研修スケジュールの作り方|作成の流れやポイント、テンプレートを紹介

「受講者に効果的な研修スケジュールを作りたい」「研修スケジュール表のテンプレートを知りたい」

研修スケジュールに対して疑問や悩みをもっている人事担当者は、少なくありません。

この記事では、研修スケジュール作成の流れやポイント、テンプレートなどを紹介します。研修スケジュールを作成する上でのポイントやテンプレートを把握することは、研修の成功に欠かせません。研修スケジュールの作成が不安な方は、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

  • 研修スケジュール作成の流れ
  • 効果的な研修スケジュールを作成するポイント
  • 研修スケジュールのテンプレート

研修スケジュールの作成をはじめ研修の準備には、時間や手間がかかってしまいます。コア業務に集中したい方は、研修を外部に委託してしまうのも一つの手です。

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研修スケジュール作成の流れ6STEP

研修スケジュールの作成は、以下の流れで進めるのがおすすめです。

  1. 過去の研修スケジュール表をチェックする
  2. 経営者と受講予定者にヒアリングする
  3. 目標やゴールを決定する
  4. 研修カリキュラムを決める
  5. 講師と日程を調整する
  6. 実際に研修スケジュール表を作る

流れに沿って進めることで、効率よく研修スケジュールが作れます。それぞれ、見ていきましょう。

1.過去の研修スケジュール表をチェックする

社内に過去の研修スケジュール表があれば、事前にチェックします。なにも無い状態で、一から研修スケジュールを作るのは大変な作業です。完成されたスケジュール表を見ることで、効率的に作成できます。

過去の研修スケジュールを参考にする際には、必要ない項目を削除して活用しましょう。社内に過去のスケジュール表がなければ、後述のテンプレートを参考にしてください。

2.研修の目的を設定する

現状の課題を踏まえて、研修で達成したい目的を設定します。

あらかじめ目的を決めることで、達成のために必要な大枠のスケジュールを完成させられます。目的設定には、受講者や現場のメンバー、責任者、上長、経営者などの意見をヒアリングすることが大切です。

さまざまな意見を参考にすることで、客観的な目的を設定できます。ヒアリングを通じて、課題に沿った目的を設定しましょう。

3.研修の目標を決定する

設定した目的の達成度合いを図るため、目標の設定も重要です。

研修の目的が決まったら、「いつまでに、なにを、どの程度まで理解する」のように具体的な目標を設定します。目標が定まることで、スケジュールが具体的に仕上がります。

目標は、できるだけ小刻みに設定することが重要です。ショートゴールにすることで、目標達成までの段階を一歩ずつ上がれます。

研修の目標の設定方法は、以下記事で詳しく解説しています。

研修の目標設定の方法は?目標の例や目的との違いを解説

4.研修カリキュラムを決める

目標や目的が定まったら、どんな研修カリキュラムで実施するのかを決めます。その際、外部の講師を招待するカリキュラムと、会社内で完結させるカリキュラムでわけましょう。研修カリキュラムを決めることで、具体的な所要日数がイメージしやすくなります。

マーケティングやマネジメントなど、会社外でも求められるスキルの習得を目的とした研修であれば、外部の講師を招待するのがおすすめです。ビジネスマナーや会社内でしか使わないスキルを習得する研修であれば、自社で完結できることが多いです。

また、研修カリキュラムの内容が多いと受講者は大切なポイントがわかりません。逆に少ないと、受講者が飽きてしまいます。研修カリキュラムは、適切な量になるよう気をつけましょう。

5.講師と日程を調整する

外部から講師を招待する場合、日程の調整が必要です。

4月や5月などの繁忙期であれば、講師の予約が取れず希望日があっても研修に来てもらえない可能性があります。繫忙期を避ければ、希望日に講師を招待しやすいです。

研修カリキュラムが決まったら、できるだけ早く講師の依頼と日程調整をしましょう。

6.実際に研修スケジュール表を作る

ヒアリングや講師の日程調整が終われば、研修スケジュール表の作成に取り掛かります

研修スケジュール表に記載すべき内容は、以下の5つです。

  • 日程・日付
  • 研修内容
  • テーマ
  • 目的・目標
  • 準備物

大雑把な記載では、次年度以降に研修スケジュール表を作る際の参考にできません。また、一目でどんな研修かわかるよう、箇条書きがおすすめです。

研修スケジュール表を作る際の注意点は、無理に内容を詰め込まないことです。詰め込みすぎると読みにくいため、必要な項目だけ記載しましょう。

効果的な研修スケジュールを作成するポイント

研修スケジュールを作る際のポイントは、以下の5点です。

  • 外部セミナーは別日程で実施する
  • 基本的なスキルから身につけさせる
  • こまめに休憩を挟む
  • 内容を振り返る時間を用意する
  • エクセルなどでガントチャートに落とし込む

ポイントを意識することで、効果的な研修スケジュールが作成できます。それぞれを見ていきましょう。

外部セミナーは別日程で実施する

外部セミナーに参加する場合は、社内の研修とは別日程で実施するのがポイントです。

社内研修と同じ日に外部セミナーが入っていると、当日の動きが慌ただしくなり混乱を招いてしまいます。また、受講者がスケジュールを勘違いする恐れもあります。

時間に余裕をもたせるためにも、社内の研修と外部セミナーは別日程にしましょう。

基本的なスキルから身につけさせる

研修スケジュールは、基本的なスキルを身につけられる研修から実施するのが重要です。基本的なスキルを学んだ状態であれば、応用的なスキルの理解がしやすいからです。結果的に短い期間で基礎から応用まで学習できます。

応用的なスキルからのスタートだと、内容が複雑になり受講者の混乱につながるため注意しましょう。

こまめに休憩を挟む

こまめに休憩を挟みながら進められるように、余裕をもって研修スケジュールを作ることもポイントです。

こまめな休憩によって、受講者の集中力を持続させられます。逆に休憩を挟まないと、集中力が欠けてしまい、充実した研修ができません。

具体的には、60分から90分ごとに10分から20分程度の休憩を挟むのがおすすめです。

内容を振り返る時間を用意する

内容を振り返る時間の用意も、研修スケジュールで大切なポイントです。内容の振り返りによって、研修で学んだスキルや知識を整理でき、定着につながります。振り返りが無いと研修の効果が半減してしまうため、できる限り時間を用意しましょう。

また、アンケートも兼ねて実施することで、次年度以降の研修スケジュール作成に役立ちます。

エクセルなどでガントチャートに落とし込む

エクセルなどを活用し、研修スケジュールをガントチャートに落とし込むこともおすすめです。

ガントチャートではフォーマットができているため、簡単に研修スケジュール表を作れます。また、視覚的に理解しやすくなり、全体の流れを把握しやすいのも特徴です。

さらに、ガントチャートのテンプレを作って社内共有しておけば、次年度以降の研修スケジュール表作成でも参考にできます。

研修スケジュールに含めるべき内容

研修スケジュール表に含めるべき内容は、以下の6つです。

  • 研修の実施日
  • 研修の目的やテーマ
  • 研修担当者の名前
  • 1日のタイムスケジュール
  • 準備物の有無
  • 備考欄

ただし、すべて含める必要はなく、実施する研修に応じてアレンジするのが大切です。それぞれを見ていきましょう。

研修の実施日

いつ研修を実施するのか、日付を記載しましょう。

日付が記載されていないと、見返した際にいつ実施したのかがわからず、次年度以降の参考にできません。

また、テーマが似た研修を複数実施する場合、実施日がわかると管理しやすいです。一目でわかるよう、研修の実施日は研修スケジュール表の上部に記載しましょう。

研修の目的やテーマ

研修スケジュール表を作成する際、目的やテーマを明確に記載するのも大切です。

目的やテーマが明確に記載されていると、受講者はすぐに把握・理解ができます。

また、研修を受けていない人と内容やスケジュールを共有する際にも役立ちます。目的やテーマが記載されていると、研修を受けていなくても一目で内容がわかるからです。

研修担当者の名前

研修担当者は誰なのか、すぐにわかるよう記載しておくことも大事です。名前があると、研修後に受講者が担当者に対して質問できます。

また、次年度以降に担当する人の立場からしても、研修担当者の名前があると便利です。研修スケジュール表を参考にする際、誰が作ったかわかるとアドバイスをもらいやすいからです。

1日のタイムスケジュール

研修スケジュール表には、1日のタイムスケジュールを具体的に記載しましょう。

「10時から11時まで基礎スキルの座学、12時から13時まで応用の実技」のようなイメージです。内容を箇条書きでまとめると、見返した際にわかりやすいです。

また、部分的ではなく、1日すべての内容を記載しましょう。すべての内容が記載されていることにより、研修の内容を一目で把握できます。

準備物の有無

準備物はあるのかどうか、すぐにわかるよう記載しておくことも大切です。

準備物が必要な場合は、具体的に記載します。タイムスケジュールで準備物が変わるのであれば、都度記載するとわかりやすいです。準備物を記載する際は、箇条書きがおすすめです。文章で記載すると、準備物が一目でわかりにくくなり受講者が混乱してしまいます。

また、タイムスケジュールごとに準備物が変わるのであれば、都度記載するとわかりやすいです。

備考欄

備考欄も、研修スケジュールに含めましょう。急なスケジュール変更や注意点がある場合は、備考欄に記入します。

研修スケジュール表のテンプレート

紹介する研修スケジュールのテンプレートは、以下の3つです。

  • 新人研修スケジュール
  • OJT研修スケジュール
  • 管理職研修スケジュール

はじめて研修スケジュールを作る場合、テンプレートを参考にするのがおすすめです。それぞれを詳しく見ていきます。

新人研修スケジュール

新人研修スケジュールのテンプレートは、以下のとおりです。

実施日 2023年4月18日
目的・テーマ 新入社員のビジネスマナーやビジネススキルの習得
研修担当者 田中太郎
10:00~12:00 座学によるビジネスマナー講習
12:00~13:00 昼休み
13:00~14:00 実技によるビジネスマナーの練習
14:00~15:00 座学によるビジネススキル講習
15:00~16:00 ビジネススキルの確認テスト
16:00~17:00 振り返り
準備物
  • 鉛筆もしくはシャープペンシル(座学によるビジネススキル講習)
  • 名刺入れ(実技によるビジネスマナーの練習)
備考欄 服装はスーツ着用

新人研修は、はじめての研修である受講者もいるため、準備物は詳しく記載します。また、数日にわけて実施する場合は、日数分のスケジュールを作成しましょう。

OJT研修スケジュール

OJT研修スケジュールのテンプレートは、以下のとおりです。

実施日 2023年4月20日
目的・テーマ 実務を通じたビジネススキルの向上
研修担当者 山田太郎
10:00~12:00 接客のサポート
12:00~13:00 昼休み
13:00~14:00 電話対応
14:00~15:00 プレゼンテーション資料の作成
15:00~16:00 プレゼンテーション資料のフィードバック
16:00~17:00 上司と1日の振り返り
準備物 通常業務時と同じ
備考欄 各タイムスケジュールで上司がサポートする

OJT研修は、実務を通じてスキルを向上させる研修のため、備考欄には注意点の記載がおすすめです。

数日間にわたる場合は、日数分のスケジュールを作りましょう。

管理職研修スケジュール

管理職研修スケジュールのテンプレートは、以下のとおりです。

実施日 2023年5月10日
目的・テーマ 実務を通じたビジネススキルの向上
研修担当者 田中花子
10:00~12:00 座学によるコンプライアンス講習
12:00~13:00 昼休み
13:00~14:00 座学による部下への接し方講習
14:00~15:00 実技にて部下との接し方を練習
15:00~16:00 チームマネジメント講習
16:00~17:00 振り返り
準備物 なし
備考欄 なし

準備物が無い場合は、その旨を記載します。注意点や変更が無い場合、備考欄は空白のままで問題ありません。

このように、研修スケジュール作成には時間や手間がかかります。他の業務に集中したい場合は、研修を外部に委託するのも一つの方法です。

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研修のスケジュールについてよくある質問

研修のスケジュールを作成する際によくある質問は、以下の3点です。

  • 研修の期間はどのくらいですか?
  • 入社前研修を実施する場合、どのような内容にするとよいですか?
  • 研修社員の給料はいくらですか?

それぞれの質問に回答していきます。

研修の期間はどのくらいですか?

新入社員研修の場合、期間は2〜3ヶ月が平均です。ただし、会社によって数日のケースや3ヶ月以上のケースもあります。

その他の研修は内容によって期間が異なるため、事前に確認しましょう。

入社前研修を実施する場合、どのような内容にするとよいですか?

入社前研修では、内定者の基本スキル習得や不安解消ができる内容にするとよいです。

また、同期との関係を構築できる内容を含めることもおすすめします。人間関係における不安の解消は、新入社員が働きやすい環境を作る意味でも大切です。

研修社員の給料はいくらですか?

研修が任意参加であれば、給料を支払う必要はありません。ただし、強制参加であれば労働への従事と同じであるため、給料の支払いが必要です。

また、給料を支払う場合は、研修だからといって最低賃金を下回らないよう注意しましょう。

効果的な研修スケジュールを作成して研修を成功させよう

研修スケジュール表を作る際、以下の6段階で進めるのがおすすめです。

  1. 過去の研修スケジュール表をチェックする
  2. 経営者と受講予定者にヒアリングする
  3. 目標やゴールを決定する
  4. 研修カリキュラムを決める
  5. 講師と日程を調整する
  6. 実際に研修スケジュール表を作る

研修スケジュールでは、外部セミナーを別日程に実施し、こまめに休憩を挟むことが大事です。また、参考になるテンプレートも解説しているので、研修スケジュールを作る際は参考にしてください。

研修スケジュールを作る場合、手間や時間がかかります。他の業務で忙しい場合、研修を外部に委託することもおすすめです。

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