歴史エンターテインメント作家・講演家として活動されている 瀧津孝さんにインタビュー!

企業研修の総合メディアのキーセッションでは、講演会で講師として活躍する方の魅力をお伝えすべく取材を行っています。

今回は、歴史エンターテインメント作家として活動する瀧津孝さんにお話を伺いました。

講演を行っている専門分野を教えてください。

私は日本史を題材として、時代考証に重きを置いたファンタジー小説や、SFコミックの原作、娯楽性の高い歴史読本などをメインに執筆している作家です。日本史の中でも得意分野とするのは、とりわけ個性的で魅力にあふれる人物が湧き出て、〝小説よりも奇なり〟な物語がいくつも繰り広げられる戦国、幕末、第二次世界大戦といった激動期で、講演では歴史の面白さを広く一般にわかりやすく、楽しく伝えると共に、現代人が歴史から学ぶべき実用的な事柄についてもお伝えしています。
また、私は大学卒業後、読売新聞大阪本社で13年間にわたって記者勤務した経験があるので、日本語リテラシー全般についても指導します。

講演を始めたきっかけや背景を教えてください

私の作家デビュー作「乙女のための名将言行録」(2013年、アスキー・メディアワークス)は、人気戦国武将たちのリアルな人物像を、江戸時代から伝承される逸話を元に紹介する歴史読本でしたが、読んでくれた複数の友人から「エピソードがどれもドラマティックに書かれてて楽しく、話して聞かせる講演にも向いてるように思う」とアドバイスしてくれました。「試しに」と東京都千代田区の文化芸術講師(歴史・民族)に登録し、戦国武将の歴史探訪講座を開催したところ思った以上に好評だったので、その後歴史を題材にした講演にも力を入れるようになりました。

講演を通じて伝えたいメッセージや目標は何ですか?

講演では、聴講する方たちを飽きさせない、退屈させない、眠たくさせないために、興味を引くような、できる限り娯楽性も加味した内容とすることに力点を置いています。
「面白さ」の演出という点では、映画やドラマに登場する歴史上の人物たちの意外な素顔や行動をテンポよく芝居のような形態で話し、さらにその時代背景、描かれていない実際の風俗や史実などを併せて解説することで、教養や知識を得られると同時に、気の張らない居心地感が持てるように心掛けています。

「実用性」という点では、企業経営や組織運営に役立ったり、地域おこしやコンテンツツーリズムのヒントになったりするような歴史上の人物や出来事、古代の兵法書、それらを応用した現代の成功例、失敗例を紹介し、今後の参考にしてもらいます。

講演の内容やテーマを決める際の工程はどのようにしていますか?

それはクライアント様のニーズが最優先です。放映されているNHK大河ドラマで注目を集めている歴史上の人物について話してほしいという依頼があれば、私の著作物の中で取り上げている人物なら、記載内容と、取材はしたものの未収録の関連データを一旦総覧し、講演時間に合わせ取捨選択して一つのコンテンツにまとめあげます。著作物に出てこない場合でも、日本史激動期の中で登場する重要な人物であれば、これまでに多くの資料、史跡を取材してきましたから、それらのデータを元にお話する内容を新たに構成することも可能です。
歴史に関わる講演テーマは常時十数本以上用意していますので、その中からクライアント様が選んでくださるケースが多いですね。

講演を聴いた方との印象深いエピソードを教えてください。

聴講してくださった方のアンケートからは「パワーポイントを読み上げるだけの形式が多い中、レジュメ1枚だけで参加者の想像力を膨らませながらお話くださり、とてもためになる内容でした」「身振り手振りで臨場感あふれるお話がとても楽しい。参加者からは『ここ近年で一番良い講演だった』と言われ、主催者としても大変有り難かった」「武将たちのエピソードが語られる部分は講演というより講談?を聞いてるような感覚でありながら、織り交ぜられる当時の風俗や常識や史実はしっかりと解説され、『へえ〜〜〜』の連続。あっという間に時間が経ってしまいました」といった感想が寄せられています。

これまでの講演活動で達成した成果や成功体験について教えてください

ある自治体から「歴史エンターテインメントを核とした聖地巡礼」という演題で講演依頼があった際、主催者の方からは「地元にいながら地元のことに無知でした。講演を聴いて初めて知ったことが多く、目から鱗が落ちるような思いです。町おこしに対するこれまでの考え方を変えていかなければならないと痛感したし、我々にとって遠い夢物語のように感じていたコンテンツツーリズムが、実現可能なものなのだということを悟り、大いに勇気づけられました」と感謝の言葉を頂戴し、私も有り難い気持ちでいっぱいになったのを思い出します。
「楽しくて、ためになった」という感想がどの講演テーマでも共通して一番多いです。
作家を目指す方たちに向けた講演では「励まされた」「元気が出た」というお声も多く頂戴しています。

講演活動の将来的な展望や目標は何ですか?

コロナ禍では大勢の人が一か所に集まる講演が全て中止され、私も大きな影響を受けましたが、逆に良かったのはオンラインによる講演が増え、特定の限られたキャパシティの会場に来られる方だけでなく、ネットさえ繋がっていれば全国のどこに住んでいる方でも聴講でき、参加者がどれだけ増えても問題なく開催できる環境が整備されてきたことです。
今後SNSを活用した講演活動にはますます注力していきたいですし、まだまだ中高年以上に大きな影響力があるテレビ番組でも地上波、BS、CSを問わずお話できる機会が増えればと思っています。

最後に、講演会に参加しようか迷っている方に、メッセージをお願いします。

「講演」は「講義」ではありません。小難しくて退屈なものというイメージをお持ちの方もおられるでしょうが、私はかつてアマチュア社会人劇団に属し、ラジオキー局のインターネットラジオでレギュラーコーナーを持つなど、人前でお話しするのが元々得意です。
眠気を誘うような内容ではなく、聴いていて明快で楽しく、知識のつく講演を心がけていますので、肩の力を抜いて演芸場の出し物を楽しむような感覚でご参加いただければ幸いです。

瀧津孝さんの基本情報

基本情報 項目
ホームページ https://takitsu-kou.com
SNS X(旧Twitter): @takitsu_kou
住所 〒111-0032 東京都台東区浅草七丁目1-14-402
お問い合わせ メール :info@unsuisha.com

FAX番号:03-5579-8446

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