自社の製品やサービスで相手のどのような悩みを解決できるのかを提案します。このパートでは、製品やサービスを使うメリットをアピールするのが主なので、質問はあまり多くないかもしれません。しかし、淡々としゃべり続けるだけでは相手が飽きてしまうので、以下のようなオープン・クエスチョンを活用しながら、メリハリの利いた商談を進めましょう。

・御社の○○という業務にこの製品が役立つと思うのですが、いかがでしょうか?
・この製品に追加したい機能はありますか?

ただし、「脱線しやすい」というオープン・クエスチョンのデメリットには注意が必要です。プレゼンや提案の段階では質問者側が会話をリードしたいところですが、オープン・クエスチョンによって話が広がりすぎ、プレゼンや提案とは関係ない会話に発展してしまうリスクがあります。提案の段階では、以下のようなクローズド・クエスチョンのほうが使いやすい場合があります。

・弊社の製品を使ってみたいと思いますか?
・製品AとBでは、どちらのほうが魅力的だと感じますか?

このようなクローズド・クエスチョンも活用し、会話の主導権を持って提案していきましょう。

クロージング


商談の終了時には、将来につながるニーズを引き出します。商談自体は終了しているので、相手の緊張もやわらぎ、リラックスした状態で本音を聞き出せるチャンスです。例えば、以下のようなオープン・クエスチョンを活用しましょう。

・今後の進め方について、ご不明点はありますか?
・ほかに何か、お役に立てそうなことはありますか?

また、「このあとのご予定は?」と聞き、相手の予定がなければ食事に誘うなど、さらなる交流を深めるテクニックも使えます。

>>>営業におけるクロージングの方法や具体的なトーク例はこちらから<<<


フォローアップ


製品やサービスを使ってもらったら、感想を聞いて今後につなげていきます。フォローアップの段階では、以下のようなオープン・クエスチョンを活用しましょう。

・製品を使ってみて、ご不明点はありますか?
・使いにくい部分はありませんか?
・改善や追加してほしい機能はありますか?

こうしたオープン・クエスチョンを活用し、製品やサービスをより良いものにして、顧客の満足度を高めていきましょう。
KeySession研修コーディネーター 福多
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(作成日:2022年7月5日 更新日:2022年7月22日)

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