「研修報告書の書き方は?」「研修報告書を作成する目的は?」このようにお悩みの方も多いのではないでしょうか。
研修報告書は、研修の効果や評価を把握するために重要な報告書です。
この記事では研修報告書とは何かや提出してもらう目的、例文などを解説します。研修報告書をどのように作成するか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 研修報告書を提出してもらう目的
- 研修報告書を作る際のポイント
- 研修報告書の例文・テンプレート
結論からお伝えすると、研修報告書の作成は、研修の効果把握や研修内容の改善のためです。研修のPDCAサイクルを効率よく回したいのであれば、外部の研修会社に依頼してしまうのも一つの手です。
キーセッションなら豊富なノウハウをもつ提携研修会社から、貴社にぴったりなプランをご提案可能です。相談は無料なので、お気軽にお問い合わせください。
目次
研修報告書とは
研修報告書とは、研修を終えてから研修担当者や上司に提出する報告書のことです。
研修を受けて身についた知識やスキル、学んだ内容や感想を記入し、研修担当者や上司に提出します。そのため、研修受講者の理解度が把握できるよう、研修報告書にはさまざまな項目の設定が必要です。
研修を担当した講師や、アドバイザーが提出するケースもあります。しかし、基本的には研修受講者が提出を求められるものです。研修報告書と聞いた場合、研修受講者が提出しなければいけないと認識しておきましょう。
研修報告書を提出してもらう目的
研修受講者に、研修報告書を提出してもらう目的は以下の4点です。
- 研修の評価の把握
- 研修の効果の把握
- 研修内容の改善
- 研修内容の共有
作成者が目的を意識することで、充実した研修報告書になったり業務につなげられたりします。研修受講者に、研修報告書を提出する目的を伝えるのも大切です。
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
研修の評価の把握
1つ目の目的は、研修の評価を把握するためです。
実施した研修に対し、受講者はどんな評価をしているのか把握します。研修実施者だけでは、客観的な評価がわかりません。そのため、研修受講者に直接評価を聞いて、客観的に研修の良し悪しを把握します。
研修報告書では、よかった部分や悪かった部分だけでなく、よくわからなかった部分まで記入してもらいます。研修全体の評価が大切で、満足しているのか不満なのかの把握も必要です。
研修に対する評価の把握は大切な要素のため、しっかり意識して研修報告書を作成しましょう。
研修の効果の把握
研修の実施によって、研修受講者にどんな効果があったかの把握も目的です。
研修担当者が効果を感じる場合でも、実際は研修受講者が効果を感じていないケースがあります。研修担当者と研修受講者のズレを解消するためにも、研修報告書を提出してもらいましょう。
研修によって、どんな学びがあったかや、受講前とどんな違いが生まれたかなども問うといいです。実際に研修受講者本人から効果や学びを聞くことで、研修担当者が気づかなかった効果の発見にもつながります。
研修内容の改善
研修内容のうち、改善できるポイントや反省点を探すのも目的です。
研修担当者目線のみですべての改善点を把握できるとは限りません。受講者の意見も踏まえた改善点を把握することは、次回の研修カリキュラム作成につながります。
具体的には、研修内容で求める効果があったかどうか、どうすれば改善できるかの把握が必要です。そのため、実際に改善点を問う設問を記載する方法がおすすめです。
研修内容の改善サイクルを素早く回したいなら、外部の研修会社に依頼する手もあります。研修を専門に運営している企業は過去に複数の実績があるため、改善サイクルのスピードも早いです。
キーセッションでは、予算や希望内容を伺えれば、貴社にぴったりの研修内容を提案できます。相談は無料なので、ぜひ気軽に問い合わせてください。
研修内容の共有
研修内容の共有も、研修報告書を提出してもらう目的です。
研修で受けた内容は、研修受講者だけでなく受講していない人にも共有できるようにしましょう。
研修内容の共有により、研修受講者だけでなく社内全体のレベルアップにつながります。研修受講者にも、他人が読んでわかりやすい文章や内容で記入するよう伝えましょう。
研修報告書を作る際のポイント
研修報告書を作る際のポイントは、以下の5点です。
- 研修の目的・目標を意識する
- 具体的に記入してもらう
- 事実を記入してもらう
- メモをとってもらう
- 読みやすい文章で記入してもらう
ポイントの意識によって、研修担当者だけでなく受講者にとっても、メリットがある研修報告書に仕上がります。
研修の目的・目標を意識する
研修報告書を作成する際、研修中の目的・目標意識が大切です。
研修受講者には、目的や目標を意識しながら研修を受けてもらいましょう。しっかり意識して研修を受けることで、学んでいる内容にどんな意味があるのかがわかります。
逆に、漠然と研修を受けると記入する内容が浅くなり、研修報告書の効果が期待できません。目的や目標まで意識することで、研修にどんな効果があるのか、今後にどう活かせるのかまで記入できます。
研修受講者には、あらかじめ目的・目標をしっかり意識した状態で研修を受けるよう伝えましょう。
具体的に記入してもらう
研修で学んだ内容は、できるだけ具体的に記入してもらいましょう。
たとえば、研修の内容を箇条書きでまとめるだけでなく、それぞれどんなことをしたか具体的に文章で記入してもらいます。具体的に記入することで、研修を受けていない人が読んでも理解できます。
逆に、アバウトな記入だと、読み手がどんなことをしたかが理解できません。読み手が理解できないと、社内で共有できず全体のレベルアップが難しいです。
また、あらためて研修受講者自身が研修内容を整理するという意味でも、具体的に記入させましょう。
事実を記入してもらう
研修で学んだ内容を、事実のまま記入してもらうのも大切です。
事実を記入することによって、研修を受けていない人に共有する際でも事実を伝えられます。逆に事実かどうか曖昧な内容では、共有しても社内のレベルアップにはつながりません。
また、事実を記入するには、集中して研修を受ける必要があります。研修担当者は、研修受講者が最後まで集中して受けられるよう、あらかじめ伝えておきましょう。
メモをとってもらう
研修中はただ単に聞いているだけではなく、こまめにメモを取ってもらいましょう。メモによって、研修報告書作成の際に内容の振り返りが可能です。
また、メモを取ることで、研修が終わってから何度でも内容を見返せます。再度内容の見返しによって、学んだ知識やスキルの定着につながります。研修中にメモを取らないと、内容や学んだ知識、スキルを忘れてしまい研修を実施した意味がありません。
研修報告書や研修自体をよりよいものにするため、研修受講者にはあらかじめメモを用意してもらいましょう。
読みやすい文章で記入してもらう
研修報告書は、研修を受講していない社内の人が見ても、読みやすい文章での記入が大切です。文章が読みやすいと、見直した際に再度理解できたり、読み手に内容がちゃんと伝わったりします。
たとえば、結論から先に記入することにより、一目で学んだ知識や身につけたスキル、内容がわかります。結論が途中に入ると、1番重要な部分がわかりません。
また、文章を記入する際は一文一義を意識しましょう。一文一義とは、1つの文章で1つの意味や情報しか入れないという意味です。1つの文章に、複数の情報を入れないようにしましょう。
さらに、文章はできるだけ簡潔に記入します。無駄な文章が多いと、大切なポイントがわかりにくいだけでなく、読むのすらも大変です。
研修報告書では、できるだけ読みやすい文章で記入してもらいましょう。
研修報告書の例文・テンプレート
研修報告書の例文・テンプレートを、以下の7項目に分けて紹介します。
- 研修名
- 研修日時
- 研修内容
- 研修の目的
- 研修の効果
- 今後の行動
- 研修の感想
テンプレートを参考に、実施する研修内容に応じて、項目を追加しましょう。
研修名
まず、研修名を正確に記入してもらいます。研修名を記入していないと、どの研修に対する報告書かわかりません。研修名はなくテーマが用意されている場合は、テーマを記入しましょう。
たとえば、新人研修であれば「テーマ・新入社員向けビジネスマナー研修」のようなイメージです。
研修日時
次に、研修を受けた日時を正確に記入してもらいます。同じテーマの研修でも、日時によって講師や内容が異なる場合もあるため、正確な記入が必要です。
たとえば、「日時・5月5日午後の部」と記入します。
また、研修担当者が受講者に渡した研修報告書のテンプレートに、あらかじめ記入しておくのもよいです。研修担当者が記入しておく場合、一目でわかる位置に記入しましょう。
研修内容
研修報告書には、研修で学んだ内容も記入させましょう。研修内容を記入される際、文章で書くよりも以下のように箇条書きも入れたほうがわかりやすいです。
- 挨拶の仕方
- 電話や対人マナー
- 名刺の渡し方
- 報告・連絡・相談について
「挨拶の仕方では、腰の角度が45度程度で3秒間と学びました。電話を受けた際、名前と部署名も必ず伝えます。名刺の渡し方では、相手よりも低い目線で、下から渡すと学びました」というイメージです。
研修担当者は、研修報告書にあらかじめ箇条書きの欄と文章の欄を入れておくのもおすすめします。テーマが難しい場合、上記のような例文も用意しておきましょう。
研修の目的
研修受講者には、研修の目的や目標も記入してもらいます。目的や目標の記入によって、受講者がどんな意識で研修に取り組んでいたかわかるからです。また、なぜ研修が必要だったかを再認識できます。
目的や目標は、できるだけ具体的に記入してもらいます。大雑把な目標・目的では、受講者の意識がしっかり把握できません。研修前に、あらかじめ研修受講者へ目的や目標を伝えるのもよいです。
テーマが難しい場合、「研修を通じて、社外の人に会っても失礼のないようなビジネスマナーを身につける」のような例文も記入しておきましょう。
研修の効果
研修によって、どんな効果があったかやどんなスキルが身についたかも記入してもらいます。受講者にとってどんな効果があったかは、研修において大切な要素です。
研修での効果は、できるだけ具体的に記入してもらいましょう。「挨拶の際、お辞儀の角度まで気を使っていなかったが、新たな知識が身についた」のように、例文を入れるとわかりやすいです。
今後の行動
身についたスキルや知識を業務でどう活用するか、今後どのような行動をするかを記入してもらいます。研修は受講して終わりではないため、今後の行動は大切な項目です。
どのスキルをどんな場面で活かすか、具体的に記入してもらいましょう。たとえば、「1週間後、取引先に挨拶をしにいくため、お辞儀の角度や言葉遣いなど対人マナーを活かしたい」というイメージです。
研修の感想
研修において、素直な感想を記入してもらいます。研修の評価や反省点など、どんなことでもよいので記入してもらいましょう。
受講者の素直な感想によって、研修のよかった部分や改善点がわかります。細かいことや少しだけでもよいので、記入させましょう。
研修報告書まとめ
研修報告書は、研修で身についたスキルや学んだこと、評価や感想を把握するために必要です。
受講者には、目的や目標・研修の効果・今後の行動・感想など記入してもらいましょう。項目ごとの例文を参考に、研修報告書の用紙を作成し研修受講者に配るのもおすすめです。
研修の効果測定や改善の実施が難しいと感じるなら、外部の研修会社に依頼してしまうのも一つの手です。
キーセッションでは提携研修会社から、ご希望に沿ったプランをご提案できます。研修報告書がうまく活用できない、どのように書いてもらえばよいか迷っている方はぜひお問い合わせください。