会議やプレゼンなど人前で話す時、
緊張して思ったことの半分も話せなかった
練習したのにいざ人前に出たら上手く伝えられなかった
という経験はありませんか?
仕事はもちろん、日々の中で人前で話すことは意外と多く、そのたびにドキドキしていてはストレスが溜まる一方ですよね。
実は誰でもほんの少し意識を変えるだけで、人前でも堂々と話ができるようになります。
どのような意識を持つことで改善できるのか?5つのポイントをお伝えいたします。
目次
人前であがるメカニズム
まずは“あがる”という現象についての知識を深めていきましょう。
どうしてあがるのか、心身にどのような変化が起こるのか、そしてあがる人に見られる共通の特徴を整理していきます。
あがるってどういうこと?
何らかの刺激があった時、脳内ではアドレナリンが分泌されます。
アドレナリンが分泌されると交感神経が刺激され、様々な症状が出現します。これは誰にでも起こる正常な現象なのですが、あがる人は強めに症状が出ます。
アドレナリンは楽しい時やうれしい時にも分泌されますが、恐怖や緊張、不安などのネガティブな刺激に対しての反応を強く感じるようになっているのです。
あがるというのは、恐怖などから自分を守るための現象であり、人間が持っている防衛本能と言えます。
あがっている時の現象
アドレナリンが分泌されると、次のような症状として現れます。
- 心臓がバクバクする
- 汗が出る
- 声が震える
- 手や足、体が震える
- 顔が赤くなる
- 呼吸が早くなる
これらの症状がさらに強くなると、めまいや吐き気、息苦しさなどを引き起こします。
あがる人・あがらない人の違い
あがる人は基本的にまじめです。自分の責任を果たそうとする気持ちが強く、失敗するとみんなに迷惑がかかると考え、失敗を引きずってしまいます。
自分に自信がない人もあがってしまう傾向にあります。会場にいる人の視線がすべて自分に注がれていると思うだけで、緊張は最高潮に達します。
また、自分を良く見せようとする傾向もあります。実力以上のことを自分に求め自分にプレッシャーを与えているのです。
これに対してあがらない人は、今ある実力を最大限に発揮することに集中しています。不安がよぎった時には理由を分析し改善に努めます。
もし思ったような結果にならなかったとしても、次に生かすことを考え、気持ちを切り替えることができます。
あがっている時の心理状態
緊張が高まっている時、心の中にたくさんの感情がありますが、それらを集約するとほぼ2つの思いに行き当たります。
失敗したら見捨てられるのではないか
失敗したら先輩や同僚に認めてもらえない、何を言われるかわからない、ダメ人間だとレッテルを貼られるのではないかと、極端に失敗を恐れる気持ちが湧いてきます。
完璧じゃないとダメだという意識が強く、自分はもっとできるはずという思いも持っています。
上手くできるわけがない
あがる人は、成功体験が少ないか、失敗体験のほうが強烈に記憶に残っている可能性があります。
そのため、「どうせ自分なんか・・・」と日ごろから思っている傾向があり、あがっている時はこの気持ちが大きくなります。
ですが、上記で挙げたように失敗を恐れる気持ちも人一倍強く持っていますので、気持ちが混乱し、漠然とした不安や緊張が湧き上がってきます。
あがってしまう時に意識すること
あがらず話をするために意識することは5つです。準備段階から終了後まで3段階にわけて解説します。
準備段階
人を巻き込んで練習をする
プレゼンなど事前に練習する時間がある時は、ひとりでせずに必ず誰かに見てもらいましょう。質疑応答の対応も他の人を巻き込んで考えます。
必ず誰かがいることで、チームでやっている意識が強くなり、結果を自分ひとりの責任と思わなくなります。
そして何度も繰り返し練習をします。あがる人は不安を感じやすいですので、とにかく練習を怠らないことが大切です。
成功のイメージトレーニング
あがりやすい人は成功のイメージを持てていません。
過去の失敗にばかり意識がいってしまうため、自分が上手くできるわけがない、また失敗して恥をかくことになると思いがちです。
一流のアスリートもイメージトレーニングをして、良いイメージをインプットしています。ビジネスマンでもイメージトレーニングを取り入れている人は多く、とても有効な方法です。
目を閉じて「人前で話をし終わってホッとしている自分」を想像します。
当日のシュミレーションをするのではなく、終わってホッとしている姿とホッとした気持ちを十分に味わいます。
当日まで何度も何度も繰り返しイメージしましょう。
当日
話す前にリラックス
アドレナリンが過度に分泌されることであがりますので、リラックスすることを意識します。
話す前に好きな音楽を聴く、好きな香りを嗅ぐなども良いですが、深呼吸と体を動かすのも効果的です。
深呼吸は、目を閉じて口から吐いて、鼻から吸います。これをゆっくりと何度か繰り返していると気持ちが落ち着いてきます。
また、体を動かすことで筋肉が緩み、心もリラックスしていきます。廊下を歩く、その場で足踏みをする、伸びをするなどの簡単な動きで十分です。
不安を我慢しない
不安や緊張を感じた時、感情を抑え込もうとすると焦りが出て不安が大きくなりますので、要注意です。
「不安になってきた」「緊張してきた!」と、言葉に出すことで気持ちが楽になります。
慣れない場や苦手なことをする時、不安になるのは当然です。不安になることや緊張することが悪いのではなく、その感情に支配され冷静さを失うことが問題であると意識しましょう。
終了後
自分を褒める
あがる人は終わったと後に自分へのダメ出しをしがちです。
これでは自分で自分を委縮させてしまい、また次も緊張してしまいます。反省は必要ですがダメ出しは必要ありません。
必ずできている部分がありますので、そこを見つけてとにかく褒めましょう。もしできている部分が見つけられなかったら「緊張したけど逃げずに話せた」と褒めてください。
あがる人は他人からの言葉で自分を満たそうとしますが、自分で自分を褒めることができたら、人の目が気にならなくなります。
落ち着きを取り戻し良いパフォーマンスを
人前で話をする時あがってしまうのは、比較的若い年代に多いと言われています。経験を積むことで対処法を学んだり、自分なりの成功する法則を見つけることができるため、過度な緊張をしなくなります。
今回ご紹介した5つの意識は、誰にでもできることです。特別な道具も必要ありませんし、どこでもできます。
どのような時でも落ち着き、実力を発揮できるように意識改革をしていきましょう。