毎年多くの社員を採用している企業で
- 求めている人材と応募者にギャップを感じる
- 必要な職種や役職の担い手が見つからない
などの悩みを抱える担当者は多いです。
そのような中で注目を浴びているのがリファラル採用です。
この記事は、どのような採用スタイルなのか、メリットは?導入成功のポイントは?など、リファラル採用についての知識を深めていただける内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
リファラル採用とは
リファラル採用とは、社員に紹介してもらう採用システムです。
キャリア採用では転職サイトを抑えて半数近くが紹介での入社になっています。
また、新卒の採用にリファラル採用をおこなっている企業は37%と増加傾向にあり、採用の定番化が進んでいます。
参考サイト:人事ポータルサイト【HRpro】HR総研「キャリア採用に関する調査」結果報告
参考サイト:MyRefer『イマドキの若者は 先輩・知⼈の声で就職先を決めたい』
縁故採用との違い
リファラル採用と似たような意味合いで使われるのが縁故採用ですが、両者には大きな違いがあります。
縁故採用は採用することが前提となっており、入社試験がなかったり、あっても形式的なものであることが多いです。しかし、リファラル採用では一般採用と同じように試験や面接を受けます。
ですから必ずしも採用になるとは限らず、面接を受けたけれど不採用だったという結果もあり得るのです。
また、縁故採用は血縁者が多いのに対し、リファラル採用は友人や知人といった血縁以外が多いという違いもあります。
人気の背景
以前からあった採用方法ですが近年注目を浴びるようになったのは、以下のような理由があります。
・少子化により労働人口の減少があり、人材が集まらない
・欲しい人材と応募者とのギャップを避けたい
・長期的な労働者を求めている
・若年層の離職率の高さ
どの業界も人材不足となっており社員は喉から手が出るほど欲しい、でも誰でも良いわけではないという思いが強くなり、広く募集をする採用方法ではなく、ピンポイトでの採用にシフトチェンジしている企業が増えています。
リファラル採用導入の強み
参考:Refcome公式サイト『導入事例』より
リファラル採用には以下の3つのメリットがあります。他の採用方法にはない利点です。
離職率の低下
実際に働いている社員からの紹介のため、社内の雰囲気、人間関係、仕事内容、福利厚生などの情報が具体的にわかるのは大きなポイントです。
入社してから仕事や雰囲気がイメージと違った、自分には合わないと思ったなどの理由で離職してしまう人が多いので、入る前から生の声が聞けるのは応募者にとって安心感につながります。
採用コスト低減
転職サイトや求人誌での募集はコストがかかります。コストに見合った応募が来る保証はなく、場合によっては赤字になる可能性もあります。
それに対してリファラル採用の場合は、自社の社員がリクルーターを担ってくれますので、低コストで募集活動をすることができます。
効率良く人材発掘ができる
チャンスがあったら転職をしたい、自分のスキルや特性を生かせる会社があれば転職したいなど、潜在的な転職希望者へのアプローチが可能になります。
会社が求めている人材のことを理解している社員だからこそ、「この人が入社してくれたら」「この人なら合うはず」と的確な人材の掘り起こしが期待できます。
リファラル採用を成功させるポイント
社員に「人を紹介してください」と言うだけでリファラル採用が成立するわけではありません。良い人材を募るには事前の準備と体制作りが必要です。
リファラル採用の必要性を周知する
最初は「通常の仕事だけでも大変なのに、なぜ社員の採用にも関わらなければならないのか?」と疑問に思う社員がいて当然です。
求人サイトや求人誌からの募集ではなく、リファラル採用のメリットや必要性を十分に理解してもらうために、説明会や勉強会などを開催しながら周知させることが必要です。
募集情報の共有
職種、人数、スキル、経験など、募集している人材の情報を社員全員で共有する必要があります。
せっかく声をかけたのにすでに募集中止になっていたとなると、社員にも応募してくれた人にも失礼になってしまいます。
最新の情報を誰でも確認できることが必要です。
紹介社員への報酬制度
紹介してくれた人が採用になった場合、紹介者にインセンティブ支払うような制度があると、紹介してみようかなという意識になりやすくなります。
ただし、高すぎる金額の場合は違法になる可能性がありますので、適正な範囲でなければなりません。
報酬額の規定はリファラル採用の条件等と一緒に就業規則に明記するとトラブル防止になります。
紹介しやすい体制作り
紹介から採用面接までの流れをわかりやすく体系化することで、紹介する側もされる側も安心できます。
最初は各部署数人の社員を選抜して、リファラル採用の試用期間を設けます。その後少しずつ他の社員にも広げ、最終的には全社員が関われるような体制を作ると良いでしょう。
また、採用試験を受ける前に社内の見学会や行事への参加などをおこない、仕事や雰囲気を実際に体験してもらうような制度もお勧めです。
不採用時のフォロー
紹介してもらったからといって、必ず採用になるとは限りません。不採用になった時に紹介してくれた社員と応募者に対してのフォロー体制を整える必要があります。
紹介してくれた社員への感謝を伝えるのはもちろんですが、不採用になった理由を可能な限り伝えるようにします。
社員と応募者との関係性、社員と会社の信頼関係を壊さないためにも、明確な採用基準を作ることも大切です。
【私が燃えていること】一つ目はリファラル採用。新卒採用のみならず、いかにして優秀な人材を中途採用するかが重要
二つ目は自社プロダクトのマーケティングで圧倒的な数のリードを獲得すること。CMや広告、イベント出展などあらゆる手段でプロダクトの認知度拡大を目指す
— 吉岡諒😘ウィルゲート/え⁉️2ヶ月で【SEO】3位✌️ (@seoamigo) November 21, 2020
リファラル採用の注意点
信頼できる社員からの紹介採用ですが、注意しなければならないこともあります。
同じタイプの人材が増える可能性がある
社員は自分の友人や身近な人を紹介するケースが多いため、同じようなタイプが集まってしまうことが考えられます。
特定の社員の紹介者を多く採用すると、派閥ができたり、変な仲間意識が生まれるなど、組織としてのバランスを崩す可能性があります。
そのため、紹介できる人数をあらかじめ決めるなど、偏りがないようにすることが大切です。
リファラル採用の定着は時間がかかると覚悟する
新しい制度を定着させようとすると時間がかかるもので、リファラル採用も同様に時間がかかります。
社員も「この人を紹介しても本当に良いだろうか」「転職の手伝いをするようで荷が重い」と負担に思うことも考えられます。
最初から上手くいかなくて当たり前ですので、長期戦で体制作りを整える覚悟が必要です。
欲しい人材はピンポイントで採用する
少子高齢化が進み、必要な人材の確保が難しくなっている今、これまでとは違うアプローチで人を探さなければなりません。
リファラル採用は会社を理解している社員の紹介ですので、信頼度も高く、良い人材に出会える可能性が高くなります。
欲しい人材を効率良く見つけ採用できるように、信頼できる社員の力を借りていきましょう。