ホスピタリティの向上にはプロの力が必要不可欠

ホスピタリティを学ぶ方法をズバリ答えるなら、プロから学ぶことです。
すべてのお客様へ最高のホスピタリティを提供するには、その基盤となる知識や技術が必要不可欠だからです。お客様との信頼関係の構築には正しい言葉遣いや礼儀作法が大前提であり、それらはやはりプロから学ぶ機会が必要です。
接客業界で働く彼ら、彼女らの中には、各業界に特化した専門学校で、みっちり2年間を掛けてホスピタリティスキルを学んできた人達が多くいます。
実は筆者も一生懸命に学んだうちの1人です。専門学校ではその道のプロを夢見た若者が、元プロや現役プロの教師から質の高い技術と知識などのスキルを学んで日々修行をしています。真剣に学んだ専門学校卒の人材は、即戦力として各業界の様々な分野で活躍する事が出来ます。そして実践現場で先輩方、プロフェッショナルの技をさらに体得していくのです。
ホスピタリティを高める場合はプロフェッショナルから学ぶ事がとても重要で有効だと言えます。
ホスピタリティマインドは意識をすることからはじまる

ホスピタリティに興味を持ったら、プロに学ぶ前に自分でも出来ることがいくつかあります。
早速ご紹介して参りましょう。
ホスピタリティの扉を開けた時に最初に行うこと
- 自分の周りにアンテナを張り巡らして、出来るだけ多くの年齢の人々を観察すること
- 微笑みを意識して、自分から進んで気持ちの良い挨拶や言葉掛けをすること
- 見返りを求めずに、おもてなしと思いやりの心を提供すること
- まずは1日1つのホスピタリティの達成を目指すこと
ここから始めることがポイントです。詳しくみていきましょう。
周囲の人をよく観察する習慣を身につける
例えばホテルスタッフはチェックインの際、瞬時にお客様を観察して、お客様がいかに快適かつ安全に過ごして頂けるか、を第一に考えます。お客様の顔色を伺い、具合はいかがか?ご要望はないか?と共に、不審な所はないかもチェックしています。
- 手の力が弱いなと気付いたら直ぐにボールペンではなくマジックペンを差し出します。
- 耳が遠そうだなと気付いたらお客様の耳元でゆっくり丁寧に話したり、筆談にて対応します。
常に微笑みを、関わる人すべてに進んで挨拶を
笑顔は人を幸せにします。微笑みを浮かべている人が嫌いという人は殆どいません。知人、仕事で関わりを持つ取引先、上司、同僚、部下、業者は勿論、例えば配達員やコンビニの店員に至るまで、上下関係なく朗らかに対応出来ることが、ホスピタリティ精神の習得に繋がっていきます。
人間関係はいつ/どこで繋がるか分かりませんので、ちょっとした会話をして人脈作りに励むことがとても大切です。知り合いを増やすことはビジネスに於いてもとても重要です。
全てはおもてなしと奉仕の心であることが感動を生む
ホスピタリティという言葉はラテン語が由来ですが、Hospitality の語源となる修道院や診療所、病院などで昔から行われてきた無償の奉仕というスタイルを世界の接客業界ではあまり目にすることはありません。海外では接客サービス業に対してチップは当たり前です。有料であることを考えると、海外の一流ホテルや航空会社で受けるものは「サービス」の要素が強い傾向にあると言えます。
一方日本ではご存知の通り、チップ制度の文化が現在もありませんので、チップをはずんでもらえなかったとの理由で、従業員の態度が豹変することは日本ではあり得ません。
訪日外国人が世界基準で接客業界トップレベルの日本のホスピタリティに感動して、日本に来て良かったと感じて頂けることは、日本の接客業界人の最高の名誉であり、ホスピタリティは素晴らしいコミュニケーションツールなのだという証明にもなっているのです。
ホスピタリティを伸ばすには
ホスピタリティを身につけようと思った時に是非オススメなのが、一日一善から始めることです。例えば、
・ 身体の不自由な人に手を差し伸べた
・ ベビーカーで難儀している人をサポートした
・ エレベーターのドアを抑えてあげた
など、些細なことからで構いませんが、必ず微笑みを浮かべて、スマートに相手の立場を思いやる気持ちを持って実行してみましょう。
社員だれもが自然体で、思いやりが実行に移せる素敵な会社になれば、その評判はやがて多くの人の知る事となり必ずその会社にとってプラスとなるばかりではなく、社員の今後の人間関係にも役立つものとなるでしょう。
まとめ

ホスピタリティついてどのように学ぶべきかを例を交えてご紹介しました。
ホスピタリティの専門学校で学んだり、プロの講師のコースレッスンを受ければ、世界最高基準のホスピタリティを習得することが可能です。
また、ご紹介した3つの日常の「ちょっと意識すること」からホスピタリティを学んで、伸ばす方法もぜひ実践してみてください。
海外は「サービス」だとお伝えしましたが、もし相手に充分なチップを弾めば、日本人が到達出来ないような、実にスマートで魅力溢れる「サービス」が存在することも事実です。日本とはまた違ったサービスに興味が湧き、海外で学ぶチャンスがあれば、留学をして現地で生活をしながら、語学力アップと共にホスピタリティコースで学んで資格を取るという方法もあります。