「1on1ミーティング」は、上司やマネージャーが部下やチームメンバーとマンツーマンで行う会議や対話のことを指します。この記事では1on1ミーティングについて学べるおすすめの書籍を紹介しましす。
目次
1on1ミーティングの目的
1on1ミーティングは、特定の目的を達成するために行われます。1on1ミーティングの主な目的を3点にまとめてみます。
フィードバックの交換
1on1ミーティングは、上司やマネージャーからのフィードバックを直接的に聞く機会としても利用されます。逆に、部下やチームメンバーも自らの意見や感じている課題を直接伝えることができる場となります。これにより、双方の認識のすり合わせや誤解の解消が期待できます。
キャリアのサポートと進行状況の確認
1on1ミーティングでは、部下のキャリアパスや成長に関する話題も取り上げられます。目標設定やキャリアの方向性、学びたいスキルや今後の展望など、将来の計画や希望を共有し、サポートやアドバイスを受ける機会となることが多いです。
関係性の強化
マンツーマンでの対話は、相互の信頼関係や理解を深めるための重要な手段です。1on1ミーティングを定期的に行うことで、部下やチームメンバーとの関係性が強化され、より円滑なコミュニケーションが可能となります。これはチーム全体の生産性やモチベーションの向上にも寄与します。
これらの目的を適切に果たすためには、1on1ミーティングを定期的に実施し、開かれた対話の場を提供することが必要です。
ヤフーの1on1
『ヤフーの1on1』は、ヤフーの取締役・常務執行役員、本間浩輔氏による1on1ミーティングに関する実践的な指南書です。ヤフーは2012年の社長交代時に、組織の活性化のため1on1ミーティングを導入。部下との定期的なコミュニケーションを重視し、部下の才能や情熱を引き出すメソッドを公開しています。
特に注目すべきは、実際のミーティングのやり取りがスクリプト形式で紹介されており、漫画を通じて具体的なコミュニケーションの様子や、上司が陥りやすいコミュニケーションの失敗例も紹介。さらに、1on1ミーティングに関するリアルな疑問や悩みへのアドバイスも豊富で、マネジャーや上司の方はもちろん、1on1を受ける側も学ぶべき内容が詰まっています。
また、複数の専門家との対談を通じて、1on1の深い考察がなされている点も見逃せません。この書籍は、1on1ミーティングを実践的に学びたいすべての人におすすめの一冊と言えます。
1on1マネジメント どこでも通用するマネジャーになるためのピープルマネジメント講座
『1on1マネジメント どこでも通用するマネジャーになるためのピープルマネジメント講座』は、松丘啓司氏によるピープルマネジメントの指南書。
ピープルマネジメントとは、企業内の多様な人材を全体として管理・育成する発想を基軸にした組織運営の考え方。本書は、これからの不確実なビジネス環境(VUCA)において、タレントマネジメントのように一部のハイパフォーマーだけを重視する古典的な方法より、組織全体としての「ピープル」を重視する考え方が求められることを明確に解説している。
特に、1on1ミーティングがピープルマネジメントの実現に欠かせないツールであることを強調。本書を通じて、1on1の基本理念から具体的な実践方法までが体系的に学べる。
著者の松丘啓司氏は、人材開発や組織変革のエキスパートであり、実践的な内容が盛り込まれた書籍として、1on1ミーティングを効果的に活用したいマネジャーや人事担当者にとって、参考になる一冊と言える。
1on1ミーティング
『1on1ミーティング』は、1on1ミーティングの専家であり『ヤフーの1 on 1』の著者、本間浩輔氏と吉澤幸太氏が手掛ける待望の第2弾。
1on1ミーティングとは、上司と部下の間で定期的に実施される対話の時間で、部下の話を真摯に傾聴する「部下のための時間」として位置づけられている。前作『ヤフーの1on1』の成功を受け、本作ではヤフーでの実践経験や他社との交流を通じて得た新たな知見が紹介されている。
特に本書の魅力は、1on1の導入事例としてのパナソニックや日清食品の具体的なエピソード。それに、中村和彦・南山大学教授や松尾睦・北海道大学大学院教授らとの対談を通じて、1on1に対する多角的な視点を得ることができる。
1on1ミーティングを取り入れている企業、導入を考えている企業、そして部下育成を重視するマネジャー向けに書かれた本書は、基礎から実践までのノウハウを網羅しており、『ヤフーの1on1』との併読が推奨されている。
シリコンバレー式 最強の育て方 ― 人材マネジメントの新しい常識 1 on1ミーティング―
『シリコンバレー式 最強の育て方』は、企業向け研修を行う「サーバントコーチ」代表取締役の世古詞一氏による1on1ミーティングに関するガイドブックです。
シリコンバレーの企業、特に業績が伸びているGoogleやヤフーでは、1on1ミーティングが文化として定着しています。これは、上司と部下が週1回、30分から1時間の密な対話の時間を持つことで、部下の状態や考えを理解し、より深い関係を築く手法です。
特にシリコンバレーでは、優秀な人材は企業の価値を大きく左右するため、このコミュニケーションの取り組みは重要です。世古氏はシリコンバレーでの取材を基に、日本企業での1on1ミーティングの導入が必要だと提唱しており、その手法や実践方法を本書で紹介しています。
1on1研修
株式会社ノビテクの「1on1を活用したOJTトレーナー研修」では、 1on1コミュニケーションの意義、進め方を理解し、コミュニケーションの基本である、傾聴・質問・フィードバックのスキルを身につける事ができます。
1on1を活用したOJTトレーナー研修 研修カリキュラム:日数 / 6時間
セッション | 種別 | 内容詳細 |
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1.オリエンテーション | 講義 | ・研修の目的、狙い |
ワーク |
・入社〜現在までのモチベーション曲線作成 ・自身の成長につながった出来事の振り返り |
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2.1on1の全体像 | 講義 |
・1on1の意義 ・1on1のプロセス解説 |
3.傾聴スキル | 講義 |
・傾聴の目的と心構え ・先輩が新入社員へ無意識に与える影響とは ・オンライン環境での注意点 |
ワーク | ・傾聴体感ワーク | |
4.質問スキル | 講義 |
・質問の目的 ・質問の種類と効果 |
ワーク |
・質問トレーニング ・多様な質問の観点を身につけるためのトレーニング |
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5.フィードバックスキル | 講義 |
・フィードバックの目的 ・褒めると叱る ・フィードバックする際の注意点 |
ワーク |
・フィードバックトレーニング ・多様なフィードバックの観点を身につけるためのトレーニング |
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6.ケーススタディ | ワーク | ・よくある新入社員のシチュエーションに対し、どのようなアプローチを取るかを考える |
7.1on1ロールプレイング | ワーク | ・1on1ロールプレイング |
8.まとめ | 講義 |
・1on1を促進するツール紹介 ・日々の観察と声がけのポイント |
ワーク | ・振り返り、今後のアクションプラン策定 |
OJT担当としての不安を解消する1on1を活用したOJTトレーナー研修 (6時間)
1on1を活用したOJTトレーナー研修です。ロールプレイング/ケーススタディなどの実践型トレーニングにより、OJT担当としての不安を解消します。研修は、対面でもオンラインでもどちらも可能です。