皆さんはひと月にどのくらいの本を読んでいますか?
毎日必ず本を読んでいる人もいれば、まったく読まないという人もいると思います。
ビジネスパーソンの多くは読書をする習慣をつけたいと思っています。にもかかわらず、実際は読書をしていない(したいと思っていてもできない)人が多いのです。
なぜ本を読みたいと思っているのか、なぜ本を読む習慣がつけられないのでしょうか。
この記事では、ビジネスパーソンが読書をするメリット、読書習慣を身につけるポイントについて解説しています。
目次
ビジネスパーソンの読書への意識
文化庁がおこなっている『国語に関する世論調査』によると、16歳以上で1ヶ月にまったく本を読まない割合は47.3%と一番多くなっています。次いで1冊読む人が37.6%となっています。
調査対象に学生も含まれているため、働いている人では結果が違うのではないかを思われるかもしれませんが、働いている人で月に読書量が1冊未満は全体の約60%となっており、社会人になってから本を読まなくなるという傾向にあると言えます。
読書をしたいと思っているビジネスパーソンも多くいますが、1日の読書時間は15分未満で、入浴後から寝るまでの間や通勤時間などの隙間時間で読んでいる人が多いのです。
本を読みたい、でも読む時間がないというのが忙しいビジネスパーソンの現実がわかります。
参考サイト:文化庁『国語に関する世論調査』
参考サイト:PR TIMES ”楽天ブックス「上司と部下の読書事情に関する調査」を発表”
読書を習慣化するメリット
忙しい中でも読書するメリットはいくつもあります。習慣化することでこのメリットがさらに良いものになり、仕事に役立ちます。
文章力が高くなる
仕事でのメール、プレゼン資料、お礼状を書く時に通り一遍等の言葉ではなく、心を惹きつける文章が書けるようになります。
活字しかない本でも、読んでいるうちに情景が思い浮かぶことがあると思います。人の想像力を掻き立てる表現が使われているからです。
何気なく読んでいるつもりでも、印象に残る文章が必ずあり、それが無意識に語彙力として身についていることが多いです。
知識が増える
専門書や仕事に関する本からは新しい情報を手に入れることができます。
知らないことを知ることは刺激になり、仕事に対する意欲も湧いてきます。本から得たことを仕事にどう生かそうかと考えるようにもなり、知識がどんどん増えていきます。
コミュニケーションに役立つ
小説やノンフィクションの本では、行間の意味を考えながら読むことが必要になります。このことがリアルなコミュニケーションの中でも役立ちます。
相手の言葉の奥にある意味を汲み取れるようになったり、会話の間を大切にできるようになります。
また、言葉や表現力を覚えることもできますので、相手やその場にあった言葉選びも上手になり、印象がアップにもつながります。
気分転換になる
仕事をしているからといって、ビジネス書ばかりを読まなければならないということはありません。実際にビジネスパーソンが読んでいるジャンルは小説も多いのです。
仕事から離れてフィクションの世界に浸ることで、良い気分転換になります。
読書ができない理由
読書が良いものだとも知っている、読書するようにしたい、でもできないと悩んでいる人の多くは次のような理由が考えられます。
何を読んでよいかわからない
子供の頃や学生時代から本を読む習慣がなかった、マンガしか読んでこなかったという人は、社会人になって何を読んで良いのかわからないと悩んでしまう人も多いですね。
どれを読もうか選ぶだけでも疲れ果てて、読む気がなくなるというパターンです。
時間がない
朝早くから仕事に行き、帰りは終電近くだったり、仕事以外にも家事や子育て、介護などやらなければいけないことがあり、自分の時間が取りにくいと読書どころではないですよね。
また、まとまった時間を作らないと読めないと思い込んでいる場合も、時間がないと感じてしまいます。
本が役に立つと思えない
ワークスタイルの違いにより、文章を読んで理解できる人もいれば、文書を読んでもなかなか理解できない人もいます。
後者の場合は、本を読んでも実務に生かすことが難しく、本を読んでも役に立つ実感が持てないことが多いのです。
何を読んだら良いかわからない方は、本を勧めてくれるサイトを覗いてみるのもおすすめです。
⇒ ダ・ヴィンチニュース 読みたい本がここにある
読書を習慣にするためのポイント
読書を習慣にするにはコツがあります。すべてをおこなう必要はありませんので、これならできそうというのを1つか2つ試してみてください。
読む目的を明確にする
まずは目的がなければ行動に移せません。なぜ読書を習慣にしたいのかを考えてみましょう。
- 仕事の知識を増やす
- 読むことに慣れる
- 国語力をアップさせる
- 気分転換
- 現実逃避の手段
など、目的はなんでも良いのです。読書のきっかけとなる何かがあれば良いのです。
興味のある分野から始める
まずは興味のある分野から始めるのもおすすめです。
歴史に興味があれば歴史に関する本を読むのも良いですし、釣りに興味があれば釣りの本でもOKです。
仕事に関係する本でなければいけないという決まりはありませんので、楽しいと思えるものから読んでいくと、読むこと自体に慣れて本に対する苦手意識がなくなります。
読書のハードルを上げない
最初は文字が大きくページ数の少ないものから読むと良いでしょう。
1回で内容を理解しようとしなくても良いですし、同じ本を何度も読み返しても良いのです。
読書の習慣がない人が1冊読み終えることだけでも相当なものです。読めたという成功体験をするためにも、最初のハードルは低くするのがポイントです。
読書しやすい環境を見つける
人によって読書しやすい環境は様々です。
音楽がかかっている場所、音がないところ、屋外、室内、ひとり、周りに人がいる、電車の中など、自分が落ち着けて集中しやすい場所を見つけて、そこで読書をするようにします。
環境が良いと短時間でも読書をしたという満足感も生まれます。
最後まで読めなくてもOKとする
この本を読みたいと思って買っても、内容がちょっと違うと感じることはあるものです。
読むと決めたから、せっかく買ったからという理由で気乗りしない本を最後まで読むのはあまり意味があるとは言えません。
読みたくなかったら途中でやめても良いと思うことで、気持ちが楽になり読書を楽しめるようになります。
マンガも良しとする
読書をする目的が、仕事に役立てることだとしたら、活字だらけの本を読まなければならないということはありません。
同じような内容でも、専門用語がたくさんある本もあれば、小説風に書かれているもの、マンガで解説されているものなど、数多くの種類があります。
実際に、ベストセラーのビジネス書は、そのほとんどが漫画化されています。
マンガで達成できる目的であれば、マンガを読むのも良いですね。
電子書籍を活用する
ビジネスパーソンの読書時間が15分未満、通勤時間を活用しているという現実を考えると、本を持ち歩くよりも電子書籍で読書をするのが良い場合があります。
スマホさえあればちょっとした隙間時間で読めますので、時間と場所を気にせずに読書できます。
本を持ち歩くのが良いのか、電子書籍が良いのか、自分にあった方法で読書を楽しみましょう。
毎日の積み重ねで習慣化へ
読書をするということに高い壁を感じていしまう人もいるかもしれませんが、実はそうでもありません。
本からは多くの知識が得られますし、気分転換にもなります。
習慣化することでひとりで勉強ができるのですから、しない選択肢はもったいないですよね。
習慣化するポイントはとても単純で簡単です。できることから取り入れてぜひ読書習慣を身につけましょう。
ひとりではなかなかできそうにない…という方は読書会にでかけるのもおすすめです。朝活や夜活、勉強会などで読書をしているコミュニティもあるので、ぜひ探してみて下さいね。