効果的な研修方法とは?研修方法別に見るメリット・デメリット

研修方法にはそれぞれメリットとデメリットがあり、向いている業種、向いていない業種があります。

  • 集合研修にするのか、eラーニングで個人で学んでもらうのか
  • 実践で覚えてもらうのか、社外の研修機会を設けるのか

本記事では、社員研修で良く使われるOJTとOff-JTのメリットとデメリット、効果の高い研修にするポイントをご紹介しています。

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企業が抱える社員研修の悩み


人事担当者にとって研修は外せない仕事のひとつで、悩みも尽きません。さまざまな悩みの中でも特に多いのは次の4つです。

従来の教育が通用しない

新入社員研修で同じような内容をおこなっても、年々効果が薄いと感じている担当者が増えています。

これは新入社員を取り巻く教育環境や社会の流れが理由で、従来の考え方が通用しないことを証明してしています。

職業、働き方、生き方が多様化し、それを容認する教育をされてきたため、個性を大事にする人が増えてきました。

これまでとは違う切り口で研修をおこなわなければ、若い社員には響かなくなっているのです。

研修をしても変化が見られない

せっかく研修をおこなったのに、受講者の意識も組織の雰囲気も変わっていないことがあります。

経営者が期待した成果が得られないと、研修をおこなっていること自体に疑問を感じてしまうこととなります。

また、受講者からも研修内容をどう仕事に反映させて良いかわからない、という感想も聞かれます。

研修テーマが決められない

社員研修をひと言でいっても、数多くのテーマがあり、どれを誰に受けてもらったら良いのか絞り切れないという悩みもあります。

習得して欲しいスキルや技術はあるけれど、どれから手を付けて良いかわからないという場合もあります。

コストがかかる

コストの問題は避けては通れないものです。

社員数が多ければ多いほど当然コストはかかりますし、講師を自社で賄うのか外部委託するのかでも料金は違います。

企業の規模により差はありますが、年間研修費総予算は約700万円~約10,000万円というデータもあります。

なるべくコストをかけずに効果の高い研修をしたい、というのが企業の本音です。(参考:株式会社 産労総合研究所 「2019年度 教育研修費用の実態調査」)

研修方式によるメリット・デメリット


社員研修の方式は主にOJTとoff-JTの2つです。

それぞれのメリットとデメリットを理解して取り入れるのが良いでしょう。

OJT

社内で実務を通しておこなわれる研修で、先輩社員や上司が指導役となります。多くの企業で取り入れている研修方法です。

メリット

先輩の経験から教えてもらえることも多く、不安や疑問があればその場で聞いて解決できることがメリットです。

行動を共にしているため距離も縮まりやすく、仕事はもちろん仕事以外の相談もしやすくなります。

個別の指導で、課題が明確になり指導がしやすい、状況に合わせた教育が可能というのも良さです。

デメリット

目の前にある業務を教えるのには向いていますが、体系的な教育には向いていません。機会がなければ経験できないこともあります。

さらに、教育担当の先輩社員や上司の能力と経験に指導内容が左右されるため、指導にバラつきが出ます。

off-JT

社外でおこなわれる集合研修で、自社講師の場合もありますが、多くが外部講師による研修です。

メリット

受講者全員で同じ内容を共有できるのが最大の特徴です。仕事で必要な基本的なマナーや知識を習得できます。
テーマごとに専門性の高い講師から指導を受けられますので、知識の向上やスキルアップにも最適です。

デメリット

多くの社員が参加する研修の場合は、業務を止める必要があります。

レベルに合わせた個別指導がしにくいため、研修の理解度に差が出てしまうことが考えられます。

また社内研修に比べて費用と時間もかかるのも課題です。

効果を上げるための研修ポイント


効果が高い研修にするには、研修方法の選択だけではなく、内容や進め方にもポイントがあります。

研修テーマは現場の声を擦り合わせる

研修テーマは慎重に決める必要があります。ここが間違ってしまうとどんなに素晴らし講師に来てもらっても、どんなに綿密な計画を立てても効果は期待できません。

経営者の意向を優先して研修を組んでしまわないようにしてください。

受講するのは現場の社員ですので、現場で必要と感じている目的とギャップがあると参加者のモチベーションも上がりません。

そのため、事前に現場社員とコミュニケーションを取りながら、現状に合ったテーマの研修を提供するようにします。参加者が必要性を感じられると学習意欲が湧き、課題解決しやすくなります。

自社に合った方法でおこなう

業種により効果の上がる研修内容や形態が違います。

技術職なのにビジネスマナーをeラーニングで研修をしても効果は薄いですし、事務職なのにコミュニケーションスキルばかりの内容では実用的ではありません。

どのような課題があり、どの部分の能力強化をしたいのか、業界で求められているスキルは何かを精査して研修を企画します。

楽しみながら学べる工夫

講義だけの研修は学んだ内容の定着率は高くありません。実践しやすい内容、実務に近い内容、仕事に応用していることがイメージしやすい内容になるような工夫が必要です。

眉間にシワを寄せながら学ぶよりも、ゲーム感覚だったり、笑いがある、実践的であるほうが楽しくインプットされていきます。具体的な事例検討などのグループワークも、すぐに活用できるため良いでしょう。

アフターフォロー

研修を受けることが目標ではなく、研修によって人材が育ち、職場が活性化され、業績に良い影響がでなければ研修の意味がなくなります。

研修で学習したことを業務に反映できるように、研修後にアンケートを取る、実践の有無を確認するなど、研修の効果測定をするようにしてください。

研修の結果を評価し把握することで、新しい課題が見え次の研修のテーマとなります。今後継続的な研修をおこなうためにも、アフターフォローは不可欠です。

研修の準備は手間がかかりますが、研修企画会社に依頼すると適切なアドバイスと研修プログラムを提案してくれますので安心です。

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