みなさんもセミナーや研修を受けたことはありますよね?
フリーランスや会社員はもちろん、会社の役員であっても、どの役職の方でも、その立場の方に向けたセミナーや研修があります。
ビジネス界での初心者の立場でも、経営者としての立場でも各々の経験にあった学習があります。
「昨日はセミナーがあってさ〜」と友人に話す機会もあると思いますが、あなたは「セミナー」と「研修」の違いをご存知ですか?
本記事では今さら聞けないセミナーと研修の違いについて解説していきます。
実は意味が違う2つの言葉。正しく使えるといいですよね。
目次
セミナーと研修をそれぞれ解説
セミナーとは
セミナーを開催する側でテーマを設定して、そのテーマについて学びたい方を集めて実施するものです。
ゼミナールとは、大学の「ゼミ」と同じことで、目的を持った受講者が集まり、自ら研究し、発表・討論を行う受講者が主体的な形式です。
それぞれの題材に準じて興味を引くテーマを設定し、各企業や個人に参加を募集します。
職務上の業務命令ではないので、各個人の自由意志で受講することが多いです。
もっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。セミナーに参加する時間を、より価値あるものにしてくれますよ。
研修とは
研修とは、仕事の一環として参加”させられる”ものです。
つまり、企業が社員に対して行う社内研修を示します。
スタディ(study)やリサーチ(research)と訳されますので、勉強することや調べ物をすることの言う意味になります。
社内の人事や育成担当が講師を務め、より実務に沿った商品サービス知識の向上や技術向上の研修を行う場合と、外部講師を招いて業務とは直接には関係のないスキルアップ研修を行う場合があります。
新入社員研修はもちろん、中堅〜管理者クラスでも、職務上 必要とされる知識や能力を補うために行う勉強や実習の事を示します。
同じ意味でも使わることもある
どちらも同じような意味で使われてしまうこともあります。
セミナーの参加者の方が、自分が課題と感じていることを解決するために自分から参加を決めているので、学ぶことに対して興味を持って参加しています。そのため熱心に受講し理解しようという姿勢が多いです。
逆に研修参加者は、仕事の一環で実施されるとの意識がありますので、どちらかと言うと強制的な部分があります。
ただし、職務に必要なスキルであると考えることで学習意欲が高まることもあります。
講習会という言葉はセミナーと同様の意味で使われます。
興味のある分野の講師の元に受講生が集まり、その分野の知識を集めたり仕事とは他の分野についても学ぶ機会になります。
間違われる言葉とは
講演会という言葉もあります。
セミナーと同じ意味で使われることも多いですが、講演会はセミナーよりも専門的な要素が少ないイメージです。
セミナーのように特定のテーマに沿ってスキルアップを目指すスタイルではなく、講師の人生や成し遂げてきたことを参考にすることで参加者自身の自己実現をサポートするようなイベントです。
講演会は知名度の高い講演者や話術が得意な方が一方的に話します。
基本的にはその方に興味のある方が参加されます。
みなさんもご存知のとおり、キングコングの西野さんや、堀江貴文さんはものすごい人気がありますね。
あなたがどんなテーマに興味があり、学習する必要があるかを自分自身で考えて、参加すると良いでしょう。
学び方のスタイルの違い
セミナーと研修では、学び方のスタイルも違います。
- セミナー ⇒ 大学の教授と学生の関係
- 研修 ⇒ 学校の教師と生徒の関係
セミナーは大学の教授と学生の関係
セミナーの学ぶスタイルは大学の教授と学生の関係に近いです。
大学だと、興味を持ってくれる学生を入学させるために教授や事務局が力を合わせています。
この大学はこんなことをしている、教授がこんな研究をしている、コネがある、卒業生の就職先のリストなどで入学してくる学生にこの大学で学ぶイメージを持ってもらいます。
学生に自ら選んで勉強してもらいます。
それが大学のゼミになります。
受講したい学生がテーマを設定して研究・発表を行います。
研修は学校の教師と生徒の関係
研修の学びスタイルは、学校の教師と生徒の関係に近いです。
義務教育において強制的に履修科目がほぼ全て決まっているため、教師の話を聞かなければなりません。
私立の学校は選ぶことができますが、公立の学校は学区ごとに決まっているため、興味があるなしには関係なくそこで勉強せざるをえません。
自ら学ぶのか勉強させるのか
このように、セミナーは学びたいことや講師を自ら選び、自ら学んでくることです。
受け身ではなく、興味のあることに積極的に学習します。
研修では、決められた講師の方に学ぶように指定された受け身になります。
決められた方だからと言って積極的に学ぶ姿勢は求められます。自らの興味のあることについてスキルアップするというよりは、業務のための学習を行って業務効率をあげるイメージになります。
業務上の能力アップとはいえ、個人としても得られることはあるはずですので無駄な時間を過ごすことなく、学習することが必要です。
それぞれの活用方法
どのようにあなた自身の能力アップや気づきを得るためにセミナーや研修を使うのかを考えていきましょう。
セミナーや研修に参加しても自らの勉強として使えなかったら参加した時間が無駄になってしまいますよね。
セミナーの学びを深める活用方法
セミナーは、大学のゼミのような雰囲気で自ら学んで討論などを行いながら学ぶものです。
積極的に情報を得るために参加しているので、講師の方や一緒に参加されている方々との関係性により希望する情報や知識を得ることができます。
参加されている方々との情報交換でさらにより良い知識を得られる場になります。ワークやシェア時間は積極的に参加しましょう。参加者から講師への質疑応答の場でも、不明な点やアドバイスが欲しい事を積極的に聞いてみましょう。
他の参加者からの質問に対する講師の回答や応対から、とても重要な学びを得ることありますので、聞き逃さないように集中しましょう。
また、講師も人間ですから参加者の傾聴姿勢が積極的であればあるほど、たくさん有益な情報を教えてくれるものです。ぜひ受講する傾聴姿勢にも気をつけてみてください。
研修の学びを深める活用方法
研修では、講師の方の知識や情報を吸収する場です。
講師が作られた教材や資料を基に授業が進みますが、質疑応答などで講師の方の知識を得ることができます。
参加者が他にもいるのであれば、質疑応答の際にあなたが思いつかなかった質疑も出るかもしれません。
他者の考えることを聞くことでも知識が増えるので歓迎すべきことです。
セミナーや研修の今昔
セミナーや研修は長年行われています。
これまでのセミナーや研修とこれからのセミナーや研修ではどのように違うのでしょうか。
今までのセミナー
ダイレクトメールやインターネット、チラシ、メールなどによって情報を発信されていました。
情報を発信する方法も情報を受け取る受講者もセミナーの開催情報を得ることが難しかったです。
仕事での研修であれば、会社からの指示によるものですので情報を自ら取得することはありません。企業間のBtoBとしても、研修の情報収集は決まった会社や組織への依頼によって行われていました。毎回決めれた研修が行われることでルーティン化してしまい、形式的な研修になることがあります。
これからのセミナー
より個人としてセミナーに積極的に参加してくるでしょう。
多様性が多くの人に関心を集めていることや社会のシステム自体が変わってきています。
それを肌で感じてきている若い世代による危機意識や無意識化での感情によって多くのセミナーが行われるでしょう。
研修としても多様性があります。
各社のウェブサイトや検索情報サイトなどもあり、研修を選択する幅が増えています。
情報発信が簡単になっていますので今まで通りの研修だけを選択することもなくなります。
情報発信をしているウェブサイトもあり、選択の幅が広がっています。
インターネットやSNS
インターネットやSNSが普及し尽くしている現状では、セミナーの募集や参加の情報を集めることも以前に比べると簡単になりました。
告知だけにとどまらず、テレビ会議ツールなどに招待してウェブ上でセミナーやコンサル、セッションなどを行えるようになりました。
それによって、自らも講師となり有益な情報を発信していくことも可能になりました。より多くの方が講師となり、受講者となれる環境が整ったのです。
インターネットやSNSによって情報が氾濫している現状では、自らが情報を見極めて参加を決めることが重要になります。
セミナーと研修の違いのまとめ
セミナーと研修の違いをまとめると、セミナーは、講師や参加者がともに積極的に学んでいく場です。
セミナーという言葉の通り、受身だけではなく積極的に学んでいきます。ひとつのテーマについて修得したり、習熟させることを目指します。
研修は、基本的に受講者の対象はビジネスマンが多く、希望して参加するというよりは、業務の一環として強制的に参加するというニュアンスが強いです。
インターネットやSNSが一般的になり、開催情報を得ることは簡単になっています。
開催情報についても特徴を確認しながら募集を見る必要があります。
あなたにとって必要なセミナーをご自身で見極める必要があります。
必要なことや興味があることを意識しないで参加しても、あなたにとって何も得ることがない1日になる恐れがあるからです。
お金や時間を無駄にすることだけは避けたいですよね。
ぜひご自身が興味があるセミナーを選んで、素敵な1日にしてくださいね。