研修のやり方とは?効果的な研修方法や進め方のコツを具体的に解説

「社内研修のやり方がわからない」「効果的な研修の進め方は?」

このような悩みを抱えている人事担当者もいるのではないでしょうか。

当記事では、社内研修のやり方について説明していきます。効果的な社内研修の進め方や効果を高める方法について紹介するので、研修のやり方に困っている方はぜひご一読ください。

この記事でわかること

  • 研修のやり方
  • 研修の進め方
  • 研修の効果を高める方法

研修のやり方は、その目的に応じてさまざまです。効果の高い研修をするには、知識と経験が必要となるため、外部の研修を利用するのもおすすめです。

キーセッションは複数の研修会社の中から、貴社のご要望に応じて最適な研修をご案内いたします。ご相談は無料なので、興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

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社内研修とは?

社内研修とは、外部の講師に依頼するのではなく、自社の社員が講師となって行われる研修です。自社ですべて行うため、組織のニーズや企業の文化に合わせたプログラムで実施しやすいのが特徴です。

社内研修は、主に以下の内容を目的に行われます。

  • 業務上のスキルや専門知識の習得
  • リーダーシップの強化
  • コミュニケーション能力の向上

社員は、社内研修で新たなスキルや知識を身につけることにより、業務を効率的に遂行できるようになります。また、社内研修は組織の方針やビジョンを共有する場でもあるため、社員同士の協力や連帯感を高める重要な手段にもなるのです。

研修とは何かは、こちらの記事で詳しく解説しています。

社内研修のやり方は?手法例を紹介

社内研修のやり方は、大きく分けると以下5つの方法があります。

  • OJTによる研修
  • Off-JTによる研修
  • eラーニング
  • グループディスカッション
  • ロールプレイ

それぞれ詳しく説明していきます。

OJTによる研修

OJT(On-the-Job Training)は、実際の業務を通じて実践的なスキルや知識を身につける研修方法です。新入社員や新任社員が対象となり、上司や先輩社員が直接指導するのが一般的です。指導しながら少しずつ仕事を引き継ぎ、できる仕事の範囲を広げていきます。

OJTのメリットは、研修後スムーズに業務を開始できる点です。上司や先輩がすぐにフィードバックをくれる環境であり、実践的な経験を積めることが要因です。一方で、指導する側のリソースがかかる点や、指導者のレベルによって成長の速度が異なる点がネックとなります。

OJT研修については、以下のページで詳しく紹介しています。

OJT研修

KeySessionでは貴社のOJT研修導入をお手伝いをいたします。

Off-JTによる研修

Off-JT(Off-the-Job Training)とは、実際の業務から離れた環境で行われる研修です。Off-JTには、会社全体で行われる研修や社外でのセミナーなどが含まれます。

Off-JTのメリットは、受講者全員が同じ内容を学ぶため、研修の効果にバラつきが出にくいことです。また、外部講師に依頼すれば、専門性の高い内容が学べます。これにより、新たな視点やアイデアを得られるでしょう。

ただし、Off-JTにはデメリットもあります。研修の費用がかかる点や、OJTと比べて現場で直接使えるスキルを学ぶことが難しい点です。

eラーニング

eラーニングは、インターネットを利用した学習方法です。パソコンもしくはスマートフォンとインターネット環境さえあれば受講でき、利便性が高いのが特徴です。動画やクイズ形式、ライブ配信などさまざまな形式の教材が用意されています。

eラーニングのメリットは、コンテンツを迅速に更新でき、最新の情報を学ばせられる点や、個々の社員の学習ニーズに合わせた教材を提供できる点です。一方で、自己学習として使用する場合、学習の量や成果が個人の自主性に委ねられるため、社員によって成果の差が生じやすいというデメリットがあります。

グループディスカッション

グループディスカッションは、参加者が積極的に意見を共有し、議論する形式です。グループディスカッションのメリットは、参加者同士の議論により新しい視点やアイデアが得やすい点です。特に実際の業務に関する議論であれば、業務に対する理解や知見を深められます。

デメリットは、参加者の積極性が不足していると、十分な議論ができない点です。

ロールプレイ

ロールプレイは、参加者が特定の役割を演じ、その状況でどのように行動するかを実演する研修方法です。営業研修や接遇研修などでよく用いられます。

ロールプレイでさまざまなシチュエーションを想定しておくことで、実際の業務に活かせるスキルを身につけられます。ただし、研修担当者が適切な状況設定をしないと、研修の効果が発揮されない点には注意が必要です。

効果的な研修の進め方を8STEPで解説

研修の効果的な進め方は、以下の8STEPです。

  1. 課題を洗い出す
  2. 研修の目的を設定する
  3. 研修の計画を立てる
  4. 講師を選定する
  5. 研修の準備をする
  6. 研修後の振り返り方法を決定する
  7. 研修の実施
  8. 受講者へのフィードバック

それぞれ詳しく説明していきます。

1.課題を洗い出す

研修の対象となる従業員のニーズや課題を明確にし、研修の目的を明確化します。

どんな組織であっても何らかの課題があります。課題の洗い出しには、MECE(漏れなくダブりなく)のフレームワークにあてはめて行いましょう。

代表的なフレームワークに「SWOT分析」があります。これは企業の内部環境と外部環境を強みと弱みのどちらの側面からも見ていくので、漏れのない分析が可能です。内部環境のプラスは強み(Strength)・マイナスは弱み(Weakness)、外部環境のプラスは機会(Opportunity)・マイナスは脅威(Threat)にわけて整理します。

環境 プラス要因 マイナス要因
内部環境 Strength(強み)
自社の強みや得意なことなど
Weakness(弱み)
自社の弱みや苦手なことなど
外部環境 Opportunity(機会)
市場の変化などでプラスに影響すること
Threat(脅威)
市場の変化などでマイナスに影響すること

これらの領域を全て分析して洗い出します。そして、強みをさらに活かすために足りないものはないか、弱みを補うために必要なものはなにかなど、まずは課題を洗い出しましょう。最後に優先順位をつけて、順位の高いものから取り組みます。このようにして、自社のどのような組織課題を解決したいのかを具体的に考えることが重要です。

参考:マンガでわかる「SWOT分析」経済産業省中小企業庁

他にも、課題解決でよく使われるフレームワークには、クロスSWOT分析やロジックツリー、PEST分析などがあります。

2.研修の目的を設定する

課題を踏まえて、研修の目的を設定します。

目的を設定する際には、課題をどのレベルまで解決したいか検討しましょう。その上で、具体的にどのようなスキルを得て、どのような状態になっていてほしいかという目標も設定します。

新入社員研修であれば、「3か月後までに提案資料を作成でき、お客様に提案できる状態になる」などです。達成度合いを数値化して具体的にイメージできる目標を設定します。

研修の目標と目的との違いについては、以下のページで紹介しています。

3.研修の計画を立てる

参加者のスケジュールやカリキュラムの計画を立てます。計画立案の際には、研修の目的を達成するためにどのような研修の種類やプログラムが効果的であるか検討します。

その際、人事や講師側などの教える側が中心となって考えてしまったり、自分自身が経験してきた研修体験のみを参考にしたりすることには注意が必要です。目的からそれた研修となってしまっては、思った効果が得られません。効果的な研修にするためにも、目的に沿ったカリキュラム計画を作成してください。

4.講師を選定する

研修に適した講師やトレーナーを選定します。

内定者研修や新入社員研修では、人事担当者が講師をすることがあります。専門性が高い内容であれば経験豊富なベテラン社員や部門長が講師を担当するのがいいでしょう。

このように社内研修では、自社の社員が講師を担当することが多いです。ただし、社内の社員を講師として選ぶ場合は、講師としての能力や教育の経験を考慮する必要があります。もし、社内に適した人材がいない場合は、外部講師に依頼するのがおすすめです。

5.研修の準備をする

参加者への情報提供や教材の準備、会場や設備の手配などの準備を行います。

社内研修の準備は、研修の質に大きな影響を与えます。研修を円滑に行うためには、事前の準備をしっかり進めましょう。

とくに社内研修の場合、講師の社員が登壇に慣れていないこともあります。そのため、研修のゴールや伝えたい内容などをしっかりとすり合わせることが重要です。また、受講者の上長などに対して目標を共有したり、必要に応じて研修のタイムテーブルの作成やリハーサルなども行ったりしましょう。

6.研修後の振り返り方法を決定する

研修の振り返り方法を実施前に決めておきます。研修の目的は、学んだことを実務にしっかりと活かすことであり、そのためにはアフターフォローが欠かせないからです。

振り返りの代表的な方法は、アンケートを取ることです。アンケートは、手軽に回答できるため受講者への負担が少なく、研修で得たことは何かを簡潔に把握できます。他にも振り返りシートの記入やスライドを用いた発表会などもよく使われます。

また、研修の成果が想定どおりにいかなかった場合に備えて、次善の策を検討しておくことも重要です。

研修後のアンケートの作り方や必要な項目は、こちらの記事でご紹介しています。

7. 研修を実施する

研修の計画に沿って実際の研修を実施します。

研修の最初には、受講者に対して研修の目的を明確に伝えることが大切です。目的をしっかり理解した上で研修を受講すると、研修の意義をより理解したうえで取り組めるからです。これにより、受講者の集中力やモチベーションを高められます。

8. 受講者に対するフォローをおこなう

研修後は受講者へのフォローアップを実施し、研修の効果を高めます。研修を実施したからといって、すぐに成果に繋がることはありません。定期的に振り返ることで効果を高められるのです。

たとえば、研修後は受講者にアンケートを実施し、理解度を確認するのがおすすめです。もし理解できない内容があった場合は、追加で研修を実施したり、上司がフォローするなどの対策をとりましょう。

これらのステップを意識しながら、研修の計画・実施・フォローをすることで、効果的な社内研修プログラムが構築できます。ただし、研修は実施までに多くの工程を要します。これらの準備を自社で進めるとなると、大きなリソースを割かなければなりません。そこで、研修は外部の企業に委託するのがおすすめです。

外部研修は、研修の実施だけでなく、研修の計画やアフターフォローまで代行してくれます。キーセッションでは、豊富なノウハウを持った提携研修会社から、貴社のご要望に応じて最適な研修をご案内いたします。ご相談は無料なので、興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

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研修を効果的に実施するポイント

研修を効果的に実施するポイントは、以下の3点です。

  • 研修内容を職場で活かせるようにする
  • 継続的にサポートする
  • 外部の専門家に依頼する

研修内容を職場で活かせるようにする

研修で学んだスキルや知識を実際の業務で活かせるようにすることが重要です。そのためには、組織全体でサポート体制を整える必要があります。

他にも、ケーススタディやロールプレイなどを研修に組み込むことで、参加者がスキルや知識を習得しやすくなります。また、ロールプレイは、具体的な業務課題や問題点などをテーマにすることで、実務との関連性を高められ効果的です。

継続的にサポートする

継続的なサポートにより研修の効果を最大限まで高め、社員のさらなる成長を促せます。たとえば、研修後に行うアンケートや、フォローアップ研修などの方法があります。これらを用いて、研修で得た知識やスキルが実際の業務にどのように活かされているかをモニタリングすることが大切です。

外部の専門家に依頼する

企業内に専門的な知識を持った社員がいない場合は、外部講師に依頼することも効果的です。外部講師は独自の専門知識と経験を持ち、最新の情報やトレンドを提供してくれます。外部講師や組織に依頼する研修を「外部研修」といいます。

外部研修を活用することで、新たな視点や知識を組織に取り入れることが可能です。ただし、数多くの外部講師がいるため、その中から自社に合った一人を選ぶのはとても大変です。

キーセッションでは、豊富なノウハウを持った提携研修会社から、貴社のご要望に応じて最適な外部研修をご案内いたします。ご相談は無料なので、興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

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研修のやり方についてよくある質問

研修のやり方についてよくある質問は、以下の3つです。

  • 研修ってどんなことするの?
  • 集合研修のやり方は?
  • 社内研修の講師はどのような社員に依頼するのがいい?

それぞれの質問に回答していきます。

研修ではどんなことをする?

研修では、OJT(On-the-Job Training)やOff-JT(Off-the-Job Training)などを通じて、現在および将来の業務に必要な知識やスキルを習得します。

具体的な内容は研修のテーマや目的によって異なりますが、グループディスカッションやロールプレイ、ケーススタディ、講義などの形式を組み合わせることが一般的です。

集合研修のやり方は?

集合研修では、複数人の受講者を集め、講義形式での学習やグループを作成してのディスカッションなどを行います。一般的な集合研修のやり方は、以下のような流れです。

  1. 研修プログラムの計画
  2. 受講者の決定と準備
  3. 研修の実施
  4. 評価とフィードバック
  5. アフターフォロー

社内研修の講師はどのような社員に依頼するのがいい?

社内研修の講師には、実施したい研修のテーマに精通した人を選ぶことが重要です。特定の部門や職種に関する研修であれば、その分野での経験や専門知識をもつ社員が適任です。

社内のリソースを最大限に活用するために、社員のスキルや能力を正しく把握し、適切な講師を選出しましょう。

社内研修のやり方・進め方を知って効果の高い研修を実施しよう!

社内研修は、効果の高い研修を実施することが大切です。目的に応じた研修手法を選んだ上で、以下の8つのSTEPを用いて効果的に実施しましょう。

  1. 課題を洗い出す
  2. 研修の目的を設定する
  3. 研修の計画を立てる
  4. 講師を選定する
  5. 研修の準備をする
  6. 研修後の振り返り方法を決定する
  7. 研修の実施
  8. 受講者へのフィードバック

とはいえ、リソース不足や講師の適任がいないなどの問題により社内の研修の実施が難しい場合は、外部研修を専門で行う会社に依頼するのも選択肢の一つです。

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