【調査レポート】新入社員研修の満足度を調査!約3割が意味がないと感じていると判明

社員研修のポータルサイト・マッチングサイトであるKeySessionを運営する株式会社東邦メディアプランニング(代表取締役:金三貴)は、過去5年間で新入社員研修を受けたことのある正社員300名を対象に、新入社員研修の満足度について調査しました。

<調査背景>
多くの会社で新入社員研修が実施されている一方で、会社ごとに提供している内容や形式は異なります。近年の新入社員はZ世代と呼ばれる新たな世代であり、労働に対する価値観が異なっているため、今後のマネジメントや教育について悩んでいるという意見は少なくありません。

そこで新入社員研修を受講した正社員が、研修をどのように評価しているかや、研修の内容によってその後の勤務意欲がどうなったかを調査することで、Z世代に向けた効果的な新人研修を実施する助けになるのではないかと考えました。

<調査結果サマリー>

  • 研修を「意味があった」と感じた層の62.7%が意欲が向上
  • 一方で、「意味がなかった」と感じた層の6.9%が離職を検討
  • 意味のある研修になるかどうかは実務への接続度で決まる
  • 同期・上司との交流がないと満足度が大きく下がる
  • 意味なし層ほど時代に合ったAI・デジタルスキルコンプラ知識を強く求めている

<調査概要>

  • 調査期間:2025年11月12日
  • 調査手法:インターネット調査
  • 調査地域:全国
  • 事前調査で入社時に新入社員研修を受けたと回答した正社員として勤務する20歳~30歳の男女300名

<調査利用条件>

情報の出典元としてhttps://keysession.jp/のリンクをつけてKeySessionを出典元として記載をお願いいたします。

Web上で使用する場合は、出典元として下記リンクの設置をお願いいたします。
URL:https://keysession.jp/media/newemploeestudy-survey/

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新入社員研修に意味があったと感じているのは約7割

新入社員研修(入社時研修)について、どの程度「意味があった」かという質問に対して、約71%の人が、「意味があった」と回答しています。

KeySessionによる新入社員研修に意味があったと感じている割合の調査

具体的な回答の比率は、以下のとおりです。

  • 非常に意味があった:25%
  • まあまあ意味があった:46%
  • あまり意味がなかった:19.7%
  • 全く意味がなかった:9.3%

7割近くの人が意味があったと回答している一方で、約3割の人が意味がなかったという回答をしています。

以降「非常に意味があった」「まあまあ意味があった」と回答した213人を「意味あり層」、「あまり意味がなかった」、「全く意味がなかった」と回答した87人を「意味なし層」として詳細に分析していきます。

意味があったと感じる理由は「実務に活かせた」が最多

「非常に意味があった」「まあまあ意味があった」と回答した人に理由を尋ねたところ、「実際の業務に活かせた」が最多の43.7%となりました。

KeySessionによる新入社員研修に意味があったと感じた理由の調査

次点で「ワークや発表などアウトプットの時間があった」が34.7%、「学びたい内容が含まれていた」が31.5%です。全体回答の比率は以下となります。

回答項目 割合
実際の業務に活かせた 43.7%
ワークや発表などアウトプットの時間があった 34.7%
学びたい内容が含まれていた 31.5%
会社や事業の理解が深まった 21.1%
講師・トレーナーの説明がわかりやすかった 19.3%
フィードバック・評価をもらえた 13.2%
同期・上司との関係構築につながった 8.9%

上位の回答を踏まえると、実践につながる内容であるかどうかが新入社員研修では重要であることがうかがえます。

アウトプットの時間よりも実務に活かせるかが満足度の鍵

また意味あり層の中でも「非常に意味があった」と回答した層と「まあまあ意味があった」と回答した層の差分についても分析しました。

KeySessionによる新入社員研修に意味があったと感じた理由の非常に層とまあまあ層の差分調査

「実際の業務に活かせた」が、非常に層とまあまあ層で17ポイントの差が生まれています。やはり実務に活かせたかどうかが、新人研修の満足度を左右する最大の要素といえるでしょう。

理由 非常に意味があった(n=138) まあまあ意味があった(n=75) 差分
実務に活かせた 54.7% 37.7% 17pt
学びたい内容が含まれていた 41.3% 26.1% 15pt
アウトプットの時間があった 21.3% 42.0% −21pt
会社理解が深まった 20.0% 21.7% −1.7pt
講師説明がわかりやすかった 16.0% 21.0% −5pt
フィードバックをもらえた 12.0% 13.8% −2pt
関係構築につながった 6.7% 10.1% −3.4pt

注目すべき点として、「アウトプット時間の有無」については「まあまあ層」では高い一方で、「非常に層」では下がっている点が挙げられます。ワークなどのアウトプットの時間は満足度を底上げしてくれる要素ではあるものの、実務につながらないのであれば「非常に満足」までには到達しないことを示しています。

座学だけではなくアウトプットを取り入れることは大切ですが、それが実務につながるかどうかを意識した設計が求められます。

意味がなかったと感じた理由も「実際の業務に活かせなかった」が最多

意味なし層に理由を尋ねたところ、「実際の業務に活かせなかった」が最多の41.4%となりました。意味なし層も、同様に実践的な内容であったかを通じて有益性を判断しているようです。

KeySessionによる新入社員研修に意味がなかったと感じた理由の調査

次点で「一方的な進行で参加しづらかった」が23.0%、「同期や上司との交流がなかった」が19.6%となっています。アウトプットの時間の少なさや交流の少なさも、「意味ない」と感じる一因となるようです。

回答の比率一覧は以下のとおりです。

回答項目 割合
実際の業務に活かせなかった 41.4%
一方的な進行で参加しづらかった 23.0%
同期や上司との交流がなかった 19.5%
内容が抽象的だった 18.4%
フィードバックがなく成長実感を得られなかった 14.9%
講師・トレーナーの説明がわかりづらかった 11.5%
会社や事業の理解が深まらなかった 9.2%
その他 0%

社内交流の不足が全く意味がなかったと感じるトリガー

理由について、全く意味がなかった層と、あまり意味がなかった層の差分についても分析しました。最大要因であった「実際の業務に活かせなかった」については、全く意味なし層とあまり意味なし層の間に、24.2ポイントの差が生まれています。

全く意味なし層にとっては、実務に生かせるか以前の要因で研修の無益さを感じていた可能性が考えられます。

具体的には、「同期や上司との交流がなかった」について、29.1ポイントも全く意味ない層が高くなっています。社内交流の不足が、研修の完全否定を引き起こすトリガーになる可能性があるということです。

また、「講師・トレーナーの説明がわかりづらかった」についても、9.4ポイントの差が生まれています。研修をまったく意味のないものにしないためには、社内交流やチームビルディング研修といった要素を盛り込みつつ、講師役として説明のうまい人をアサインする必要があるでしょう。

意味がなかった理由 全く意味がなかった(n=28) あまり意味がなかった(n=59) 差分
同期や上司との交流がなかった 39.3% 10.2% 29.1pt
実際の業務に活かせなかった 25.0% 49.2% −24.2pt
講師・トレーナーの説明がわかりづらかった 17.9% 8.5% 9.4pt
一方的な進行で参加しづらかった 14.3% 27.1% −12.8pt
内容が抽象的だった 14.3% 20.3% −6.0pt
フィードバックがなく成長実感を得られなかった 14.3% 15.3% −1.0pt
会社や事業の理解が深まらなかった 14.3% 6.8% 7.5pt

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具体的なケーススタディが実施できると研修の評価が高まりやすい

どんな要素があれば新入社員研修の満足度が高まったか?という質問で最も多かったのは「実務で役立つ具体的なケースや事例」で、42.0%の回答がありました。

KeySessionによる新入社員研修の満足度が高まる要素の調査

具体的な回答の比率は以下のとおりです。

回答項目 割合
実務で役立つ具体的なケースや事例 42.0%
社外の専門講師による研修 24.7%
グループワークやロールプレイングなど、実践的なアウトプット 23.3%
同期や上司との相互理解を深める時間 22.3%
今後のキャリア形成に役立つ内容 22.3%
AIやデジタルツールなど、時代に合ったスキル 17.0%
コンプライアンスやハラスメント対策 9.3%
メンタルヘルスやストレス対策 6.7%
その他 0.3%

こちらについても強く実務との接続に関連するケーススタディが求められています。

意味あり層と意味なし層が求める要素の差分についても分析しました。

KeySessionによる新入社員研修の満足度が高まる要素の意味あり・なし層の比較調査

実務で役立つ具体的なケースや事例については、比率に差はあるもののどちらの層でも1位となっています。

「AI・デジタル」といった現代的な内容や「コンプラ強化」といった基本的な内容については、意味なし層が上回っており、明確に差が生まれています。どちらも近年重要性が叫ばれるようになっており、「今の研修は時代遅れ」と感じた途端、研修の意味を感じられなくなる可能性があるといえるでしょう。

逆に意味あり層だけが明確に高くなっているのが、社外の専門講師による研修で21.1ポイントの差分が生まれています。

すでに社内の研修の満足度が高い場合は、外部の専門講師を活用した研修を実施することで、さらに満足度を高めることができるでしょう。

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回答項目 意味なし(n=77) 意味あり(n=213) 差分(pt)
実務で役立つ具体的なケースや事例 31.0% 45.7% 14.7
AIやデジタルツールなど、時代に合ったスキル 25.3% 13.6% −11.7
今後のキャリア形成に役立つ内容 20.7% 21.9% 1.2
コンプライアンスやハラスメント対策 17.2% 6.1% −11.1
同期や上司との相互理解を深める時間 16.1% 23.6% 7.5
グループワークやロールプレイングなど、実践的なアウトプット 11.5% 28.2% 16.7
社外の専門講師による研修 9.2% 30.3% 21.1
メンタルヘルスやストレス対策 6.9% 6.1% −0.8
その他 1.1% 0.0% −1.1

新入社員研修が業務意欲へ与えた影響

新入社員研修を受けたことによる業務意欲の変化については、やや高まったが約37.3%で最多となりました。

KeySessionによる新入社員研修の満足度が与えた業務への意欲の変化の調査

意味あり層と意味なし層ごとの結果は以下のとおりです。

KeySessionによる新入社員研修の満足度による業務意欲の変化の意味あり・意味なし層の差分調査

グループ かなり高まった やや高まった あまり高まっていない 意欲が下がった 離職を考えた
意味あり(n=213) 27.2% 50.2% 19.7% 2.8% 0.0%
意味なし(n=87) 1.1% 5.7% 62.1% 24.1% 6.9%

意味ありと感じた層の8割近くは業務のモチベーションが高まったのに対して、意味なしと感じた層は6.8%しか高まったと回答していません

そして、意味なし層のうち6割近くがあまり高まっていない、2割近くが意欲が下がっており、離職を考えた人が6.9%存在します。

新入社員研修が無益だと感じた場合、その後のモチベーションが高まらないどころか、離職まで検討されかねないということを示唆しています。

まとめ|新人研修の価値は「実務性 × 交流 × 時代性」で決まる

本調査の結果、新入社員研修の満足度が低い場合、意欲が上がらないどころか離職のリスクを高める可能性が判明しました。

意味なし認定を回避するためには、以下の3点が重要であることもあわせて判明しています。

  1. 実務性
  2. 社内交流
  3. 時代性

以下にそれぞれのポイントをまとめしました。

① 実務性

実務に活かせるかがどうかが新人研修を意味あるものにする最重要要素です。

カリキュラムの見直しの際には、リアルなケーススタディやグループワークなどのアウトプットの時間があるかを見直しましょう。

すでに研修の満足度が高い場合には、外部のより専門性の高い講師へ依頼することで、より満足度を高めることができます。

② 社内交流

同期や上司といった社内のメンバーと関係を築く機会があるかも必ず見直しましょう。

業務や事業の理解といった実務に役立つ内容は重要ですが、同じくらい一緒に働くメンバー同士の理解が重要です。とくに業務とプライベートの線引が強い時代だからこそ、互いの理解が早期に求められるといえます。

③ 時代性

AIやデジタルツールといった、重要視されている新しいスキルについても扱えるようにしましょう。社内で教えられる人間がいなければ、こうしたモダンなテーマだけ外部委託するのも一つの手です。

またZ世代を中心に重視されるコンプライアンスやハラスメント対策についても、研修で扱うようにしてください。会社としてきちんと意識していることが伝わり、意味ない研修と思われる可能性が下がると考えられます。

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