「新入社員研修を実施する目的って何?」「新入社員研修を成功させるためにはどうすればいいの?」
このような疑問を抱えている経営者や人事担当者も多いのではないでしょうか。
当記事では、新入社員研修の目的や形式、研修を成功させるポイントについて紹介していきます。新入社員研修の実施を検討している方は、ぜひご一読ください。
この記事でわかること
- 新入社員研修の目的
- 新入社員研修の形式
- 新入社員研修を成功させるポイント
新入社員研修を成功させるためには、研修の内容を充実させることが重要です。しかし、自社で内容を考えたり、準備するのは大変でしょう。
そこでおすすめなのが、キーセッションを利用して外部の研修会社を探す方法です。キーセッションでは、複数の研修会社の中から、貴社のご要望に沿った研修会社を提案します。相談は無料なので、お気軽にお問い合わせください。
新入社員研修のおすすめ研修会社24選!失敗しない選び方も解説
新入社員研修とは何をする研修?やることを簡単に解説
新入社員研修とは、新入社員を育成するための研修です。新入社員は、社会人として働いた経験が無いため、必要なスキルや知識が身に付いていません。
そのため、新入社員研修を通して主に以下のスキルや知識を身に付けます。
- ビジネスマナー
- コミュニケーションスキル
- 報告・連絡・相談
- オンラインツールの使い方
- 企業の理念やルール
- 部署部署の仕事内容・専門知識
新入社員研修の目的・効果
新入社員研修の目的・効果は以下の4点です。
- 学生から社会人へ意識を変革させる
- 社会人に必要なスキルを習得してもらう
- 自社に対する理解を促進させる
- 新入社員の離職を防ぐ
それぞれの研修について紹介していきます。
学生から社会人へ意識を変革させる
新入社員研修には、学生から社会人へ意識を変革させる目的があります。
新入社員は、数ヶ月前まで学生として過ごしていたこともあり、社会人としての責任感が身についていない場合が多いです。学生の頃の意識で業務に就くと、無責任な言動や行動でトラブルを引き起こす恐れがあります。
そのため、新入社員研修を受講してもらい、意識の変革を図る必要があります。意識が変革されることで、主体性をもって業務に取り組むようになったり、モチベーションをコントロールして仕事に向き合えたりする効果が期待できるでしょう。
社会人に必要なスキルを習得してもらう
新入社員研修には、社会人として必要なスキルを習得してもらう目的があります。社会人は、基本的なビジネスマナーはもちろん、コミュニケーションスキルや専門知識の習得も必要です。
また、業種によっては営業や接客も学ぶ必要があります。新人社員研修を通して、あらかじめ基礎的なスキルを身につけてもらいましょう。
自社に対する理解を促進させる
新入社員研修の目的には、自社に対する理解を促進させることも挙げられます。
新入社員研修は、ビジネススキルや専門的な知識だけでなく、企業の理念や社風を伝える貴重な場です。
社風や理念について理解していないと、新入社員の目指す方向性がバラバラになったり、コミュニケーションがうまくいかなかったりといった問題が起こりかねません。
新入社員研修で理念や風土について理解を深めることで、組織に一体感が生まれ、指導や教育がしやすくなる効果も期待できます。
新入社員の離職を防ぐ
新入社員研修を実施することで、新入社員の離職を防止する効果が期待できます。
厚生労働省が発表した2020年のデータによると、大卒新入社員の離職率の平均は約30%です。そして、小規模の会社やサービス業や飲食業などの業種に絞ると、さらに離職率は高まります。(参照:厚生労働省)
離職の大きな要因となるのは、以下の3つです。
- 人間関係がよくない
- 労働条件が合わない
- 仕事内容が合わない
人間関係が原因の場合は、上司との関係性で苦しむ新入社員が多いです。新入社員研修では、ビジネスマナーはもちろん、上司や仕事上のコミュニケーション方法まで学びます。
また、研修では、新入社員同士でのコミュニケーションを深めます。そのため、新入社員同士での団結が深まり、組織に対する帰属意識が生まれるでしょう。その結果、新入社員の離職を防止する効果が期待できます。
新入社員研修の内容例
新入社員研修の内容例は、以下の通りです。
研修日程 | テーマ | 個別内容 |
---|---|---|
1日目(午前) | オリエンテーション | 新入社員・教育担当者の自己紹介/会社紹介・ビジョンの共有/仕事の進め方の紹介 |
1日目(午後) | ビジネスの基本(マナー編) | 挨拶/ビジネスマナー/報告・連絡・相談の仕方など |
2日目(午前) | ビジネスの基本(マナー編) | 初日の振り返り/名刺交換/オンラインツール利用時の注意点など |
2日目(午後) | ビジネスの基本(マナー編) | 電話対応/※座学+ロールプレイング |
3日目・4日目 | ワークショップ・ケーススタディ | チームごとに課題に取り組む ※さまざまな教育プログラムがあるので、座学とワークショップを効果的に混ぜながら学習効果を高める |
5日目(午前) | ビジネスの実践研修 | 各部署の仕事の内容の紹介/部署の責任者の紹介 |
5日目(午後) | ビジネスの実践研修・ロールプレイング | 営業研修・接客研修など実践に近い形での研修 |
全体を通して、座学や実践をうまく織り交ぜながら集中力や興味を維持できるようなカリキュラムにすることが重要です。
おすすめの新入社員研修
おすすめの新入社員研修は、以下の5つです。
- 新社会人向け基礎講座ビジネスマナー & ほうれんそう研修
- 新入社員研修(基礎)
- ホスピタリティ軸の強い社会人を育成する新入社員研修
- 座学よりも体験を重視した実践型の新卒研修
- 【しごとっち】シゴト体験ビジネスゲーム型研修
- これからの時代に活躍するために必要なオンラインマナー研修
それぞれの研修でやることや研修期間について紹介していきます。
「新社会人向け基礎講座ビジネスマナー & ほうれんそう研修」株式会社PDCAの学校
ビジネスマナー & ほうれんそう研修は、社会人としてのビジネスマナーや報告・連絡・相談の指導を重視される企業にオススメのプランです。
反復練習やロールプレイングによって、基本が習慣化するまで技術を身につけます。2日間の集中研修プログラムとなっており、毎年2,000名の新入社員が受講しています。
ビジネスマナー & ほうれんそう研修の評判を見てみましょう。
- 2日間、あっという間に完了しました。ビジネスの基本が学べたので大満足でした。
- リアリティのあるケーススタディを通して、報告・連絡・相談の仕方を学べたので良かったです。
- 適切な報告をするためには、ヒアリング力や会話力が必要とされることを学びました。
ビジネスマナー & ほうれんそう研修<を提供しているのは、株式会社PDCAの学校です。数々の研修プログラムをそろえる同社がとくに注力しているのが新入社員研修です。
受講者がビジネスの現場で学んだことを活かせることにこだわっています。また、1社単独ではなく複数の企業と合同で開催し、他社のスタッフとの交流を深めながら学習するスタイルを基本としています。
【新社会人向け基礎講座】ビジネスマナー & ほうれんそう研修
毎年 2000 名に対して研修を行うセールスの学校の新研修「新社会人向けビジネス基礎講座:ビジネスマナー & ほうれんそう研修」です。知識学習ではない実践トレーニングでビジネスの基礎を2日間で習得します。
「 新入社員研修(基礎)」株式会社ビジネスプラスサポート
株式会社ビジネスプラスサポートの新入社員研修(基礎)は、学生から社会人へと変わる新入社員に向けて、自覚と責任感を醸成し、ビジネススキルを習得することを目指します。
研修は、社会人基本の考え方、ビジネスマナー、表現力、敬語の使い方、電話応対、来客応対、効果的な仕事の進め方など、広範囲にわたるカリキュラムを提供します。
実績と知見を活かした独自のファシリテーション技術で、参加者が積極的に行動し、社会人としての楽しみを感じることができるよう支援します。失敗を恐れずに挑戦する姿勢を身につけることで、自信を持って職場で活躍する第一歩を踏み出せるようになります。
このプログラムでは、社会人基本のマインドセット、ビジネスマナー、コミュニケーションスキル、チームワークといった重要な要素が網羅されています。参加者は、実践的なトレーニングを受けることで、職場での対人関係や業務遂行能力を高め、積極的に業務に取り組む姿勢を養います。藤井美保代氏の指導の下、実践的な学びの場が提供され、新入社員が新たな職場環境での成功に向けて、充実したスタートを切ることができます。
「ホスピタリティ軸の強い社会人を育成する新入社員研修」ザ・ホスピタリティ株式会社
サービス業・接客業・営業などで、クライアントに対してホスピタリティを示せるスキルを育成したい企業には、ザ・ホスピタリティーチームの新入社員研修がおすすめです。
研修プログラムの軸が「ホスピタリティ」に置かれており、最終的には社内スタッフへのホスピタリティを学んだり、理想の将来像を描いたりするところまでカリキュラムに盛り込まれています。
ザ・ホスピタリティ株式会社の新入社員研修の評判は以下のとおりです。
- 今まで、初年度の離職の多かった新入社員が、ホスピタリティがホスピタリティをベースとした研修を実施したことで、初年度の離職がゼロになった。
- 言葉遣い一つで、周りによい影響や悪い影響を与えてしまうことが分かった。
- ただ学ぶだけではなく実践も交えながらだったので理解が深まり、体で覚えられた。
ザ・ホスピタリティ株式会社の研修のベースとなっているのは、代表者自身の30年以上にわたるサービス関連業での実務経験です。グループ会社にてウェディングプラン業をおこなうなど、現在も自社でホスピタリティを実践中です。確かな土台のもと、ザ・ホスピタリティ株式会社は目に見える結果にこだわった研修プログラムを提供しています。
社会人としての基本的なマナーの習得はもちろんの事、自分はこの会社でどんな事でお役に立ちたいのか、どんな社会人になりたいかを自分や仲間と向き合いながら、ホスピタリティ軸の力強い社会人となる基礎を学びます。
「座学よりも体験を重視した実践型の新卒研修」株式会社モチベーション&コミュニケーション
株式会社モチベーション&コミュニケーションが主催する新入社員研修は、実践トレーニングをメインとして、ビジネスシーンで必要なコミュニケーションスキルを身につけられる研修です。
1日8時間、計5日間の研修を通じ、ビジネスマナーとビジネスコミュニケーション、ビジネスモチベーションを身につけます。講師がオフィスに訪問して会議室で研修を行う形式や、オンラインでの実施が選べます。
研修では、社会人として必要なマナーや、報連相などのコミュニケーションを身につけられるのみならず、セルフコーチングやストレスマネジメントによって自分のモチベーションを高める方法も学べます。
また、ハラスメントやコンプライアンスといった現代のビジネスパーソンにとって必須の基礎知識も学べる内容です。
株式会社モチベーション&コミュニケーションは、組織のコミュニケーション課題の解決に特化した研修会社です。伝わる話し方や聴く力、論理的思考、営業スキルなど、現代のビジネスパーソンにとって必須であるコミュニケーションスキルを身につけられる研修を開催しています。
実践的なトレーニングを重視しているので、学んだことが受講者の記憶に定着しやすく、職場に戻ってからもすぐに実践できるのが特徴です。
思いやりの心を前提とした ビジネスマナー、良好な人間関係を構築する ビジネスコミュニケーション、自ら考え行動する ビジネスモチベーションを学びます。
「【しごとっち】シゴト体験ビジネスゲーム型研修」株式会社ノビテク
【しごとっち】シゴト体験ビジネスゲーム型研修は、仮想のビジネス体験をすることにより、ビジネスの進め方や社会人としての考え方を学べる研修プログラムです。
コミュニケーション・PDCA・タイムマネジメント・計画立案・コスト意識など、ビジネスに必要な知識を楽しみながら身につけられます。大きな特徴は、グループ間で競うだけでなく、管理部との協力についても学べるプランであることです。
研修の受講生からは、以下のような評判の声があがっています。
- 仕事において計画や振り返りの重要性が認識できた
- チームとして仕事をしなければ、よい仕事につながらないことが分かった
- リーダーの立場を体験できたので、視野が広がった
このプランを提供しているのは、株式会社ノビテクです。株式会社ノビテクは、1,100社以上の取引先をもつ実績十分の研修会社です。「仕事が楽しめる人を一人でも多く増やす」というコンセプトのもと、ワークを通じたプログラムを作成しています。
架空の会社に入社し、社員になりきって仕事を体感することで、さまざまな気づきが得られるビジネスゲームです。ゲームメソッドの「思わず夢中になる仕組み」を活用し、演習を繰り返し行うことで、現場で実践できるビジネススキル・マインドの定着を図ります。
「これからの時代に活躍するために必要なオンラインマナー研修」株式会社かんき出版
コロナ禍に突入してから、会議や商談がオンラインに移行していますが、新型コロナウイルスの感染が終息しても、オンラインでの会議や商談は残ると考えられます。
こうした時代に活躍できるビジネスパーソンになるためには、オンラインならではのマナーを学ぶ必要があります。新入社員研修にもオンラインマナー研修を取り入れましょう。
株式会社かんき出版のオンラインマナー研修は、新入社員から中堅社員、リーダー層やマネージャーなど、幅広い階層を対象とした研修です。オンラインマナーを学べるだけでなく、環境設定などシステムの操作も学べます。
研修では、画面越しで自己紹介する場合のマナーや、画面共有する際に気をつけるべきこと、オンライン会議から退席する順番など、ビジネスパーソンが気になるマナーを学べます。画面越しだからこそ気になる身だしなみや、スマートな振る舞いを身につけられる内容です。
株式会社かんき出版は、ビジネス書や自己啓発書に特化した出版社です。ビジネスの知識が豊富な著者とのネットワークを活かし、ビジネススキルに関する研修を開催しています。本を出版できるほどの知識と経験をもつ著者が研修を行うので、クオリティの高い研修カリキュラムが特徴です。
リモートワークの普及により、画面越しのコミュニケーションが増加しています。対面でのコミュニケーションと同様、画面越しの場面においても「ビジネスマナー=ルール」が存在します。オンライン環境で相手とのスムーズなコミュニケーションを取るための入り口である”オンラインマナー”を学びます。
新入社員研修の形式
新入社員研修の主な形式は、以下の5つです。
- 座学
- レクリエーション
- ワークショップ
- ケーススタディ
- ロールプレイング
それぞれの形式の特徴について紹介します。
座学
新入社員研修でよく活用される形式は、座学です。座学は、椅子に座り基礎的なビジネスマナーや専門知識を学ぶオーソドックスな研修スタイルです。
実践型の研修と異なり、広い部屋を確保できれば参加人数が多くても開催できます。新入社員を多く抱える企業で、採用される研修方法です。
懸念点としては、座って話を聞く研修のため、参加者の集中力低下が起きやすいです。そのため、参加型の研修と組み合わせて開催するとより高い効果を得られます。
レクリエーション
レクリエーションも、新入社員研修のオーソドックスな形式です。レクリエーションでは、新入社員同士での交流を深めたり、情報交換をしたりする環境作りが目的です。
レクリエーションと一言でいっても、さまざまな形式で行われており、座学のなかにゲーム感覚で楽しめるワークを組み込む企業もあります。なかには、泊まりでレクリエーションを実施する企業もあります。新入社員の関係性を深め、相談しやすい環境づくりに役立つでしょう。
研修全体の内容を考慮して組み込むと、高い効果を期待できるのがレクリエーションです。
ワークショップ
新入社員研修の形式には、ワークショップもあります。ワークショップとは、体験型の研修のことで、チームを作り進めるのが特徴です。
よくある形式としては、3〜6名ほどのチームを作り、分かれたチームでお題に取り組みます。
ワークショップのよくある題材は、下記の通りです。
- 10年後の業界はどう変化しているか
- 若年層の投票率を上げるには?
- 救急車は有料にすべきか?
- 当社の新商品を開発するなら何がいいか?
ワークショップのなかにも、グループワーク型やディベート型、ゲーム型などさまざまな種類があります。プログラムにあわせて相性がよさそうなワークショップを選ぶのがおすすめです。
ケーススタディ
新入社員研修の形式には、ケーススタディもあります。ケーススタディとは、実際に起きた事例や題材をもとに研修を行うのが特徴です。
現実で起きたトラブルや事例が題材のため、より実践的な内容を学べます。以下がケーススタディで行われる題材の例です。
- 実際に現場で起きたクレームにどう対応するべきだったか?
- 周りが忙しそうにしている場合、新人でも電話応対するべきか?
上記のように実際に起きた実例や失敗に問いを投げかけることで、問題解決能力が育ちます。自身の頭で考えて失敗を成長につなげる社員を育成するためにも、ケーススタディは効果的といえます。
ロールプレイング
営業職や接客業では、新入社員研修でロールプレイングが採用されることもあります。ロールプレイングとは「お客様役」と「店員役」、「社員役」と「取引先役」などに分かれて、それぞれが演じながら実演する演習のことです。
ロールプレイングで現場と近い環境を経験することで、自身の課題や問題点がわかり改善につながります。ロールプレイングを通して、個人ごとの課題が明確になり、的確なフィードバックを得られるのがメリットです。
新入社員研修で身につけられるスキル・知識
新入社員研修で身につけられるスキル・知識は、主に以下の5つです。
- 社会人としての心構え
- ビジネスマナー
- コミュニケーションスキル
- ITスキル
- 自社への理解
それぞれのスキルや知識について解説していきます。
社会人としての心構え
新入社員研修では、「社会人としての心構え」を身に付けられます。新入社員によくある問題点は、学生気分のまま働いてしまうことです。
学生の意識のままだと「勉強、成長させてもらうのが当たり前」という考えで働いてしまう場合が多いです。また、学生時代は同世代としか付き合いが無いため、上司や顧客との付き合いを苦手とする社員もいます。
そのため「他者からお金を頂き価値を提供する」ことを、新入社員に意識づけすることが重要です。
新入社員研修では、座学やレクリエーション、ワークショップなどで、社会人としての心構えを学んでいきます。
ビジネスマナー
新入社員研修では、ビジネスマナーも身につけられます。ビジネスマナーは学生時代では経験できないため、身についていない場合が多いです。
以下の経験は学生時代ではできず、研修を行わないと苦手意識を持ってしまいます。
- 名刺交換のルール
- 取引先や上司への言葉遣い
- 電話応対方法
- ビジネス用の文章の書き方
上記に加えて、業界特有のビジネスマナーが存在する場合もあります。そのため、基本的なビジネスマナー以外にも、企業にあわせてプログラムを組むことも重要です。
コミュニケーションスキル
新入社員研修では、コミュニケーションスキルも習得可能です。社会人は学生時代のコミュニケーションとは異なり、上司や取引先、顧客にいたるまで複雑です。
さらに、現在の新入社員は、SNSが普及している世代のため、リアルなコミュニケーションを取る機会は昔に比べ減少傾向にあります。コミュニケーションに対して苦手意識をもつ新入社員は少なくありません。そのため、それぞれの状況にあわせたコミュニケーションスキルをプログラムに組み込むことが大切です。
コミュニケーションスキルが身に付くことで、顧客との関係性の向上以外にも、上司や同僚とも良好な関係を築けるようになります。人間関係が良好になることで、新入社員の離職防止も期待できます。
ITスキル
新入社員研修の種類によっては、ITスキルも習得できます。あらゆる仕事がIT化されるなかで、ITスキルをもつ社員は貴重な戦力です。
新入社員にあたるZ世代は、子どものころからスマートフォンやパソコンに触れているため、昔に比べるとインターネットやITには慣れています。しかし、仕事で使えるほどのスキルを持ちあわせているかは、個人差が大きいです。
インターネットを使いこなせるのとITリテラシーの高さは別です。ITリテラシーが低いと、SNSやインターネットを通じて思わぬトラブルに発展する可能性もあります。
新入社員研修では、ITの専門的なスキルに加え、ITリテラシーについても学びます。ITが身近になった時代だからこそ、新入社員のITスキルを高めておきましょう。
新入社員研修を成功させるポイント
新入社員研修を成功させるポイントは、以下の4つです。
- 実践で役立つ内容を学んでもらう
- 新入社員の特徴を把握する
- テレワークの課題に対応できるようにする
- 新入社員研修後はフォローアップを行う
それぞれのポイントについて解説していきます。
実践で役立つ内容を学んでもらう
新入社員研修を成功させるためには、実践で役立つ内容を学んでもらうことがポイントです。たとえば「ロールプレイング」や「ワークショップ」の演習を行う際は、自社のサービスや事例をもとにします。
- 実際に起きたクレームにどう対応するべきか
- 自社商品を用いて営業の演習を行う
- 自社に新しいプロジェクトを立ち上がるなら何がいいか
上記のように、抽象的な内容ではなくより具体的な研修内容にすることで、実践的に学べます。
社会人としての経験が少ない新入社員には、実践的な研修を取り入れてリアルな成功体験を増やしていくことが大切です。
新入社員の特徴を把握する
新入社員研修を成功させるためには、新入社員の特徴を把握することが重要です。研修を行う前に把握しておくべきは、新入社員が「Z世代」であることです。
Z世代とは、1996年〜2010年あたりに生まれた世代であり、新入社員と重なります。Z世代には以下の特徴があります。
- 子どものころからインターネットに触れている
- 多様性やダイバーシティに関心が強い
- 効率的な行動を重視する
- 組織の考えより個人の考えを尊重する
- SNSのような双方向のコミュニケーションを好む
デジタルネイティブで、SNSやインターネットを使いこなすZ世代と、それ以前の世代ではコミュニケーション方法や指導する内容も変える必要があります。たとえば、SNSを使いこなすZ世代だからこそ、ITリテラシーについては重点的に教える必要があります。
指導を円滑に行うためにも、Z世代の特徴を押さえたコミュニケーションが大切です。
テレワークの課題に対応できるようにする
新入社員研修では、テレワークの課題に対応できるようにすることもポイントです。昨今では感染症の影響もあり、テレワークでの業務や研修が一般化しています。
新入社員も、テレワークが円滑に行える企業を優先して選ぶ価値観に変化してきています。そのため、新入社員研修に関してもオンライン環境を積極的に取り入れていきましょう。
以下のように、オンライン環境を組み込むのがおすすめです。
- 動画コンテンツでビジネスマナーや専門知識を学べる
- ビデオチャットを活用してのワークショップ
テレワークが一般的になりつつある時代では、研修も動画やチャットなどを用いて、オンラインに対応する必要があります。
新入社員研修後はフォローアップを行う
新入社員研修後はフォローアップすることで、成功につながります。一度の研修のみでは、新入社員に学んだ内容を定着させるのは難しいです。
学んだ内容を実際の現場で活かすためには、学習したことを実践してから、上司や指導者からのフォローアップが大切です。
新入社員へのフォローアップは、以下の方法を行いましょう。
- 人事担当と面談の機会を作る
- 上司と部下で1対1の面談をする
- フォローアップを目的とした研修を行う
上司や指導者から適切なフィードバックを得られなければ、自分なりの改善点まで導けず、同じ失敗を繰り返してしまいます。
研修を実施して終わりにせずに、研修の振り返りの場や、上司や指導者からフィードバックを得られる環境を整えておきましょう。
新入社員研修に利用できる助成金・補助金
新入社員研修に利用できる助成金・補助金は下記の2つです。
- 人材開発助成金
- オンラインスキルアップ助成金
それぞれの助成金について紹介していきます。
人材開発助成金
新入社員研修には、人材開発助成金が利用できます。
人材開発助成金とは、労働者に職業訓練を行う事業主や雇用主に対して、厚生労働省から支援を受けられる制度です。(参照:厚生労働省『人材開発支援助成金(特定訓練コース、一般訓練コース、教育訓練休暇付与コース、特別育成訓練コース)』)
人材開発助成金は、研修の対象者や種類により以下の7つのコースを選べます。
- 特定訓練コース
- 一般訓練コース
- 特別育成訓練コース
- 教育訓練休暇付与コース
- 建設労働者認定訓練コース
- 建設労働者技能実習コース
- 障害者職業能力開発コース
上記のコースを導入することで、厚生労働省から助成金が受け取れます。新入社員研修の場合は、若年向けの訓練を目的としている「特定訓練コース」を利用できる可能性が高いです。
オンラインスキルアップ助成金
新入社員研修を実施する際は、オンラインスキルアップ助成金の利用も可能です。
オンラインスキルアップ助成金とは、公益財団法人の「東京しごと財団」が支援を行う制度です。東京都に本社を置く中小企業が「eラーニング」を用いて研修を行うと、支援金を受け取れます。(参照:TOKYOはたらくネット『人材育成の支援』)
注意点としては、東京都に本社を置く企業のみが利用の対象です。東京都の中小企業で、オンライン研修を検討している場合には、役立つ助成金です。
新入社員研修についてよくある質問
新入社員研修についてよくある質問は、以下の3つです。
- 新入社員研修の準備はいつ頃から始めるべきですか?
- 新入社員研修の予算はどのくらいですか?
- 新入社員のメンタルケアに効果的な研修はありますか?
それぞれの質問に回答していきます。
- Q. 新入社員研修の準備はいつ頃から始めるべきですか?
新入社員研修の準備は、入社する社員の人数が確定した段階で開始するとスムーズです。採用メンバーが決まる前では、研修人数や内容をあとから変更する可能性がでてきてしまいます。
入社メンバーが決まる前年度の年末頃から準備をはじめるのがおすすめです。
- Q. 新入社員研修の予算はどのくらいですか?
新入社員研修の費用の相場は、約10万円〜20万円です。3時間ほどの研修の場合は10万円〜15万円、半日の研修の場合は15万円〜20万円ほど費用がかかるでしょう。
ただし、費用はあくまで目安のため、相場よりも高い研修や安い研修もあります。また、研修内容や目的により、研修費用には差が出ることは頭にいれておきましょう。
- Q. 新入社員のメンタルケアに効果的な研修はありますか?
新入社員のメンタルケアに最適な研修として、メンタルヘルス研修があります。メンタルヘルス研修とは、社員の「心の健康」を保つことが目的の研修です。
メンタルケアは、社員一人の意識だけでは変えられません。メンタルヘルス研修を導入して、企業規模でメンタルケアに取り組んでいきましょう。
新入社員研修を実施して必要なスキルを習得してもらおう
今回は、新入社員研修の目的や身につけられるスキル、新入社員研修を成功させるポイントについて紹介しました。新入社員研修は、学生から社会人へと意識を変えるためにも重要な研修です。
他にもビジネスマナーや会社に必要なコミュニケーションスキル、専門知識の習得まで、社会人として必要なスキルを学べます。
そして、新入社員研修を成功させるには、より実践的な内容を組み込んだり、新入社員の特徴にあわせた内容を考えたりといったポイントを押さえることが大切です。
しかし、自社で新入社員の特徴にあわせた内容の研修を考えたり、準備するのは大変です。そこでおすすめなのが、キーセッションを利用して外部の研修会社を探す方法です。
キーセッションでは、複数の研修会社の中から、貴社のご要望に沿った研修会社を提案します。相談は無料なので、お気軽にお問い合わせください。